長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

月見て一杯!最高の酒肴かも

2012-06-15 08:43:27 | Weblog
水曜日木曜日の連休で、田舎にいってきた。
群馬県の月夜野の山間で、炭焼きじいちゃんがいる。一昨年にばあちゃんを
なくし、ひとりで炭を焼いている。今年で83歳になる。あたり前だけど、
いくたびに炭と同じように枯れてくる。いくといつものように、囲炉裏にある大きな
薬缶で煎じた「めぐすりの茶」がでてくる。なによりのご馳走だ。
「変わりないですか?」ときくと、「食欲がなくなってきた。するとそろそろ呼ばれるか?
という恐怖がでてきて、また食欲がなくなる」とのこと。自然に枯れていくように、生きていくのも、
なかなか大変なことだ。一袋30kの炭をふたつ購入。「もう力がなくなってもてなくなってしもうた」
というので、自分で運ぶ。去年からそうしている。これも自然。

夜は近くの寒村の宿屋に泊る。「温泉街」の中の一軒ではなく、山間の一軒宿。「つみくさ料理」
が最高にうまい。山菜の女王・コシアブラや桑の葉のテンプラを食べながら、地酒を飲んでいると、
知らない間に徳利が空になっていく。マタタビのテンプラでもう一合。「また旅にでれるくらい元気に
なる」という言霊。昔の旅は、命がけだったのだ。ギボウシの和え物を食べてながら、4本目を飲んで
いたら、窓から月明かりが見えた。田植えされたばかりの水田が鏡になって、その月を映している。
静寂な寒村にかえるの合唱が鳴り響く。界隈には、ほたるの里もある。先月いった長野の辰野もほたる
で有名だ。
こんな美しい自然が残っている日本の原風景みたいなところが、原発によって壊された。
その原因も追究せず、まだ続けようとしている国と民の間に、大きなへだたりがある。
何を次の世代に残していけるか、真剣に考える時だ。原発よりも、ほたるのほうがいい。

♪好きよ好きよと鳴く蝉よりも 鳴かぬほたるが身をこがす

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