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「ラーメン」は「寿司」を超えられるか?

2010-08-03 15:12:15 | 多文化共生
(以下、朝日新聞から転載)
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「ラーメン」は「寿司」を超えられるか?新横浜ラーメン博物館が取材・調査を発表

2010年8月3日9時30分

世界的に有名なジャパニーズフードと言えば「寿司」。どこの国に行っても寿司屋は存在すると言っても過言ではありません。しかしここ5年でその情勢に異変が起こりつつあります。
圧倒的な人気である「寿司」に「ラーメン」がものすごい勢いで迫ってきているのです。
今年7月の中国人ビザの緩和に始まり、10月には羽田国際化、そして11月にはAPECが控えており、今年はますます日本が注目される年となります。
日本が注目を浴びる今年、果たして「ラーメン」は「寿司」を超えられるのか?


【訪日外国人の目的第1位=日本の食事】
2009年にJNTO(日本政府観光局)が調査した「訪日外客訪問地調査」の中で、訪日外国人が期待する動機として長年1位の座にいた「ショッピング」に替わり、「日本の食事」が1位(全体の58.5%)となりました。2006年が19.4%、2007年が36.5%、2008年が37.0%と年々上がっており、「日本食」が日本の観光魅力に欠かせないものであることを示しています。
また、訪日前に期待した事(来館動機)と実際来てみて満足した事(満足度)の調査では「日本の食事」は期待を超える、満足度が非常に高い結果となっております。

<訪日前に期待した事>
1位:日本の食事     58.5%
2位:ショッピング    48.5%
3位:温泉        43.4%
4位:自然景観、田園風景 41.8%
5位:伝統的な景観、旧跡 37.6%
※出所:JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」


【寿司に迫る勢い「ラーメン」】
10年前の日本食の代表といえば「寿司」、「天ぷら」、「刺身」の御三家でした。しかし、この10年でその御三家が変わりつつあります。
下記のデータは訪日された外国客が実際に食べて「特に満足した日本の食事」のランキングです。天ぷらに変わりラーメンが2位にランクインしています。また、全体で見ると寿司とラーメンの構成比は離れていますが、アジア全体で見るとその差異は確実に迫ってきています。

<特に満足した日本の食事(調査全体)>
1位:寿司   42.1%
2位:ラーメン 20.8%
3位:刺身   19.8%
4位:天ぷら  11.1%
5位:うどん   8.9%

<特に満足した日本の食事(アジア圏のみ)>
1位:寿司   33.7%
2位:ラーメン 27.2%
3位:刺身   20.2%
※出所:JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」


【日本の食文化「ラーメン」を世界に広げる取り組み】
私どもは日本の食文化としてのラーメンを世界に広げたいという想いのもと、10年前よりラーメンを世界に発信してきました。2000年頃、海外の方に「ラーメン」という言葉はなかなか通じず、チャイニーズヌードル、ジャパニーズスタイルスープボウル等と訳され、インスタントラーメンの延長であったり、チャイナタウンで出される麺料理という位置づけでした。
まずは当館を知ってもらうよりも、ラーメンそのものを理解してもらう事からスタートしました。その試みとして「DO YOU KNOW RAUMEN?」という冊子を作り、海外ではまだ認知度は低いが、日本では国民食であり、最もポピュラーな食べ物のひとつであることを伝え続けました。

<新横浜ラーメン博物館のこれまでの取り組み>
2000年 訪日外国人客カウント開始 初年度は5千人(年間)
2001年 海外向けPR誌「Do you know raumen?」制作
2002年 サッカーW杯開催時に海外メディアセンターへPR
    海外へのPR活動により横浜観光コンベンション特別功労賞を受賞
    台湾、香港の現地旅行代理店、メディアへの営業開始
2003年 既存の日本語、英語に加え、繁体字、簡体字、韓国語のパンフレット・ホームページを開設
    台湾のテレビ局へ出演(ラーメンの実演)
2004年 訪日外国人客数が5万人(年間)を超える
2005年 訪日外国人向けのメニューの提供を開始
    シンガポール、タイの現地旅行代理店、メディアへの営業開始
2006年 タイ語のパンフレットを設置、タイ語のホームページを開設
2007年 JNTOへ加盟
    ハリウッド映画「ラーメンガール」に協力
    訪日外国人客数が8万人(年間)を超える
2008年 TTAA観光展へ出展(タイ)
    NATAS観光展へ出展(シンガポール)
    KOTOFA観光展、BITF観光展出展(韓国)
    訪日外国人客数が10万人(年間)を超える
2009年 TTAA観光展へ出展(タイ)
    NYがラーメンブームへ。米国からの取材が殺到
2010年 銀聯カードを導入


【当館への訪日外国客数(2000年~現在)】
下記データは、カウントを開始した2000年から現在に至るまでの当館を訪れた訪日外国客数の推移です。ラーメンの普及活動とともに訪日外国人客数は増え、2008年には年間10万人を超えました。

<新横浜ラーメン博物館訪日外国客数推移>
2000年  5,012人
2001年  7,231人
2002年  19,231人
2003年  26,321人
2004年  50,259人
2005年  63,502人
2006年  70,452人
2007年  82,492人
2008年 100,747人
2009年  87,783人
2010年  59,536人(6月末)現在

<2008年度 新横浜ラーメン博物館国別訪日外客数>
【国】      【団体】   【個人】   【合計】
台湾       35,759人   12,521人   48,280人
タイ       18,006人    3,211人   21,217人
シンガポール    6,473人    2,011人    8,484人
香港        3,143人    2,111人    5,254人
中国        2,860人     652人    3,512人
韓国        3,050人    2,211人    5,261人
その他アジア    1,219人     605人    1,824人
アメリカ       228人    4,201人    4,429人
ヨーロッパ      237人    1,084人    1,321人
その他(上記以外)   573人     592人    1,165人
合計       71,548人   29,199人   100,747人


【結論。「ラーメン」は「寿司」を超えられるか?】
これらの背景から「ラーメン」は訪日外国人客に対して魅力の高い食べ物であるこがわかります。また、寿司は価格帯も高くどちらかと言うと非日常の食べものです。その点ラーメンは安価で気兼ねなく食べられる言わば日常食です。今後どんどんラーメンの認知度が上がり、普及していくと、いずれかは寿司を超えるポピュラーな食べ物となる可能性が高いと考えられます。日本には「アニメ」、「ファッション」、「食」といった世界に誇れる潜在能力が多く秘められております。
しかしながら、昨今、金融危機に直面したことにより社会全体が萎縮し、本来日本の強みであるソフトパワーを活かしきれていません。今こそ「強いニッポン」を取り戻さなければなりません。
私ども日本の食文化に携わる者としても、この機会にラーメンの素晴らしさを伝えていく所存です。そして、国民食であるラーメンが世界食になる日もそう遠くないと確信しております。

生活困難者の医療費免除

2010-08-03 15:11:54 | 多文化共生
(以下、読売新聞【山梨】から転載)
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生活困難者の医療費免除
県内10機関 一定期間無料や低額に

 山梨勤労者医療協会(上所洋理事長)は2日、県庁内で記者会見し、今月から甲府市の「甲府共立病院」など県内10医療機関で、生活困難な人に対する無料・低額診療事業を開始したと発表した。県内で同事業が行われるのは初めて。同協会は「医療費が不安で医者にかかることをためらっている人は、まず病院の窓口などで相談してほしい」と話している。

 無料・低額診療事業は社会福祉法に基づく制度で、「生活改善までの一時的な措置」と位置づけられている。医療費が無料となる生活保護は申請から受給まで1か月以上かかる場合もあり、その間を埋める役割などを担う。同協会によると、同事業は山梨、秋田、沖縄の3県を除く都道府県ですでに実施されているという。

 近年の雇用情勢の悪化などで、県内でも必要な医療が受けられない人が増加傾向にあるようだ。同協会は、「糖尿病治療を9か月間中断し、十分に食事もできずにいた笛吹市内の60歳代の男性」「処方された薬を所定の半分ずつ飲んで、病院に行く回数を減らしている70歳代男性」など、複数の事例を把握しているという。

 同事業の無料診療の対象は、ホームレスや外国人ら健康保険に未加入で生活困難な状態にある人。無料診療の期間は、原則1か月で、最長でも3か月間と規定されている。

 また、低額診療は、健康保険に加入しており、収入も生活保護基準をやや超えているが、医療費を払うと生活の維持が困難になる人らが対象。世帯の1か月の収入に応じて、医療費の自己負担分が全額または半額免除となる。低額診療が受けられる期間は、原則6か月以内となっている。

 同協会は「無料・低額診療の期間が過ぎたからといって、一方的に打ち切ることはせず、個別の事情に配慮する。病院が費用を負担することで成り立つ事業で、経営的には苦しいが、可能な限り事業を継続していきたい」と話している。

 事業を実施する10医療機関は次の通り。

 【甲府市】甲府共立病院▽甲府共立診療所▽共立歯科センター【笛吹市】石和共立病院▽御坂共立診療所▽御坂共立歯科診療所【北杜市】武川診療所▽武川歯科診療所【その他の自治体】巨摩共立病院(南アルプス市)▽竜王共立診療所(甲斐市)

 問い合わせは、甲府共立病院((電)055・226・3131)へ。
(2010年8月3日 読売新聞)

声なき多数

2010-08-03 15:11:27 | 多文化共生
(以下、北陸中日新聞【富山】から転載)
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声なき多数

2010年8月3日

 「サイレントマジョリティー(声なき多数)を吸い上げることには、こだわっている」。ある市長が、市内で開くタウンミーティングについて語った。

 同じ人が何度も発言しがちだが、発言しなかった人の考えも知るため、アンケート用紙を用意しているという。

 入国する外国人の指紋押なつ制度の取材を思い出した。「人権侵害だ」と批判する団体の意見が繰り返し報道されていたが、空港で外国人を取材すると、ほとんどが「テロ防止になるなら賛成」だった。

 逆に、批判があまり表面化していないときもあるだろう。声なき多数をどう吸い上げるか、報道も同じかもしれない。(宮本隆康)