廣井磐之助の巨石墓に、Y氏を案内して再び訪れる。
昨日は夕方だったこともあり文字が良く見えなかったのだが、光の違いでよく分かる。
側面には、勝安芳君之書とあった。
「槇村浩の墓はここやったがや」
昨日尋ねたおじさんも、槇村やったらあそこにあるけどと言っていたけど・・・どうした人?
「高知の蟹工船よ。ものすごい秀才やったがよ」「城西公園に碑があるやろ」
「あー、あの碑の人!」
土佐文雄の小説「人間の骨」により存在が知られるようになり、映画化もされました。
3歳の時医学書をすらすら読んだという、すごい秀才だったようです。
反戦詩『間島パルチザンの歌』
思い出は、おれを故郷へ運ぶ
白頭の嶺を越え、落葉樹の林をこえ
蘆の根の黒く凍る沼のかなた
赤ちゃけた地肌に黒ずんだ小舎の続くところ
高麗雉子が谷に啼く咸鏡の村よ
雪解けの小径を踏んで
チゲを背負い、枯れ葉を集めに
姉と登った裏山の楢林よ
土佐にはまっこと偉大な人が多い。