山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

佐渡の夏(最終回)

2012-08-30 | 佐渡
静かな海

さて、佐渡にきて4日目の朝を迎えました。
この日は佐渡最後の日です。



おおさど丸

帰りは両津港から新潟に渡ります。
乗船する「おおさど丸」です。
総トン数、5373トン、旅客定員1705人、
乗用車だけなら190台積載できます。
新潟までの所要時間は2時間40分です。

ジェットフォイル(1)

すぐ隣の桟橋に停泊していました。
おおさど丸が出港したあとに出港するようです。

カモメ(1)

カモメが早速見送りにきました。
遠くにみえる山は金北山です。

おけさ灯台(1)

おけさ灯台です。
入港する時も出港する時も必ず見える灯台です。


おけさ灯台(2)

新潟からきてこの灯台をみると何故かホッとします。
灯台の頭が「佐渡おけさ」を踊る時の「菅笠」に似ています。


ジェットフォイル(2)

ジェットフォイルが疾走してきました。
最高速度時速80キロで海上を疾走します。
新潟まで約1時間です。

ジェットフォイル(3)

あっという間にカーフェリーの横を通り過ぎました。
船体を水面から浮かせているので、ほとんど揺れません。



カモメ(2)

カモメがたくさんきていました。
カッパエビセンを手で持っていると、うまくキャッチします。



航跡

航跡がまっすぐ伸びています。
佐渡がどんどん遠ざかって行きます。


カモメ(3)

カモメが一生懸命ついてきます。
疲れないのか心配でした。


カモメ(4)

船の側面にもたくさん飛んでいます。
下の方でも餌をあげているようでした。



姫崎灯台

姫崎の灯台がみえます。
ここを過ぎれば外洋です。

浮き輪

「おおさど丸」と書かれた浮き輪がありました。
この船のシンボルになっているようです。


佐渡の島影

佐渡がもうあんなに遠くなりました。
今年はドンデン山、大佐渡スカイライン、佐渡金山跡、尖閣湾、七浦海岸と
たくさん周りました。
久しぶりに海に入って泳ぐこともできました。
たくさんの思い出ができた「佐渡の夏」でした。


※動画を2本撮りました。
カモメの飛ぶ姿をぜひご覧ください。


カモメの見送り(1)



カモメの見送り(2)

佐渡の夏(その7)

2012-08-29 | 佐渡
佐渡金山跡

大佐渡スカイラインを降りたところに
佐渡金山跡があります。
久しぶりに中に入って見ることにしました。
ここは「宗太夫抗」と呼ばれている坑内です。
年間気温は平均10℃前後だそうです。
外は30℃以上あり、その差20℃です。
寒いくらいでした。



地下水の排出

ここには当時の採掘のようすがロボットで再現されています。
人形はどれもリアルでした。
これは地下水を排出しているようでうです。


休憩所

ここは休憩所です。
採掘作業は4時間交代だったようです。
ここで食事をしたり、横になって休んでいる人もいました。
「早くシャバに出て馴染みの女に会いていなぁ~」
右のロボットが首を動かしながら、つぶやいていました。

採掘のようす

ここは採掘のようすを現しています。
タガネを渡す人、そのタガネで岩を掘る人・・・
どれもよくできていました。


金の延べ棒

金の延べ棒が展示室にありました。
丸い穴から実際に触ることができます。
穴が小さくて外に出すことはできませんでした。
重さは12キロだそうです。
これだけで家が1軒買えそうです。

尖閣湾

金山跡をでて少し海岸を走りました。
ここは尖閣湾と呼ばれているところです。


大崎灯台

灯台がありました。
昔、ここで「君の名は」という映画のロケが行われました。
この映画は当時としてはかなり人気がありました。

説明文

灯台の説明です。
なかなか重要な役目を果たす灯台です。




揚島という島に架かる橋です。
「君の名は」のロケが行われた頃は吊り橋でした。
春樹は佐田啓二、真知子は岸恵子でした。
当時は「まちこ橋」と呼ばれていました。


海(1)

揚島から見た海です。
同じ佐渡の海でも場所によって色が違います。

海(2)

時間は午後4時頃です。
まだ太陽は高いところにありました。


海(3)

ここには遊歩道もあります。
きれいな海岸線が続いています。


標識

この標識は昔のままでした。
問題になっている尖閣諸島と字は同じですが、関係ありません。


海岸線

素晴らしい海岸線です。
ここは遊覧船で海の上からも見て回ることができます。


夫婦岩

続いて別の景勝地にきました。
右に見える岩は夫婦岩と呼ばれています。
左が女岩で右が男岩で
三重県伊勢市ににある夫婦岩よりかなり大きいようです。


七浦海岸

ここは七浦海岸と呼ばれています。
夕日がきれいなところです。


タライ舟

タライ舟がありました。
岩礁が多い浅瀬などの漁に適しています。


輝く海

時間はまだ午後5時前です。
この時期の日没は午後7時頃です。
地理佐渡さんから夕日をみるよう勧められましたが、あと2時間も
待つことはできませんでした。
この日は諦めて家路に着きました。



佐渡の夏(その6)

2012-08-28 | 佐渡
尻立山と避難小屋

左が尻立山、赤い屋根が避難小屋です。
この時期、歩いている登山者はいませんでした。



ミヤマフキバッタ

バッタのカップルがいました。
下がメスで上に乗っているのがオスのようです。
羽根が退化しているので、飛べないバッタです。
交尾中のようだったので、そっと撮りました。


両津湾

両津湾です。
右は入港するカーフェリー、左は新潟に向かう
ジェットフォイルのようです。

金北山(1)

佐渡の最高峰・金北山(標高1172m)です。
昔は米軍が管理していてここに丸いドームレーダーがありました。
いつの間にかドームはなくなったようです。
現在は自衛隊が管理しています。


弥彦山

横たわっているのは小佐渡山脈です。
窪んだ奥にうっすらと弥彦山がみえます。
その左は角田山です。


ウツボグサ

この花もたくさん咲いていました。
花が終わったあとの姿が矢を入れる靭(うつぼ)に似ているそうです。


ゲンノショウコ

ゲンノショウコは薬草として乾燥し、煎じて飲んでいました。
万能薬だったようです。
ここでは1輪だけ咲いていました。


イブキジャコウソウ

この花はまっすぐ上に伸びることが多いのですが、
ここでは環境が厳しいので、ツルのように横に伸びていました。
手で触るとミントのような香りがします。


ノコンギク

秋に咲く野菊の仲間です。
咲き始めは濃いムラサキ色をしています。
秋を感じて早々と咲き出したようです。


アカツメクサ

牧草としてヨーロッパから入ってきた花です。
白いのはシロツメクサと呼んでいます。
乾燥してビンなどを輸入する時、隙間に詰めたので
詰草と書きます。


クルマバナ

花が丸く輪生しています。
シソ科の植物で、北海道から九州まで広く分布しています。
これはそろそろ終わりのようでした。


加茂湖

手前の屋根はドンデン山荘です。
ここからも両津湾がよく眺められました。
湖は加茂湖と呼ばれています。



佐渡空港

少し車で移動しました。
ここは大佐渡スカイラインの途中にある展望台です。
右のまっすぐに見える白い線は佐渡空港の滑走路です。
新潟空港から約20分で結んでいます。


国仲平野

正面が米どころ国仲平野です。
両津湾と真野湾を結んで2本の幹線道路が走っています。



真野湾

一番右に真野湾が広がっています。
ここからも佐渡の全体像が眺められました。


パノラマ

全体をパノラマにして見ました。
佐渡は東京都23区の1.5倍もある広さです。
初めて訪ねる人はその大きさに驚かされるようです。



金北山(2)

ここからは正面に金北山が見えます。
頂上に行くには自衛隊の許可が必要です。



白雲台

ここは白雲台と呼ばれている展望台です。
以前は粗末な建物でしたが、新しく建て替えられたようです。
内部ではお土産なども売られていました。
ソフトクリームを食べましたが、なかなか美味しかったです。

佐渡の夏(その5)

2012-08-27 | 佐渡
※昨夜遅く、北アルプスから無事に帰ってきました。
素晴らしい晴天に恵まれた山行でした。

佐渡シリーズ、続けます。

遠望(1)

ドンデン山は平らな山です。
左に見える小屋は避難小屋です。
右奥に池が見えます。
あのあたりまで歩いて行ってみます。


外海府

正面奥に見えるあたりが外海府と呼ばれているところです。
水平線の向こうは中国大陸です。
ここから車で降りることもできますが、この日は工事中で
通行止めでした。


クガイソウ

花は下から順番に咲きます。
葉っぱが輪生しているのが特徴です。


オオウバユリ

ウバユリより花の数が多いので、「オオ」が
ついています。
花が咲く頃には葉がない(歯がない)のでウバユリです。


ホツツジ

丁度咲き出したところでした。
ミヤマホツツジは花柱が反り返っています。
ホツツジはまっすぐです。

ハクサンオミナエシ

別名:コキンレイカと呼ばれています。
黄色い花がたくさん咲きます。
まだツボミが多かったです。


ノリウツギ

春先から咲いている花です。
今年は佐渡も雪解けが遅かったようです。
この時期、咲いているのは珍しいです。


遠望(1)

奥に見える山は金剛山です。
ここから3時間くらい歩けば行けそうです。

標識

こんな標識が立っていました。
「この山は花やみどりのたからばこ」
小学生の作品のようです。

避難小屋

ここには5月連休明けに2回ほど山の仲間を連れてきています。
その頃のようすとはまったく違っていました。
赤い屋根の避難小屋はそのままでした。


ドンデン池(1)

池の近くにきました。
春先のはまだ雪が残っているところです。

ドンデン池(2)

池の正面です。
水は意外と澄んでいました。
覗いてみたら、オタマジャクシが泳いでいました。

避難小屋とドンデン池

少し離れてみるとこんな感じです。
このあたりではアマナがたくさん咲いていました。
春先は花を求めてたくさんの登山者が訪れます。


ツリガネニンジン

1本だけ顔を出していました。
花の花柱が花びらより外に飛び出し、輪生しているのが
特徴です。
ハクサンシャジンはこの花の高山種です。


草原

広い草原です。
牛が放牧されている時もありますが、この日は
姿がみえませんでした。
日陰がなく暑かったですが、時々涼しい風が吹いてきました。

佐渡の夏(その4)

2012-08-22 | 佐渡
海岸(1)

私の家の前から右側の風景です。
白い三角屋根があるところが宿泊施設の
あるところです。

海岸(2)

こちらは左側です。
水平線の彼方に弥彦山が見えます。
この日はガスっていて見えませんでした。
小さい頃からこの海で泳いで育ちました。

満月

夕方、外に出てみたら、満月がでていました。
大きな月を見るのは久しぶりでした。


月と漁火

少し暗くなってから再び海岸に出てみました。
月の光に照らされた海がきれいでした。
右にみえる灯りはイカ釣り船です。
潮風が頬にあたって気持ちよかったです。


ドンデン山荘

今回は山仲間と一緒でした。
佐渡は初めてだというので、ドンデン山を案内しました。
私のところから車で約2時間です。
この建物は「ドンデン山荘」といいます。
予約すれば宿泊することもできます。

両津湾

ここからは佐渡全体が見渡せます。
こちらは両津湾です。
湾曲したところにあるのが、両津港です。
新潟と佐渡を結ぶ表玄関になっています。
右の湾は加茂湖です。
海と結ばれているので、カキの養殖が盛んです。

真野湾

反対側に真野湾がぼんやりと浮かんでいます。
二つの湾に囲まれた平野を国仲平野と呼んでいます。


ヨツバヒヨドリ

これからドンデン山を少し歩いてみます。
最初に出迎えてくれたのがこの花です。
葉っぱが4枚輪生しています。


エゾアジサイ

ヤマアジサイの仲間ですが、佐渡ではガクの色が
濃いのでエゾアジサイと呼んでいます。
真夏だというのにウグイスが鳴いていました。

キリンソウ

花が丸く集まって咲きます。
漢字では黄輪草と書きます。
春先から咲いている花です。


サドアザミ

佐渡の固有種です。
佐渡は本土と海で隔たれているので、固有種もたくさん
あります。


クルマユリ

葉っぱが輪生しています。
北アルプスなどで見るクルマユリは1本の茎に花が1~3個くらい
ですが、ここではたくさんの花をつけていました。


草原

草原にでました。
夏は暑いので登りにくる人も少ないようです。
これから右奥の山を目指します。


イブキジャコウソウ

マット状に広がる花です。
手で触るとよい香りがします。
風が強いので、ここではあまり背が高くならないようです。



オトギリソウ

薬草として知られている花です。
秘密にしていたのを弟が漏らしたといって兄が
斬り殺したという悲しい話からついた名前です。



ヤマホオコ

一般には「ヤマハハコ」と呼んでいます。
ヤマホオコという呼び方は佐渡特有のようです。


尻立山

ここが1つのピークです。
標高940mです。
左奥に見える山が佐渡の最高峰・金北山(きんぽくさん)です。
標高1172mです。



ヤマホタルブクロ

本土でみるヤマホタルブクロは淡い紫色をしています。
佐渡では白い花が多いようです。
真夏なのにたくさんの花が咲きていました。


※シリーズの途中ですが、今晩の夜行バスで中房温泉に入り、
明日から北アルプスの表銀座を歩いてきます。
小屋に3泊して26日の夜帰る予定です。
みなさんともしばらくのお別れです。

佐渡の夏(その3)

2012-08-21 | 佐渡
ハマゴウ(1)

海岸にスッキリとした姿で咲いていました。
昨年は雨の中でしたが、今年はよい天気でした。


ハマゴウ(2)

こんな状態で群生していました。
砂浜にしっかり根を張っているようです。


海岸(1)

ここは海水浴場としても有名なところです。
この日はまだ時間が早かったので、泳いでいる人は
誰もいませんでした。

ダコタ(1)

突然、飛行機が現れました。
英国軍輸送機「ダコタ」だそうです。


説明文(1)

終戦からわずか5ヶ月後のこと、昭和21年1月14日に1機の飛行機が
外海府の高千に不時着しました。
戦争中は敵国であった英国人です。
村人は驚きながらも「困っている人を助けるのは世の常」といって
8名の乗組員を温かく迎えたそうです。


ダコタ(2)

機体の修理や500mの滑走路まで石を並べて造り、
飛び立つまでの40日間、村人全員が手伝ったそうです。
今回、「飛べ!ダコタ」という映画が制作されました。
撮影にあたって同じ型の飛行機をタイから運んできて
ここで組み立てたそうです。


海岸(2)

ここには広い海岸線が続いています。
外海府はここと反対側に位置しますが、映画の撮影地として
ここが選ばれたようです。


海岸(3)

反対側です。
遠くに見える半島の先が小木(おぎ)になります。
左の小屋も撮影に使われたのかも知れません。


ダコタ(3)

戦争で佐渡からもたくさんの若者が戦場に行き、尊い命を
失いました。
私の父の弟も19歳で戦争に行き、太平洋に沈んだそうです。
家には靖国神社と一緒に写った写真が額に入れられて飾ってあります。
家の後ろには立派なお墓も建っています。

憎むべき英国人を「終わったことは終わったこと。今は助けてやらんかっちゃ」
と手を差し伸べたそうです。
平成22年には「父が世話になった佐渡を訪れたい」といって英国人整備士の
息子が訪ねてきたそうです。

厳しい冬の佐渡で撮影された映画「飛べ!ダコタ」
今年末まで撮影して、平成25年秋頃、全国でロードショーされるそうです。

ぜひ、みなさんのところで公開されたら、ご覧ください。

夕日スポット

この近くには夕日スポットがあります。
ここは地理佐渡さんのお気に入りの場所のようです。
ここから海に沈む夕日を撮影されて、何度もブログで紹介しています。
昨年、私も撮影しました。


蓮華峰寺

続いて訪れたのが、ここ蓮華峰寺です。
昔は徳川家の直轄だったようです。


八角堂

八角堂です。
昔のままの建造物です。

アジサイ

ここは「アジサイ寺」としても有名です。
アジサイは既に終わって花が刈り取られていました。

説明文(2)

すぐ近くにある神社です。
ここにも大きな能舞台があります。


能舞台

これがその能舞台です。
茅葺き屋根が歴史を感じさせてくれます。
佐渡を代表する能舞台の1つのようです。


草苅神社

神社はここを上ったところにあります。
時間がなかったので、ここで1礼しました。

佐渡にきて最初の朝です。
地理佐渡さんは前日まで仕事で新潟に出張していました。
今年はお会いできないと諦めていましたが、夜遅く佐渡に
帰ったようです。
「時間がとれますから、これから来ませんか?」
と朝早くメールがありました。
私のところから車で20分くらいです。
宿の朝食は午前7時30分からです。
午前6時に待ち合わせして、これだけのところを案内して頂きました。

※地理佐渡さん、ありがとうございました。
また、来年もお会いしましょう。

佐渡の夏(その2)

2012-08-20 | 佐渡

宿泊施設

朝、5時頃散歩に出かけました。
佐渡にきて最初に泊まった宿泊施設です。
左側は海水浴場になっていて、小さい子供も泳げます。
奥に見える茶色い建物は展望風呂です。
なかなか気持ち良い温泉でした。
日帰り入浴もできます。

朝焼け

東の空が明るくなってきました。
1年ぶりに眺める故郷の海です。

海岸

我が家の前からの海岸風景です。
白い屋根が見えるところが宿泊施設です。
歩いて5分もかかりません。
海はテトラポットが増えていましたが、昔と変わって
いませんでした。

ビオトープ

ブログ友の地理佐渡さんから連絡があったので、行ってみました。
ここはビオトープになっていてトキが生息しているそうです。
しばらく見ていましたが、姿を現してくれませんでした。

朝もや

山の方から朝日が差してきました。
朝もやの雰囲気です。

田園風景

ここには広々とした田園風景が広がっています。
水も豊富で美味しいお米ができるところです。

銀杏の栽培

銀杏の試験栽培のようです。
普通、銀杏はまっすぐ上に伸びる木です。
ここでは横に広げていました。

銀杏

近づいてみると実がたくさんなっていました。
佐渡で銀杏を栽培しているなんて初めて知りました。


能舞台(1)

すぐ近くに能舞台がありました。
地理佐渡さんが「ぜひ!」といって案内してくれました。


気比神社

ここは気比神社というようです。
神社は意外と質素でした。


能舞台(2)

能舞台です。
松の絵はまだ新しい感じがしました。
佐渡にはたくさんの能舞台があります。

ネコノシタ

次に海岸に案内されました。
そこで最初に出会った花です。
葉っぱを触るとネコの舌のようにザラザラしています。
別名:ハマグルマと呼ばれています。

佐渡の夏(その1)

2012-08-19 | 佐渡
昨夜、四国から無事に帰ってきました。
ブログを続けます。

※8月1日から4日まで佐渡に行ってきました。
少し遅くなりましたが、その時のようすを
ご紹介します。


直江津港

車で関越道、上信越道と走って直江津港に着きました。
お盆前だったので、道路もスムーズでした。
直江津港で乗船手続きをして船の到着を待ちます。
時間が早かったので、まだ駐車場はガラガラでした。


こがね丸(1)

船が入港してきました。
総トン数4258トンのカーフェリーです。


こがね丸(2)

向きを変えてこちらに向かってきます。
まるで大きな箱が浮かんでいるようでした。
最大旅客定員:1210人、乗用車だけなら151台
積載できます。

航跡

13時丁度に出航しました。
航跡がまっすぐ延びています。

甲板

最上階の甲板です。
この日の乗客は少なかったです。


米山

遠くにみえる山は米山(よねやま)です。
その奥が柏崎になります。
柏崎原発の高い煙突も見えていました。


カモメ

カモメが併走してきます。
何か餌を欲しがっているようです。


佐渡

佐渡が見えてきました。
左の先端は沢崎鼻灯台があるところです。

小木港

正面にみえるところが小木港です。
この時期は海も静かで、船室の中にいるよりは
表のベンチにいたほうが気持ちよかったです。
直江津港から2時間40分の船旅でした。


満月

この日は我が家の近くの宿泊施設に泊まりました。
日が沈んでから外に出てみたら、満月がでていました。
海にキラキラと輝く光がきれいでした。



今日はこれから「筑波」の近くを歩いてきます。
夜には帰る予定です。

ドンデン山(最終回)

2008-05-23 | 佐渡
ドンデン山もいよいよ最終回です

尻立山に登る途中に白い花が咲いていました。
「タムシバ」です。
コブシによく似ていますが、花の下に葉っぱがありません。
咲く時期もコブシより早く咲きます。
佐渡は春が始まったばかりです。
「タムシバ」とは枝や葉っぱを噛むと甘いので、「カムシバ」が転化して
この名前になったそうです。




足元に「コイワカガミ」が咲いていました。
オオイワカガミより標高が高いところに咲きます。
葉っぱの色が赤くなっていました。
花の数はオオイワカガミより少ないとされています。
これには6個ついていました。




尻立山の頂上です。
ドンデン池から強風にあおられながら30分近くかかって
全員無事に到着しました。
標高940mでドンデン高原ではもっとも高い山です。
展望は抜群でした。
遠くに見えるのが金北山(1172m)で、佐渡で一番高い山です。
しばらく展望を楽しんでからドンデン山荘に向かいました。






途中で三角点を通過します。
ここは霧立山(934m)と呼ばれている山の頂上です。
前回は天気が悪くてドンデン山荘に駆け込み、時間があったので
ザックをおいてここまでピストンしました。
思い出の場所です。





ドンデン山荘がみえました。
ここに昼食を頼んであります。
時間は少し遅くなりましたが、予約しておいたので席は確保して
ありました。
眼下に両津湾と加茂湖がみえます。
遠くの山脈が「小佐渡山脈」です。
今回登った山が「大佐度山脈」の1部です。
真ん中の平野が国仲平野と呼ばれ、米どころです。
佐渡の「こしひかり」も美味しいですよ。
丁度、田植えの真っ最中でした。



ドンデン山荘でゆっくり食事をして、外に出ました。
下にバスが待っています。
このバスは期間限定で4月19日から6月1日まで毎日運行しています。
事前予約制なので、出発前に予約を入れておきました。
ここから両津港まで運んでくれます。
私と数名は途中のアオネバ登山口に車をおいていたので、そこで
途中下車しました。
両津港からそのまま帰った人もいたようですが、数名はもう1泊して
佐渡観光をされたようです。

今回は素晴らしい天候に恵まれた山行でした。
たくさんの花にも会えました。
参加した仲間にも喜んで頂けたようでした。



(参 考)

これは佐渡観光協会がだしている「トレッキングマップ」の1部です。
今回は「3」のアオネバ登山口から登ってアオネバ十字路にでて、そこから
左の「マトネ」まで往復しました。
この間にカタクリやキクイチゲが群生していました。
再びアオネバ十字路からドンデン池に歩き、尻立山に登って
「9」のドンデン山荘に降りてきました。
歩程時間は4時間30分でした。

ドンデン山という山はなく、尻立山や霧立山、論天山などのドンデン高原
一帯を総称して呼んでいるようです。
地図によっては「タダラ峰」と表現している場合もあるようです。











ドンデン山(その9)

2008-05-22 | 佐渡

黄色い花が咲いていました。
エチゴキジムシロです。
キジムシロは小葉が5~9枚ですが、これは3~5枚です。
下の1対は消滅している場合は多いです。
また、キジムシロほど茎が赤くありません。

キジムシロとは茎が横に広がって雉(キジ)が坐る莚(ムシロ)の
ように見えるからついた名前です。
花がたくさん咲くところはミツバツチグリに似ていますが、こちらは
小葉が3枚です。




ドンデン高原は広い草原になっています。
夏には牛が放牧されます。
やっと春がきた感じです。
風が吹いてきました。
遮るものがないので、海から直接吹き上げてくるようです。




遠くに高い山がみえます。
ここで一番高い山です。
尻立山といいます。
これからあの山に登ります。
ドンデン山荘はあの山の向こうにあります。




アオネバ十字路から40分くらいでドンデン池に到着しました。
雪が少し残っています。
この池は雪解け水でできる池だそうです。
今は水が多いですが、夏になればうんと少なくなります。
風が強くなってきて、気温も下がってきました。



尻立山に登る登山道には強風が吹いていました。
なかなか思うように体が進みません。
体の細い女性は吹き飛ばされそうでした。
上体を低くして何とか登りました。
途中で振り返ると先ほどまでいたドンデン池がみえます。
赤い屋根は無人で、夏のキャンプの管理棟のようです。
遠くまで山々が連なって佐渡の大きさを物語っています。




反対側の景観です。
こちらは外海府と呼ばれています。
白く波が立っています。
冬は北からの風をまともに受けて荒れます。
海の向こうは中国大陸です。
残念ながら遠過ぎて見えませんでした。
尻立山の頂上まではもうすぐです。

ドンデン山(その8)

2008-05-21 | 佐渡

キクザキイチゲは白い花が多いのですが、ここではブルーもあります。
前回はアオネバ十字路まで登る途中で1輪見ただけでした。
今回はたくさん見ることができました。
光が強すぎて白っぽくなっていますが、日陰でみると本当に
きれいなブルーをしていました。
よく目立ちました。




マトネからの帰りに見たカタクリの群生です。
登山道の脇に無造作に咲いています。
保護するための柵もロープもありません。
ここではまったく自由に咲いています。
これがいいのでしょうね。




赤いエゾエンゴサクです。
今回は淡いピンクとブルー、それとこの赤と3種類のエゾエンゴサク
を見ることができました。
北海道ではブルーが圧倒的に多いようです。
透き通るような色がきれいでした。





やっと全開したシラネアオイに出会いました。
まだ咲いたばかりのようです。
初々しい感じでした。
いつも花びらで顔を隠しているのですが、こんな姿をみると
嬉しくなります。
淡いブルーがきれいでした。
まさに「おけさ美人」ですね。






分岐のアオネバ十字路まで30分で降りてきました。
コースタイムより10分も早いです。
ここからドンデン高原に向かいます。
足元に白い小さな花が咲いていました。
「ヒロハノアマナ」です。
アマナより葉っぱは広く真ん中に白い筋があるのが特長です。
たくさん咲いていました。




雪解けの中から目覚めたばかりのエンレイソウです。
こんな姿は珍しいです。
花びらのムラサキ色が鮮やかでした。
これから背伸びして開くようです。
雪解けすぐでないとなかなか見ることができません。
奥からもう1個顔を出そうとしていました。
アベックのようです。




ドンデン高原はかなりなだらかになっています。
夏には牛が放牧されています。
少し雪が残っています。
かなり先を仲間が歩いています。
天気がよいので足取りも軽いようです。





雪解け水が流れている場所がありました。
ミズバショウが1輪咲いています。
佐渡で初めて出会いました。
1輪でも充分存在感がありました。
手が切れるような冷たい水でした。
これからドンデン池に向かいます。







ドンデン山(その7)

2008-05-20 | 佐渡

目覚めたばかりのザゼンソウです。
普通、ザゼンソウは花が先に出て終った頃に葉っぱが出てきます。
ここでは同時に出てくるようです。
花が咲き終るのを待ちきれないようです。
花も咲く場所によっては育ち方が違いますね。




カタクリはこんな形で群生していました。
太陽が当らないと葉っぱが閉じたままです。
おそらく前日の大雨で閉じてしまったのでしょう。
どれも傘を閉じたような姿をしていました。




太陽が当ると花びらを後ろに反り返らせます。
誰かが「この花はひっくり返っている」といっていました。
上から見るとそのようにみえます。
イナバウワーですね。





カタクリは春先の花です。
するとここは今が春先のようです。
「春の妖精」といわれ、木々の葉っぱが出る前に花を咲かせて
種をつけます。
木々の葉っぱが出る頃には消えてなくなります。
他と比べて花びらも広く色も鮮やかでした。




きれいな姿です。
まるで音楽に合わせて踊っているようでした。
踊りはワルツでしょうか。
葉っぱも花びらも柔らかくまさに「春の妖精」です。
こんな姿がたくさん見られました。





普通、カタクリは種が発芽してから2~3年で1枚の葉っぱが出て
2枚の葉っぱがでないと花が咲かないといわれています。
花が咲くまで8年から10年かかるそうです。
しかし、この花をその常識を破っています。
葉っぱが1枚でも花がさいています。
佐渡のカタクリには常識が通じないようです。
こんな姿に初めて出会いました。




アオネバ十字路から約45分でマトネの頂上に到着しました。
コースタイムが50分ですから、早いほうです。
「マトネ」とは「まともな山」という意味のようです。
佐渡には聞き慣れない地名などもたくさんあります。
京都文化も入ってきているので、佐渡弁はゆったりしています。



正面に金北山(きんぽくさん)がみえました。
佐渡で一番高い山(標高1172m)です。
頂上にはレーダードームがあります。
昔はマメリカ軍が駐留していましたが、現在は自衛隊がいます。
ここから先に進めば金北山に行けますが、約5時間くらいかかります。
我々は展望を充分楽しんで、アオネバ十字路に引き返しました。

ドンデン山(その6)

2008-05-19 | 佐渡

アオネバ十字路でしばらく休憩してから、マトネに向かって歩きました。
シラネアオイがまだまだ歓迎してくれました。
下で見るより色が濃い感じでした。
花のすぐ下の葉っぱは丸い形で周辺に粗い鋸歯があります。
葉っぱの緑が鮮やかでした。




整った姿をしたエンレイソウです。
花柄がだいぶ長くなっていました。
植物の智恵で花が終わりになる頃、花柄を長く伸ばします。
種を少しでも遠くに落とす努力をしているようです。
これは3の倍数で葉っぱが3枚、ガクが3つ、オシベが6本、
メシベが3つに分かれています。



少し歩いたところにサンカヨウが咲いていました。
清楚な花です。
顔を近づけると甘い香りが漂いました
大きな2枚の葉っぱはフキに似ています。
雨に濡れると花びらが透き通ってガラス細工のようになります。
谷川岳の沢筋で何度か出会いました。
この日は晴天だったので笑顔で迎えてくれました。






歩いている道の両側にカタクリが現れました。
まだ閉じている花がほとんどでしたが、中にはこのように大きく
開いているものもありました。
関東ではもう終っています。
佐渡のカタクリは花も鮮やかですが、葉っぱに斑(ふ)がありません。
斑点が入っているカタクリばかり見ている目には新鮮に映りました。




ブルーのキクザキイチゲです。
この山の代表選手になっています。
関東の山で春先にアズマイチゲをたくさんみました。
花の形はよく似ていますが、葉っぱが違います。
特にブルーはよく目立ちました。
春の妖精ですね。




オオカメノキです。
葉っぱがカメの甲羅に似ているので、この名前があります。
別名:ムシカリといいます。
葉っぱが虫によく喰われるので「ムシクワレ」が転化して
ムシカリになったようです。
周りの花に見えるのは装飾花で真ん中にある小さな蕾が両性花です。
これから咲くようでした。




きれいに開いたカタクリです。
葉っぱが柔らかい色をしています。
カタクリは種が発芽してから1枚の葉っぱが出て2枚になると
花が咲くそうです。
花が咲くまで8年から10年かかるそうです。
種はアリが運んでくれます。
種の周りにアリの好物が付着しているそうです。
これも植物の智恵ですね。






白い色のキクザキイチゲです。
この色が圧倒的に多かったです。
2年前に来た時はドシャ降りと残雪が多くて、
花どころではありませんでした。
今回は2年分楽しませてくれました。

マトネまでは片道40分かかります。
花があちこちから呼びかけるのでなかなか足が前に進みません。
もう少し花と遊びます。


ドンデン山(その5)

2008-05-18 | 佐渡

登山道の脇の植生はこんな様子です。
ニリンソウに混ざってシダ類が増えています。
シダの繁殖は逞しいので、いずれ他の植物が淘汰されないか
心配です。
自然のバランスが保たれるのが一番よいのですが・・・
明るい陽射しが眩しいくらいでした。




太陽が当るとニリンソウもよい顔をみせてくれます。
すっかり目が醒めて化粧も終ったようです。
ニリンソウは1つの茎から2本の花柄をだして花をつけます。
1つだけ咲いてもう1つは蕾の時が多いのですが、ここでは
全部咲いていました。
一番多いので4本の花柄がありました。
それが全部開いている姿は圧巻でした。





先頭のほうから「ザゼンソウが咲いているよ!」との声がありました。
ザゼンソウも雪解けと共に咲く花です。
普通は花が咲いてから葉っぱがでますが、ここでは既に葉っぱが大きくなっていました。
花と葉っぱが同時にでてくるようです。
茶色い部分はホウと呼ばれる部分で花はその中の小さなブツブツです。
お坊さんが坐禅を組んでいる姿に似ているのでこの名がつきました。
サトイモ科の植物です。
花が咲くまで10年以上かかるそうです。




エゾエンゴサクです。
エゾがつきますから、北海道が故郷のようです。
エンゴサクにもいろいろあります。
他のものと比べて花が多いのが特長です。
ここで出会うエンゴサクはほとんどがエゾエンゴサクと思って
よさそうです。




目覚めたばかりのヒトリシズカです。
少しずつ葉っぱが開いて中から顔を出してきます。
このような姿でたくさん群生していました。
ヒトリシズカも仲間がいたほうが住み易いようでした。




エゾエンゴサクの色違いです。
普通はこのブルーが多いようです。
エンゴサクは薬草です。
花も含めて全草食べられるそうです。
茹でてオシタシでもよいそうですが、まだ食べたことはありません。
見るだけで充分です。




ザゼンソウの兄弟が現れました。
通常は一株に1つだけ花が出てきますが、これは2つ出ています。
ドンデン山には常識が通じないようです。
連休の最中なので他の登山者もいると思っていたのですが、この日は
我々だけの貸切でした。




ユキザサの芽吹きです。
ユキザサは花が茎の根元から咲きます。
花によっては先っぽから咲くものもあります。
葉っぱも大きく新鮮な感じがしました。




やっとアオネバ十字路に到着しました。
登山道から約3時間かかりました。
登山道が標高300mくらいですから、約460m登ったことになります。
2年前にはここに雪がありました。
しばらくして雨が降り出し、エスケープルートで山荘に直行しました。
今回は素晴らしい天気です。
時間もあったので、予定にはなかったマトネまでピストンすることに
しました。
約1時間半のスペッシャルコースです。


(参 考)
フタリシズカ

つい最近別の場所で出会ったフタリシズカです。
名前は「フタリ」ですが、茎が1本や数本あるのもあります。
これは4本ありました。
「ダブルフタリシズカ」ですね。
別名:ヨシノシズカというそうです。
静御前が舞いを舞っている姿に似ているそうですが、そのように
みえるでしょうか。
不思議な姿をした花です。

ドンデン山(その4)

2008-05-17 | 佐渡

ニリンソウの群落です。
花はまだ開いていませんが、花の葉っぱも大きいです。
ここではまるで雑草のように咲いていました。
反対側の沢には雪が積もっているように見えました。
花の数が多くてビックリです。





登るに連れてズダヤクシュも多くなってきます。
足元にたくさん咲いていて踏まないよう歩くのがたいへんでした。
花が小さくてなかなかピントがあいませんが、姿はわかると思います。
昔はこれを乾燥させて喘息の人が飲んだそうです。
これも雑草扱いでした。




シラネアオイの群落です。
場所によっては足元まで出てきています。
日が高くなるに連れて花が開いてきます。
全体には横を向いているのがほとんどでした。





シラネアオイの色もいろいろありました。
これは淡いピンク色です。
咲き始めは濃いムラサキをしています。
上に行くほど濃い色の花が多くでてきました。





これは沢筋に並んで咲いていました。
色が濃いので咲いたばかりのようです。
シラネアオイの花のすぐ下の葉っぱは丸くなっています。
これも特長の1つです。
葉っぱ全体が柔らかいグリーン色をしていました。




登山道です。
緩やかな登りが続きます。
新緑の中を新鮮な空気を吸いながら歩くと何ともいえない気持ちよさです。
今回はリーダーでしたが、先頭は他の人に頼んで後ろから
ついていきました。
お陰で花をゆっくり鑑賞できました。





このシラネアオイはピンク色をしていました。
最初は濃いムラサキで少しずつピンク色に変わるようです。
1つの山でこのように花の変化がみられるのは珍しいと思いました。
当然ながら下よりも上のほうが花の数も多くなってきます。
雪を心配しましたが、今回はまったくありませんでした。




ヒトリシズカです。
オシベだけの花です。
よくみると1本が根元から3つに分かれています。
小さい花ですが、おもしろい姿をしています。
やはり雪解けに咲く花です。
ここではまだたくさん咲いていました。

登り始めて1時間くらいのところです。
まだまだ登ります。