鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第617回】 ベテランでもお客様に可愛がられることが大切

2012年09月08日 | 人として
20代の頃、私は建築資材のメーカーの営業マンでした。
いつも心がけていたのは、

「大した商品知識も経験も無いのだから、せめてお客様に可愛がっていただける営業マンになろう!」

ということでした。

入社して赴任した先で、私と同じ歳なのですが、現役で入社したので1つ先輩がいました。

頭も良く、商品知識もあり、貫録もありました。
知らないことを質問すると、何でも答えてくれました。

でも、自分に自信があるからなのか、自分を大きく見せたいからなのか、
お客様の中でそこそこ若い方にはため口で話していました。

ため口で話していたお客様は、人間的にかなり大きな方でしたので、
ため口に対し、怒ったりすることはありませんでしたが、その先輩が席を外した際に、

「あいつ、なんであんなに偉そうなんだろうな(笑)!」

とおっしゃっておられました。
そんなシーンを入社1年目に目の当たりにし、
私はお客様に対し、言葉遣いか気を付けようと思ったのです。

とても良い反面教師にさせていただいておりました。

その方は、明らかに私なんかより優秀でしたが、
営業マンとしての数字では、4年目以降負けたことがありませんでした。

以来、どれだけ若いお客様であっても、敬語を使っています(←当たり前)。

しかしながら、住宅業界、
特に住宅会社さんにモノや手間を販売している資材店や職人さんたちの中には、
言葉遣いや態度が分かっていない方がまだまだ多いです。

特に50代前後以上の方で、工務店さんの若手スタッフに対し、
横柄な態度、言葉遣いをするオッサンが残念ながらいます。

「自分がいないと、この取引先は仕事が進まない」
「あの若手スタッフは、俺がいろいろ教えてやった」

というような態度や発言があったりするのです。

で、対応もいい加減だし、ミス等があった際の言い訳も多いので、
お客様である住宅会社さんの若手スタッフから嫌われて、発注が他社に流れたりするんです。

当然です。

私が現役営業マンだった頃、他社商品を扱っている建築偉材の営業マンで
60歳くらいの役員の方が、ある工務店さんでバッティングしていましたが、
正直注文は全て私が頂戴していました。

お客様の心理として、「嫌いな人からは買いたくない」のです。

私も今年で40歳。
クライアント様のスタッフの方で、年下の方も年々多くなっておられます。

どれだけ若手のスタッフさんであっても、礼儀正しく、ちゃんとした言葉遣いで、
可愛がっていただけるように立ち振る舞いたいと思っています。

商売の基本はお客様に可愛がられることです。
歳を重ねれば重ねるほど、こうした態度や言葉遣いに気を遣いたいものです。
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