長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

岐阜のマチュピチュで蕎麦会

2014-05-17 08:48:46 | Weblog

岐阜の春日村に、お茶摘みにいってきた。

岐阜羽島まで高速を走らせ、揖斐川にそって、上流にいくと、800年

の歴史があるお茶の村、春日村につく。遣唐使や遣隋使たちが、仏教といっしょに

お茶を薬として日本に持ち帰った。その立役者のひとりの栄西禅師は、京都に

建仁寺を建て、明恵上人に渡したお茶の種から、宇治茶が始まった。

八女、宇治、静岡は、茶所として有名だが、春日茶は、在来種しか栽培できない

急こう配な地形と、そのころのインフラでは、京や江戸におくるには地の利に恵まれず、

機械化もすすまなかったし、「やぶきた」という新種の対応もおくれた。そして、

高齢化もすすみ、後継者もいないまま、畑を手放す家も多く、「絶滅危惧種」になりかけている。

そこに我が押上村の路地裏の散人で閑人の「大樹くん」が、昨年からお茶摘みのボランティア

仲間を集い、お茶畑をなんとか盛り返そうという運動を始めた。

彼はぼくの蕎麦とお茶の弟子でもあるし、「よし、蕎麦会をそこでやろう」

ということで、今回の「天空の蕎麦会」が企画された。

ここのおじいちゃん、おばあちゃんたちの、自然に内包され、よりそうような暮らしは

「健康で持続可能な豊かな生活」に、満ち溢れている。

胸に手をあてて考えるまでもなく、ぼくたちは、今持っているものを半分に減らしても、

なんにも困らない、どころか、そちらのほうが、健全な生活になるくらい、無駄な消費を

繰り返しながら、暮らしている。山に3日いて、つくづくそんなことを思った。

腰はまがっているけど、元気なおばあちゃんやおじいちゃんたちと昼間は、お茶摘みをし、

夜に蕎麦会をした。おばあちゃんたちが持ち寄ってくれた、「春日豆」や「こんにゃく」や

「猿梨酒」や「かちどり」とか山菜の郷土料理に舌鼓を打った。

天空のマチュピチュのような村に、日本のこころ原風景みたいな桃源郷を見つけた。

明日は「墨田ぶらり下町音楽祭」