天然居士の独り言

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是正要求・・・

2014年03月14日 21時35分18秒 | 日記
 沖縄県竹富町教育委員会が
 八重山採択地区協議会(石垣市、竹富町、与那国町)の決定とは異なる
 中学公民教科書を使用している問題で、
 下村博文文部科学相大臣は今日、地方自治法に基づき、
 竹富町教委に対して地区協決定の教科書を使うよう是正要求したと報じられています。
 国が直接、市区町村に是正要求するのは初めてとの事です。
 文科省は昨年10月、沖縄県教委に対して同町教委に是正要求するよう指示しましたが
 県教委が態度を保留しているため、
 来年度の教科書配布に間に合わせるよう、直接要求に踏み切ったようです。

 この問題は、地区協が2011年8月、教科書無償措置法に基づき、
 保守色の強い育鵬社の中学公民教科書を採択た事に端を発しました。
 しかし、竹富町は「沖縄の米軍基地問題の記述が少ない」などとして同意せず、
 地方教育行政法が教科書の採択権限を地元教委に与えていることを根拠に、
 東京書籍版の使用を決め、寄付金で購入して配布しています。
 県教委は、学校が混乱していないことや
 要求すれば逆に教育環境に悪影響を与えかねないことなどを理由に、
 文科省の指導に態度を保留してきた経過があるようです。

 保守色が強いとされる育鵬社の教科書をめぐっては、
 沖縄の米軍基地負担にあまり触れていないなどとして、
 同県内で反発の声が上がった経緯もあるようです。
 しかし、どちらの教科書も文部科学省の検定を通っているものです。
 教科書に従わない教育を行っているのならば是正要求も分かりますが、
 地区で決めた教科書を使わないからと言って、是正要求をするのはどうでしょう?
 しかも、教科書無償措置法は地区協議会が、地方教育行政法は市町村教育委員会が、
 教科書の採択権があると、矛盾する法律が存在しています。

 是正要求をするからには、地区協議会で定めなければならない合理性は何か?を
 明らかにしなければならないと思います。
 さらに、東京書籍の教科書を使う事によって、
 教育に与える被害も説明する必要があると思います。
 どのような教科書を使うかは、基本的に地方に任せる制度になっているのですから、
 それが地区協議会でも市町村教育委員会でも、
 地方に任せておけば良いような気がします。

 いずれにしても、教科書の選定問題に、国がここまで強権的な措置を講じるのは、
 採択されたのに使われない教科書が、保守色が強いからなのでしょうね。
 どんどん右傾化して行くようで気になります。
コメント
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