山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

八間山

2011-12-28 | 群馬の山
まだご紹介してなかった山があります。
年内にどうしても紹介して欲しいという要望がありました。
遅くなりましたが、ご紹介します。


八ッ場ダム

電車で長野原草津口という駅まで行きました。
途中、八ツ場ダムの計画されている近くを通ります。
これはダムができた時の道路のようです。
本体工事も一時中止といわれましたが、進めることに
なったようです。


野反湖

駅から貸し切りバスでここまできました。
この湖は野反湖という人造湖です。
1956年に東京電力が発電用にダムを造った時できた湖です。
ここの標高は1514mだそうです。


登山道(1)

右に登山道が見えます。
目的の八間山はこの左奥になるようです。


駐車場

ここにはかなり広い駐車場があります。
テントに六合村と書いてあります。
六合と書いて(くに)と読みます。


ケーキ

ケーキを持ってきました。
この日(10月23日)誕生日を迎える女性がいました。
みんなで「♪ハッピーバースディ」を歌ってお祝いしました。

案内板

この地域一帯の案内図です。
野反湖の一番下が現在地です。
そこから右を辿れば八間山に行くことができます。

登山口

腹ごしらえをしてから登りだしました。
いきなりの階段です。
このあたりには夏場にコマクサが咲くようです。

登山道(2)

急坂を登り切るとやや緩やかな登山道になりました。
クマササの緑がきれいでした。


浅間山と草津温泉

左奥に見える山は浅間山、その右下の街は草津温泉です。
「♪草津よいとこ一度はおいで・・・」と歌われています。
その右奥の山は草津白根山のようです。


登山道(3)

登山道が細い帯のようになって見えます。
クマササが緑の絨毯のようでした。


頂上

頂上です。
標高1934m、この日誕生日を迎えられた女性の西暦です。
元気に喜寿を迎えられました。
生まれた西暦の山で誕生日を迎えるという企画でした。

浅間山

浅間山もお祝いしてくれたようです。
うっすらと噴煙が見えていました。

草津白根山と横手山

正面が草津白根山、一番右に横手山が見えます。
なかなか展望も楽しめました。


天使の階段

再び浅間山です。
雲はなかなか取れませんでしたが、「天使の階段」が
見えました。
このあと、尻焼温泉に入って体を暖めてから帰りました。

たまにはこんなプランもよいものだと思いました。
みなさんも自分の西暦の山を探してみてください。
意外と近くにあるかも知れません。






牛伏山(その3)

2009-03-16 | 群馬の山

帰りは駅まで歩きます。
途中に「ロウバイの里」という場所がありました。
まだロウバイがたくさん咲いていました。
花の中が赤いのがロウバイ、中まで黄色いのがソシンロウバイです。
ソシンロウバイのほうが多く、ロウバイは数が少なくなったようです。





これは実と葉っぱと花が同時についていました。
普通花が咲く頃には葉っぱも実も落ちてしまいます。
この実は花から想像もできない姿をしています。
もうすぐすると新しい葉っぱが出てくるようです。





足元にフクジュソウが咲いていました。
これも春を呼ぶ花です。
福寿草と書き、おめでたいのでお正月の飾り花としても
使われるようです。
黄色い花からは暖かさを感じました。





ウメも残っていました。
今年はかなり早くから咲き出したようです。
まだ近所でも見ることができます。
甘い香りが漂っていました。






ツクシが顔を出していました。
最近昔を思い出して食べる人が多くなったようです。
フキノトウと共に春の使者ですね。
もうかなり大きくなっていることと思います。
「♪つくし足りない私が悪い~♪」
何故かこの歌を思い出します。(笑)




途中に仁叟寺(にんそうじ)というお寺に寄りました。
左に大きな榧(カヤ)の木があります。
天然記念物になっていました。
右の木もきれいに刈り込まれています。
立派なお寺でした。



駅に着きました。
ホームの反対側にきれいな電車が停まっていました。
上信電鉄にはこのように塗装された車両が幾つかあるようです。
乗っている人に「夢」を与えてくれそうです。
高崎駅に出て時間が早かったので駅前の居酒屋で「反省会」を
してから帰りました。
風が少し冷たかったですが、ケーキも食べられて楽しい
山行でした。
今度は誰の誕生祝ができるでしょう?
楽しみです。

牛伏山(その2)

2009-03-15 | 群馬の山

しばらく歩くと大きな歌碑がありました。
「青い山脈」の歌が彫ってあります。
青春の頃、よく歌いました。
映画にもなっていて観た記憶があります。



すぐ近くにこの歌碑ができた「いわれ」が書いてありました。
我々もこの前で大合唱しました。
静かな山の中に明るい歌声が響き渡りました。
それぞれ青春を思い出していたようです。



更に進むと大きな牛が鎮座していました。
「臥牛石像」というそうです。
昭和61年にもともとここにあった原石を彫って造られたそうです。
まるで生きているようでした。



立派な松がありました。
「天狗松」と書いてあります。
ここにも天狗が棲んでいたようです。
この日は姿が見えませんでした。




山頂近くに神社がありました。
「琴平神社」とありました。
同じ名前の神社は全国にたくさんあります。
山はどこも信仰の対象になっているようです。






歩き出してから約1時間で頂上に到着しました。
この周辺は自然公園になっていて桜の木もたくさんあります。
桜が咲き出すと賑わうようです。
下から見ると山全体が牛の姿に見えるので「牛伏山」という
名前がついたようです。






足元にシュンランが芽を出していました。
もうすぐ咲き出しそうです。
昔は雑木林にたくさんありました。
盗掘などにあって少なくなっているようです。
山のマナーは守って欲しいですね。





この日でめでたく「古稀」を迎えられた仲間がいます。
ケーキを持参してみんなでお祝いしました。
今度は「ハッピーバースディ」の大合唱です。
ワインや新潟の銘酒「八海山」もあります。
普段は山では飲みませんが、この日は特別でした。



いよいよ「ケーキカット」です。
参加者は15名いました。
それでも充分な量です。
普段あまりケーキなど食べたことがありません。
この日は特別美味しかったような気がしました。
今度はどこの山でケーキが食べられることでしょう。
楽しみです。

牛伏山(その1)

2009-03-14 | 群馬の山

群馬県に牛伏山という里山があります。
先月下旬に登ってきました。
下車駅は上信電鉄の吉井駅です。
上信電鉄とは高崎から下仁田まで走っている電車です。
駅員1人の小さい駅でした。



タクシーで登山口まで入ります。
フユザクラが少し残っていました。
ここには広い駐車場があります。
天気も曇り空で肌寒い日でした。




数本の寒緋桜がありました。
まだ咲いていません。
ここはかなり寒いようです。
この日からもう10日くらい経っています。
今頃はきれいに咲いていると思います。
緋寒桜とも呼んでいましたが、彼岸桜と間違えやすいので
最近は寒緋桜と呼んでいます。



登山道です。
きれいに整備されています。
まだまだ冬枯れの様相です。
枯れ葉がカサコソ風に舞っていました。



登山道の脇にこんな碑がありました。
なかなか深みのある詩です。
「人間あしたの夢をみる」
そうありたいと思っています。
作者の名前は聞いたことがありません。
地元出身のようでした。




少し登るとお城のようなものが見えました。
展望台のようです。
昔ここにお城があったのを復元したようです。
無料で入れました。




坂の途中にオウバイが咲いていました。
春の迎える花です。
中国では「迎春花」と書きます。
ネパールのヒマラヤでも見かけました。
あのあたりが生まれ故郷のようです。



展望台からの眺めです。
遠くに見える三角形の山は榛名山のようです。
別名:榛名富士とも呼ばれています。
下に煙突がみえますが、クリーンセンター(清掃工場)です。
ここは廃熱を利用して入浴施設があります。
宿泊もできるようです。
地元の人は安く利用できるようでした。



上州三峰山

2008-10-29 | 群馬の山

登山口から約2時間20分で頂上に着きました。
標高1122m、(いいふうふ)です。
立派な標識が立っていました。
反対側には赤城山も見えるようですが、残念ながら
雲の中でした。



正面に谷川連峰が見えました。
右の双耳峰が谷川岳です。
左に万太郎山、仙ノ倉山、平標山と続きます。
この稜線歩きもなかなかよいコースです。
下は水上町、白く帯状に見えるのは関越道です。



頂上全体はかなり広い場所です。
ここでお昼にしました。
平日のためか、誰も登ってきません。
貸切の山でした。



ツクバネソウ

頂上から先ほどの分岐まで引き返し、三峰池に向かいました。
途中にツクバネソウの実が残っていました。
この実の姿が羽根突きの羽根に似ているので「ツクバネ」と
ついたそうです。
逆光に光っていてきれいでした。


ツルアリドウシ

小さな赤い実が地面を這っていました。
まったくのピンボケですが、あえて載せました。
目のピントを合わせて見てください。(笑)

花は2個咲きますが、実は1個だけです。
これを1両、ヤブコウジを10両、カラタチバナを100両といいます。
千両、万両は園芸種としても育てられ、お正月の飾り花として
使われています。



サラシナショウマ

サラシナショウマがまだ頑張って咲いていました。
他ではもう種になっています。
今年は遅くまで暖かかったので残っていたのでしょう。
アサギマダラの好物ですが、もう南に渡ってしまったようです。



頂上から1時間40分くらいで三峰池に到着です。
少し紅葉が始まっています。
この池は人造湖のようです。
水が澄んでいてきれいでした。



反対側からの景観です。
冬には渡り鳥もやってくるのでしょうか?
ここで小休憩して次に向かいました。




下る途中でアケビを見つけました。
かなり高いところにありましたが、木によじ登って取りました。
大抵は鳥に食べられていますが、これはきれいでした。
持ち帰って中味を食べ、皮の中にひき肉を入れて紐で縛り、
油で揚げました。
ほろ苦くて美味しかったです。



降りてから後閑駅まで歩きます。
途中で三峰山を振り返ってみました。
右側から登って左側に降りてきました。
三峰という名前がついていますが、ハッキリとわかりません。
真ん中あたりはほとんど平らでした。

立っている下には関越道が走っています。
この日の歩程は丁度6時間でした。
天気にも恵まれ、楽しい山行でした。


上州三峰山(その1)

2008-10-28 | 群馬の山
今月16日、上州三峰山に登ってきました。
下車駅は後閑(ごかん)駅です。
今回も山の会のプランで14名の参加でした。


シロヨメナ

後閑駅からタクシーに分乗して登山口まで入りました。
早速、シロヨメナ(別名:ヤマシロギク)が出迎えてくれました。
最近の嫁さんはこんなふうに出迎えてくれません。
「三つ指をついて・・・」など、どこの世界の話でしょうね。
ほっそりとした白い指(花びら)がきれいでした。



真新しい指導標が立っていました。
「三峰山頂 5.8キロ 2時間10分」と書いてありました。
ここは群馬県沼田市です。
沼田からは尾瀬に入ることもできます。




ヤクシソウ

すっかりお馴染みになったヤクシソウです。
朝の光を浴びて眩しそうでした。
暖かいと冬まで咲いています。
これでもキク科の植物です。
日本全国に分布しているそうです。



しばらくはかなり急な登山道が続きます。
今回の参加者の中には後期高齢の女性がいます。
どこにそんなスタミナがあるのかと思うほど元気です。
オトコは古希を迎えるとトタンに弱るようです。
不思議ですね。


アズマヤマアザミ

たくさんの花をつけたアザミが咲いていました。
この時期のアザミには紛らわしい物がたくさんあります。
花の姿、ホウの反り具合、葉っぱの形など全体をみる必要があります。
また、咲いている場所によっても違うようです。
これは花のつき方、ホウの反り方などからアズマヤマアザミだと
思います。

チヂミザサ

どこにでも生えている雑草です。
葉っぱが笹に似ていて表面が縮んでいます。
小さな花をたくさん咲かせますが、地味な花です。
庭などに生えてくるとすぐに抜かれてしまうようです。



河内神社

登山口から20分くらいで神社に着きました。
ここで小休止です。
なかなか立派な神社でした。
地元の人の守り神のようです。



神社を過ぎると静かな登山道が続きます。
ここにはアカマツがたくさんありました。
マツタケはなさそうでした。
紅葉にはまだまだ早いようでした。





やがて分岐にでました。
ここから頂上まで行って引き返し、三峰沼の方に歩きます。
直接、後閑駅に降りる道もあるようですが、かなり荒れているようです。
「熊出没注意」の文字が見えます。
鈴を鳴らしながら歩きました。


草津白根山(最終回)

2008-07-24 | 群馬の山

鏡池を過ぎてしばらくは石がゴロゴロしたところを下ります。
やがて平らになり、このような歩きやすい登山道が現れます。
このような道なら安心して歩けます。
両側にはまだ新緑が残っていました。
春が遅いようです。



沢がありました。
まだ残雪があります。
崩れているので一度下に降りてハシゴで登るようです。
右の雪の上を歩いて渡っても大丈夫でした。
雪渓の下は大きくえぐれている場合があるので、
歩く時は注意が必要です。



ロープウエイ

ロープウエイ山頂駅が見えてきました。
麓からロープウエイで一気にここまで登ってくることも
できます。
この右下は冬はスキーのゲレンデになるようです。
ここではタンポポが穂になっていました。



リフト

少し歩くとリフトがありました。
このリフトに乗れば更に上まで行けます。
この日は運行していましたが、乗っている人はほとんど
いなかったようです。
空っぽで運行するのも勿体無いと思いました。


弓 池

途中から来た道と同じ林道を歩きました。
やがて弓池が見えてきました。
正面奥が駐車場です。
左の遊歩道を歩くことにしました。




左側に地塘が現れました。
白いのはワタスゲです。
会津の駒止湿原でたくさん見ました。
湿原一杯に揺れている姿は圧巻でした。



ナナカマド

ナナカマドの花です。
まだ蕾が多かったです。
やはり標高が高いので開花が遅いようです。
「七回竈(カマド)に入れても燃え尽きない」といわれるほど
硬い木です。
それで「ナナカマド」という名前になりました。
秋には葉っぱが真っ赤に紅葉します。




更に進むともっと大きな地塘がありました。
奥に遊歩道がみえます。
その上の白いポールは道路のガードレールです。
駐車場まであと10分くらいです。



左側を振り返ってみました。
ここの遊歩道から1周できるようです。
夏の雲が水面に映っています。
梅雨明けが近いことを知らせているようでした。





駐車場に戻ってきました。
約3時間の周遊コースでした。

この道を歩いて突き当たりが「湯釜」です。
往復15分もあれば充分です。
行こうと思ったのですが「時間がない」といって足止めされました。
湯釜だけなら数回みているので、無理に行きませんでした。

今回の山行は我々の山の会とはまったく違う会に誘われて参加しましたが、
たくさんのコマクサに会えただけでも大きな収穫がありました。
帰りのバスではワインや手作りのご馳走がたくさん出てきてビックリしました。
アットホームな会のようでした。


明日(25日)から、カムチャッカの山に行くのでしばらくお休みします。
カムチャッカには自然がたくさん残っているようです。どんな花に会えるか楽しみです。
しばらく暑さを忘れることができそうです。
みなさんも暑さに負けないよう、お元気でお過ごしください。
                      



草津白根山(その6)

2008-07-23 | 群馬の山

コマクサの群生地からしばらく歩くと「最高地点」という場所に
つきました。
標高2150mです。
奥にたくさんのハイマツの雄花がみえます。
展望がよいところですが、ガスっていてあまり遠くはみえませんでした。
この周辺にもコマクサがありました。
ここから引き返します。



最高地点からだいぶ戻ってきました。
奥にみえる赤茶けたところが先ほどまでいた最高地点です。
この下は大きなすり鉢状になっています。
昔は水があったようですが、なくなって「から釜」と
呼ばれています。
雄大な景色です。



行く時には人が多くて素通りした場所です。
ここで休憩して記念撮影しました。
この山は深田久弥の日本百名山に指定されているようです。
人気はコマクサだけではないようです。
「百名山だけが山ではない!」というのが持論です。
それ以外でも素晴らしい山がたくさんあります。




ツルリンドウ(実)

登山道の脇から1個だけ赤い実が顔を出していました。
ツルリンドウの実のようです。
この時期にはまだ花が多いハズです。
中にはこのように花を終えて実をつけているのもあるようです。
歩きながらだと見落としてしまいます。
ここではこれ1個だけでした。



鏡 池

登山道の上から「鏡池」が見えました。
池の周辺に広がる「亀甲構造土」は非常に珍しいそうです。
近くまで行けますが、時間の関係で割愛しました。
水面が本当に鏡のようでした。




鏡池を過ぎると樹林帯に入り、このような木道が続きます。
右側はかなり深い谷になっていました。
時々、小鳥の声が聞こえます。
まだウグイスが鳴いていました。


ゴゼンタチバナ

登山道の両脇にたくさん群生していました。
最初に見たのはまだ咲き初めで全体が緑色をしていましたが、
ここでは満開状態でした。
葉っぱが4枚には花がつかず、6枚になるとつきます。
加賀の白山の最高峰、御前峰に多く、実がカラタチバナに似ているので
この名前がつきました。




白く花びらのようにみえるのは総ホウ片と呼ばれるもので、
葉っぱが変化したものです。
花は真ん中に集まっています。
秋には真っ赤な実がたくさんなります。
ミズキ科だそうですから、ヤマボウシやハナミズキと同じ
仲間です。



ツマトリソウ

ツマトリソウもたくさんありました。
普通は1個花を咲かせますが、これは2個咲かせていました。
花びらが薄くなっていましたから、雨に当ったようです。
この登山道にはマイヅルソウもたくさんありました。
ここまで来る人は少ないようです。
もう少し歩きます。







草津白根山(その5)

2008-07-22 | 群馬の山
コマクサの群生

このあたりにはたくさん群生していました。
コマクサは7~8年くらい経ってからやっと花が咲くそうです。
従ってここにあるのはすべてそれ以上経っているものばかりです。
人間の手で保護するのは限界があります。
ここで吹く厳しい風が大きな役目をしているのでしょう。




かなり遊歩道の手前で咲いているものもあります。
右奥にロープがみえますが、遊歩道との境はこのような
ロープ1本で仕切られています。
たくさんの人がいますので、乗越えて入るような愚か者はいません。
姿勢を低くすれば充分コマクサと会話ができました。





あまりたくさん咲いていると、どれが美人か分からなくなります。
というよりはみんな美人にみえます。
やはり咲き始めが色が濃いようです。
蕾もたくさんあり、まだまだ楽しめそうでした。




こんなにゆっくりコマクサを観察したのは久し振りです。
トーコさんが「タイツリソウ(ケマンソウ)に似ていると話していました。
どちらも「ケシ科コマクサ属」ですから、似ている訳です。
色がこのように薄いのもありますから、多少遺伝子の違いも
あるようです。



歩いてきた方向を振り返ってみました。
ガスがかかっています。
右下に登山道がみえます。
白根山はなだらかな登山道なので靴さえしっかりしていれば
誰でも歩けると思います。
晴れていれば浅間山などもみえると思います。




たくさんの写真を撮りました。
最後に姿のよいコマクサを紹介します。
全体が品良くまとまっていて色も濃いです。
ここはコマクサの宝庫だということを改めて認識しました。
たくさんの女王に会い、満足しました。



ハイマツの雄花

ハイマツ帯がありました。
ハイマツはやはり厳しい環境でしか育ちません。
雌雄同株で同じ枝に雄花と雌花があります。
この時期は雄花が真っ赤に燃えています。
先端に雌花がありますが、まだ成長していないようです。
2年ぐらい経った実はライチョウやホシガラスの餌になります。
もうすぐ最高点です。

草津白根山(その4)

2008-07-21 | 群馬の山
コマクサ

展望のよい砂礫に出ました。
コマクサが出迎えてくれました。
今年初めての対面です。

「高山植物の女王」と呼ばれています。
草津白根山には数回きていますが、反対側の湯釜をみたり湿原を散策して
帰ることがほとんどでした。




まず最初にここのコマクサは色が鮮やかだという印象を持ちました。
北アルプスの燕岳(つばくろだけ)から常念岳に向かう登山道にも
たくさん咲いています。
そこで出会ったのはほとんど淡いピンクでした。
咲き始めは色が濃いのかも知れません。




花の姿がウマの顔に似ているので「駒草」と書きます。
昔から薬草として知られ、乱獲されて一時は絶滅寸前までなったそうです。
今は手厚く保護されています。

それでも盗掘があるそうで「燕山荘」のオーナーが嘆いていました。
種が落ちてから花が咲くまで7~8年かかるそうです。
厳しい環境にも耐えられるよう根は地上の5倍くらい深く入っているそうです。




本白根山に向かう登山道です。
左のコブは展望台になっています。
コマクサはこの両側に咲いています。
もう少し奥に行くと群生地がありました。




遊歩道からみた白根山です。
赤茶けたピークがみえます。
あそこまで左回りに歩きます。
数名歩いている姿がみえました。
手前はすり鉢状になっていて「から釜」と呼ばれています。
降りることは禁止されています。



クロマメノキ

足元に小さな花が咲いていました。
クロマメノキの花です。
花はツボ型で先端が5裂しています。
ツツジ科の落葉低木で、葉っぱは真っ赤に紅葉します。
その頃には青黒い色をした実が熟します。
ブルーベリーの原種で、味はブルーベリーにも負けません。

昔、北アルプスの五色ヶ原から黒部湖に降りたことがあります。
その途中でこの実の群生に出会い、思わずペットボトルの水を
捨てて収穫したことがあります。
帰ってから焼酎漬けにしました。
きれいな色がでて、美味しかったです。



シロバナコマクサ

遠くのほうで「白いコマクサがある!」と騒いでいました。
遊歩道からかなり遠いところでした。
10m以上離れていましたが、何とか望遠でその姿を捉えることが
できました。
「雪の女王」です。(こんなアニメがあったような・・・?)

燕岳の周辺にもあるそうですが、盗掘を心配してかその場所は教えてくれませんでした。
うしろ姿でしたが、会えただけでも嬉しかったです。
ここでもこれだけでした。




白根山でコマクサがこれほどあるとは思いませんでした。
八ヶ岳にも咲いている場所がありますが、ポツポツです。

長い年月をかけて咲く花です。
厳しい砂礫でないと生きていけません。
高山植物の生命力には感心させられます。




コマクサの群生

こんな感じで群生しています。
もちろん、ロープがあって近くに行くことはできません。
ここは冬になればたくさん雪が積もります。
その前に北風が吹き付けます。

コマクサは花が終わると、小さな種を作ります。
葉っぱが枯れると、茎が折れて風で吹き飛ばされます。
転がる間に種がこぼれて子孫を増やします。
自然が相手ですから、住む場所も選べません。
それでもお互いケンカせず、仲良く咲いている姿には感心しました。

草津白根山(その3)

2008-07-20 | 群馬の山
ミヤマガラシ

黄色い4弁花です。
あぶらな科ですね。
ミヤマガラシ、または単にヤマガラシと呼んでいます。
春先に咲くセイヨウガラシは菜の花として親しまれています。
いずれも帰化植物です。



ゴゼンタチバナ

ゴゼンタチバナの新芽に出会いました。
全体が緑色をしています。
もうすぐすると、白い花びらのようになります。
こんな姿はなかなか見られません。



ミツバオウレン

ミツバオウレンです。
葉っぱが3枚あります。
バイカオウレンは葉っぱが5枚に見えます。
白い花びらのようにみえるのはガクで、黄色いのが退化した花びらです。
たくさん咲いていました。



群生している姿です。
小さい花ですが、なかなか存在感がありました。
花が梅の花に似ているそうですが、梅よりはこちらのほうが
きれいだと思いました。



ツルアジサイ

登山道から顔を出していました。
ツルアジサイです。
葉っぱが随分虫に食べられています。
葉っぱが甘いので、虫に好かれるようです。
木に巻き付いて咲いてリ姿は圧巻です。



イワカガミ

ところどころにイワカガミが咲いていました。
春、雪解けと共に咲き出す花です。
このあたりには遅くまで雪が残っていたのでしょう。
普通、花は3個ぐらいですが、ここではこのようにたくさん
花をつけた株もありました。
個性のある花ですね。




ツマトリソウの群落です。
ところどころにこのような姿がありました。
あまり群落している姿を見ることがありません。
雪解けが終わり、花たちも元気一杯です。
まだまだ先に進みます。






草津白根山(その2)

2008-07-19 | 群馬の山
ベニバナイチヤクソウ

少し歩いていると、道の脇に赤い花がありました。
ベニバナイチヤクソウです。
イチヤクソウは白い花ですが、これは赤いので「ベニバナ」と
つきました。
昔は薬草として重宝したようです。
10~20cmくらいになります。






昔、群生している姿をみたことがあります。
周りがピンクになっていました。
花は下向きに咲きます。
低いのでなかなか花の中を見せてくれません。
蕾の姿もかわいいですね。



ツマトリソウ

白くて小さい花です。
ツマトリソウといいます。
「ツマ」とは「褄」で着物の裾の合わせ目のことだそうです。
咲き始めの花びらの縁がピンク色をしています。
着物の合わせ目から赤い色がチラリと見える様子を例えたそうです。
なかなか色っぽい花ですね。
これも少し色っぽくみえませんか?
決してワイフを奪い合うことではありません。


コケモモ

土手のところに小さな花が目に止まりました。
コケモモです。
花の後に赤い実がなります。
食べると甘酸っぱい味がします。
昨年の夏、北八ヶ岳に登りました。
ピラタスロープウエイの終点でコケモモ餅を売っていました。
アンコに練り込んであったようです。
美味しかったです。



アカモノ

これも小さい花です。
でも立派な木の仲間です。
別名:イワハゼともいいます。
葉っぱが「ハゼ」の葉に似ているからだそうです。
やはり赤い実がなります。
これに対抗して「シロモノ」というのもあります。
シラタマノキをこのように呼んでいます。
この夏もどこかで会えると思っています。




マイヅルソウ

春先から咲き出している花です。
マイズルソウといいます。
葉っぱがツルが羽根広げて舞っているようにみえるそうです。
米粒のように小さい花がたくさんつきます。
オシベが飛び出していて元気です。
たくさん群生して咲いていると存在感があります。



ミツバツチグリ

これも春先の花です。
茎の先にたくさん花を咲かせ、葉っぱが3枚です。
よく似たキジムシロは茎が赤く、葉っぱが7~9枚です。
根っこにクリのような球塊を作るそうですが、確認したことは
ありません。
この時期にみるのは珍しいと思いました。



やがて少し広いところに出ました。
山の上はガスがかかっています。
下までは降りてこないようです。
風もなく気持ちよいところでした。




奥にリフトが動いていました。
ここはスキー場のようです。
リフトに乗れば高いところに行けるようですが、この天気では
何もみえないでしょう

タンポポが群生していました。
7月だというのにここはまだやっと春がきたところのようです。
タンポポは日本のタンポポでした。
更に奥に進みます。

草津白根山(その1)

2008-07-18 | 群馬の山
草津白根山に行ってきました。


白根山には日光白根山と草津白根山の2つがあります。
今回は草津白根山を訪ねました。
我々の山の会とは違う会に参加してバスをチャーターしての
山行です。
関越道を渋川ICで降りて草津に向かいます。
途中で志賀草津道路に入って標高を稼ぎます。
近くなると残雪が現れました。




今回は25名の参加でした。
我々の会も昔はマイクロバスをチャーターし、たくさんの山に
登りました。
最近はプランを出しても人数が集まらないので出せません。
本当は機動力があってよいのですが・・・
ガスがかかっていますが、問題なさそうです。




やがて白根山がみえてきました。
以上3枚は走っているバスの中から撮りました。

草津白根山は大きな山でどこがピークだか分からないような
山です。
関越道で渋滞があり、予定時間よりだいぶ遅れました。
途中道の駅に寄って、バスの中で食事をしました。




レストハウスの駐車場にバスを入れて、いよいよ出発です。
人数が多いので3組に分けました。
ここにはいろんなコースがあります。
もっと一般的な「本白根コース」をとりました。



ミネヤナギ

登山道の脇にいきなり白い綿のようなものがありました。
ミネヤナギです。
別名:ミヤマヤナギとも呼んでいます。
雌雄異株でこれは雌花の種が熟すと綿毛ができます。
風で遠くまで飛んでいきます。





ミネヤナギは低いところではまっすぐ上に伸びて大きな木になります。
高いところではこのように地面を這っています。
環境に応じた体型をしているようです。
これは10cmくらいしかありませんでした。
もこもこした綿毛がおもしろかったです。




眼下にきれいな池がありました。
弓池と呼ばれています。
遊歩道があります。
このあたりは一般の観光客も散策できるようです。




少し右をみると遊歩道が奥まで続いています。
多少、湿原歩きもできるようです。
標高は2000mくらいあります。
風もなくそれほど寒くはありません。
Tシャツ1枚で充分でした。
いよいよスタートです。

勝沼ぶどう郷ウオーク(その2)

2008-06-09 | 群馬の山

トンネルを出て左下をみると、もう一つのトンネルがありました。
これは中央本線建設に伴い造られた「河川トンネル」だそうです。
大日影トンネルと同じ工法、材質を用いており、英国式レンガ積みで
造られているそうです。





大日影トンネルの東京よりにはもう一つのトンネルがあります。
深沢トンネルと呼ばれ,長さが1100mあります。
ここは平成17年5月に「ワインカーヴ(ワインの貯蔵庫)」として
生まれ変わりました。
入口は鉄板で塞がれています。




この日は扉が開けられ、内部が見学できました。
ワイナリーや個人オーナーが貯蔵しているそうです。
貯蔵庫内は一定の温度に保たれていました。
ここに貯蔵しておいても、遠いと取りに来るのがたいへんだと
思いました。
自然環境に中で貯蔵しておけば、きっと美味しいワインに」
なるのでしょうね。




まだこの頃は、ジャーマンアイリスの最盛期でした。
黄色い花がきれいでした。
奥にみえるトンネルは現在の大日影トンネルで下り専用です。
登り専用は更に奥にあります。




ぶどう畑ではぶどうがやっと芽が出たところでした。
たくさんついていますが、これからよいものを残して
他の芽は摘んでしまいます。
既にその作業をしているぶどう畑もたくさんありました。




ぶどう畑です。
このあたりのぶどう棚は高い位置にあります。
作業もイスに乗ってやっていました。
秋には大きな房のぶどうがなります。





「マルバウツギ」の花です。
花からオシベが元気よく飛び出しています。
この花は咲く期間が長く、現在でも山に入れば見ることが
できます。
先日の土曜日にも会いました。





こちらは「コゴメウツギ」といいます。
花が小さいので「小米(コゴメ)」という名前がつきました。
ウツギの仲間はたくさんあります。
共通しているのは、木の中が空洞になっていることです。
それで「空木(ウツギ)」という名前になりました。
中央アルプスに「空木岳」という山があります。
岩がゴツゴツしていて登るのはたいへんでしたが、
頂上からの展望は抜群でした。
もう少し歩きます。

鹿沢高原(最終回)

2008-06-07 | 群馬の山

鏡池の前で休息して登りにかかります。
足?の関係で数名は駐車場に木道を歩いて直行しました。
登りの途中で湿原全景が見渡せました。
左側から時計回りにぐるっと1周しました。
緑に見えるのはほとんど笹です。
手前の鏡池の周囲だけ僅かに湿原らしい雰囲気でした。
あと、数年するともっと変わるでしょうね。



ミネザクラ

途中でサクラが咲いていました。
高い山で咲く「ミネザクラ」です。
里のサクラと違って華やかさはありません。
山にこないと出会えないサクラです。
うつむいている姿がかわいかったです。



オオカメノキ

「あの花は何?」という声がしました。
行ってみると、「オオカメノキ」の花でした。
葉っぱがカメの甲羅に似ているそうです。
周りの花は装飾花で本当の花は真ん中に集まっています。
まだどれも蕾でした。
装飾花は虫をおびき寄せるためのようです。
人間も引き寄せられました。





3つの山が見渡せました。
真ん中が先ほど登った「東篭ノ塔山」、その左が「西篭ノ塔山」、
右奥が「水ノ塔山」です。
東篭ノ塔山から水ノ塔山までは1時間くらいで歩けます。
途中にガレ場(登山道が崩れて細くなっているところ)がありますが、
慎重に歩けば大丈夫です。
夏は花も多いところです。





バスで鹿沢高原休暇村に入り、そのまま会議室で総会です。
事業報告、会計報告、事業計画と問題なく可決し、その夜は
温泉に入って、夜中までドンチャン騒ぎでした。
翌日は朝からドシャブリです。
湯の丸高原を歩く予定でしたが、急遽変更して小諸近くにある
マンズワインの工場を見学することにしました。
宿の周りのカラマツはすっかり芽吹いていました。
晴れていればもっときれいだったことでしょう。






鹿沢からマンズワインまではバスで約1時間くらいでした。
ワインのできるまでを説明を聞きながら見学し、工場内にある
庭園に出ました。
この日はここで「曲水の宴」が行われるようでした。
着物姿の女性がたくさんいました。
みんな「飲み屋の女将さん」に見えたのは私だけでしょうか。
雨は小振りになっていました。





変わった姿のモミジを見つけました。
芽が出たときは赤くて少しずつ緑色に変わるようです。
まるでチョウの羽化をみるようでした。
赤と緑のコントラストがきれいでした。




こちらはモミジの種ができていました。
プロペラの形をしていて、風が吹くとヒラヒラと舞って飛んで行きます。
葉っぱの切れ込みが7つあるので、イロハモミジのようです。
モミジは新緑と紅葉の2つが楽しめます。




庭園の一角に池がありました。
奥にはかわいい滝もあります。
手前のキショウブがきれいでした。

このあと、工場に戻って「ワインの試飲」です。
シロ、アカと2種類ですが、それぞれにいろんな種類があります。
ここでは好きな銘柄を自分で注いで試飲できます。
お土産にケース単位で送っている人もいました。

再びバスで休暇村に帰り、お昼を食べて上田駅まで送ってもらって
解散しました。
毎年、休暇村を使って「総会」をしています。
来年はどこになるのでしょう。
この総会でしか会えない仲間もいます。
みんな楽しみにしているようでした。