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毎日の暮らしの中にある大好きなもの、こと、出合(会)いなどについての気まま日記

陪審法廷

2007-06-05 15:35:53 | 読書
日本でも陪審制度が導入されるそうですが、周りに聞いてみても詳しいことがいきわたっていないようです。
調べてみると、陪審制度とは、法律の素人である一般市民を関与させる制度とあった。
昔の日本にもあった制度らしいのですが、今なぜ導入されるようになったのだろう。

アメリカ・フロリダ州。
隣に住む同級生パメラから、養父による性的虐待を受け殺意を抱いているという話を聞かされた研一。
彼女はグアテマラのスラムで生まれ、6歳でストリートチルドレンになった辛い過去があった。
事実を養母に話せば、この幸せな家庭が壊れてしまう・・・
義憤に駆られた研一は、計画を練り、ついに殺人を犯してしまう。
彼は15才だが、有罪の判決が下れば殺人という事件から第一級の無期、もしくは二級で仮出所のありうる無期、または25年以上の拘禁となる。
アメリカでは白か黒、日本のようにグレイな決着という慣習はまずない。

日本人特有のあいまいさがあまり好きではありませんでしたが、この作品を読んでみて、白黒の判断しか選択肢がないという単純さはかなり危険だと思いました。
詳しい経緯は知りませんが、参考文献にもあったO・Jシンプソン事件が記憶に新しい。
陪審員のひとりとなったアメリカ国籍をもつ由紀枝の言葉が、罪を犯した重みを語っている。

「陪審法廷」 楡 周平










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