長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

礼服が似合う男

2009-02-08 06:08:48 | Weblog
昨日、てつやが遊びにきた。
友だちの結婚式が終わり、2次会までの時間を使って、
わざわざきてくれた。
彼は50年以上続いた印刷会社の3代目で、新川に
立派な自社ビルをふたつも持っていた。
でも時代の波に飲み込まれるように、3年ほど前に
倒産の憂き目を見た。

50年も持つ会社というのは、理念がしっかりしていて、
創業者が音楽家でもあったので、をれを社歌にして具現化した。
まだ、日本の会社が「大家族主義」みたいな時代の象徴のような歌
だった。新入社員が入る春は、それを歓迎するセレモニーがあり、
一度そこで30分くらい話をしたことがある。翌年は確か「わか」
が話をした。
そんなセレモニーの時に、社歌を全員で歌う。

大家族主義の会社の特徴は、家族みたいな社員の冠婚葬祭を大切にする。
てつやもそんな社長だったので、よく礼服を着て、社員の結婚式や、取引先の
葬式なんかに出ていた。

昨日はそんなことを思い出した。
「人間を尊重」したり、「社員は家族」と思うような気持ち
がない人間は、会社なんか起こさないほうが、いい。
ただ金儲けがしたいだけのものは、円天みたいなものだ。
炎天下で滅びにいたるだけだと思う。