■Holmes, J. S. (1970) (Ed.) The Nature of Translation: Essays on the Theory and Practice of Literary Translation. Mouton: The Hague. という本がある。比較的有名なJames S. Holmes の 'Forms of Verse Translation and the Translation of Verse' という論文が収録されている本なのだが、実はこのHolmesの論文は後のHolmesの論文集Translated! に再録されているので簡単に読める。ところがTranslated! 収録のこの論文と初出が同じ内容かどうか確認しなければならない事情ができたため、The Nature of Translation を探してわざわざ取り寄せたのである。結局、まったく同じ論文であることが判明し、その意味では何とも無駄なことをやっているわけだが、収穫がなかったわけではない。今では読むことが不可能なMikoやPopovicといったチェコスロバキアの翻訳理論家の論文が収録されているのだ。Mikoは表現の理論と翻訳にについて、Popovicは翻訳分析における「表現のシフト」の概念について書いている。この2つの論文はJeremy MundayのIntroducing Translation Studies (2nd ed.) の第4章で言及されている。Mundayはこの本全体についても'an influential volume'と書いているから、翻訳研究の古典的論文集の一つなのだろう。執筆しているのはほとんどチェコスロバキアの研究者・翻訳者のようだ。1968年5月にBratislavaで行われたInternational Conference on Translation as an Artという会議に提出された論文を収録したとある。
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