彦四郎の中国生活

中国滞在記

毎年、恒例の日本語学科2回生たちの「日本情景劇」―今回は日本からオンラインで視聴することになった

2021-01-23 15:33:26 | 滞在記

 毎年の年末・年始(12月下旬-1月上旬)の閩江大学構内の風景。夏を中心に咲きほこるブーゲンビリアがまだこの季節にも咲き残っている。中国福建省の亜熱帯気候には珍しい針葉樹林の森が紅葉していて美しい。毎年、年末か年始に行われている日本語学科2回生の「日本情景劇」(日本語劇)。前回(昨年度)は2019年12月28日(土)の午前中に開催された。

 そして午後4:00頃に私のアパート(大学からバスで乗り継ぎをして1時間以上かかる)に2回生の学生たち40人ほどが来て、近くのスーパーなどに買い出しに行き、午後5時ころから「鍋パーティ」を始めて乾杯をした。3日間ほど中国に来ていた私の妻や大学の日本人同僚、福州大学に留学している日本人女性など、総勢40人を超える3時間ほどの大パーティだった。

 アパートの床が抜けないかと心配にもなった、こんなパーティは、コロナ禍下の昨今、もう開催は難しいかと思う。2020年1月23日の「武漢封鎖」の3週間ほど前のパーティだった。今となっては懐かしい。その2回生の学生たちも今は3回生となり、このうち4人が広島大学や神戸松蔭女学院大学に交換留学生として来ている。(※本来は2020年9月下旬に彼らは来日し約10カ月間の留学生活予定だったが、コロナ禍の問題で来日が遅れ、12月上旬にようやく来日でき2週間の隔離生活となって現在に至っている。)

 今年度の「日本情景劇」は2021年1月6日(水)の午後に開催された。「日語情景劇」とはなっているが、劇の舞台背景は日本でも中国でもかまわない。要するに日本語で演じるというもので、「日本語劇」だ。学生たちは11月上旬ころからグループに分かれて準備や練習を始める。

 今回の演目は、①「組長先生は怖いよ」(※「クレヨンしんちゃん」の創作バージョン)、②「千と千尋」(「千と千尋の神隠し」の創作バージョン、③「シンデレラ」、④「名探偵コミ」(※「名探偵コナン」の創作バージョン)、⑤「恋はつづくよどこまでも」(※昨年放映された日本のテレビドラマ「恋はつづくよどこまでも」の創作バージョン)の5作だった。

 今年は「日本語情景劇」を初めて日本からオンラインで視聴することとなった。担当の学生が実況配信をしてくれた。この2回生たち(38人-2クラス)とは、昨年の9月中旬から始まったオンライン授業での「日語会話3」を担当していたのである程度顔は分かっていた。

 配信画面はかなりぼやけが入っていて、残念ながら鮮明には見えなかったり音声もはっきりしないが、まあとにかく視聴はできた。約1時間30分ほどの「日本語劇」だった。2回生の彼等との「日語会話3」の最終授業(32回目)が翌日の1月7日(木)に終了し、1月13日(水)には「期末試験(会話試験)」を一人一人と行った。午前8時30分に開始し終了したのは午後1時すぎとなった。

 2回生の時は「日語会話3」「日語会話4」、3回生の時は「日本概況」「日本文化論」、そして4回生の前期には「日本文学論」の授業や講義を担当した現在の4回生たち。3月からの4回生たちの後期授業は中国の大学ではない(※2カ月間ほどのインターンシップが義務付けられている。これをしないと卒業できない。)ので、今学期終了後はそれぞれが故郷の省などに帰省し、インターンシップや卒業論文制作にかかわることとなる。

 最後の「日本文学論」の講義(全15回)が1月8日(金)に終了した。日本の近現代文学21作品を扱った授業だった。1月17日(日)に期末試験を大学の教室で実施した。試験場監督は中国人の教員に依頼した。1月18日から2月28日まで、大学は冬休みに入った。私の方は、1学期(前期)担当教科の成績付作業に入っている最中だ。

 4回生たちは5月中旬に卒業論文発表会があるので、数日間大学に戻ってくる。そして6月20日前後に卒業式となる。卒業アルバムの記念撮影が昨年の11月頃から始まっている。この年明けの1月上旬、学生たちから記念撮影時の写真や動画などが私の方にも送られてきていた。

◆中国もこの年末から年始にかけて第二次コロナ感染拡大が広がっていて、連日100人前後の新規市中感染が報告されている。(中国の北京や河北省、中国東北地方の黒竜江省や吉林省などが感染拡大地)  このため2月12日からの「春節」(旧正月)の帰省や省をまたぐ移動なども厳しく制限されてきている。大学も3月1日から2学期(後期)授業が開始予定だが、3月1日~14日の2週間は全ての教員の授業がオンライン実施となる可能性が高いと大学から連絡があった。