(以下、毎日新聞から転載)
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外国人研修生:雇用の調整弁に サービス残業も強いられ
不況のしわ寄せが、非正規を中心とする日本人労働者だけでなく、外国人実習生らに及んでいた。法務省の初調査で、昨年10月からの4カ月で1007人の外国人研修生と技能実習生が途中帰国していたことが判明。外国人を国内の企業が受け入れる研修・技能実習制度は「技術移転による国際貢献」という名目でスタートしたが、途中帰国は大半が企業側の都合とみられている。
「先週、突然帰国を言い渡された」。今年1月、名古屋市内の労働組合事務所に20代前半のベトナム人女性3人が訪れた。実習先の自動車部品会社の仕事が減った影響で、4月の帰国予定だったのに、2月前倒しを伝えられた。1年目の研修生時代も、制度では禁止されているはずの残業をさせられたうえ、残業代も支払われていなかったという。
「外国人研修生権利ネットワーク」(東京都台東区)には昨年10月以降、研修や技能実習生からの途中帰国の相談が相次いでいる。事務局の高原一郎さんは「研修生は労働者でなく、法的な立場もあいまいだ。日本語が理解できない外国人を多く受け入れてしまっていることも、彼らが弱い立場にならざるを得ない一因だ」と話す。
派遣労働者と一緒で、研修生や実習生は、会社側の仕事の都合で雇用が左右されてきた。「雇用の調整弁」となっている実態があり、愛知県内で受け入れ機関の財団法人役員を務める男性は「国が単純労働者としての外国人の入国を認めていないことがおかしい。外国人を使おうと思えば、日系人以外では研修生にならざるを得ない」と話している。【松井聡】
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外国人研修生:雇用の調整弁に サービス残業も強いられ
不況のしわ寄せが、非正規を中心とする日本人労働者だけでなく、外国人実習生らに及んでいた。法務省の初調査で、昨年10月からの4カ月で1007人の外国人研修生と技能実習生が途中帰国していたことが判明。外国人を国内の企業が受け入れる研修・技能実習制度は「技術移転による国際貢献」という名目でスタートしたが、途中帰国は大半が企業側の都合とみられている。
「先週、突然帰国を言い渡された」。今年1月、名古屋市内の労働組合事務所に20代前半のベトナム人女性3人が訪れた。実習先の自動車部品会社の仕事が減った影響で、4月の帰国予定だったのに、2月前倒しを伝えられた。1年目の研修生時代も、制度では禁止されているはずの残業をさせられたうえ、残業代も支払われていなかったという。
「外国人研修生権利ネットワーク」(東京都台東区)には昨年10月以降、研修や技能実習生からの途中帰国の相談が相次いでいる。事務局の高原一郎さんは「研修生は労働者でなく、法的な立場もあいまいだ。日本語が理解できない外国人を多く受け入れてしまっていることも、彼らが弱い立場にならざるを得ない一因だ」と話す。
派遣労働者と一緒で、研修生や実習生は、会社側の仕事の都合で雇用が左右されてきた。「雇用の調整弁」となっている実態があり、愛知県内で受け入れ機関の財団法人役員を務める男性は「国が単純労働者としての外国人の入国を認めていないことがおかしい。外国人を使おうと思えば、日系人以外では研修生にならざるを得ない」と話している。【松井聡】