彦四郎の中国生活

中国滞在記

白山スーパー林道を通って石川県、そして福井県から京都に戻る―友と会い、「あゝ野麦峠」の製糸工女たちの足跡をたどることになった旅の終わり

2024-08-10 07:54:52 | 滞在記

 7月25日(木)、奥飛騨から飛騨高地の山々の、険阻な天生峠を越えて午後1時頃に白川郷にようやく到着。そして、白山スーパー林道(※現在は、白山白川郷ホワイトロードと名称が変わっているが‥)へと向かった。1500m~2700mの峰々が連なる白山連峰の中の、霊峰・白山(2700m余り)の北側に作られたスーパー林道(全面2車線[対向2車線]の舗装道路)。道路は標高約600m~約1500mのあいだに作られた33.3kmの道である。1967年の工事着工から10年間をかけて1977年に開通。(※岐阜県と石川県を結ぶ唯一の車道であることは現在も同じ。)

 11月10日~5月上旬の期間は、豪雪地帯であるため冬期閉鎖となる。また、夜間は通行止め。オートバイは全面通行できない。現在の片道料金は、軽自動車1400円、普通車1700円(いずれも現金支払いのみ)となっていた。私は今回が2度目の通行となる。(以前は2013年8月)

 白山スーパー林道の料金所に向かうために、林道を登っていく途中で停車して眼下に白川郷の景色を眺める。パンフレットなどを見ると、特に秋の紅葉の季節は林道全体が美しいようだ。また、白山連峰の山々に残雪の残る5月もまた美しいのだろう。料金所を過ぎてさらに標高を上げる。パノラマのような高い山々の景色が広がる。

 蓮如台の駐車場に車を停車し、展望台に向かう。展望台からは、白川郷が眼下に小さく見え、立山連峰、穂高連峰などの中部山岳の山々、日本屈指のダム湖でもある御母衣(みほろ)ダム湖の一部も見える。正面には、先ほど通ってきた飛騨高地の天生峠。

 車で徐々に標高を下げながら行くと白山展望台の駐車場。この日はあいにに雲がかかって白山の山頂付近は見えなかった。

 林道の石川県側に入ると滝がよく見られるようになった。林道で最も大きな落差86mのふくべの滝。

 白髪を振り乱しているような姥ケ滝、蛇谷川の渓谷に架かる蛇谷大橋、しりたか滝などを見る。(他にも、カモシカ滝、赤石滝、岩底滝などもあるようだ。) 石川県側の料金所を過ぎると、中宮温泉、岩間温泉、一里野温泉などの小さな温泉があった。

 白山連峰山麓の石川県白峰村を過ぎ、石川県と福井県の県境の谷峠(標高700m)に向かう頃から、ものすごい集中豪雨が降り始めた。どうやら線状降水帯がきているようだった。ワイパーを最も高速にしても雨で視界が見えにくい。谷峠のトンネルを抜けて、福井県勝山市の北谷集落付近で、これ以上の走行は危険と判断し、車を停めた。同じように停車する車も多かった。

 30分ほど車で仮眠して目覚めると、雨が上がり始めていた。勝山市内に向かうと福井県立恐竜博物館の建物が見えてきた。時刻は午後4時頃となる。ここから、九頭竜川沿いに福井市方面に向かい、北陸高速道路に入り越前武生で高速道路を下りた。越前武生市の大型スーパー「平和堂」で母と自分の今晩の弁当を買い、南越前町河野地区の実家にようやく午後7時頃に戻った。

 翌朝7月26日(金)、この日は午後12時から25人余りが集まる宴会が京都であるので、早朝4時過ぎに家を車で出発。途中、河野漁港で車を停めて、漁船の水揚げ(午前4時半頃)を眺めながらタバコ休息をとる。

 滋賀県の湖北地方、高島市のマキノ高原のメタセコイヤ並木などを通って、午前9時過ぎに京都の自宅に戻った。4泊5日(そのうち、2泊は実家泊)の、ちょっと長い、5年ぶりの宿泊をともなう、信州と飛騨の旅が終わった。信州の友に会い、「あゝ野麦峠」の製糸工女たちの足跡をたどる旅となった。

 


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