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母国から教科書届いたよ! 日系人学校に2269冊

2009-11-24 14:07:26 | 多文化共生
(以下、東京新聞【群馬】から転載)
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母国から教科書届いたよ! 日系人学校に2269冊

2009年11月22日

 高崎市の姉妹都市、ブラジル南部のサントアンドレ市から、日系人向けに自国語であるポルトガル語の教科書二千二百六十九冊が寄贈された。出稼ぎが多い日系人の家計は不況で苦しく、子どもの教科書代にも悩んでいるのが実情。教科書は二十日、高崎市や前橋市などの日系人が通う学校「N・E・R前橋」(前橋市総社町)に届けられた。今後は日系人が多い大泉町や太田市など県内各地へ「友好の輪」を広げる。 (菅原洋)

 高崎市によると、市国際交流協会が二月、N・E・R前橋から教科書不足を打ち明けられた。そこで、高崎市が一九八一年から交流を続けるサントアンドレ市にメールで相談。同市は現地の日系人団体と話し合い、教科書を集めた上、日本までの輸送料も日系人が寄付を募って発送し、このほど到着した。

 教科書は二十箱に入り約一トン。小学一~四年に相当する国語、算数、理科、歴史、地理など、教師用も含めてそろっている。高崎市の担当者がN・E・R前橋を訪れ、児童二十五人分の計二百三十八冊を手渡した。

 吉永ジズレーネ校長によると、児童一人の教科書代は年間約三万二千円もかかり、さらに最低月三万円の学費が必要だが、補助金は一切ない。不況で児童の親は解雇されたり収入が減り、教科書は再利用やコピーして工面しているという。

 吉永校長は「不況で(学費の少ない)公立に通う日系人児童もいるが、自国語で母国の文化を学ぶのが大切。帰国する子どもにとって、自国語の勉強は欠かせない。公立でもこうした児童のため自国語使用に対応してほしい」と求めている。

 教科書は二千冊以上残るため、高崎市は県を通じて県内の日系人学校のほか、公立小学校にも配る予定。

 人口の15%前後を南米系などの外国人が占める大泉町の教育委員会は「不況で町立校に変える日系人がおり、町立校にはポルトガル語の補助教員がいる。ただ、日本語以外の教科書で教えるのは難しいので、寄贈されれば家庭教育向けに、日系人の保護者に配ることを検討したい」と話している。

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