「ビストロコウタ」は、安くておいしいレストランとして地元民の間で人気の店だ。
が、高い評価を得ている料理に比べ、コース最後のデザートについて誰も感想を語ってくれない。
料理に負けないようなもっとおいしいデザートを。
これが幸太にとって目下の課題だ。
「ブルーチーズのパート・フロマージュでございます」
白く淡い色のソースが皿の上を満たし、その上に丸く焼いた生地ととろりとしたクリームが幾重に積み重なっている。
その見事な造形美をためらいなく突き崩し、口の中に入れる。
冷たさと温かさが入り混じる、温度差のある濃厚な甘みが広がった。
異なる数種類のチーズの香りが鼻先を抜けたかと思うと、ほろほろと崩れるサブレのような生地とナッツの香ばしさが舌に確かな足跡を残した。
甘い衝撃に脳がとろけてしまいそうだった。
もう一度口に含むと、むほほ、と思わず笑いが漏れた。
客として訪れた「テル・カキタ」のオーナー兼パティシエ柿田の言った、単品として食べれば存在感があるのに料理のしめのデザートとしては失敗している、とはこのことだったのだ。
スイーツをめぐり起きた事件は「食の安全」を問いながら複雑に展開していくのだが、作者は神戸フランス料理店など飲食業に従事していただけあって、人間の口に入るものに携わる人たちに苦言を呈している。
食品偽装・安全性の管理・・・儲け主義の世の中で、相変わらず後を絶ちません。
「蜜蜂のデザート」と言うタイトルに魅かれて読んだ作品でしたが、「このミステリーがすごい!」大賞「禁断のパンダ」の続編でした。
うーん、脳にガツンとくるスイーツ食べたいなあ。
「蜜蜂のデザート」 拓未 司
これも、頂き物がまわってきてのリピート買い商品。
そうね。お酒好きの人にとっては甘すぎるでしょうね。
お正月料理の田作り(ごまめ)に似ているけれど、きびなごといわしをからっと揚げているから口にするとほろほろって感じ。
頭から尻尾までまるごと食べられるきびなごは、衣をつけて揚げてもおいしい。
カルシウムたっぷり、DHAも豊富。
歯がちょっとね、なんて人にもお勧めです。
近頃図書館から借りてくる本は、大半が水彩画関連。
水彩色鉛筆も欲しいなぁと、物欲・嗜好は拡散気味です。
いかん、いかん
三好貴子さんの「旅の水彩スケッチ」「水彩レッスン1・2・3」が私好みだったので、Step3 カップ&ソーサーを描こうに取り組んでみました。
ティーカップは、と。
柄がシンプルなほうが描きやすいとありましたが、ちょっと複雑ロイヤルコペンハーゲンで。
いかに簡略して模様を描くかだなあ。
うーむ。やっぱりこのポストカード用紙は画用紙だったんだ。
波打った・・・
昔もらった LYRA社の半透明水彩絵の具使用。
まあ、まずまずの出来かな。
次はコットマンと透明水彩絵の具で描くぞ
ネットで評判になっているというので、高木仁三郎さんの本を読んでみた。
1999年に起きた東海村JCOウラン加工工場における臨界事故の衝撃と、二十世紀の終わりに過去五十年ほどの間に進んできた原子力開発を振り返ってみるという二つの動機から、文明的な転換と原子力問題の根本を理解し先を考える必要を誰にでも分かりやすく説いている。
日本の原子力技術は優秀だ。
確かに福島原発事故が起きるまで、いたるところで事故が起きていてもどこかでそう信じていた。
だから事故後、安全対策どころか優秀だと言う根拠がどこにもなかったことに驚いたのだった。
原子力は安い電力を供給するものでもなく、地域振興に寄与するものでもなく、クリーンなエネルギーでもない。
「火」を作る技術は進歩しても、「消せない火」である原子力は無害化することが出来ない。
唐突だった浜岡原発停止措置は、人気取りだろうとなんだろうと適正な判断だと思ったのだが、他の原発は安全対策をとった上で稼動・・・
対策費を再生可能エネルギー開発研究に使うべきじゃないのだろうか。
「安全神話は崩壊した。そんなものには頼れないというところから出直そう」
そう言いながら、同じ報告書によって日本の原子力が再構築できるかのごとく言う11年前と同じことを繰り返せるつもりだろうか。
これからのことを考えるために読んでおくべき本だ。
「原子力神話からの解放」 高木 仁三郎
朝7時からの武田鉄矢さんのラジオ番組がおもしろい。
春までチャロ2の時間だったので今まで聞いたことがなかったのだが、先週から錯覚についての話題が続いている。
図や断面図などを見せられ専門用語での説明を何度も聞いているうちに、分からないんだけど理解しているような気になる。
ふーむ、心当たりありますね。
人の目や耳の不確かさ。
ある実験でこのことを確認できるらしく、ネットで見ることができるというので調べてみました。
ありましたねぇ。
あれぇ!?
白いシャツを着た人のボールのパスを数えるのですが・・・前もって知っていたためか
検索でヒットした「Selective attention test」 より「The Monkey Business Illusion」のほうが体感しやすいかな。
もい一回見るをクリック。
さて、皆さんはいかがでしょうか?
「絶好のパートナーにめぐりあったんだ!」
人もうらやむ玉の輿に乗った結婚生活だったはずが・・・
終焉は、ある日突然あっけないほどあっさり訪れた。
物事全般にこだわりがなく、爽やかでさっぱりした性分は彼の大きな魅力の一つでもあったのだが、逆の側面の落とし穴のようなものも潜んでいたわけだ。
二年ちょっとの結婚生活で渚に残されたのは、家具や家電製品を含めたチャコズガーデン505の部屋丸ごと。
そんなわけで巣ごもり状態だった生活を一変させたのは、隣室に岡地一家が越してきたからだ。
その頃から不可解なことが吉祥寺にある瀟洒なマンションで起き始めるわけですが、これがどんな事件に発展するのかと謎解きをしながら読み進んでいくのが楽しい。
誰も見たことがないという、7階ワンフロアーに住むオールドレディとは?
昭和にはどこそこにあった人との係わり合いが少なくなり、地域社会も高齢化で消滅しつつあります。
コクーンかシェルターのようにプライバシーが守られた生活は気楽かもしれませんが、無縁社会じゃ寂しすぎます。
今回の東北大震災で言われていることも「絆」だもの。
あったか系ミステリー。
「チャコズガーデン」 明野 照葉
docomoのCMがすごい!と聞いたけど、一回だけしか放送されなかったらしい。
森に階段状に作られた木琴の上を転がっていく丸い木の玉。
奏でるのは、バッハの「カンタータ第147番」
見ましたよぉ、youtubeで。
間伐材に新たな活路を見出し森林保全を目的に、木で作られた携帯電話TOUCH WOOD。
なんと、使われたのは我が県の四万十ヒノキです
えへん、えへんです。
先日ラジオで福山さんが話してた、これも幻の九州新幹線CMも見ることが出来ました。
大抵のものが投稿されているのですね。
沿線でみんなそれぞれにパフォーマンスしている姿に、新幹線開通を祝福している気持ちが伝わってきました。
が、やっぱり「森の木琴」のほうが好みだなあ。
脱原発宣言した我が県に、そして四国に新幹線は欲しくありません。
自然が豊かでおいしいものがあって、のんびりした時間が過せることが一番大切なことだもの
絵画展で刺激を受け、絵本「あの路」の水彩画に触発され、中学以来の水彩画を始めました。
まずは道具選びから。
久しぶりの画材店・・・うーむ、小学校の絵の具のように安くはないのだ。
ちょこっと描きたいだけなので、ハガキより少し大きめのコットマン水彩紙から荒めを選ぶ。
チューブ絵の具はすぐ固まり、底を破って使ったイメージが強かったので固形に。
そこで、パレット・筆洗・水筒・収納式筆・海綿などがコンパクトに収まった、ホルベイン・プロコンポミニⅡを買いました。
これで準備は整ったのですが、いきなりコットマンというのも。
で、本を見本に画用紙に描いてみた
風景画の鉛筆スケッチにも出かけてみた。
・・・あまりの下手さに途中で放棄、消して白いままに帰ってくるという散々な結果でした。
夢は漫画家だったのでイラストっぽい絵は得意、さらさらと描けると思っていたけど絵画系はむつかしい。
それでも日々描いていれば進歩はするもので、次回は紙の違いは大きいコットマンで描くぞ。
目指すはロードでスケッチサイクリング。
透明水彩絵の具は、小・中学校の絵の具とはまったく別物です。
パレットに出した絵の具は洗わず、また水に溶かして使えるのです。
知らなかった