山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

カムチャッカの旅(その5)

2008-08-03 | 海外の旅

カムチャッカは現在サマータイムを採用しています。
時差は日本時間からプラス4時間です。
現地時間で午後10時過ぎまで太陽がでています。
到着したのが午後2時頃でした。
ベースキャンプの奥におもしろい形の山があります。
「ラクダ山」と呼んでいました。
ラクダのコブに似ているからのようです。
午後3時に出発してあの山を登ることにしました。


ミヤマアズマギク

出発までの間、小屋の周りを散策しました。
先ず目に付いたのがこの花です。
アズマギクでもよさそうですが、標高が高いのでミヤマをつけました。
高山植物ですが、雑草の如く咲いていました。




チョウノスケソウは残念ながら終って穂になっていました。
チングルマと同じような白い花が咲きます。
穂も似ていますね。
葉っぱが独特の形をしています。
これもたくさんありました。


ミヤマアキノキリンソウ

ミヤマアキノキリンソウです。
日本にあるものより花が大きい感じでした。
日本でもこれからたくさん見ることができます。
花の終わり頃には白く変化します。



イワブクロ

岩場を好む花です。
花がフクロ状になっています。
ここの土地は火山岩が細かく砕かれた土でできています。
このような環境でしか棲息できないようです。
これもたくさんありました。



シコタンハコベ

これも足元にビッシリ咲いていました。
花弁が10枚にみえますが、実際は5枚です。
それぞれが深く切れ込んでいます。
厳しい環境の中で一生懸命生きていました。



明日登る予定のアバチャ山は相変わらず雲の中でした。
活火山で煙を吐いているそうですが、まったくわかりません。
ここから歩いて頂上まで6時間くらいかかるそうです。
往復10時間以上の登山です。





午後3時に集合し、現地登山ガイド2名と共にラクダ山目指して
出発しました。
往復3時間くらいのコースのようです。
途中にイワブクロが群生していました。
例の如く、列の後ろを歩きます。
現地ガイドには「写真を撮るので多少遅れても気にしないで欲しい」
と伝えました。
ロシア語はダメですが、身振りで充分通じました。





最初は乾いた道でしたが、途中で川を渡ると雪渓が現れました。
トラバースするだけなので、歩くのには特に問題ありません。
ヒンヤリとした空気が漂っていました。
メンバーにはジャンバーを着ている人もいましたが、シャツ一枚で
丁度よい温度でした。
多分15℃くらいだったように思います。
ロシア人の女性ガイドは長靴スタイルでした。
雪の上はこれが一番よいようです。




かなり大きな雪渓です。
日本でも北アルプスの白馬大雪渓が有名です。
昨年の夏にこの雪渓を登り、白馬三山を縦走しました。
その時の雪の感触を思い出しました。



チシマクモマグサ

雪渓を渡り終えるとまた花が現れました。
クモマグサですが、ここではチシマがついています。
やはり高山帯の岩場に咲く花です。
岩陰に咲いているとかわいいのですが、ここではマット状になって
たくさん咲いていました。
雲の間から顔を出しているようにみえるので、この名前があります。




ナガエハハコヨモギ

ハハコグサの仲間です。
葉っぱがヨモギの葉に似ています。
日本の山でもよく見かけますが、ここの花のほうがハッキリしていました。
ナガエは花柄が長いからのようです。
これもあちこちでみかけました。


イワツメクサ

イワツメクサです。
日本の高山でも良く見かけます。
花は同じようですが、葉っぱの形が少し大きいように思いました。
似たような花でも良く見るとどこか違ったところがあります。
日本にある花はカムチャッカが故郷なんでしょうか?
ラクダ山はまだまだ先です。