山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

夏の花

2010-07-29 | 日常の出来事
ショクダイオオコンニャクの生活史

先日、ショクダイオオコンニャクの花が話題になって
いました。
21日に見に行ったのですが、その時はまだ完全には開花して
いませんでした。
翌日(22日)の夜、開花したそうです。
花は開花して2日間くらいしか持たないそうなので、もう萎んで
しまったと思います。
当日は開園時間を早くしたにもかかわらず、たくさんの人が押し寄せて
入場制限もあったようです。
インドネシア・スマトラ島にだけしか自生しない植物だそうです。
こんな生活史が掲げられていました。
開花する時、匂いを発するそうですが、これは虫をおびき寄せるための
ようです。



新聞記事

27日の新聞にこんな記事が載っていました。
コンニャクに花が咲いて種ができたという内容でした。
コンニャクは地下のイモを大きくするために花が咲く前に
収穫するそうです。
従って花を目にすることはないそうです。
この写真の花はだいぶ萎れていますが、形はショクダイオオコンニャク
と同じ形をしてします。



この植物園にはたくさんの植物が育てられています。
でも、この時期は花が少ないです。
咲いていた花をご紹介します。
お時間がある時にご覧ください。







しばらくブログをお休みします。
明日から2泊3日の予定で五竜~鹿島槍を歩いてきます。
今日の夜行バスで白馬に入ります。
みなさんのところにもお伺いできないと思いますが、ご容赦ください。

中国・四姑嫁山の旅(最終回)

2010-07-28 | 海外の旅
機内の朝食

成都を飛び立ってしばらくすると食事が
運ばれてきました。
お粥とサラダにフルーツです。
10年位前から比べると機内食も随分よくなりました。


荷物受け取り

約3時間のフライトで上海に着きました。
ここで荷物を受け取ります。
それから国際線ターミナルに移動します。



荷物預け

ここで荷物を預け、搭乗手続きをします。
昔は旅行会社から往復の航空券を事前に渡されました。
現在はe-チケットといってすべての航空券がコンピューターで
予約されています。
窓口でパスポートを見せれば搭乗券が発券されます。
随分便利になりました。

上海空港

出国手続きを済ませ、成田までの搭乗ゲートに移動します。
セキュリティ検査はどこでも厳しく、何も持っていなくても
ボディチェックされます。
上海空港も立派になりました。


搭乗ゲート

便名はCA919、出発は14:15、東京行きです。
時計は13:00を指しています。
出発30分くらい前には搭乗が始まります。
それまではイスに座って待機です。


突然の豪雨

外をみると空が真っ暗になり豪雨が襲ってきました。
この時期は大気が不安定になりよくあるようです。
しばらく待っていましたが、止みそうにありませんでした。
搭乗予定の飛行機の姿も見えません。
しばらくして「到着が遅れています」というアナウンスがありました。
他からくるようです。

搭乗ゲートの変更

出発時間を3時間くらい過ぎた頃、「搭乗ゲートが変更になりました」という
アナウンスがありました。
86番ゲートは通路を挟んですぐ隣でした。
この時間になると少し不安になりました。
日本と中国の間には時差が1時間あります。
上海で17:35ということは日本では18:35です。
成田の税関は午後10時で終わりだと聞いています。
更に心配なのはその先の電車の終電に間に合うかどうかという
ことでした。

機内食

更に遅れて18:30頃やっと飛びました。
空港で5時間くらい待ちました。
中国の国内線はよく遅れるのでそれほど驚きませんが、
国際線でこれだけ遅れたのは初めてでした。
機内食は焼きそばでした。
成田までの所要時間は約3時間です。

日本時間で午後10時に成田に到着しました。
我々の便が最終だったようです。
荷物を受け取り、日本から一緒だった人達への挨拶もそこそこに
京成電車に急ぎました。
最終の特急が待っていました。
日暮里で乗り換え、池袋駅で走り何とか終電車に間にあって
帰宅することができました。
家に帰ったら午前2時でした。
荷物が軽くてよかったです。


長いシリーズにお付き合いいただきありがとうございました。
たくさんの高山植物にも会うことができました。
まだまだ暑さが続くようです。
暑さ対策をしっかりしてこの夏を乗り切ってください。

中国・四姑嫁山の旅(その23)

2010-07-27 | 海外の旅
成都の街

途中から高速道路に入りました。
ここは成都の中心街に入るゲートです。
中国では漢字の略字が多いです。
大きな看板に「水泥」と書いてあります。
「セメント」と読むようです。
これはよく理解できました。

成都では現在マンションの建設が盛んだそうです。
女性もマンションを持っている男性を結婚相手に選ぶそうです。
価格は日本とあまり変わらないそうです。


薬膳料理(1)

朝、日隆のホテルをでて峠越えをし、成都まで
約9時間のバスの旅でした。
日隆は標高3200m、成都は標高600mです。
標高が高いところで具合が悪くなった人も元気になったようです。

最後の晩餐は薬膳料理でした。
薬膳料理とはキノコや薬草を使った料理のことです。
これを食べると元気になるそうです。

薬膳料理(2)

これはハルサメと肉を炒めたものです。
これが一番口に合いました。
他にもいろんな料理がでてきました。
中国の食材は豊かのようです。


国内線ゲート

翌朝は東京組みと大阪組が一緒にホテルを出ました。
名古屋(私と同室だった男性)が一番遅いので、まだホテルの
部屋にいました。
東京組みは上海乗換えで成田へ・・・
大阪組みは大連乗換えで関空へ・・・
名古屋からの人は北京乗換えで中部へ向かいます。

空港入口でガイドと運転手に握手して別れました。
大阪組とも別れ、上海行きのゲートに向かいました。

上海までの搭乗機

上海行きの搭乗機です。
昔と比べて中国の飛行機も立派になりました。
上海まで約3時間のフライトです。
予定通り飛び立ちました。

このシリーズ、明日が最終回です。

中国・四姑嫁山の旅(その22)

2010-07-26 | 海外の旅
川沿いの道

山からだいぶ下りてきました。
道路に沿ってきれいな川が流れています。
しばらくはこの川に沿って走りました。


トウモロコシ畑

道路の右側に畑が広がっています。
作られているのはトウモロコシだそうです。
このあたりではトウモロコシの栽培が盛んだそうです。
収穫はもう少し経ってからのようでした。


ダム湖

大きな湖が見えてきました。
ダム湖のようです。
遠くにダムがみえます。
石を積み上げたダムでした。
この下にたくさんの村が沈んでいるそうです。


ブタと家族

ブタを連れた家族がいました。
ブタも家族の一員として飼われているようです。
お腹が大きいようです。
まもなく赤ちゃんが生まれるようです。


静かな湖面

かなり大きなダム湖です。
峠から一気に標高3000mくらい降りてきました。
この日は天気がよく暑いくらいでした。
風もなく湖面がきれいでした。


昼食

宝興(ホウキョウ)という街に着きました。
ここで昼食です。
ここは標高1100mのところにある街です。
朝、ホテルをでて5時間経っていました。
料理は我々日本人の口に合わせてくれていたようです。
ビールは地ビールだそうですが、乾いた喉には美味しかったです。

竹林

昼食後、再び車で走ります。
川の向こうには竹林が広がっています。
このあたりにもパンダが生息しているそうです。
数はだいぶ少なくなったようです。


床屋さん

幾つか小さな村を通ります。
これは床屋さんのようです。
適当にシャッターを押したら、偶然写っていました。
女性がカバンを肩にかけたまま髪を切っています。
おもしろい光景でした。
まもなく成都の街に入ります。

中国・四姑嫁山の旅(その21)

2010-07-25 | 海外の旅
3連泊したホテル

翌日は素晴らしい晴天でした。
この日は標高4000mの峠を越えて成都に向かいます。
3連泊したホテルです。
朝日に輝いていました。

峠道(1)

車はどんどん高度をあげて峠に向かいます。
車窓から登ってきた道がみえます。
ここも大きな谷になっているようです。

夾金山(ジャオジンシャン)峠

峠に着きました。
ここは標高4114mです。
写真タイムで車の外にでました。
カラフルなタルチョが風に揺れていました。
チベットらしい風景です。



峠からの展望(1)

山岳道路が帯のように連なっています。
よくこんなところに道路を造ったものだと感心しました。
素晴らしい展望です。
こんなに晴れるのは珍しいそうです。


峠からの展望(2)

右にカメラを振ってみました。
登ってきた道路がよく見えます。
日隆(リーロン)はこの谷の下です。
ホテルからここまで約1時間15分でした。
やはり空気が薄いので行動はゆっくりです。
雲が目線より下に見えました。


タカネシオガマ

花を探して近くを歩きました。
少し登ったところに咲いていました。
葉っぱに細かい切れ込みがあります。
これから日本の夏山でよく出会います。

コバイケイソウ

コバイケイソウです。
花はまだでした。
こんな標高が高いところで出会うとは思っていませんでした。
もうすぐすると真っ白い花が咲きます。

レッドポピー

レッドポピーがありました。
朝日に輝いています。
これ以上中を覗かせてくれません。
変わった姿の花でした。


イエローポピー

イエローポピーもありました。
今回一番多くあった花です。
やはり朝日に輝いていました。
ブルーポピーも探したのですが、ここにはありませんでした。
約15分くらいの花タイムを終えて次に向かいました。


峠道(2)

峠からはなだらかに下って行きます。
車がやっと1台通れるくらいの狭い道です。
この道路もよく崩落するそうです。
ガードレールもありません。
ここで落ちたら、一巻の終わりのようです。

トイレ

途中でトイレを借りました。
中国式「ニーハオトイレ」です。
扉がありません。
これは男性用です。
女性用も同じ造りだと思います。
ここはタイル張りで比較的きれいでした。

親子

入口に親子がいました。
写真を撮ってよいか断ったら、ポーズをとってくれました。
まだ若いお母さんです。
男の子がかわいかったです。


峠道(3)

再び車は走ります。
下りてきた道です。
1歩間違えば谷底です。
昨日、スイスで氷河急行が脱線して多数のけが人がでたという
ニュースがありました。
亡くなった人もいたようです。
海外で事故があるとたいへんです。
無事に通過できてよかったと思います。

峠道(4)

これから下りていく道路です。
この奥まで行ってUターンして下の道にでてくるようです。
通過する車がまったくいません。
この峠越えをする車は少ないようでした。

今日は夏祭りの会場で片付けがあります。
また暑い日になりそうです。
熱中症にならないよう水分補給をしながら片付けてきます。

中国・四姑嫁山の旅(その20)

2010-07-24 | 海外の旅
ベースキャンプ

無名峰の頂上に到着しました。
腕時計の高度計は標高4100を指しています。
下にみえるところが大姑嫁山に登るベースキャンプです。
標高3600mの老牛園子というところにあります。
海子溝登山口を出発してから5時間30分の歩きでした。


四姑嫁山

四姑嫁山(スークーニャンシャン)をズーミングしてみました。
大きくくぼんだところに顔が見えます。
二つの顔が向き合っているように見えました。
標高6250mの山です。
1976年に同志社大学の山岳部が登頂に成功したそうです。


四姉妹

無名峰の頂上にはムラサキ色のツツジが満開でした。
ツツジを手前にして四姉妹を撮ってあげました。
先ほどまでの雨はすっかり上りました。
大サービスしてくれたようです。

タカネコウリンカ

頂上に20分ほどいて引き上げました。
登る時に気がつかなかった花です。
日本の夏山でもよく出会います。
こんな標高の高いところでも生きて行けるようです。
やっと咲き出したばかりのようでした。


タテヤマリンドウ
ミヤマリンドウとの違いは花びらに細かい斑点があることです。
日本の立山に多いので、この名がついています。
中国名はわかりません。
小さな花ですが、出会うとホッとする花です。

下り

下りは早いです。
雲がとれて遠くの山が少しずつ見え始めています。
雨上がりの空気は澄んでいて美味しかったです。


第2チョルテン

第2チョルテンまで一気に下りてきました。
登る時には雨が降っていて見えなかった景色です。
晴れていればこのように四姉妹がみえます。
それぞれ個性がある姉妹のようでした。


二人のガイド

無名峰の頂上まで案内してくれたガイドです。
左は成都から一緒の日本語ガイド、右が現地ガイドです。
それとなく年齢を聞いたら日本語ガイドは29歳、現地ガイドは31歳
だそうです。
現地ガイドは結婚して4歳の男の子がいるそうです。
現在家を建てているそうですが、お金がないのでなかなか建たないそうです。
ご主人は出稼ぎにでていて、なかなか会えないともいっていました。
現在はテント生活をしているそうです。
石を積み上げて造る家なので、あと何年かかるかわからないともいっていました。
二人とも希望があれば大姑嫁山(5025m)まで案内できるそうです。

イブキトラノオ

下る途中でイブキトラノオをローアングルで狙ってみました。
ここは本当に植生が豊かです。
時間があれば半日くらい寝そべっていたいところです。
空は少しずつ晴れてきました。


登山道(1)

登る時はガスで何も見えませんでした。
こんなところを登っていたようです。
下のほうに人が歩いているのが見えました。
途中で下りた我々の仲間です。
この先で合流できるようです。

登山道(2)

なだらかな登山道です。
ここはもう3700mくらいです。
一気に300mくらいを下りてきました。
何本もの登山道が網の目のようになっていました。



オドリコソウ

途中でツアーリーダーと下りた仲間と合流しました。
そこからはみんな一緒に下りました。
かなり大きなオドリコソウです。
鮮やかなワインレッドをしていました。



ヤマシャクヤク
登る時にも見かけたのですが、雨でうつむいていました。
雨が上り、やっと笑顔をみせてくれました。
やはり花の大きさが日本で見るヤマシャクヤクと
違います。
登山道の脇にかなりたくさんありました。


サンショウバラ

日本では「ハコネサンショウバラ」が有名です。
ここでもかなり大きな木になっていました。
この花が咲いていたのはだいぶ下のほうです。
下りは2時間40分くらいで海子溝登山口に着きました。
合計8時間10分の登山でした。
一番最初に下りた4人は既にホテルに帰ったようです。
我々も待っていた車でホテルに向かいました。

ビール

夕食にはビール2本頂きました。
1本15元でした。
高度が高いところではアルコールの酔いが早いそうです。
この日は花にも山にも満足したので、そのお祝いです。
日隆(リーロン)最後の夜を過ごし、翌日は成都に帰ります。



速報

ショクダイオオコンニャク

「世界最大の花」と呼ばれる花です。
原産地はインドネシアのスマトラ島だそうです。
テレビで一般公開しているというので、21日に見に行きました。
しかし、まだ開いていませんでした。
それでもニュースを聞いてきたのか、たくさんの人がきていました。
場所は東京大学理学系研究科付属植物園(通称:小石川植物園)です。


ショクダイオオコンニャクの花

開花するとこのようになるそうです。
横に写真が展示してありました。

昨日の新聞に「22日の夕方開花した」という記事が載っていました。
種を撒いて17年かかったそうです。
国内では6例目だそうです。
開花して2日間くらいで萎んでしまうそうです。

また行ってみたいのですが、今日は地元の夏祭りです。
明日はその片付けがあります。
お時間がありましたら、ぜひ行って見てください。

ラフレシア

なお、数年前にマレーシアのボルネオ島で「ラフレシア」という花を
見たことがあります。
これがその時の写真です。
直径が1m以上ありました。
この花も「世界一大きな花」だといっていました。




中国・四姑嫁山の旅(その19)

2010-07-23 | 海外の旅
登山道(1)

雨は少し小降りになってきました。
ここで休憩し、ツアーリーダーが「苦しくなった人は無理しないで
下りてください。バラバラでは困りますので私が一緒に下ります。」と
声をかけました。
ここは標高3800mくらいです。
既に富士山より高くなっています。
まだ1時間以上登るようです。
迷っている人もいたようですが、ここで4人下りることになりました。


登山道(2)

ここから先は女性が2名と私の3名だけです。
他にガイドが2名います。
左から現地ガイドの女性、次が日本語ガイド、一緒に登りたいと
申し出た2人の女性です。
合計5名でこの先を歩きます。
空が幾らか明るくなってきました。



登山道(3)

歩いてきた道を振り返ってみました。
細い登山道が続いています。
遠くの山に雲が激しく流れています。
雨はもうすぐ上りそうです。


シナノキンバイ

足元に少し大きな黄色い花が咲いていました。
日本の夏山でもよく見かけます。
これほど高いところで咲く花とは思いませんでした。
折りたたまれたようなオシベがおもしろい姿でした。

日隆(リーロン)の街

下をみると日隆(リーロン)の街がよく見えます。
右の山肌に黄色く見えるのは菜の花畑です。
左の尾根が登ってきた尾根です。
白く第1チョルテンが見えます。

ヒオウギアヤメ

高山に咲くアヤメの仲間です。
背丈は30cmくらいでした。
たまに群生しているのを見かけますが、
ここでは1輪だけ咲いていました。
花びらがきれいなミルキーブルーをしていました。


レブンソウ

草むらの中から顔を出していました。
花の姿はマメ科の植物です。
北海道の礼文島の固有種とされています。
ここでは別の呼び名があるようです。
地面を這うように咲いていました。

五彩山と神山

歩いている左側に山が見えてきました。
正面の高い山が五彩山(5656m)、一番右奥に見える
山が神山(5413m)だそうです。
神山は槍ヶ岳そっくりでした。
雨はすっかり上りました。


ユリの花

1輪だけ咲いていました。
双橋溝の奥でアツモリソウを見た時にも出会った花です。
花びらの先端がくっついたままでこれが満開の姿だそうです。
なかなか印象的な花でした。


インカルビア(1)

突然足元に出てきました。
ノウゼンカズラの仲間だそうです。
茎がなくいきなり地面から花が咲いていました。
実際にはもう少し茎が伸びるようです。
初めて出会った花でした。


インカルビア(2)

少し離れたところにもう少し大きな株がありました。
地面から直接花が咲いているように見えます。
ここは標高4000m近いところです。
茎もあまり伸びることができないようです。
雲南省が原産地だそうです。


四姉妹

途中まではまったく姿が見えなかった四姉妹が姿を
見せてくれました。
右から大姑嫁山(タークーニャンシャン)、二姑嫁山(アールクーニャンシャン)、
三姑嫁山(サンクーニャンシャン)、四姑嫁山(スークーニャンシャン)です。
一番右の大姑嫁山には頂上まで登るプランもあります。
標高5025mです。
日数や費用も余計にかかります。

もう少し待てば四姑嫁山の頂上も姿を見せてくれるようです。
やはり登ってきた甲斐がありました。
みんなと別れて約1時間経ちました。
我々が目指すピークももうすぐのようです。


中国・四姑嫁山の旅(その18)

2010-07-22 | 海外の旅
登山道

なだらかな尾根道が続いています。
地元のガイドの女性はこのあたりを庭のようにしている
ようです。
どんどん先を進んでいます。
この先のどこかで待っているようです。
白く見えるのはすべてイブキトラノオです。
ここではまるで雑草でした。

第2チョルテン

しばらくすると2つ目のチョルテンがありました。
ガスはなかなか取れそうにありません。
ここでランチにすることにしました。
チョルテンに突き刺さった旗が如何にもチベットらしい
雰囲気でした。


ランチ

朝出かける時にホテルで貰ったランチです。
パンにはトウモロコシをマヨネーズで混ぜたものが入っていました。
これと洋ナシが1個、左はクッキーなどのお菓子類です。
傘を差して立ったままの食事でした。


もう1つのチョルテン

旗が立ったチョルテンの奥にもう1つのチョルテンがありました。
かなり古いもののようです。
このルートにはトイレがありません。
左が深い林になっています。
男性はどこでも問題ありませんが、女性は慣れないと少したいへんな
ようでした。

ヤク

すぐ近くに黒いものがありました。
岩だと思っていたら、ヤクでした。
向こうも驚いたのでしょう。
ゆっくり遠ざかっていきました。
ガスが濃くなって視界は3mくらいしかありませんでした。

登山道

標高が少しずつ高くなってきます。
第1チョルテンで3名が降りました。
このあたりでかなり苦しそうな女性がいました。
その人の体調は本人しかわかりません。
どこで中止するかはあくまでも自己申告です。
高山病は低いところに降りれば治ります。
あまり頑張り過ぎないことが大切です。

シオガマの仲間

私はひたすら花を探しながら歩きました。
足元にたくさん現れました。
シオガマの仲間だと思いますが、日本でみたことが
ありません。
1本の茎に2個ずつ対になって花が咲いています。
背丈は10cmくらいの小さな花でした。


アザミの仲間

これも幾つかありました。
葉っぱのトゲが鋭く、アザミに似ていますが、花がありません。
茎の脇から小さな蕾が覗いているようです。
これも初めてみる花でした。

ハクサンチドリの仲間

ハクサンチドリの仲間のようです。
草むらの中から顔を出していました。
何本か見つけましたが、数は少なかったです。
ラン科の植物です。

ミヤマキオン

キオンの高山種です。
キオンは湿原などに咲いていることが多いです。
これはやっと咲き出したばかりのようでした。



メギ

鋭いトゲを持っています。
うっかり触るとひどい目に会います。
日本では低いところに自生している木です。
こんな標高が高いところで会ったのは初めでした。
「目木」と書き、この木の皮や根を煎じて洗眼に使ったそうです。


<ジガバチソウ

これも小さなランの仲間です。
花がハチの姿によく似ています。
日本ではかなり低いところで見ることができます。
花が咲く期間が短いのでなかなか目にすることが少ない花です。
背丈はやはり10cmくらいです。
かなり低い位置から撮りましたが、真っ白に水滴がついた
姿がかわいかったです。






中国・四姑嫁山の旅(その17)

2010-07-21 | 海外の旅
標識

こんな標識もありました。
本当にその通りだと思います。
自然に対する1人1人の心構えが大切です。


ミヤマアズマギク

足元にはたくさんの花が咲いています。
ミヤマアズマギクが群生していました。
日本で見るアズマギクよりも色が鮮やかでした。


馬に乗った一団

馬に乗った一団がすぐ横を通過します。
どこまで行くのでしょう?
この馬たちは今回の山岳ガイドが飼っている馬だそうです。
人間によく慣れていました。

登山道

緩やかな尾根道です。
風がないので、傘だけで充分でした。
雨具を着ると汗で中から濡れます。
雨は時々激しく降ってきます。
一番先頭はかなり前を歩いています。
どこかで待っているようです。

イブキトラノオ

日本のイブキトラノオと比べると花が全体に短いようです。
ここでは一番多く群生していました。
黄色いのはミヤマキンポウゲです。
これもたくさん咲いていました。

ミネウスユキソウ

標高4300mで出会ったウスユキソウよりも
全体がほっそりとしています。
やはり自然の中で咲いている花はどこか違って見えます。
ここでも数は少ないようでした。


タカネヤハズハハコ

日本の山でもよく見かけます。
日本のものは花の先端がピンク色をしています。
ここでは真っ白でした。
ハハコグサの仲間です。

ガスがかかった登山道

雨がかなり激しくなってきました。
先ほどまで見えていた四姉妹はすっかり見えなくなりました。
みんな黙々と歩いています。


鍋庄坪

ここで休憩しました。
鍋庄坪というところです。
周辺はかなり広い場所になっています。
チベット族の踊りの広場だそうです。
赤い雨具を着けた2人組は関西から参加された女性です。
先頭が出発したのですが、なかなか立ち上がろうとしません。
何か話し合っているようでした。
声をかけたら、やっと立ち上がって歩き出しました。



イブキトラノオの群生

見事な群生です。
カメラが濡れるのも構わず、低い位置から撮影しました。
これだけの群生をみたのは初めてです。
日本のものより背丈も低く20cmくらいでした。
環境が厳しいのであまり高くなれないようです。


白い絨毯

全体を見渡すとこんな感じです。
白い絨毯を敷き詰めたようです。
遠くの山はまったく見えなくなりました。


イワオトギリ

オトギリソウの仲間です。
日本の山ではガレ場によく咲いています。
昔は薬草として使われたそうです。
オシベが大きく飛び出しているのが特長です。


第1チョルテン

最初のチョルテンに着きました。
チョルテンとはチベット語で仏塔のことです。
ここは標高3500mです。
登山口を歩き出して2時間30分経っています。
ガイドが「苦しくなった人は無理しないでください!」と
いっています。
ここで数名がアシスタントガイドと共に降りて行きました。
高度順化がうまくできない人は無理しないほうが無難です。
賢明な選択だったと思います。

ヒレハリソウ

休憩している間も花を探します。
チョルテンから少し離れたところに咲いていました。
別名:コンフリーと呼ばれています。
日本にも薬草として入ってきましたが、その後肝機能の障害を
引き起こす物質が含まれているということで放置されました。
現在は日本でも雑草化しています。
日本で見る花とはようすが少し違っていました。

この日は標高4085mの無名峰まで行くのが目的です。
まだ標高差500m以上あります。
再び歩き出しました。

中国・四姑嫁山の旅(その16)

2010-07-20 | 海外の旅
海子溝登山口

朝、ホテルの外に出てみたらかなりの大雨でした。
この日は四姑嫁山(スークーニャンシャン)の麓の
ハイキングです。
バスに乗って登山口まで行きました。
海子溝登山口です。
溝は谷という意味だそうです。


村人と運転手

雨がひどいのでしばらくようすを見ることにしました。
村の人がどこからとなく集まってきます。
腕を組んでいる若者が今回お世話になった運転手です。
ここの出身だそうです。

登山道

30分くらい待って少し小降りになったので、出発しました。
登山口は標高3200mくらいです。
この日は標高4100mくらいまで登る予定です。
天気はあまり期待できないようです。


チベット族の集落

右手奥に集落が見えます。
チベット族の集落だそうです。
山肌に段々畑が上のほうまで続いています。


菜の花畑

少し左にカメラを振ってみました。
黄色く見えるのは菜の花です。
山にかかった雲が激しく流れていました。


クサジンチョウゲ

変わった姿の花です。
花は確かにジンチョウゲに似ています。
たくさん咲いていました。

標識

登山道の脇にこんな標識が立っていました。
中国語、英語。日本語、韓国語の4ヶ国語で書いてあります。
「痛いから私を踏まないで!」という英語表示がよかったです。

ラショウモンカズラ

ラショウモンカズラは日本でも春先に咲く花です。
下唇がもう少し明るい色をしています。
ヒゲが濃いところは同じでした。

キバナノコマノツメ

日本でも2000m以上の高いところに咲いています。
比較的湿ったところが好きなようです。
葉っぱが馬の足に似ているのでついた名前です。
葉っぱの表面に光沢がないのも特長です。


ミズチドリ

ランの仲間です。
日本でも草原などで普通に見られます。
白い花が雨に濡れてしっとりしていました。


大姑嫁山から四姑嫁山

遠くに山が見えてきました。
右から大姑嫁山(タークーニャンシャン)、二姑嫁山(アールクーニャンシャン)、
三姑嫁山(サンクーニャンシャン)、四姑嫁山(スークーニャンシャン)です。
標高は大姑嫁山(5025m)、二姑嫁山(5276m)、三姑嫁山(5355m)、
四姑嫁山(6250m)あります。
4人の娘が力を合わせて虎からパンダを守ったという伝説がある山です。
四姑嫁山には雲がかかっていて頂上が見えませんでした。


斎戒坪

雨はかなり小降りになりました。
ここは標高3440mあります。
歩き出して約1時間30分でした。
ここで小休止です。
「斎戒坪」とは「肉を食べてはいけない」という意味だそうです。


二人のガイド

左がアシスタントガイドです。
私にぴったりついていて花の名前をメモしていました。
日本語も一生懸命覚えています。
まだ22歳、成都出身のかわいい女の子です。
右の女性がこの日の山岳ガイドです。
彼女はこの麓に住んでいるチベット族です。
この馬は彼女が飼っているそうです。
お客を乗せてここまできました。
このルートは途中まで馬でも登れるようです。

山岳風景

途中で馬に乗った一団がいました。
ここで同じように休んでいました。
遠くの山のガスが少しずつとれています。
天気はこれ以上悪くなることはなさそうです。
再び歩き出しました。





中国・四姑嫁山の旅(その15)

2010-07-19 | 海外の旅
ウスユキソウ(1)

ヨーロッパではエーデルワイスと呼ばれて親しまれています。
「高貴な白」という意味だそうです。
真っ白な綿毛が雪のようにみえるようです。
背丈も10cm以下の小さな花でした。


ウスユキソウ(2)

すぐ近くに2輪並んで咲いていました。
この綿毛は寒さから身を守るためのようです。
最近、ヨーロッパに行った人の話では数が少なくなったそうです。
日本の山でも見られますが、やはり見られる場所は限られています。
映画「サウンドオフミュージック」でも有名になった花です。


咲いている場所

花が咲いている場所はこんなところです。
小さな植物も足元にあり、踏まないよう苦労しました。
できるだけ石の上を歩きましたが、浮石もあり慣れていないと
たいへんです。
人が足跡をつけるとなかなか消えません。
花を追っかけているとどんどん上に登ってしまいます。
気がついたら周囲に誰もいませんでした。

レッドポピー(1)

風が吹くと花びらが揺れてなかなか撮らせてくれません。
いつも下を向いて揺れているので、中国でも「ユウレイバナ」と
呼んでいるそうです。


ブルーポピー

たくさん咲いていましたが、この花が一番きれいでした。
天気は曇り空でしたが、かえって光が柔らかく感じられました。
10年以上前にこの花を求めて中国の別の場所に行った仲間がいます。
このように咲いている花に会えなかったといって残念がっていました。
花はその時によって運、不運もあるようです。


イエローポピー(1)

イエローが一番多かったです。
遠くからでもよく目立ちました。
透き通るような花びらです。
標高4000m以上ですから、低いところに持って行っても
育たないと思います。
やはりここで見るから価値があるようです。


ミヤマクロユリ

クロユリの高山種です。
やはり下を向いています。
日本でみるクロユリとは少し感じが違っていました。
山形の月山(がっさん)の登山道で群生しているのを
見たことがあります。
丁度今頃の季節でした。


ミヤマアズマギク

日本の夏山でもたくさん見ることができますが、こんな標高の
高いところで出会ったのは初めてでした。
やはりアズマギクの高山種のようです。
花びらの色がきれいでした。
日本では関東に多いので「東(アズマ)」という名前が
ついています。

タカネシオガマ

シオガマギクの仲間です。
日本の高山にもありますが、クチバシの姿が違います。
花は茎の頂点にまとまって咲きます。
葉っぱは羽状に裂けています。
きれいな色をしていました。

イエローポピー(2)

アングルを変えてたくさんの姿を撮りました。
ブルーもいいですが、イエローもなかなかのものです。
数は圧倒的のに多かったです。
やはり咲き始めの花はきれいな姿をしていました。

青いサクラソウ

この株が一番大きかったです。
たくさんの花をつけていました。
花が下を向いて咲くサクラソウは珍しいと思いました。
バックの黄色い花はミヤマキンバイの仲間のようでした。

コメツツジ

花が小さいので「コメ」という名前がついています。
日本でみる花は白い花です。
ここでは淡いムラサキ色をしていました。
花や葉っぱが小さいのも高山植物の特長です。


レッドポピー(2)

最後にもう一度ご紹介します。
花びらが丁度蕾の中から出てきたばかりのようです。
日本の衛星で太陽パネルを小さくたたみ、宇宙にでてからパネルを
開く技術があります。
そのようすを連想しました。
人間よりも先にこのような技術を身につけている植物に感心しました。



ムラサキのブルーポピー

ブルーポピーの色違いです。
中のオシベの色も違っています。
数は少なかったですが、幾つかありました。
なかなかきれいなムラサキ色をしていました。


たっぷり時間をかけて花を楽しみました。
再びバスに乗ってきた道をホテルに戻ります。
時間が遅いので、夕食は途中のレストランで済ませました。
ホテルに着いたら、午後7日時30分でした。
この日は朝ホテルをでて双橋溝の最深部まで行ってハイキング・・・
チベットアツモリソウに会いました。
午後は標高4300mの巴郎山峠でのフラワーウオチング・・・
たくさんのブルーポピーを堪能しました。
合計11時間30分の充実した1日でした。

中国・四姑嫁山の旅(その14)

2010-07-18 | 海外の旅
巴郎山(パーローシャン)峠
ホテルから1時間10分で巴郎山(パーローシャン)峠に
着きました。
標高4320mだそうです。
車の外に出てみました。
ガスが濃くて展望はありません。
タルチョが風に揺れていました。

標識(1)

こんな標識がありました。
臥龍までと成都までの距離が書いてあります。
一番下にこの峠の標高が書いてあります。
標高4487mと書いてありました。

標識(2)

反対側の標識です。
四姑嫁山(スークーニャンシャン)までの距離です。
山の麓までの距離のようです。
四姑嫁山は標高6250mの山です。

やはり下に標高4487mと書いてあります。
標高4523mと書いてあるガイドブックもあります。
ちなみに私の腕時計の高度計では4350mでした。
いずれにしても標高4300以上は間違いないようです。


泥んこ道

雨が降ったせいか、道路が泥んこ状態です。
歩く場所がありません。
展望もないので、バスに戻りもう少し先に行くことに
しました。


峠からの風景

少し下ったところです。
登ってきた道が蛇行しています。
この谷の先に日隆(リーロン)があります。
ここから左の山に入ります。


イエローポピー(1)

イエローポピーが出迎えてくれました。
数年前、黄龍い行った時初めて会いました。
それ以来の出会いです。


イエローポピー(2)

なかなか花つきのよい株です。
標高が高いところでないと生きていけないようです。
どの顔も生き生きしていました。

青いサクラソウ

青いサクラソウです。
この花はいつも下を向いています。
花が多くて重たいのでしょうか?
こんな高いところに咲くサクラソウ・・・
かわいいですね。

レッドポピー(1)

レッドポピーです。
初めての出会いでした。
この花も下を向いています。
決して上を見ることはないそうです。
花びらが風に揺れていました。

レッドポピー(2)

別の株です。
手前は花が開いた状態、奥は蕾が弾けてやっと花びらが
でてきたばかりのようです。
折りたたまれた花びらが外にでると少しずつ伸びるようです。
なかなかおもしろい咲き方だと思いました。


ポピーが咲いている場所

ポピーはこんな場所に咲いています。
標高4300mのところです。
大きく深呼吸しながらゆっくり歩くことが大切です。
高山病にかかってバスからでることができない人も
いたようです。
かなり急なガレ場でした。

ブルーポピー

ブルーポピーです。
この花に会いにはるばる日本からやってきました。
一度会っていますが、ガスが濃くて顔をよくみせて
くれませんでした。
「幻の花」とも呼ばれています。
日本でも栽培されているようですが、やはり本場の花には
勝てません。
時間があるようなので、もう少し散策します。


追記

ブルーポピーとはある一群の総称で学名では「メコノプシス」という
属名を持っています。
この仲間には50種以上の種類があるそうです。

表現的には
青い花は「青いブルーポピー」
赤い花は「赤いブルーポピー」
黄色い花は「黄色いブルーポピー」
と呼ぶそうです。
私は便宜的に「イエロー」「レッド」「ブルー」と
呼ぶことにしました。
なお、青いブルーポピーにも2種類ありました。
あとでご紹介します。


中国・四姑嫁山の旅(その13)

2010-07-17 | 海外の旅
アツモリソウ(1)

待っていたのはこの花です。
今回の旅で会いたかった花の1つです。
日本でこちらにくる前に三つ峠でみました。
色はもっと明るいピンク色でした。
黄龍でみたアツモリソウももっと明るい色でした。


アツモリソウ(2)

袋の色が濃いので別名:チベットアツモリソウとも
呼ばれています。
アツモリソウの受粉はマルハナバチというハチがこの袋の中に
滑り落ちて出てくる時に花粉をつけ、また別の花に落ち込んで
出てくる時にメシベに受粉させるそうです。
袋の中から匂いを出してハチを誘っていると聞きました。
やはり盗掘があるのか、数株が咲いているだけでした。


エゾエンゴサク

エゾエンゴサクです。
透き通るようなブルーをしています。
名前にエゾがつくように日本でも北海道の高山に
咲く花です。


リュウキンカ

日本では湿原でよく見かけます。
湿ったところが好きな花です。
このあたりは1年に200日雨が降るといわれています。
土が常に湿っているようです。
日本で見る花と比べて花びらもほっそりとした感じでした。

お花畑

お花畑の向こうには山が広がっています。
ここは標高3800以上のところです。
気温は15℃くらいで、寒くはありませんでした。
約1時間くらいの散策を終えてバスに戻りました。

深い谷

朝入ったゲートのところからの風景です。
この川に沿って右の道を進みました。
双橋溝は深い谷でした。
ここでチベット族の女性とは手を振って別れ、ホテルに
戻りました。


ホテルの受付嬢

時間は午後1時を過ぎていましたが、これから昼食です。
レストランには我々以外誰もいません。
昼食後しばらく部屋で休んでから再び出掛けます。
フロントにいた女性に声をかけて写真を撮らせて貰いました。
ふっくらとしたかわいい女の子でした。


日隆(リーロン)の街

午後3時にホテルを出発しました。
これから巴郎山(パーローシャン)峠に向かいます。
右下が日隆(リーロン)の街です。
たくさんの建物が建築中でした。
我々の宿泊しているホテルは白く見える道路の奥に
ありました。
山肌に黄色く見えるのは菜の花です。



山岳道路

車は山肌に刻まれた狭い道をどんどん上って行きます。
対向車があればすれ違いに苦労するような道です。
運転手に身を任せるしかありません。

ホテルの広告看板

途中に大きな看板がありました。
よくみたら我々が泊まっているホテルの看板でした。
大きくそびえている山が四姑嫁山(スークーニャンシャン)です。
手前に稜線が見えています。
翌日はこの稜線をトレッキングします。
このように見えるかどうかは天気次第です。


山肌に刻まれた山岳道路

車はどんどん高度を稼ぎます。
走ってきた道が山肌に白い線を描いています。
これから行く峠は標高4320mあります。
どんな花が待っていることでしょう。
明日が楽しみです。


中国・四姑嫁山の旅(その12)

2010-07-16 | 海外の旅
クチバシ山

バスは再び奥地に向かって走ります。
遠くに変わった姿の山がみえてきました。
ガイドが「くちばし山」と教えてくれました。
鳥のクチバシに似ているからのようです。
走っているバスの中からズーミングしての撮影です。
多少のブレは仕方ありません。


ポタラ峰

しばらくすると頂上が平らな山が現れました。
「ポタラ峰」という名前の山だそうです。
チベットのポタラ宮に似ているからついた名前だそうです。
日本の登山家、山野井さんが登ったそうです。

遠くの山

双橋溝の最深部まで入ってきました。
ここでバスを降りてハイキングです。
遠くに岩山がそびえています。
雲がかかって頂上はみえませんが、5000m以上ある山の
ようです。
昨年行ったカナディアンロッキーを思い出しました。


タカネバラ

車を降りたすぐ近くに咲いていました。
別名:タカネイバラとも呼んでいます。
高山に咲くバラの仲間です。
花はハマナスにもよく似ています。
日本で見る花よりかなり大きかったです。

案内板

こんな案内板がありました。
紅杉は材が赤いのでこのように呼ばれています。
建物の床材などに使用されるようです。
ここは標高3840mです。
富士山より高い場所です。
このあたりが森林限界のようです。

紅杉

これが紅杉です。
全体的にはヒマラヤ杉によく似ています。
葉は短くカラマツの葉のようです。
まだ芽吹いたばかりのようでした。


万年宝塔

正面に姿のよい山が現れました。
万年宝塔(標高5472m)だそうです。
右側の稜線から登れそうですが、5000mを越えると
かなり厳しいと思います。
このあと、再び雲に隠れてしまいました。

ギンロバイ

梅に似た花です。
普通真っ白な花ですが、これは淡いクリーム色をしています。
まだ咲き出したばかりのようです。
蕾もたくさんありました。

通行止めの入口

遊歩道が突然途切れました。
この先は通行止めのようです。
現地ガイドが「この奥に行く!」と叫んでいます。
現地ガイドがいうのですから、行かざるを得ません。
この奥に何かあるようです。
両側の丸太を乗り越えて中に入りました。


アネモネの仲間

きれいなブルーをしています。
正式な名前はわかりませんが、アネモネの仲間です。
アネモネとはギリシャ語で「風」を意味します。
風が強いところでも元気に咲く花ということのようです。
日本でも園芸種としてたくさんあるようです。


遊歩道

遊歩道には金網が敷かれています。
雨の時などのスリップ止めのようです。
登山靴の底にしっかりフィットしてなかなか歩きやすかったです。
両側には紅杉の小さな木がたくさん生えていました。

ユリの花

初めて見る花です。
これでもユリだそうです。
花びらの先端がくっついたままです。
背丈は20cmくらいです。
「リリウム ロフォフォルム」という学名があります。
日本名はありません。
奥にみえる白い花はシロバナヘビイチゴです。
これから出会う花が楽しみです。





中国・四姑嫁山の旅(その11)

2010-07-15 | 海外の旅
湿原

ここは広い湿原になっているようです。
季節的には雪解けが終わって花が咲き出したところの
ようです。
緑がきれいでした。



ホソバウスユキソウ
遊歩道のすぐ近くに咲いていました。
葉っぱが細いので「ホソバ」としました。
ヨーロッパではエーデルワイスという名で親しまれています。
標高が高いので茎は10cmくらいしかありません。
群生する場合もありますが、ここでは1輪だけでした。
木道に腹ばいになって、片手を伸ばしやっと撮りました。



遊歩道

湿原の周囲に沿って木道が設置されています。
一番後ろを歩いているのが成田から一緒だったツアーリーダーです。
左には川が流れています。
他の観光客は誰もいなくて我々だけの貸し切りでした。


お花畑

左手にたくさんの花が現れました。
ピンクのシオガマ、サクラソウ、白いのはムカゴトラノオです。
黄色い花はウマノアシガタのようです。


ウマノアシガタ

すぐ近くにありました。
日本では一般にキンポウゲと呼ばれています。
しかし、キンポウゲは八重咲きの花です。
最近、園芸種で八重咲きの花が出回っていますが、あれとは
違います。
一番下の葉っぱがウマの足に似ているので、この名がつきました。
花が終わるとコンペイトウのような種ができます。


サクラソウ

代表的なサクラソウです。
サクラソウは総称してプリムラと呼ばれています。
この花にもプリムラ○○という名前があると思います。
学術名は親しみがないので、ここではサクラソウとしておきます。
日本では埼玉県と大阪府の県(府)花に指定されています。


サクラソウの群生

こんな感じで咲いていました。
他の草が多いので、負けまいと背を伸ばしているようです。
自然界の生存競争もなかなか厳しいようです。


サクラソウの群生地

ここはサクラソウの群生地として有名だそうです。
遠くをみると確かにピンクに染まっています。
まさにお花畑といったところです。
貸し切りでこの雰囲気を味わいました。



ユキザサ

ユキザサが顔をだしていました。
花はまだ早いようで蕾の状態でした。
葉っぱがかなり広いです。
この花にはまだ他でも会えるかも知れません。


ピンクのコンロンソウ

ピンクのコンロンソウです。
以前にも何度か出会っています。
一般的には白い花が多いのですが、ここではこのピンクの花だけでした。
中国の崑崙(こんろん)山脈に積もった雪に例えてついた名前だそうです。


風景(1)

素晴らしい風景が目の前に現れました。
盆景灘に相応しい風景です。
風がないと水面が鏡のようになります。
九寨溝にも同じ名前のところがありました。
それよりも素晴らしいと思いました。
九寨溝は観光客が多過ぎます。
中国人や韓国人のマナーの悪さにも驚きました。


風景(2)

こんなところもありました。
水の色がミルキーブルーです。
水に含まれる物質と光が作る色だそうです。
静かな雰囲気が漂っていました。


風景(3)

長い年月をかけて自然にできた湖のようです。
遊歩道は奥まで続いています。
あの先まで行くとまだかなり時間がかかるようです。
盆景とはよくつけた名前のようでした。

シキンカラマツ

足元に風で揺れていました。
漢字では「紫錦唐松」と書きます。
日本で自生しているのは長野県、群馬県、福島県だけだそうです。
一度長野の蓼科山麓で見たことがありますが、まさか中国で出会うとは
思っていませんでした。
葉っぱはカラマツソウによく似ています。
まだ開花したばかりのようで、オシベについたヤクが重そうでした。
約1時間の散策を終えて再びバスで奥地に向かいます。