長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

いわもと

2009-02-06 06:20:47 | Weblog
昨日は、少し時間があったので、大塚から
大山まで散歩してみた。
おばあちゃんの原宿、巣鴨地蔵通りの庚申塚から大塚まで
折戸通りというのがある。串駒という日本酒党には知れわった
居酒屋がある。主人の大林さんは、肥後もっこすで名うての日本酒党。日本中の
酒蔵をまわった人だ。時々いっしょに飲んだり、近くのジャズバー
「グレコ」でジャズを聴きながら飲んだりした。

大塚南口は改装工事中だ。ここの駅長を務め、引退後に
不動産屋で成功した梶原さんも元気にやっているようだ。
出身地の日田に家を建て、老後の楽しみにしている、と賀状
に書いてあった。
大塚の駅前には、いわずと知れた「江戸一」がある。5時過ぎだと
いうのに、カウンターには、指定席みたいに毎日くる定連さん
が座っている。座ると、白鷹がとまらなくなるので、素通りして
板橋の「オルト」で、少しワインを飲み目的の「いわもと」へいく。

主人の岩本さんは、元日本チャンピオン。
柴田国明さんに憧れて、ヨネクラボクシングジムに入門。
新潮文庫から「テンカウント」という本が出ている。
彼を育てた松本さんの人生が綴られている。「血止めの松本」
といわれた人だ。彼は11回防衛したが、みな自分より強い
挑戦者でそのたびに流血した。それを助けてくれたのが松本さんだ。
今は天国に旅立ったけど、カウンターの後に、鉢巻姿の写真が
飾ってある。すしやの主人にとっては、カウンターの中は、
現役時代のリングといっしょなのだ。今でもときどき、後から
ゲキがとんでいるのではなかろうか。
現役のボクサーが引退する時、試合の開始や終了の時に鳴らす
ゴングを10回たたく、という儀式がある。それを「テンカウント」
という。

体ひとつで、闘っていくのがボクサーだけど、今の時代は
みなボクサーみたいなものかも。それぞれのリング(舞台)で、
自分のできることを命がけでやっていかないと、テンカウント
が鳴らされるのだ。