山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

箱根・湯坂路(最終回)

2008-04-30 | 箱根
登山道(3)


快適な登山道です。
休日なのに誰も歩いていません。
まだ、気温が低いからでしょうか。
気持ちよく歩けました。



モミジの花


このルートにはイロハモミジもたくさんありました。
赤い小さな花が咲いています。
小さ過ぎてなかなかカメラに納まってくれません。
何とか姿を捉えることができました。



オオシマザクラ


ここにあるオオシマザクラの中でも一番大きなサクラです。
何年くらい経っているのでしょう。
竹薮の中から両手を広げていました。
そのうち「天然記念物」に指定されるかも知れません。
静かに咲かせておきたいですね。



登山道(4)


しばらくはこのような登山道が続きます。
モミジの新緑がきれいでした。
2月に歩いた時にはこのあたりにたくさんの雪がありました。
もうすっかり消えています。
小さなスミレもたくさん咲いていました。





登山道(5)


約1キロくらいモミジの林が続きます。
表現ができないくらいきれいでした。
秋の紅葉もきれいなところです。
今度は秋の紅葉の頃歩いてみたいと思いました。




ミミガタテンナンショウ


ミミガタテンナンショウが咲いていました。
マムシグサの仲間です。
大きく張り出した花の両側が耳に似ているので、この名前があります。
たくさん咲いていましたが、花が萎れているものが多かったです。
霰(あられ)か雹(ひょう)にやられたようでした。


登山道(6)


途中から一気に下りました。
このあたりには昔の石畳が残っています。
雨が降ると滑りやすい道です。
昔の人は何を思ってここを歩いたのでしょう。





登山口


箱根湯本側の登山口です。
浅間山まで130分とありました。
のんびり花をみながら歩いたので2時間かかりました。
この日は元箱根のバス停を降りてからここまで5時間40分歩きました。
春の湯坂路にはたくさんのサクラが咲いています。
気持ちよい歩きができました。





ペラペラヨメナ


最近箱根でよく見かける花です。
石垣などにたくさん咲いています。
葉っぱが薄いので「ペラペラヨメナ」と呼ばれています。
キク科の花ですが、自然に繁殖しています。
今度箱根に行ったらぜひ会ってあげてください。


◎付 録
ブルーベリー


近くの公園でブルーベリーの花が咲いています。
小さな釣鐘状の花です。
ドウダンツツジの花にもよく似ています。
かわいい花ですね。




カリン


こちらはカリンです。
こんな小さな花からあの大きな実がなります。
最近は街路樹としても植えられているようです。
甘い香りが漂っていました。

箱根・湯坂路(その5)

2008-04-29 | 箱根
オオシマザクラ(1)


このルートにはサクラがたくさんあります。
オオシマザクラが満開でした。
箱根は平地より寒いのでサクラも遅く咲きます。
オオシマザクラの葉っぱは桜餅に使われます。
香りがいいですね。



浅間山


湯坂路に入って約1時間で浅間山に着きました。
ここにはベンチがあります。
ここで休憩しました。
明るいルートです。
美味しい空気が漂っていました。




ナツトウダイ


トウダイグサの仲間です。
ナツとついていますが、春先から花が咲きます。
おもしろい形をした花です。
すっかり雑草化していますが、有毒植物です。
折ると白い汁がでます。
被れることもあるので、触らないほうが無難です。




クサボケ


ボケの仲間ですが、それほど大きくなりません。
地面を這うように咲いています。
この時期しか見られない花です。
ここにはたくさんありました。



登山道(2)


歩きやすい登山道です。
手前に赤く見えるのがクサボケです。
うっかり踏んでしまいそうです。
サクラと緑のコントラストがきれいでした。
願わくば空がもう少し晴れて欲しかったです。



ヤマザクラ(1)


ヤマザクラも満開でした。
こんなにたくさんのサクラに出会えるとは思ってもいませんでした。
ヤマザクラは葉っぱが少し茶色をしています。
やはり柔らかい感じのするサクラです。
ソメイヨシノほどの華やかさはありませんが、かわいい花でした。



オオシマザクラ(2)


オオシマザクラもたくさんありました。
花の真ん中が緑色をしています。
咲き始めのサクラは淡い色です。
ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンザクラを交配したものです。
いつまでも眺めていたい花でした。




ヤマザクラ(2)


再びヤマザクラです。
葉っぱが柔らかい茶色をしています。
山で咲いていると一段ときれいですね。
大きな木がたくさんありました。
サクラも年によって咲く時期が異なります。
今回これほどたくさんのサクラに会えるとは思っていませんでした。
充分満足しながら歩きました。

箱根・湯坂路(その4)

2008-04-28 | 箱根
湯坂路入口


国道1号線と別れていよいよ湯坂路に入ります。
ここから箱根湯本まで葯3時間の歩きです。
なだらかな下りが続きます。
鎌倉古道とも呼ばれています。
鎌倉時代に思いを馳せて歩きました。




ミツバツチグリ


ミツバツチグリが咲いていました。
一つの茎の先端にたくさんの花を咲かせます。
葉っぱは3枚です。
同じような花にキジムシロというのがありますが、こちらは
葉っぱが奇数羽状複葉になっています。
また茎も赤いので簡単に見分けられます。
ミツバツチグリは土の中に栗のような塊ができるそうですが、
まだ掘って確認したことがありません。
いつか確認したい思います。




新緑


左に見える大きな木は形が悪いですが、カラマツです。
芽吹きが始まっていました。
新緑が進んでいます。
天気がもう少し晴れていれば青空に映えたことだと思います。
降られないだけでも「よし」としましょう。





大山


途中で大山(おおやま)が姿を見せてくれました。
丹沢の名峰です。
毎年、1月2日に登っています。
今年が13回目でした。
いつ登ってもよい山です。
鳥取に大山(だいせん)という山があります。
漢字だけだとよく間違えられます。





相模湾


相模湾が見えます。
奥は三浦半島です。
江ノ島も見えました。
一番奥には房総半島も見えました。
春の海は穏やかですね。





クロモジ


クロモジの花です。
葉っぱと共に花が咲きます。
ここにはたくさんのクロモジがありました。
香りがよいので爪楊枝(つまようじ)に使われました。
シロモジという木もありますが、こちらは花が咲いてから
葉っぱがでてきます。




登山道(1)


このあたりは鎌倉古道にふさわしい道です。
石畳が顔を出しています。
なだらかな道なので誰でも歩けそうです。
2月に歩いた時にはたくさんの雪がありました。
もうすっかり消えています。
空気が美味しかったです。



◎付 録
ウンナンオウバイ


ウンナンオウバイが近くでまだ咲いています。
オウバイより花が大きいです。
中国が原産地です。
鮮やかな色ですね。






ゴウダソウ


合田清さんという人がヨーロッパから持ち帰った花だそうです。
アブラナ科の植物です。
花が咲いた後に大きな平たい種ができます。
その姿から別名:大判草(オオバンソウ)とも呼ばれます。
おもしろい花です。

箱根・湯坂路(その3)

2008-04-27 | 箱根
六道地蔵


休憩所をでて国道の下をトンネルで抜けたところに巨大な磨崖仏がありました。
鎌倉時代に彫られたものだそうです。
周りを杉材の建物で囲まれていました。
何回かの発掘調査で現れてきた仏像だそうです。




二十五菩薩


また少し歩くと今度は大きな岩にたくさんの仏像が彫られていました。
やはり鎌倉時代に彫られたものだそうです。
岩の前後に彫られていて全部で25体ありました。
それぞれやさしい顔をしていました。





蘇我兄弟の墓


更に進むと蘇我兄弟の墓というのがありました。
石造五輪塔と呼ばれていて永仁3年(1295年)に造られたものだそうです。
但し、風化が激しくこの姿は江戸時代の姿に復元したものだそうです。
蘇我兄弟は父の仇討ちとして有名ですね。
右の塔は兄の恋人である「虎御前」の墓だそうです。



国道1号線の最高地点

蘇我兄弟の墓からしばらく登ったところに「国道1号線最高地点」の標識が
ありました。
国道1号線は東京から箱根を越えて西に向かっています。
「旧東海道」にほぼ沿っています。
この箱根越えが一番きつかったようです。
今は東名高速を走る人が多いので、ここを通る車も少ないようです。




ハルトラノオ


道の両側に小さな花が咲いていました。
ハルトラノオです。
花の形が虎の尻尾に似ているのでこの名がつきました。
小さい花ですが、オシベが飛び出していておもしろい形をしています。
こんな小さな尻尾の虎なら怖くありませんね。



ヤマルリソウ


歩いている石の横にポツンと咲いていました。
直径5mmくらいの小さな花です。
これに似た花でキュウリグサやワスレナグサがあります。
生育環境や花の形が違います。
花がルリ色で山で咲くので、ヤマルリソウです。





ヤマネコノメソウ


これも小さな花です。
もう花が終わって種ができていました。
この姿が「ネコの目」に似ているので、ヤマネコノメソウと
名前がつきました。
仲間にヨゴレネコノメというのがありますが、こちらは
葉っぱに白い斑点がたくさんあります。




オオバヤシャブシ


石仏群とも別れ、国道に沿って湯坂路に向かって歩きました。
道の脇には木々の芽生えが始まっています。
カンザシのようなものがぶら下がった木がありました。
「オオバヤシャブシ」です。
ヤシャブシとは漢字で「夜叉五倍子」と書きます。
この木の皮から染料をとりました。
下に垂れ下がっているのが雄花で、上に立っているのが雌花です。
ここでも女性上位のようでした。





箱根・湯坂道(その2)

2008-04-26 | 箱根
お玉ヶ池


歩き出して約1時間で「お玉ヶ池」というところにでました。
ここは昔関所破りをしようとした「お玉」という娘が掴まって処刑され、
この池に沈められたそうです。
箱根の山にも新緑が始まっていました。




エイザンスミレ


エイザンスミレが明るい顔を覗かせていました。
まだ咲いたばかりのようです。
お玉さんはこんな顔をしていたのでしょうか。
淡いピンク色がきれいでした。
遠くに切れ込んだ葉っぱが見えます。



モミジイチゴ

林の中にモミジイチゴの群生地がありました。
白い花で下を向いて咲きます。
葉っぱがモミジの葉に似ています。
黄色い実がなるので、キイチゴとも呼ばれます。
山に自生するイチゴの中では一番美味しいイチゴです。
トゲが多く、山歩きの時には悩まされますが・・・・





タチツボスミレ


タチツボスミレです。
このスミレが一番多かったです。
花の色が鮮やかでした。



ヒメノキシノブ


木に付着するシダの仲間です。
ノキシノブより小さいのでヒメがつきました。
ところどころにたくさんありました。



休息所


向こうに見える休息所でお昼にしました。
きれいな小屋で、トイレもありました。
これから石仏群を歩きます。
ここを登ったところに六地蔵があります。
もうすぐです。






箱根・湯坂路(その1)

2008-04-25 | 箱根
箱根・湯坂路を歩いてきました。19日のことです。

マメザクラ



小田原から元箱根行きのバスに乗り、元箱根中央で下車します。
降りたところに興福院というお寺がありました。
そこに咲いていたサクラです。
マメザクラというサクラで花が小さく下を向いて咲くのが特長です。
箱根特有のサクラで、まだまだ頑張っています。
他のサクラが終った頃、見ることができます。





フッキソウ


富貴草と書きます。
草がつきますが立派な木です。
一年中青々しているので、おめでたい名前がつきました。
雌雄同株で上のほうが雄花、下に雌花が咲きます。
どちらにも花弁はありません。
雄花のほうがよく目立ちます。
最近、雑草の如く増えています。




ミヤマカタバミ


この花はなかなかきれいに開いてくれません。
暗くて湿ったところに咲いています。
葉っぱがきれいなハート型をしています。
カタバミは夜になると、葉っぱを閉じます。
その姿が半分食べられたように見えるので、片喰(カタバミ)といいます。
高山に咲くコミヤマカタバミは小さい花ですが、きれいです。




旧街道


しばらく登ると旧街道にでました。
東海道は箱根湯本から箱根を通って三島にでます。
いわゆる「箱根八里」です。
10年くらい前に東海道を日本橋から京都の三条大橋まで
歩いたことがあります。
延べ日数28日間、土日利用だったので4年間かかりました。
よい思い出になりました。

現在は中山道を歩いています。
やっと高崎まできました。
あと、何年かかるでしょう。



ハナネコノメ


足元に小さな花が咲いていました。
よくみるとハナネコノメでした。
小さ過ぎてうっかりすると見過ごしてしまいます。
オシベが飛び出していておもしろい形をした花です。
小さくても存在感があります。





二子山


正面にきれいな形の山が見えました。
二子山です。
アンテナが建っていますから遠くからでもよくわかります。
この山には登れません。
植生が豊富なので保護しているようです。
年に数回見学があるそうですが、抽選だそうです。





タラノメ


タラノメがありました。
このくらいが一番美味しいですね。
テンプラでもそのまま焼いて食べてもよいです。
1本だけだったので写真だけにしました。
そのままにしておきましたが、もう誰かに採られたかも知れません。
これから石仏の道に入ります。




◎付 録
ハンカチノキ(三態)



ハンカチノキの花が咲いたという情報があり、見に行ってきました。
まだ咲き始めたばかりでした。

中国から入ってきた落葉高木です。
ヒラヒラした部分はホウと呼ばれるもので、花は真ん中に集まっています。
ホウとは葉っぱが変化したものです。







かなり高いところで、風に揺れていました。
本当にハンカチを振っているようです。
このようすから、別名:ハトノキと呼ばれています。
おもしろいですね。






ホウは咲き始めは黄色ですが、だんだんと白くなります。
しばらくするとホウは風で飛ばされてきます。
これが地上に落ちたようすもきれいです。

まだまだ普及していないようですが、街路樹などとして植えられると
よいと思います。
幸せをもたらす「黄色いハンカチ」でした。













鉄五郎新道(最終回)

2008-04-24 | 奥多摩
丹三郎尾根


大塚山からは下りだけです。
ここは丹三郎尾根と呼ばれています。
よく開けています。
春の陽射しが暖かく、汗ばむくらいでした。
まだ、芽吹きには少し早いようでした。




登山道


だいぶ下ると植生が変わります。
右はヒノキ林です。
左はクヌギが多かったです。
このような明るい登山道なら誰でも歩けると思います。
ルンルン気分で歩きました。





ミツバツツジ


ミツバツツジが太陽の光を浴びて輝いていました。
まだところどころには蕾がありました。
5月連休の頃まで楽しめそうです。
平地でみるミツバツツジほど華やかさはありません。
花の数は少ないですが、きれいでした。





ナがバノスミレサイシン


きれいな色のスミレが咲いていました。
葉っぱは細長く、先端が尖っています。
ナガバノスミレサイシンです。
今回はたくさん出会いました。
スミレにもテリトリーがあるようです。






下山口


ここが下山口であり登山口です。
でてから振り返ってみました。
金網のトビラがあり、カギがかかっていました。
イノシシなどのケモノ除けのようです。
ここから古里(こり)駅までは10分くらいです。





多摩川


再び多摩川を渡りました。
このあたりは新緑が進んでいます。
逆光に輝いてきれいでした。
駅まで残り5分くらいです。


この日は合計5時間40分歩きました。
念願のヒカゲツツジ、イワウチワに出会え、満足しました。
誰にも会いませんでしたが、来年は誰かを案内したいと思います。
きっと喜んでくれることでしょう。
楽しい山行でした。




◎付 録ハナミズキ(三態)



ハナミズキがあちこちで咲き誇っています。
サクラをアメリカに送ったお返しにアメリカからきました。
別名:アメリカヤマボウシと呼んでいます。
花びらに見えるのはホウで、花は真ん中に集まっています。
秋に赤い実をたくさんつけます。






赤い花が多いのですが、最近白い花も多くなりました。
公園や街路樹としても植えられています。
花も長く楽しめます。
赤と白が交互に咲いているときれいですね。






八重咲きの花がありました。
この花はまだ珍しいようです。
たくさん咲いていると雪が積もっているようにみえました。
ここには数本あり、一際目立っていました。
ハナミズキはサクラの後、目を楽しませてくれます。
もうすっかり日本に定着したようです。
まだまだ楽しめます。








鉄五郎新道(その7)

2008-04-23 | 奥多摩
登山道


イワウチワと別れてからしばらく急な登りが続きました。
足元にはいろんなスミレが咲いています。
彼女達も春を楽しんでいるようでした。
登りきると尾根道にでました。
右側は笹で、左側にアセビの大木が見えます。
花はまだ咲いていないようでした。








ところどころ荒れているところもありました。
ここはあまり歩かれていないようです。
地図にない道を探して歩くことを「ルートハンティング」といいます。
雪があるとルートを探すのがたいへんですが、雪さえなければ何となく
道がわかります。
人を連れてくると時の「下見」にもなります。





広沢山


やがて広沢山という標識があるところに到着しました。
標高848mです。
金毘羅神社から約2時間でした。
周りはヒノキに囲まれて何も見えません。
素通りしました。





無線中継所


広沢山から10分ほどで大きなアンテナが建っているところにでました。
無線中継所のようです。
ここから先が不明です。
張り巡らされたフェンスに沿ってそれらしき道がありました。
ここを登ったところは展望が開けていました。
ルートとしては合っていたようです。




大塚山


アンテナから20分ほど歩くと大塚山のピークにでました。
ここは920mです。
御岳山から歩けばここに出ることができます。
広いピークでベンチも置いてあります。
このまま御岳山まで行ってもよいのですが、今回は
時間の関係もあったので、丹三郎尾根を下ることにしました。









大塚山のすぐ下に立派な休息所があります。
昔、御岳山のほうから歩いてきて雨に会い、ここで雨宿りをしました。
山の中にこのような建物があると、悪天候の時には助かります。
中を覗いてみましたが、誰もいませんでした。
ここから古里(こり)駅まで約1時間くらいのハズです。



鉄五郎新道(その6)

2008-04-22 | 奥多摩
ミツバツツジ(蕾)


ミツバツツジの蕾です。
ここのミツバツツジは1本の茎から2つの花が仲良く咲いていました。
「仲良く」といっても背中合わせです。
この蕾のようすをみると、2輪咲くことがよくわかります。
間違って向き合って咲いている花は1つもありませんでした。
向き合っていればもっと「仲良く」みえたのですが・・・(笑)




登山道(2)

金毘羅神社から40分ほど登ると尾根道にでました。
明るい尾根です。
かなり痩せているところもありました。
こんな道を一人で歩くのは少し贅沢です。
ゆっくり周りの景色を楽しみながら歩きました。




イワウチワ特集


またまたイワウチワがたくさん現れました。
足が前に進みません。
標高が高いところほど、花がきれいです。
寒いと花の咲くのも遅くなります。
最初に見た時より色がきれいでした。





みんな元気に開いていました。
太陽を背中から受けています。
あまり光が強過ぎると、全体が白っぽくなります。
風も出てきてなかなか静止してくれませんでした。






こちらは右側の切り立った斜面に群生していました。
太陽を正面から受けています。
下は大きく切れ込んだ崖になっています。
木の枝に掴まりながら、片手で撮影しました。
この花はこんな岩場が好きな花のようです。







これは蕾と一緒に咲いていました。
蕾の時はピンク色が濃いですね。
親子のように思えて、微笑ましく思いました。
次々に花を咲かせるようでした。








最後に三姉妹に会いました。
美人姉妹です。
山で咲く花は天気がよいとこのように大きく花を開きます。
曇っていたり、雨が降っていたりすると閉じてしまいます。
花の姿をみるとある程度天気も予測できます。

ここだけで10分以上時間をかけて遊びました。
グループ登山ではできない贅沢です。
奥多摩にはこの花が咲く場所が他にもあるようです。
今年はここだけで充分満足しました。
ここから先はかなりの急登が続きます。

鉄五郎新道(その5)

2008-04-21 | 奥多摩
シロバナエンレイソウ


シロバナエンレイソウの全体像がないと思っていたら、しっかりカメラに
納まっていました。
全体像はこんな感じです。
葉っぱの割には花が小さいですね。
まだ咲いたばかりのようでした。




イワウチワ(1)


神社から10分くらい登ったところに咲いていました。
今回のお目当ての花です。
待っていてくれて大感激しました。
岩場が好きな花です。
背丈は10cm、花の径も2cmくらいです。
淡いピンク色で花びらの周囲が細かく切れ込んでいます。
葉っぱが団扇(うちわ)に似ているのでこの名前がつきました。





イワウチワ(2)


花びらの周囲が細かく切れ込んでいます。
数年前にこの花の名前を知ってから、一度は会いたいと思っていました。
花の時期が難しく、なかなか会うチャンスがありませんでした。
数年来の恋人に会った気分でした。





イワウチワ(3)


山の斜面に群生しています。
もう既に花が落ちているのもありました。
風があってなかなかきれいに撮らせてくれません。
小さい花を撮るのは難しいです。
ザックを投げ出して腹ばいになっての撮影です。
一人だったので、時間はたっぷりありました。




シキミ


しばらく登ると黄色い花が目に入りました。
近づいてみるとシキミでした。
甘い香りがします。
実は有毒です。
「悪(あ)しき実」の「あ」が取れて「シキミ」になったそうです。
仏壇に供える花だそうで、お墓の周りなどにも植えられています。
山で自生しているのに出会ったのは初めてでした。





ミツバツツジ(3)


ミツバツツジがまた姿を見せてくれました。
このルートにはたくさんありました。
今が全盛のようです。
もう少し上では蕾が目立ちました。
春の山にふさわしい花です。

鉄五郎新道(その4)

2008-04-20 | 奥多摩
ヒカゲツツジ(1)


神社の裏側を覗き込むと黄色い花が咲いていました。
噂に聞いていた「ヒカゲツツジ」です。
花はそれほど大きくはありません。
全体の感じがシャクナゲに似ていました。
別名を「サワテラシ」というそうです。
ここで会えるとは思っていませんでした。





ヒカゲツツジ(2)


全体に淡い黄色です。
日陰におくにはもったいない花です。
咲く時期も短いようです。





ヒカゲツツジ(3)


日があたるとまた違った色に見えます。
岩場を好む花のようです。
ここも下は切れ込んだ崖でした。
落ちないよう、ロープを木に結んでそれに掴まって撮影しました。
一人ですから、落ちても助けが呼べません。
この花だけが頼りでした。





ヒカゲツツジ(4)


花びらが5枚、メシベが1本、オシベが10本あります。
それぞれ大きく飛び出していました。
角度をかえると違った顔を見せてくれます。
10分以上この花と遊んでいました。
奥多摩でも咲いている場所が限定しているようです。





ミツバツツジ(2)


すぐ近くにミツバツツジが咲いていました。
今が全盛期のようです。
遠くからでも目立つ花です。
園芸種と違って花の数は少ないです。
それがいいのかも知れません。
充分存在感のある花でした。
これから登りにかかります。

鉄五郎新道(その3)

2008-04-19 | 奥多摩
分岐(4)


細い道に入って10分くらいするとまた分岐が現れました。
ここには標識がありました。
左は行き止まり、右を登ります。
ここから先は1本道のようです。
気を入れ直して登りました。




登山道(1)


ヒノキ林の中の細い道を登ります。
ここは手入れがされていて明るくなっていました。
時々、杉林などで枝打ちされていないところに入ると真っ暗に
なります。
昼間でも懐中電灯をつけて歩いたことがあります。
高齢化が進んで木の手入れをする人も少なくなったようです。
植林してから30年以上経たないと現金にならない仕事は割りに
合わないようです。



ナガバノスミレサイシン


早速お花のお出迎えです。
ナガバノスミレサイシンです。
スミレの仲間ですが、葉っぱに特長があります。
また、花も白い色が多いですが、その他の色もあります。
ここから先にたくさん咲いていました。
スミレサイシンは日本海側、ナガバノスミレサイシンは太平洋側と
住み分けているようです。




ミツバツツジ


ミツバツツジが咲いていました。
園芸種もありますが、山で咲くのがお似合いです。
枝先に1~3個の花を咲かせます。
花が終わると3枚の葉っぱがでてきます。
淡いムラサキイロがきれいでした。
花びらは5枚、5本のオシベがあります。




金毘羅神社(1)


鳥居が見えてきました。
金毘羅神社と書いてありました。
祠はこの先を右に行ったところにあります。
登山道に入ってから丁度1時間でした。




金毘羅神社(2)


鳥居をくぐり、2~3分くらい歩くと岩場の上に祠が
ありました。
周りは深く切れ込んでいました。
昔から地元の人に信仰されている神社のようです。
下のほうに岩場が見えましたが、岩登りの練習場になっている
ようでした。
この日は誰もいませんでした。



シロバナエンレイソウ


シロバナエンレイソウが1輪だけ咲いていました。
別名:ミヤマエンレイソウともいいます。
全体像を撮りませんでしたが、大きなハート型をした3枚の葉っぱが
あります。
花は1円玉くらいの大きさで白い花びらが3枚あります。
エンレイソウはムラサキ色をしています。
雪解けとともに咲く花です。
ユリ科の植物だけあって清楚な感じでした。

鉄五郎新道(その2)

2008-04-18 | 奥多摩
分岐(2)


寸庭橋を渡ってしばらく行くと右手に階段がありました。
ここには何も書いてありませんが、感じからしてどうもここを登るようです。
左の道路を歩くのは嫌ですね。
ダメなら戻ってくればよいのです。
迷わず階段を登りました。




ミヤマキケマン


階段を登ってすぐに黄色い花が咲いていました。
ミヤマキケマンです。
ミヤマとは「深山」と書き、標高1000m前後を指すそうですが、この花は
平地でも咲いています。
キケマンは海岸に多いので、それと区別するために「ミヤマ」をつけたようです。
これからたくさん見られます。




ムラサキケマン


これはもうすっかりお馴染みになりました。
ムラサキケマンです。
雑草化して藪などにもたくさん咲いています。
やはり春の花です。
一つずつの花が好き勝手な方向を向いています。
こんなに兄弟がいると食事もたいへんでしょうね。




カテンソウ


林の薄暗いところに小さな花が群生していました。
カテンソウです。花が点にみえるので「花点草」と書きます。
小さくてなかなかピントが合いません。
接写の時は暗くてもストロボを強制停止して撮っています。
そのせいもあるのかも知れません。
数枚撮りましたが、時間がなくなるので諦めました。
雌雄同株で見えているのは雄花です。
雌花は葉っぱの下にあります。
雄花が蕾から一気に飛び出して花粉を飛ばし、受粉させます。
虫や蜂を使って受粉させる必要がないので、花は目立たなくてもいいそうです。
それにしてもイラクサの仲間だけにイライラしました。




ホウキモモ


階段を登り、道なりに歩いていると民家がありました。
ここには立派な紅白のモモが咲いていました。
まっすぐ上に向かって枝が伸びています。
「ホウキモモ」と呼んでいます。
ホウキを逆さまに立てかけた姿ですね。
道は間違っていませんでした。




分岐(3)


更に進むと分岐がありました。
ここには標識があり、右は「行き止まり」と書いてありました。
左の狭い道を入って行くようです。
ここから山道に入りました。
初めて歩く道です。
どんな出会いがあるのか、期待して入りました。


鉄五郎新道(その1)

2008-04-17 | 奥多摩
奥多摩に鉄五郎新道というルートがあります。
このルートにはヒカゲツツジやイワウチワが咲くことで知られています。
15日に行ってきました。

古里駅

拝島か青梅に行き、そこから奥多摩行きに乗りました。
電車がすっかりきれいになっていたのにはビックリしました。
乗降する時、ドア横のボタンを押さないとドアが開きません。
これには少し戸惑いました。
下車駅は古里(こり)です。
この駅もきれいになっていました。
1年以上降りていなかったようです。



分岐(1)


天気は最高でした。
平日なので登山者は誰もいません。
久し振りの貸切でした。
駅を出て右折し、大きな道に沿って歩きます。
10分ほどで分岐にぶつかりました。
ここを左折します。





ゲンペイモモ


途中の民家の庭先に紅白の桃の花が咲いていました。
1本の木に紅と白が同時に咲きます。
それで「ゲンペイモモ」と呼ばれています。
みごとな木でした。
今、いろんなところで盛んに咲いています。




クサイチゴ


廃屋になった家の隙間からクサイチゴが顔を出していました。
建物の中に無断で住んでいるようです。
トゲが鋭いのでうっかり触れません。
バラ科の植物で、花は大きくてきれいです。
6月頃、大きな実がなります。
甘くて美味しいイチゴです。





寸庭橋


駅から20分くらいで橋につきました。
寸庭橋とありました。
右側は大きな駐車場、左側にはきれいなトイレもありました。
ここにくる途中に川乗山に登る登山口がありました。
ここに車を停めて登る人も多いのでしょう。





多摩川(1)


橋の中央あたりから多摩川の上流を眺めました。
新緑が始まっています。
ピンクに見えるのはヤマザクラです。
水がミルキーホワイトです。
春の太陽のせいでしょうか。
昔、多摩川(約150キロ)を羽田から源流まで数回に分けて歩いたことがあります。
源流は笠取山の下にあります。
ポタポタ落ちている水滴があの大きな川になると思うと、感慨深いものが
ありました。

滝山城跡

2008-04-16 | 里山
東京の八王子郊外に「滝山城跡」というところがあります。
ヤマザクラをみに行ってきました。

滝山城跡


かなり広い公園になっています。
ヤマザクラが満開でした。
少しずつ新緑も始まっていました。
春を感じさせてくれました。




ヤマザクラ


ヤマザクラです。
花がピンク色で葉っぱが柔らかい感じでした。
この花はながく楽しめます。
あちこちで咲いていました。



カキドオシ


道端にたくさん咲いています。
ツルがどんどん延びて垣根を越えて隣まで入り込むので
「垣通し(カキドオシ)」という名前がつきました。
雑草ですが、よくみるとかわいい花です。



ニリンソウ


ニリンソウもたくさん咲いていました。
名前は二輪(ニリン)ですが、必ずとも二輪咲くとは限りません。
葉っぱに白い斑点があります。
イチリンソウは大きな花で葉っぱが細かくギザギザしています。
サンリンソウというのもありますが、標高が高いところに咲く花です。
やはり葉っぱの切れ込みが細かいです。




シジミバナ


ユキヤナギに似ていますが、花が豪華です。
シジミに似ているのでこの名前があります。
似ているでしょうか?
甘い香りがする花です。



ウグイスカグラ


ウグイスカグラという花です。
山でたくさん咲いています。
ウグイスが鳴く頃咲くといわれています。
この木でウグイスがカグラを舞ったかどうか、まだ見たことが
ありません。
里山にもやっと春が訪れました。
新緑もそろそろ始まるようです。
山歩きが楽しい季節になりました。