長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

珍品堂が、珍品をもってきた

2016-09-20 08:24:20 | Weblog

昨日の夕方、白い大きなバンが店の前にとまって、見覚えのある背の高い男が、

風呂敷に包んだものを大事そうにそうに抱えてもってこられた。ときどき覗く骨董屋の主人だ。

奥に座っている二組の若いカップルを確認し、小さな声で「いいものが手に入った」とささやく。

少し古色のついた蓋つきの漆のお椀で、蓋の外側には、まつぼっくりと笹の蒔絵が緊迫で施され、

蓋の裏には、小さな梅の花が描かれている。木箱の底にあった包み布には「寿」と墨でかかれていた。

どこかの家が、おめでたい席がある時に塗師に注文したものだろう。

「いくら?」と聞いたら、びっくりするほど格安なことをいう。先週そのお店で、都内のぼう茶人が茶会の

時につかっていた朱色の3段重の塗ものを買った。たぶん今注文すると、2、300万では買えないような品物である。

中古でもそこそこの値段だったけど、「ままよきんたまおとこのこ」とこころで唱えて、買った。こんないい品はめったのないし、

いざ鎌倉よろしく、ぼくがどこかの国に召される時は、押上文庫ちゃんが、「あれ、100万で譲ってください」というに違いない、そんな

逸品だ。ことのついでに、「おまけのついでに、箱の横にころがっていた「さごう」(茶合・・・煎茶で茶をはかる道具)も頂戴?

っといったら「あれは高いよ」とのこと。骨董屋の前では、「ほしい顔」をしないこと、が、大原則。女性とあいたいする時と似ている。

それから、オールドフレンドが酒を抱えてやってきた。「明日のタイムドメインの時の酒」といって、文膳を所望される。

できあがった「まいぐいのみの包み袋」を眺めながら、灘のひやおろしをうまそうに飲んでおられた。

そんなわけで本日の夜は「タイムドメイン」

気のおけない友が集まり、いっしょに聴きたいCD、飲みたい酒、旬の酒肴などを持ち込んで、談論風発する会。

押上に来る前からだから10年以上続く「珍品持ちよりの宴」。

明日は「おんなかっぽれ」

あさっては「小鼓を打つワークショプ」

22日(木)小鼓体験教室

講師:望月朴清(邦楽囃子方)

17時~・19時~ 各8名限定 ¥3,000(蕎麦.珈琲付き)

続いて、こんな会も予定している。

1日(土) 鼓と笛の“縁”奏会

演奏:望月朴清(邦楽囃子 小鼓)・竹井 誠(笛・尺八)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲・付き)

 

落語や能・歌舞伎、和の芸術は、少し自分で自腹を切って勉強しないと、おもしろみがわからへん。