山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

安達太良山(その6)

2009-05-30 | 福島の山

下る途中でもう一度安達太良山を眺めました。
ここからみる姿もなかなかよい姿です。
風が強いので、雲が激しく動いています。
心の中でそっと別れを告げました。



左手をみると竜巻のような雲が流れてきます。
強風はこの雲のせいでしょうか?
だいぶ降りてきたので、風は静かになっていました。



最後の雪渓を渡り終えて振り返ってみました。
雪の上にルートが曲線を描いています。
距離にして100mくらいだったでしょうか。
それなりに楽しませてくれました。



無事にくろがね小屋に着きました。
上りは1時間30分、下りは50分でした。
さすがに下りとなると早いです。
掃除中の小屋に入れて貰い、小屋の前の雪でカキ氷を
作りました。
スコップで深いところの雪に小豆の甘納豆を入れただけのものです。
これに焼酎を入れたら、意外と美味しかったです。
スイスに行った時、アイスクリームにウオッカを入れた
「ソルベット」というデザートがありました。
それを思い出してやってみました。



時間がたっぷりあったので、コーヒーを飲んだりして
30分以上小屋にいました。
小屋に別れを告げて下山にかかります。
途中でタムシバの開花前の姿に出会いました。
このような姿も凛としてよかったです。



ここから先はほとんど水平です。
ところどころに雪が残っていました。
途中で歩いてくる人に何人か会いました。
風のためロープウエイは休止していたそうです。
やはりあの風では無理でしょうね。



ここの登山道は歩きやすかったです。
木々の芽吹きはこれからのようで、まだまだ寒々としていました。
それにしてもみんなの足は速いです。
もう気持ちは温泉に向かっているようでした。



振り返ると箕輪山がどっしりした姿を見せていました。
左の稜線を歩く予定でした。
写真では見えませんが、雲のようすからまだ風が強いようです。
またいつか会いにきます。



あまりにも淡々とした道なので、途中から旧道に入りました。
ショウジョウバカマが群生していました。
雪解けと共に咲く花です。
花の時期は茎が短いですが、花が終わる頃になるとぐんぐん伸びて
種をできるだけ遠くに飛ばそうとします。
なかなか賢い花です。



旧道は1人が通れる幅でした。
右側に本道が平行して通っています。
この道は人に会わなくてよかったです。
花はショウジョウバカマだけでした。



左側にカラマツ林が目立ちます。
やっと芽吹きが始まったようです。
カラマツは新緑と秋の紅葉の両方が楽しめます。
雲は激しく動いていました。



最後に出会ったショウジョウバカマです。
鮮やかなピンク色をしていました。
ヤクもまだシロっぽかったです。
初めて会ったので恥ずかしかったのかも知れません。
手を振って別れました。



ツクバネソウが顔をだしていました。
蕾はまだできたばかりのようです。
これから少しずつ伸びて花を咲かせることでしょう。
柔らかそうな葉っぱが新鮮でした。

今日はこれから中山道歩きに出掛けます。
塩名田宿から和田峠を越えて下諏訪まで歩く予定です。
距離が長いので、2泊3日になります。
2日(月)の夜、帰る予定です。

安達太良山(その5)

2009-05-29 | 福島の山

翌日もよい天気でした。
幸い具合悪くなった女性も一晩寝たら元気になったようです。
再び峰の辻から牛の背に登って稜線を歩きます。
今回は箕輪山~鬼面山~野地温泉と縦走してタクシーで
車をおいてあるスキー場まで戻る予定です。
小屋のすぐ上に牛の背に登るコースがあるようです。
ガスが噴出しているようで、立ち入り禁止になっていました。



イワカガミの葉っぱがたくさんありました。
まだ花が咲いていません。
もうすぐすると小さいピンクの花が咲きます。
朝日に照らせれて鏡のように輝いていました。



前日下ってきた道を登ります。
右側にどっしりした山が見えます。
鉄山という山だそうです。
大きな土砂の中から顔を出した姿に見えました。
噴火の名残のようでした。



ショウジョウバカマが朝の挨拶をしてくれました。
これはまだ咲き始めのようです。
ショウジョウではなく少女(ショウジョ)と呼んでもよさそうです。
オシベのヤクが大きく膨らんできれいでした。



前日下った雪渓を登ります。
奥の雪渓にクッキリと道ができています。
この時期の雪は締まっていて歩きやすいです。
雪渓から登山道に上がるところは下が空洞になっている
場合があるので、踏み外しに気をつけたいものです。



雪渓の途中で下を眺めてみました。
思わず「シリセード(お尻で滑ること)」したくなりましたが、
登ってくるのがたいへんなので止めました。
ここの雪渓は夏まで残るようです。



太陽の下におもしろい形の雲がでていました。
イルカに見えましたが、如何ですか?
その前を小さな魚が泳いでいます。
こんな雲をみていろいろ空想するのも楽しいですね。



小屋をでて1時間30分くらいで峰の辻に到着しました。
前日登った安達太良山の頂上がよく見えます。
風がかなり吹いていました。
ここから牛の背までは30分くらいです。



稜線にでるまで少しショートカットするようです。
雪の上はどこを歩いても歩きやすいです。
風がだんだんと強くなってきました。



雪渓の上に白い筋がみえます。
石が転がった跡です。
途中に幾つか石が残っています。
白馬の大雪渓で落石にあって怪我をする事故があります。
石は雪があると音もなく落ちてきます。
ガスで視界が悪い時は特に要注意です。



登ってきたほうを見ました。
大きな黒い雲が流れています。
晴れてはいるのですが、何となくようすが変です。
稜線にでる手前で更に風が強くなり、小石が顔に当たるように
なりました。
女性が前に進めなくなり、岩陰に座ったままです。
稜線まで10mくらいのところでリーダーと話し合い、縦走を
諦めることにしました。
稜線に出て吹き飛ばされたら、怪我だけでは済みません。
全員納得しました。



引き返すと決まれば足は速いです。
少しでも風が少ないところまで急ぎました。
このあたりは普段でも風があるそうです。
でも体が1歩も前に進めないような風は久し振りでした。



だいぶ降りてきたところで安達太良山に別れを告げました。
前日登っておいてよかったです。
本当は体調を悪くした女性に噴火口の跡を見せたかったです。
でもあの強風で彼女の体が浮いてしまったので、見れなくても
納得してくれたと思います。
山は決して無理しないことです。



やっと風が静かになったところまで降りてきました。
ここで小休止です。
空には先ほどのイルカが変身した雲が流れています。
強風の原因はこの雲だったのでしょうか?
これから小屋に引き返します。


◎付 録
アワモリショウマ

アワモリといっても焼酎ではありません。
夏山でよく出会います。
小さな花がたくさん咲いています。
遠くからみると泡のように見えるからついた名前の
ようです。

シモツケ

シモツケは下野(栃木県)に多いので、この名がつきました。
これでも立派な木です。
似た花にシモツケソウというのがあります。
こちらは草なのでクサシモツケともいいます。
花は似ていますが、葉っぱが違います。
いずれも夏の花です。

イワシモツケ

これは岩場に生えている花です。
シモツケの仲間では一番花が大きいです。
本州の中部以北、関東や東北の山に分布しています。
これから夏山で楽しませてくれると思います。

今朝はかなり激しい雨が降っています。
気温も低いです。
週末は何とか晴れて欲しいです。




安達太良山(その4)

2009-05-28 | 福島の山

下る途中に雪渓が現れました。
それほど大きくはありませんが、雪の上は滑りやすいです。
バランス感覚が必要ですね。
振り返ると安達太良山がだいぶ小さくなりました。



雪はしっかり締まっていました。
アイゼンを付ける必要はありませんでした。
今回は念のため6本爪のアイゼンを持ってきています。
野地温泉までのルートには大きな雪渓があるようです。
そこで必要になるかも知れません。



峰の辻に戻ってきました。
約1時間で1周しました。
デボしておいたザックを担いで、ここからくろがね小屋に
向かいます。
0.9Kmと書いてあります。



再び雪渓が現れました。
雪の上を歩くのは気持よいものです。
岩に「くろがね小や」とペンキで書かれています。
天気が悪い時はこのような文字に励まされます。




ここは少し長い雪渓です。
仲間が遠くに見えます。
下りなので、かなり早いピッチで歩いているようです。
雪の上を靴で滑っているのかも知れません。



雪渓が終わると、ガラガラ道です。
ここはあまり急ぐと滑って転ぶことがあります。
足元の石を確認しながら下りました。



小屋が見えてきました。
この小屋は温泉があることで有名です。
山に登らず、この小屋に泊まりに来る人もいるようです。




峰の辻から約20分で降りてきました。
先に着いた仲間が靴を洗っています。
ここは水も豊富なようです。
雪の上を歩いてきたので、靴は汚れていません。
建物の外と壁にソーラーがあります。
最近、小屋でもソーラーで発電しているところが多いです。
自然にもやさしいエネルギーですね。



ミズバショウ

先着した女性2人が待っていました。
一度靴を脱いだのですが、「すぐ近くにミズバショウが咲いていたよ」
と教えてくれました。
再び、靴を履いて行ってみました。
それほど大きな湿原ではありませんでしたが、少しだけ咲いていました。
山で出会う花はどれもかわいいですね。



小屋の横に鐘がぶら下がっています。
小屋の前にある時はこれを鳴らして「着いたよ!」と知らせます。
まだまだ芽吹きには早いようでした。



小屋の内部です。
吹き抜けになっていて広く感じます。
奥が食堂です。
2階が寝室になっています。
右側は2段になった個室、一番奥に大きな部屋がありました。



玄関正面の右奥がトイレ、左奥がお風呂です。
温泉がでていていつでも入れます。
ドアを開けると男女別に分かれています。
なかなかよい温泉でした。




連休後のせいか、宿泊客は我々が6名、その他が6名の
合計12名でした。
もっと混んでいると思ったのですが、意外と少なかったです。
夕食はカレーライスでした。
これは朝食メニューです。
卵は温泉卵でした。
小屋番は若い男性1人でやっていました。



我々に与えられた部屋です。
1人が他の部屋に逃げ出したので、5人で使いました。
2階の一番奥の部屋です。
こんなにゆったり寝たのは久し振りでした。
畳1枚のスペースが貰えると嬉しくなります。
廊下とはカーテン1枚で仕切られていました。
毛布が2枚あり、寒くはありませんでした。



◎付 録
シロバナヤエウツギ

ウツギにもたくさんの種類があります。
これは白い花で八重のウツギです。
花びらが多くてどのくらいあるのかわかりません。
真っ白に積もった雪を思い出しました。

ヤエドクダミ

ドクダミは一重が多いですが、これは八重のドクダミです。
花びらに見えますが、これは花びらではありません。
このドクダミも増えているようです。
なかなかきれいでした。


シロアザミゲシ

アザミゲシのシロバナです。
花びらが柔らかくフワフワしています。
葉っぱはアザミのように鋭いトゲがあります。
やさしい感じがする花です。

バイカウツギ

やはりウツギの仲間ですが、花が大きく梅の花に似ています。
梅花空木と書きます。
かなり大きくなる木です。
ここではたくさんの花をつけていました。

今日は白い花を集めてみました。
天気は下りのようです。
たくさん降って週末は晴れて欲しいです。

安達太良山(その3)

2009-05-27 | 福島の山

稜線にでてから振り返ってみました。
赤いペンキマークが続いています。
ガスなどで天気が悪い時にはこのマークに助けられます。
昨年、北穂から涸沢までの岩場をこのマークを頼りに歩きました。
ガスで視界が3mくらいでした。
このマークを見るたびに思い出します。



頂上直下に標識がありました。
奥の岩場の上が本当の頂上のようです。
頂上は狭いので、ここで記念写真を撮るようです。
我々はこの岩の上まで行きました。
スキー場をスタートしてから3時間45分でした。
峰の辻からは約30分の歩きです。



頂上には祠がありました。
祠の後ろに「八紘一宇」と書いた石碑が建っています。
八紘とは四方、一宇は屋根という意味だそうです。
世界を一つの家とする太平洋戦争の時用いた標語がそうです。
この山を「世界の屋根」と考えたのでしょうか?



右前方の景観です。
正面が噴火口のようです。
遠くになだらかな山がみえます。
西吾妻山のようです。
7月に登るプランがあります。
猪苗代にスノーシューに行った時にも見えました。



正面奥にやや尖った山がみえます。
歌で名高い「会津磐梯山」です。
何年か前に登りましたが、やはり岩がゴロゴロした山でした。
もうすっかり雪は解けているようです。



噴火口から更に右を見ました。
手前のどっしりした山が鉄山です。
左奥のなだらかな山が箕輪山、その奥が鬼面山のようです。
翌日、このルートを歩く予定です。
下にこれから歩く登山道が見えます。




頂上の全景です。
先ほどの祠は実際にはかなり傾いています。
ここは標高1700m、日本百名山の一つに数えられています。
シーズンになればたくさんの人が登るようです。



風が出てきたので、急いで下山にかかりました。
鉄山の手前まではなだらかな下りが続きます。
山開き(18日)前だったので、登山者は少ないようでした。



だいぶ下ってから振り返ってみました。
頂上の石碑がわずかに見えます。
ここはいつも風が強いそうです。
尾根なのでかなり強く吹いていました。



歩いている右側にはかなり大きな雪渓が残っていました。
しかし、例年よりは雪が少ないようです。
今年はどこも雪解けが早いようでした。



馬の背近くで、噴火口を覗いて見ました。
爆裂火口の跡です。
ここを通過するコースがあるそうです。
1997年9月に火山ガスによる死亡事故がありました。
それ以来通行止めになっています。
風によって硫黄ガスの強烈な匂いが漂っていました。
そうそうに退散しました。
遠くに見える湖は秋元湖のようです。



馬の背と呼ばれているところです。
なだらかなところなので、そのような名前がついたようです。
植物も少なく荒涼とした風景です。
ここから峰の辻まで下ります。



比較的なだらかな下りです。
風さえなければ歩きやすい道です。
ザックがないので快調に歩けました。


◎付 録
カワラサイコ

バラ科でキジムシロの仲間です。
河原に自生していますが、海岸などでもたまに見られます。
最近は数が減っているようです。
葉っぱに特長があります。

アザミゲシ

江戸時代に北米南部やメキシコあたりから渡来したそうです。
葉っぱがアザミに似ていて花がケシに似ています。
かなり強い花のようで、空き地などでも見られます。
白い色の花もあります。

イブキトラノオ

夏山のお花畑でよく出会います。
伊吹山で最初に発見され、花の姿がトラの尾に似ているそうです。
夏の青空によく映える花です。
小さな花の集合体で、下から順番に咲いてきます。
そろそろ夏山のプランを立てる時期のようです。
今年はどこに行けるか楽しみです。





安達太良山(その2)

2009-05-26 | 福島の山
ショウジョウバカマ

登山道の両側にはショウジョウバカマがたくさん咲いていました。
雪解けと共に咲く花です。
ここの雪解けは遅かったようです。
これはきれいなピンク色をしていました。
小さな花の集合体だというのがよくわかります。



ここでは1ヶ所に3個集まって咲いていました。
ここは広い場所です。
何もこんなに集まって咲くことはないのに・・・
親子か3人姉妹か聞き忘れました。
見ていて微笑ましい姿でした。



やがて分岐に差し掛かりました。
歩き出して2時間くらいでした。
普段は元気な女性の1人がこの日は朝から調子が悪いようでした。
話し合った結果、先に小屋に行くことしました。
1人ではかわいそうということで、もう1人の女性が付き添うことに
なりました。
2人と別れて我々は左のルートに入りました。



分岐から入ると、急に道が狭くなります。
おまけに真ん中が深くえぐられ、水が溜まっていました。
両側には枝が張り出しています。
時々顔にあたります。



こんな道は雪が積もっていれば歩きやすいです。
登山道の端を左右飛びながら歩きました。
非常に歩きにくい道でした。



少し登ると残雪が現れました。
この雪が解けて流れていたようです。
今年は雪解けが早かったようです。
もう少し残っていて欲しかったです。



真ん中はかなりぬかるんでいます。
前を行く2人も苦労していました。
これに葉っぱがでていたらもっと歩きにくくなります。
風がないだけでもよかったです。



ブッシュとの戦いが終わるとやっと展望が開けてきました。
安達太良山の頂上もよく見えます。
ここからは快適な歩きができるようです。



右のほうをみると大きな雪渓が見えます。
頂上に登ったら、あの雪渓の上部をトラバースして
小屋に降りる予定です。
雪渓上を降りている人が小さく見えました。




前を行く仲間は快調に飛ばしています。
ここも雪があれば歩きやすい道です。
石が多い登山道はゆっくり足元を確認しながら歩くことが
大切です。



安達太良山の頂上がだいぶ大きく見えるようになりました。
別名:乳首山(おっぱいやま)と呼ばれています。
なるほどよく似ています。


峰の辻

峰の辻という分岐に到着しました。
登山口から歩き出して3時間15分でした。
ここで岩陰に荷物をデポ(荷物を置くこと)しました。
帰りにまたここを通って荷物を回収します。
束ねてある篠竹は積雪期の目印に使うものです。



ザックを置いたので、急に背中が軽くなりました。
ここからは尾根に出てそのままピークを目指せばよいようです。
登山道には雪がまったくありませんでした。




歩いている右にどっしりした山が見えます。
鉄山というそうです。
下りのルートがよく見えます。
帰りはあそこを通って峰の辻まで降りる予定です。
もうすぐ頂上です。



◎付 録
ギンロバイ

高山の岩場に咲く落葉低木です。
花が白いく梅の花に似ています。
中国の四川省でも咲いていました。
これは近くの植物園で咲いていたものです。

キンロバイ

花が黄色いのでキンロバイという名前がつきました。
ギンロバイと同じ仲間です。
花はキジムシロなどによく似ています。

シチダンカ

ヤマアジサイの装飾花が八重になったものです。
従ってヤマアジサイの仲間です。
六甲山では幻の花と呼ばれているそうです。

アマチャ

アマチャが咲き出していました。
やはりアジサイと同じく装飾花を持っています。
真ん中の小さいのは花です。
まだ蕾のようでした。
これから楽しめるようでした。

安達太良山(その1)

2009-05-25 | 福島の山
福島県に安達太良山という山があります。
高村光太郎の「智恵子抄」にでてくる山です。
連休から1週間経った週末に行ってきました。



今回の参加者は7名でした。
2台の車に分乗し、ETC(¥1000)を利用して「あだたらスキー場」で
合流しました。
正面の建物からゴンドラが出ています。
我々はここから歩きました。



登山道入り口の案内板です。
安達太良山に登るコースもいろいろあるようです。
今回は勢至平からピークを目指し、くろがね小屋に降りる
コースを取りました。
天気はまずまずでした。

オオカメノキ

早速花が出迎えてくれました。
オオカメノキです。
別名:ムシカリといいます。
葉っぱを虫が好きでよく食べられるようです。
大きく見える花は化粧花で本当の花は真ん中にある小さな花です。
化粧花は飾り花とも呼ばれ、虫を呼び寄せるためのもののようです。



しばらくは林道歩きが続きます。
途中に標識がありました。
これから安達太良山に登り、くろがね小屋に泊まる予定です。
直接、くろがね小屋に行くこともできるようです。




明るい林道です。
カラマツが芽吹いていました。
男性4名、女性3名、合計7名のパーティです。
春の明るい日差しが降り注いでいました。



林道は少しずつ細くなって登っています。
途中、安達太良山の頂上が見えるところがありました。
こんもり盛り上がったところがピークです。
この姿から別名:乳頭山(おっぱいやま)とも呼ばれています。
左の稜線はロープウエイの頂上駅から歩く稜線です。
雪はかなり少なくなっていました。



左に目をやると、ロープウエイの山頂駅が見えました。
先ほどのスキー場からロープウエイに乗り、この稜線を歩けば
1時間半くらいで頂上に出られるようです。

タムシバ

登山道の脇に白い花が咲いていました。
タムシバです。
コブシに似ていますが、花の大きさや姿が違います。
コブシには花の下に葉っぱが1枚ありますが、これにはありません。
また、咲く時期もコブシよりかなり遅くなって咲きます。




アップで撮ってみました。
なかなかきれいな花です。
真ん中にたくさんあるオシベや緑色をしたメシベの姿などは
コブシにそっくりです。
この姿からよくコブシに間違われるようです。



なだらかな登山道が続きます。
もう少し雪があると思っていたのですが、すっかり消えて
いました。
春がやっと訪れた感じのようでした。


ショウジョウバカマ

登山道の足元にショウジョウバカマが顔を出していました。
雪解けと共に姿を現す花です。
全体が赤く中国で伝説の動物、猩猩(ショウジョウ)に似ているので、
ついた名前だそうです。
これは柔らかいピンク色をしていました。



このあたりは勢至平と呼ばれているところです。
歩き出して1時間30分くらいのところでした。
ここまでは比較的ゆるやかな道でした。
もうすぐ分岐があるようです。






丹沢・蛭ヶ岳(最終回)

2009-05-24 | 丹沢

河原に降りたら、仲間ははるか彼方を歩いています。
どのあたりから上に登るのでしょう。
石ころだらけの河原を急ぎました。



やっと登り口がわかりました。
沢になっている場所です。
ここを登ればトンネルの反対側に出られるようです。
結構厳しい登りでした。



青崩トンネルの反対側も頑丈に塞がれています。
「崩落の危険がある」といわれては通りたくありません。
170mといえばかなり長いトンネルです。
よく見ると扉や鍵の構造から、玄倉発電所の関係者だけ
メンテのため車で入れるようでした。



トンネルから少し歩いたところにこんな看板がありました。
あとで知りましたが、この林道が安全に使用される目処は
たっていないそうです。
何時までもこのままにしておくのはどうかと思いました。

ウツギ

林道が通れなくてもウツギは季節を忘れません。
しっかり咲いていました。
園芸種より自然の中で咲いている姿のほうが
かわいいですね。



標識がありました。
玄倉まで、まだ4.4キロあります。
新緑が益々濃くなってきました。



しばらく歩くと河原が見えてきました。
数年前、この河原でキャンプをしていて何人かが流される
事故がありました。
この日も数名キャンプをしていました。
場所をよく選んで貰いたいですね。



林道の最後のゲートです。
ここにも大きく「通行止め」の看板がありました。
何故かポールの外側が人間だけが通過できるように
なっていました。
あの青崩トンネルを巻いて沢に降りるルートは雨の日は
歩きたくないと思いました。



丹沢湖が見えてきました。
大きな橋は反対側に抜けるためのものです。
新緑がきれいでした。




バス停に到着です。
朝、蛭ヶ岳の小屋をでてから、5時間20分でした。
連休のためか、バスがなかなか来ません。
ここのバスは1時間に1本くらいです。
気長に待ちました。



少し湖を歩いたところから富士山が見える場所があります。
そこからは頭の部分しか見えません。
しかし、薄く雪を抱いた富士山はどっしり構えていました。
少し長い歩きでしたが、それなりに楽しめた山行でした。

明日から安達太良山をご紹介いたします。


丹沢・蛭ヶ岳(2-4)

2009-05-23 | 丹沢

玄倉第二発電所につきました。
人の姿はみえませんでしたが、タービンが回っている音が
していました。
川の水がブルーに輝いています。



ここだけ水がブルーでした。
中国の九寨溝でこの色と同じ湖を見ました。
土に含まれている物質や光の関係でこのような色に見える
といっていました。
仲間の話ではここはいつもこんな色をしているそうです。



班入りのテンナンショウがありました。
葉っぱも大きかったですが、逆に花は小さかったです。
花の色もグリーンでした。
この花はいつも反対側を向いていました。
恥ずかしがり屋のようです。




またトンネルが現れました。
石崩トンネルと書いてあります。
周りはコンクリートでしっかり固められていました。




かなり長いトンネルでした。
真っ暗で感で歩きました。
出口付近で振り返ってみました。
素堀りですが、コンクリートを吹き付けてありました。




仲間が休憩しています。
この先にもう一つトンネルがあるようです。
このトンネルが問題のトンネルでした。

ウツギ

ウツギが顔をだしていました。
甘い香りがする花です。
里ではほとんど終わっていますが、ここでは丁度咲き出した
ばかりのようでした。
清楚な感じのする花です。



ここは新緑が一番よい時です。
遠くの山にピンクに見えるのはヤマザクラです。
左側に林道が見えます。




仲間が何かやっています。
どうやらここから下に下りようとしています。
このトンネルが通れないようです。
入り口のコンクリートは新しいようでした。




少し中に入ってみました。
入り口は完全に塞がれています。
これが問題の「青崩トンネル」です。
この林道には1950年代にトンネルが次々に完成したそうです。
ところがその後崩落の危険があるということで、2007年1月に
この林道を全面通行止めにしたそうです。
神奈川県が管理していますが、補強の限界でとった処置だそうです。
しかし登山者には貴重な林道です。




仲間のところに戻ってみました。
1本のロープがあります。
これで河原に降りるようです。
このトンネルを迂回して反対側に行くようです。



このロープは誰がつけたのかわかりません。
でもこれ1本で楽に降りられます。
かなり長い下りでした。
手袋をしていなかったので手が熱くなって焼けるようでした。




河原には道がありません。
石がゴロゴロしています。
うっかり浮石に乗ると転びます。





仲間はあっという間に遠くを歩いています。
このトンネルは全長170mくらいあるそうです。
そこを迂回して歩く訳ですから、雨や川が増水している時は
ここを通過するのは難しいようです。
ここは知っている人だけが歩くことができるようでした。

今日はこれから那須高原に行きます。
山の会の総会があります。
今晩泊まって明日の夜帰る予定です。
みなさんのところにはお伺いできないと思います。
どうぞよい週末をお過ごしください。

丹沢・蛭ヶ岳(2-3)

2009-05-22 | 丹沢

だいぶ降りてきました。
だんだんと植生が変わってきます。
このあたりは尾根になっています。
それとなく踏み跡がありました。



3人とも快調に飛ばしています。
連休だというのにここは誰にも会いません。
塔ノ岳と大倉を結ぶ大倉尾根(通称:バカ尾根)はものすごい人で
混雑していると思います。
この静けさを分けてあげたいくらいでした。



やがて熊木沢出合に出ました。
歩き出してから2時間20分です。
この川を渡って反対側に行かなければなりません。
上の道を行けばいいようです。



川の上流を眺めてみました。
蛭ヶ岳が大きく見えます。
あの山の頂上から降りてきました。
丹沢の最高峰、どっしりした山でした。



橋から先が寸断されていました。
台風か何かで道が流されてしまったようです。
先に飛び降りたリーダーが流木を拾ってきて立てかけてくれました。
この木に掴まって全員無事に対岸に降りました。
人があまり通らないので補修しないようです。



しばらくするとユーシンとの分岐にでました。
ユーシンにはロッジがあります。
しかし、ここまでくる林道は車も人も通行止めになっています。
今は利用されていないロッジのようでした。
玄倉(くろくら)まで丁度10キロあります。
約3時間くらいの歩きになります。



長い林道歩きに入りました。
山の上はまだ冬枯れでしたが、下は新緑が始まっています。
丹沢の2つの顔をみるようでした。
誰も歩いていないのがよかったです。



右下を玄倉(くろくら)川が流れています。
このあたりはユーシン渓谷と呼ばれています。
水がきれいでした。



トンネルがでてきました。
昔ながらの「手掘り」のトンネルです。
この林道には幾つかのトンネルがあります。
「車も人も通行止め」の林道です。
前を行く3人は元同じ会社の同僚です。
会社を辞めてからでも山で結ばれているのは素晴らしい
ことだと思いました。



最初のゲートがありました。
白い看板に「車も人も通行止め」と書いてあります。
「通行止め」といわれてもここを歩かないと下に降りられません。
このゲートは手で開けられました。




二つ目のトンネルがでてきました。
前を行く仲間はここを何度か歩いています。
初めて通る人は不安になるような林道でした。
約10キロ、黙々と歩くしかないようです。



ところどころに標識が立っていました。
知っている登山者だけが歩くようです。
何故ここが「通行止め」になっているのか、
この先に行ってその訳がわかりました。




右下を流れる渓谷がきれいでした。
このあたりでは「イワナ」も釣れるようです。
でも釣り人の姿はありませんでした。
まもなく玄倉ダムのようです。



丹沢・蛭ヶ岳(2-2)

2009-05-21 | 丹沢

前日と同じルートを途中まで下ります。
太陽を左から受けています。
草が朝露に濡れて輝いていました。



ここから右に入り、ユーシンに向かいます。
蛭ヶ岳山荘に泊まった人のほとんどが塔ノ岳から大倉に降りるか
檜洞から石棚経由で箒沢に降りるようでした。
我々はここから弁当沢を通って玄倉に向かいます。




5月に入っても緑らしいものはコバイケイソウだけです。
左側に鹿除けのフェンスが張ってあります。
ところどころに彼らが開けた穴が開いていました。
人間との知恵比べのようです。



大きなブナがありました。
少し芽吹きが始まっているようです。
空一杯に手を広げています。
もうすぐ柔らかい葉っぱを出すようです。



このルートはあまり歩かれていないようです。
登山道はかなり荒れていました。
頂上付近と少しずつ木のようすが変わってきています。
ブナの木も目立つようになりました。



倒れて朽ちた木にキノコがでていました。
サルノコシカケのようです。
ブナの倒木に生えるブナサルノコシカケは珍しいようです。
健康食品として取り扱われているようです。
これはかなり大きなものでした。



大きなモミジの木の根っこに赤ちゃんがたくさん顔をだして
いました。
どれも赤い顔をしています。
こんなにたくさん出てくると生存競争が厳しいようです。
なかなかおもしろい姿でした。



しばらくは大きなブナ林の中を歩きます。
この木が芽吹けばきれいだと思います。
しばらくはなだらかな下りが続きました。



やや緑が多くなってきました。
柔らかい太陽の光が差し込んでいます。
空気もひんやりして美味しかったです。



このあたりは登山道がありません。
好きなところが歩けます。
落ち葉でフワフワしていました。
表面が白く見える木はヒメシャラです。
ツバキの仲間でシャラとはナツツバキのことです。
夏になると白い花が咲きます。



ミミガタテンナンショウが顔を出していました。
まだ目覚めたばかりのようです。
まず顔を先に出し、それから葉っぱを広げるようです。
たくさんありました。



歩いている右側に富士山が姿を見せてくれました。
かなり遠いのでズーミングしています。
7月1日が山開きです。
最近事故も多いので、今年から登山者の装備などを登山口で
チェックし、ツアー登山者などの事故防止を行うそうです。
よいことだと思います。



マメザクラが姿をみせてくれました。
直径が1cmくらいの小さな花です。
下を向いて咲いています。
今回は随分たくさん楽しめました。




左下にダムが見えます。
あの近くまで下ります。
あと3時間くらいかかるようです。
下はかなり新緑が進んでいるようでした。
このコースを歩く人は少ないようです。
ルートハンティングできない人は止めたほうが
無難だと思います。



丹沢・蛭ヶ岳(2-1)

2009-05-20 | 丹沢

一夜明けました。
朝食まで時間があったので、外に出てみました。
少し歩いた広場に標識が立っていました。
蛭ヶ岳は丹沢の最高峰(標高1673m)です。
気温は5度くらいでした。


ご来光

太陽が出てきました。
山では「ご来光」と呼んでいます。
少しずつ昇ってくる太陽をみていると心が落ち着きます。
普段は何とも思っていない太陽の有難さが感じられるようです。
枯れ木が指で作った犬の影絵のようでした。



昇り始めの太陽をズーミングしてみました。
色が2色になってまるで卵の黄身が浮かんでいるようでした。
見ている間に色が刻々と変わります。



少し時間が経つと全体が白く見えます。
周りに黄色いリングができています。
このような太陽をみるのは久し振りでした。




反対側に富士山がうっすらと姿を見せていました。
もう少し経てばきれいな姿になることでしょう。
まだかなり雪があるようです。
いつみてもよい姿です。



蛭ヶ岳山荘です。
左の黄色い扉が玄関になっています。
いつも素通りする小屋で、泊まったのは初めてでした。
定員は40名くらいだそうですが、この日は約60名泊まりました。
我々は屋根裏のスペースでシュラフ(寝袋)で寝ました。
一応寝返りできる余裕はありました。
翌日は100名くらい泊まるそうです。
どうやって寝るのでしょうか?

この小屋には水がありません。
食事はご飯とタマネギだけの味噌汁、おかずは佃煮だけでした。
容器も発泡スチロールですべて償却処分するそうです。



朝6時に出発です。
小屋から少し下るとコバイケイソウの群落がありました。
木の幹が白くなっているのは鹿が食べた跡です。
このように皮が食べられると木は枯れてしまいます。
コバイケイソウは有毒なので鹿も食べないようです。




まだ日が当たらない岩陰にコイワザクラが咲いていました。
直径1cmくらいの小さな花です。
まだ目覚めていないようでした。




だいぶ下ってから振り返ってみました。
蛭ヶ岳は奥多摩あたりからでもよく見えます。
全体が丸くて形のよい山です。
この山に登るには幾つかのコースがあります。
青根あたりから登れば4時間くらいで登れるようです。



少し行くと岩場が出てきました。
朝早いので体がまだ目覚めていません。
先頭を行く3名は私よりかなり先輩です。
でもみなさん元気一杯です。
長いコースほど喜んでいるようでした。



このあたりには随分立ち枯れが目立ちました。
大気汚染のせいでしょうか?
昔は工場の煤煙などが風で山に運ばれたと
いわれています。
かなり大きな木が枯れていました。



富士山の姿がだいぶハッキリとしてきました。
左のこぶが宝永山のようです。
静岡県側からだと反対の右に見えます。
右下あたりが御殿場のようです。
富士山を眺めながら歩くのも気持よいものです。




キクザキイチゲの蕾です。
表面が少しピンクになっています。
これからゆっくり頭を持ち上げて花を咲かせるようです。
こんな姿もかわいいですね。



すでに開いている花もありました。
太陽を背中から受けています。
蛭ヶ岳周辺にはたくさんあるようです。
もっと増えて欲しいと思いました。

今日は何回目かのバースディです。
家族の誰も気がつかないようです。
太陽が祝ってくれました。(笑)
ブログも今日から4年目に入りました。
これからもよろしくお願いします。

丹沢・蛭ヶ岳(1-5)

2009-05-19 | 丹沢
キクザキイチゲ

草むらの中から小さな花が顔を出していました。
キクザキイチゲです。
葉っぱがキクの花に似ていて花が一輪なので、一華(イチゲ)です。
丹沢で会ったのは初めてでした。



普通白い花が多いのですが、すぐ近くにブルーの花もありました。
佐渡のドンデン山にはこのブルーがたくさん咲いていました。
関東にはアズマイゲ、日本海側にはキクザキイチゲが多いと聞いて
いましたが、そうでもないようです。



マメザクラもまだ7分咲きくらいでした。
このサクラは一度に全部咲かないようです。
里で咲くサクラと違っておとなしい感じでした。



これから歩く登山道がみえます。
左のほうが崩れています。
山は一度崩落が始まるとなかなか止まらないようです。
そのうち、登山道が消えてしまうかも知れません。



アップダウンの繰り返しです。
太陽がだいぶ低くなりました。
草がキラキラと光ってきれいでした。



蛭ヶ岳の小屋がだいぶ大きく見えるようになりました。
最後に急登が待っています。
あと1時間くらいでしょうか?



おもしろい姿の木がありました。
肌からして馬酔木(アセビ)のようです。
何か悩みがあったのでしょうか?
馬が食べると酔ったようになるそうです。
これは自分で酔っ払ったようです。

コイワザクラ

岩陰に小さな花が咲いていました。
コイワザクラです。
このあたりには多いとされています。
カメラの機嫌が悪かったのか、ピンボケになってしまいました。



少し歩いた岩陰に大きな花がありました。
花びらが10枚に見えますが、実際は5枚で大きく切れ込んでいます。
サクラソウ科の花です。



歩いてきたほうを振り返って見ました。
尾根がよく見えます。
人間の足は素晴らしいですね。
目の前にあるマメザクラはまだ蕾でした。



やっと小屋に到着しました。
塔ノ岳から3時間20分、朝歩き出してから7時間10分でした。
枯れ木が「バンザイ」して出迎えてくれました。
天気もよく気持よく歩けました。



眼下に丹沢湖が見えます。
翌日はあそこまで降ります。
まだ太陽は高かったです。
小屋に入って宿泊手続きをしてビールで乾杯です。
ここは標高1673mです。
夕食まで他の登山者とも交流を楽しみました。

◎付 録
ブログ仲間のモカさんから「多聞院でオオヤマレンゲとヤマシャクヤクが咲いている」という情報をいただきました。
早速昨日行ってきました。

カエデの種

カエデが種をつけていました。
プロペラの姿をしています。
もう少しすると風でヒラヒラ飛びます。
種を少しでも遠くに運ぶ智恵のようです。


シャクヤク

ここはボタンの花でも有名な寺です。
そのボタンはもう終わって代わりにシャクヤクが咲いていました。
シャクヤクはボタンほど派手さはありません。
でもおしとやかな花です。
ボタンより少し遅れて咲き出します。

ヤマシャクヤク

これが赤いヤマシャクヤクです。
シャクヤクとは葉っぱが違います。
普通ヤマシャクヤクは白い花です。
これは改良された花のようでした。



丹沢・蛭ヶ岳(1-4)

2009-05-18 | 丹沢

塔ノ岳を過ぎると登山者がいなくなりました。
これから蛭ヶ岳に行く登山者はいないようです。
まだ3時間くらいかかります。
マメザクラは開花したばかりでした。



気持よい尾根道が続きます。
男性ばかり5名のパーティです。
先頭を歩くリーダーはマイペースです。
まだ幾つかのアップダウンがあるようです。



コバイケイソウがだいぶ大きくなっていました。
有毒植物です。
新芽を山菜と間違えて食べる事故があります。
夏になると白い小さな花を穂状に咲かせます。




植生保護のため木道を敷き詰めた場所がありました。
檜洞山の頂上付近もこのような木道があります。
檜洞はシロヤシオが咲くことで有名です。
もう咲いているかもしれません。
ここはまだ冬枯れの装いでした。



歩いてきた方向を振り返ってみました。
遠くに塔ノ岳の尊仏山荘が小さく見えます。
我々だけの貸し切りの尾根歩きでした。




ここにもマメザクラが咲いています。
里のサクラのように派手さはありません。
春の暖かい日差しを浴びて輝いていました。



標識がありました。
丹沢山までもうすぐのようです。
このあたりまではそれほどアップダウンがありません。
気持よく歩けました。



やがて丹沢山に着きました。
日本百名山になっているようです。
塔ノ岳から約1時間30分でした。
途中でメンバーの1人がギブアップしました。
足がパンパンになって歩けないというのです。
幸いここには小屋があります。
ここで宿泊して貰うことにしました。



左下に湖がみえます。
丹沢湖です。
翌日はあの湖まで降りる予定です。
8時間くらいかかるようです。



これから歩く登山道がよく見えます。
風はあまりありませんでしたが、風が強いと辛い尾根です。
5月だというのに芽吹きはまだ先のようでした。



コバイケイソウの群落です。
花が咲くと見事だと思います。
7月になれば見られることでしょう。
ここにもマメザクラがありましたが、まだ蕾でした。



蛭ヶ岳がやっと姿を見せてくれました。
頂上に小屋が見えます。
まだ2時間近くかかりそうです。
最後にきつい登りが待っています。
今は日が長いので、明るいうちに小屋に
入れると思います。


丹沢・蛭ヶ岳(1-3)

2009-05-17 | 丹沢

このコースには幾つかのクサリ場があります。
クサリにしがみついている人がいますが、できるだけ
体を離して降りたほうが安全です。
足元を確認すればクサリに頼らなくても通過できます。
また、間を空けることも大切です。

マメザクラ

サクラが咲いていました。
小さいのでマメザクラと呼んでいます。
富士山や箱根あたりにも多いので「フジザクラ」とも呼ばれています。
花は下を向いて咲くのも特徴です。
5月になってサクラが楽しめ、嬉しかったです。



また少し平らな道が続きます。
このような道にでるとホッとします。
まだ芽吹きが始まったばかりのようでした。




新大日茶屋に到着です。
歩き始めて3時間あまり・・・
ここでお昼にしました。
連休だというのにこの小屋も閉まっていました。




食事をしていたら、近くの杭にチョウが飛んできました。
ヒョウモンチョウです。
かなり羽根が痛んでします。
痛々しい姿でした。



また小屋が現れました。
木ノ又小屋です。
昔泊まったことがあります。
ギターを担いで登ってきた若者と遅くまで歌を歌って過ごしました。
その頃から比べると随分立派になったようです。



野生の鹿がすぐ近くで草を食べていました。
丹沢には鹿が増えて問題になっています。
お腹が大きいようなのでメスのようです。
よほど美味しいものがあったのか、なかなか逃げようと
しませんでした。




大きく崩れたところを通過します。
丹沢にはこのように大きく崩落した場所が何箇所かあります。
雨の日は注意して通過しなければなりません。
高所恐怖症の人は見ないほうがよいでしょうね。




この小屋は廃止されてしまったようです。
こんな小屋を見ると何となく寂しさを感じます。
最盛期にはたくさんの登山者が利用したと思います。



やがて塔ヶ岳山頂に到着しました。
標高1491mです。
歩き始めてから約4時間でした。
ここは360°の展望が楽しめます。
別ルートから登ることもできます。
たくさんの登山者がいました。



ここにも尊仏山荘という小屋があります。
塗装工事中でした。
一度泊まったことがあります。
冬の寒い時だったので、魚や野菜など運んできて「寄せ鍋」
を作って食べました。
夜中に眺めた星空がきれいでした。



小屋でコーヒーを飲んで次に向かいます。
この日の目的地は左の奥にみえる「蛭ヶ岳」です。
ここからまだ3時間くらいかかりそうです。
マメザクラがきれいでした。




塔ノ岳から蛭ヶ岳まで歩く人が少ないようです。
ほとんどが大倉尾根を降りるようでした。
いきなり長い下りが続きます。
ここの芽吹きはまだ先のようでした。


丹沢・蛭ヶ岳(1-2)

2009-05-16 | 丹沢

これから歩くルートがよく見えます。
この尾根が表尾根と呼ばれています。
かなりアップダウンがあります。
まだまだ先が長いです。
とりあえず左に見える小屋まで歩きます。





このあたりは比較的歩きやすい道でした。
ルンルン気分で歩けます。
ここは長いルートなので登山者は少なかったです。



塔ノ岳まで3.8キロとあります。
山は距離では時間が計算できません。
アップダウンが多ければそれだけ時間がかかります。
緊急時にこの番号を連絡すれば救助隊のほうで位置がわかります。
但し、携帯が通じないところが多いので、難しい場合もあります。



遠くに3つの山が見えます。
丹沢三峰山と呼ばれています。
少し道が荒れていますが、歩けます。
10年以上前に歩いたことがあります。
秋の紅葉の頃がいいですね。



ここから長い下りに入ります。
折角登ったのに勿体無い気がします。
遠くに小屋が見えます。




かわいいスミレが咲いていました。
葉っぱが丸いのでマルバスミレのようです。
里でみるスミレより清楚に見えました。
歩きながら花が目に飛び込んできます。
春の日差しに輝いていました。



ヤマルリソウです。
里では大きな株になりますが、ここでは小さくまとまっていました。
岩場ではそれほど大きくなれないようです。




フデリンドウです。
茎を伸ばさないで咲いています。
全体の高さも5cmくらいです。
あまりにも小さいので「ヒメ」をつけても
よさそうです。
やはり大きくなれないようです。



すっきりした尾根です。
まだ新緑が始まったばかりでした。
他と比べてここは春の訪れが遅いようです。



先ほど遠くに見えた小屋です。
烏尾山荘ですが、閉まっていました。
標高1136mです。
この小屋には泊まったことがありません。



行者岳というピークに着きました。
歩き始めて2時間です。
ここで小休止をとりました。



岩場が出てきました。
このルートには結構岩場やクサリ場があります。
雨の日は岩が滑りやすくなります。
あわてずゆっくり通過しましょう。



岩場を過ぎると今度は登り返すようです
遠くに登山道がみえます。
左側が大きく崩れています。
天気がよいので気持よく歩けました。

今日もこれから丹沢に行きます。
今度は別の山です。
夕方には雨になるそうです。
降られないうちに降りてきたいと思っています。