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NGOダイバーシティとやま(10) 災害時 多様性目線で

2012-05-29 13:34:33 | ダイバーシティ
(以下、北陸中日新聞から転載)
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NGOダイバーシティとやま(10) 災害時 多様性目線で

2012年5月29日

東日本大震災直後の外国人向け多言語支援センターの活動。多様性に配慮した支援活動をしている=大津市で


 ダイバーシティとやまでは、今年の三月三十一日に「災害時こそダイバーシティ」というテーマで研修を開催。二〇〇七年の新潟県中越沖地震や一一年の東日本大震災では、私たちがさまざまな違いを持った多様な存在であることを、強く意識することが分かっている。

 過去の災害から、男女の性差や、年齢、病気や障害の有無など、ココロやカラダのちがいは、単なる属性を超えたものであり、他者への配慮や住みやすさを生み出す大切な要因であることをうかがい知ることができます。

 研修当日は、災害時の外国人支援活動に従事した経験を持つ講師をお迎えし、高齢者や障害者、外国人といった災害弱者とよばれる方々への支援活動の現場をお伝えすることを通じて、日常生活にも活(い)かすことができるダイバーシティのヒントを提供することができました。

 そのポイントは、多様性を優位として捉えるということ。多様性に配慮することで、実際の仮設トイレや避難所が変化します。例えば、高齢者が動きやすく、女性に配慮された避難所は、快適さが増します。外国人にわかりやすい「やさしい日本語」で災害情報を伝えることは、日本人の高齢者や子どもにとっても理解しやすい情報であるため、安心感が高まります。誰もが過ごしやすい避難生活をつくるための材料が、多様性にはあります。

 このことをしっかり見据え、多様な存在のひとりひとりが、かけがえのない地域社会の担い手になってもらうことが大切なのです。

 また、参加者全員が体験するワークショップでは、グループ別に障害者や外国人などのキーマンを迎え、当事者目線による災害時の対応を話し合いました。これを通じて、日常生活の中にダイバーシティを活かしていくことを考えることにより、参加者のひとりひとりに、大切なお土産を持ち帰っていただくことができました。

 会場からは、目からウロコ!との声もあり、今後も、こうした研修を続けていくことが大切と感じています。

(NGOダイバーシティとやま・柴垣禎)

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