山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

北ア・薬師岳(その2)

2008-08-24 | 北アルプス

先ずは浄土山に向かって登ります。
立山三山は雄山、大汝山、浄土山を指すようですが、
浄土山は雄山のルートから離れているので、この山に登る機会は
少ないようです。
かなりの急登です。
途中で振り返ってみました。
手前の大きな山が奥大日岳、その左が大日岳です。
昔、称名の滝からこの稜線を歩いたことがありますが、
かなり長いコースでした。
下に見える建物は先ほどまでいたバスセンターです。




少し右に目をやると池が見えます。
「みくりが池」といって立山を映しています。
このあたりを散策するだけでも3時間くらい充分にかかります。
今朝も早くから観光客がたくさんいました。
遠くに雲がかかっている尾根は早月尾根です。
この尾根で途中の小屋に1泊すれば剱岳に登れます。


コシジオウレン

登山道の脇に小さな花が咲いていました。
ミツバオウレンに似ていますが、茎が紫褐色をしています。
(ミツバオウレンは緑色です。)
雪解けと共に咲く花なので、最近までここには雪が残っていたのでしょう。
本州中部以北の日本海側に分布している花です。
別名:ミツバノバイカオウレンとも呼ぶようです。


ツガザクラ

これも小さな花です。
ツガザクラといって葉っぱがツガの葉に似ています。
壷状の小さな花が輝いていました。
この仲間もたくさんあります。



途中で雪渓を渡ります。
ここから浄土山まではゴロゴロした石の登山道です。
夜行バスではみんなあまり眠れなかったようです。
ゆっくり登りました。

五色ヶ原

右奥に五色ヶ原が見えてきました。
正面より少し左に小屋が見えますが、五色ヶ原山荘です。
今晩はあそこで泊る予定です。
ここから7時間くらいの歩きになります。
まだまだ遠いです。



ハクサンイチゲ

ハクサンイチゲが咲いていました。
きれいな花です。
加賀の白山に多く一つの花が咲くので「一華(イチゲ)」といいます。
実際には一つの茎からたくさんの花が出ていました。
これからまだまだ出てくると思います。


ベニバナイチゴ

この花はいつも下を向いて咲いています。
なかなか素顔を見せてくれません。
今回は思い切って覗いてみました。
濃いムラサキイロが目立つ花です。
大きな実は食べられます。
以前、この下の一の越から黒部湖まで歩いて降りたことがあります。
途中にこのイチゴがたくさんあり、お腹が一杯になるほど食べたことが
あります。甘くて美味しいイチゴでした。


シラネニンジン

セリ科の花はなかなか固定が難しいのですが、葉っぱがニンジンの葉に
似ているのでシラネニンジンだと思います。
花は小さな5弁花の集合体です。
この花もたくさんありました。


クロトウヒレン

この花はなかなか花の姿を見せてくれません。
大体このような蕾の姿が多いです。
「ヒレン」とはアザミのことだそうです。
咲くと確かにアザミの花に似ています。
この後どこかで咲いた姿に会えるでしょうか?


ミヤマダイモンジソウ

ミヤマダイモンジソウといいます。
花の形が「大(ダイ)」の字に似ています。
岩場の湿ったところを好む花です。
ユキノシタにも似ていますね。


ミヤマダイコンソウ

ミヤマダイコンソウです。
葉っぱがダイコンの葉に似ています。
やはり岩場を好む花です。
秋になるとこの葉が真っ赤に紅葉します。
そろそろ紅葉する頃でしょう。



ミヤマダイコンソウのアップです。
花は黄色の5弁花で中心が少し濃い色をしています。
オシベがたくさん弾けていました。

登りながらでもたくさんの花に出会いました。
まだまだ出てきそうです。
浄土山までは室堂から約1時間の登りでした。
ピークに人工物があるだけの山でした。