たろの日記ページ,gooブログ版

http://taro-r.sakura.ne.jp の分家です。一部内容が重複してます。

1bitディジタルとは?

2006-04-28 15:38:18 | 音響

発端

RinRin王国さんが「1ビットオーディオって結局何なの?」と書かれてるを見て,ぁ,これって分かりやすく説明するのって難しいよなぁ…と。で,ここにあるように,
めっつぉさんが「『上がる』か『下がる』かだけ」と書いているが正しいのですが,ここはでしゃばって,もう少し詳しく書いてみますか…という気になりました。とはいえ,わたしも一応1bitが出てきたときに勉強したものの,実際にそれを扱っている人間ではないので,間違って理解してる可能性もあります。その場合はごめんなさい(_o_)。

PCM

まず,普通のディジタルの話をします。普通のディジタル(PCM)がどうやって音をディジタル化してるかというと,音(波)はオーディオ機器の中では電気信号になってますので,ある一定周期(=サンプリング周波数)で電圧を測定し(=サンプリング),その電圧を16bitとか24bitとかで表現する(量子化)ことでディジタル化してます。

ΔΣ変調

ところが,この連続信号をディジタル化する処理装置(AD変換器)のやり方に,上記の通りにやらなくて,PCMのサンプリング周波数より,遥かに細い周期で,1サンプル時間過去に対して,現在が上がってるか?下がっているか?だけを1bitで表現しするというやり方があります。正確には,積分器を用意して,1サンプル過去の信号より,現在の信号が大きければ,1bitだけ加算する,小さければ,減算するというのをやります。1サンプルで1bit分しか積分器の出力をいじれないので,大きな電圧の変化に対応できないように思いますが,サンプリング周波数をどんどん細くすれば,その間に何回も積分値を変えられますので,値の変化に対応できます。
このやり方をΔΣ変調といいますが,実はΔΣ変調の出力は,いろいろなやり方をするとPCMの信号に変換できます。実はPCMのAD変換器を作るよりも,ΔΣ変調のAD変換器を作り,その出力をPCMに変換する方が,遥かに安くて高速なAD変換器が作れて(この辺は回路の問題らしいので理由はしりません)しまうらしく,現在のAD変換器はほとんどΔΣ変調器から作られているそうです。

1bitディジタル

ΔΣ変調した信号をわざわざPCMに直しているのであれば,じゃぁΔΣ変調の信号自体をそのまま記録してしまった方が,精度がいいのでは?…という発想で生まれたのが1bitディジタルです。

なぜ1bitの方がアナログに近いのか?

1bitディジタルの方が処理が少ないので,元信号に近いというのは,話としてはわかります。しかし更に1bitディジタルはアナログに近い…とも言われます。その一つの根拠として1bitディジタルはDA変換器が不要です。ディジタル信号を,そのままスピーカに突っ込めば音が出ます。正確にはローパスフィルタ(低い周波数しか通さないフィルタ)をかけると,アナログ信号に戻ります。人間は高い音は聴こえないし,スピーカも再生周波数の上限があるので,そのまま突っ込んでも音になるわけです。

1bitディジタルと空気振動

ここで,ちょっと「それは話が違うだろう?」と言われる気がしますが,強引に1bitディジタルと空気振動の様相を比べてみます。
音である空気の振動は「波」です。波というと,サイン波の波形のような上下に振動するの(横波)を思い浮かべますが,実際は音は,進行方向に振動する「粗密波」です。地震でいうと縦波…ってやつ。音が前方に進んでいるとすると,空気の分子は前後に揺れています
この様相を分かりやすく説明するために,トムボーイというバネのおもちゃを引き合いに出しましょう。このおもちゃ,触ったことがある人だったら,想像できると思うのですが,このバネを机の上に横方向にびろ~んと伸ばして置いて,片方から手で「ポン」と押すと,押したところのバネが縮むのですが,すぐに伸びて,更に先の方が縮んで…と,縮んでいるところが,前方に進みます。空気が進行方向に振動する粗密波…というのは,この振動の様相とほぼ同じです。
縦波と横波横波(上段)と縦波(粗密波)(下段)
更に書くと空気は分子で出来てるので,ある程度分子同士が近づくと反発します。離れると吸引されます。これが空気が圧力を持つ要因です。
ここで,バネの金属があるかないかで,金属があるところを分子がある,空気がないところを分子がない…という風に,見ると,このバネは空気が音を伝える様子を,よく表してるといえます。
更に,先ほどのバネのおもちゃの動きを観測するのに,全体を観測せず,ある地点だけを見つめて,そこにバネがあるかないか?だけを観測しても実は(途中で減衰とかしてないのであれば)そのバネを伝わる信号は記述できます。
さてここまで書くと,ピンとくる方はくると思いますが,実際に空気を伝わる音波は究極にミクロに見ると1bitで表現できるということになり,そしてそれは1bitディジタルと似てるということになります。

D級アンプ(PWM)

さて,今書いた「1bitディジタル≒音波」は突っ込みどころ満載です。実際1bitディジタルは「ある」「ない」ではなく「高い」「低い」ですので,粗密波の圧力が「高い」「低い」という方が,正しいでしょう。実際の1bit信号は,音波の電気信号の電圧が高いところは1bitのパルスが密に詰まっていて,低いところは,粗になっています。従って,この信号をスピーカに入れると,密なところはスピーカの振動板を押し,粗なところは引くのでスピーカが振動し,音が出るわけです。これはPWM信号を用いたD級アンプと非常に良く似てます。つーか1bitディジタルアンプってD級アンプじゃないのかって気もするのですが,なんか厳密には違うような気もするので,あまり突っ込まないことにします。

まとめ

…というわけで1bitディジタルについて書いてきました。要は高速にサンプリングし,電圧が高いか低いかを1bitの密度で表現したものです。そして,回路的にシンプルに作れるのと,DA無しでそのまま再生できるので,アナログ的だ,高音質だと言われたりもしてますが,実際は良く分かりません。ただ,一つだけ思うのは,1bit信号はどのように信号処理をすればいいのか,良く分からないなぁ…ということで,そもそも1bitアンプにはイコライザとかあまり入ってなくて,それゆえに入った信号をそのままだそう…という傾向が強い気がします。
個人的には1bitディジタル信号処理…ってどうやってやるんだろう?…っていう疑問がありますが,とりあえず必要かどうかも良く分からないので,それ以上深く考察してないのでした(_o_)。
ここまで読んでいただいた方,ありがとうございました。嘘書いていたらごめんなさい。


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サイボーグ

2006-04-27 16:14:41 | ココロ
先日NHKで,サイボーグの研究の特集をやってました。立花隆氏と押井守氏が出てました。
まぁほとんどアメリカの研究で体に電極を埋め込んで,何かを動かしたりとか,感覚器の変わりにするとかそんなやつです。暴言をいうと,人間は学習をする生き物なので,あることをするのに神経のどの辺がその信号を伝えているかが分かれば,その信号の内容が分からなくても,電極を入れ,機械と繋げれば,人間の方が扱えるように習得する気がします。
そういう意味でいうと,やれさえすれば出来るような研究の気がしますが,やっぱりわたし的にはちょっと抵抗があります。現に日本人はあまりその手の研究をせず,だいたいにおいてこういうことをするのはアメリカのようです。まぁ実際に障害がある人の場合は,日本でも治療として行われているようですが,なにも障害がない人に電極を刺してどうこう…というのは日本人は抵抗があるのでしょう。
ちょっとおもしろいなぁ…と思ったのは,立花隆氏自身が,電極を埋め込んで体験したようですが,その経験を語った内容が,まるで薬物体験か臨死体験の言葉の様だったことです。「言葉で表現できない」とか言って。そういえば,この人は臨死体験のことも調べて本にしていたよなぁ…等と思ったりも。
最後に,立花氏が,「脳から直接情報を取り出してコミュニケーションするようになるのでは?」っていって,それを「言語以外の情報」と言ってましたが,わたしは情報を取り出すこと自身が言語化…だと思うし,脳を直接繋ぐならまだしも途中にコンピュータを介在させるって事で落ちる情報があると思うので,確かに口だけの意志伝達以外の方法を得るというのは分かりますが,やっぱりそれも何か落ちてるような気がします。
というか,気になったのはコンピュータが扱えるものが情報でそれ以外は無視…っていう感じになってないか?…という気がして,そういう部分が気になりました。
とはいえ,番組としてはおもしろかったです。でも自分がああいう研究をやりたいか?…というと…やっぱり悩むなぁ(^^;)…。
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受け入れられない人達

2006-04-26 11:34:10 | ココロ
岐阜の中学生殺害の犯人が男子高校生だったって話。TV見ていたら早速「理解できない」と言ってるコメンテータがいて,驚くというよりむしろ呆れました。まぁ女性だから若干違うのかも知れませんが,わたしは理解は出来ますよ。思春期の男子の異常性…というのは,いまそれがなくなって省みたら,物凄く良くわかります。
もっとも「殺意」自体を理解できる…というより,思春期にある「衝動」について共感できる…という感じでしょうか。思春期のその衝動が勉強意欲や,趣味への打ち込み,異性への興味,自己イメージに対する悩み…という意味での共感であり,しかしちょっと考えれば,一つ間違えれば,それが殺意へ向かう…というのは「(頭では)理解」できます。ついでに書くと,更に成長し,成人した後は,その衝動はより自分を高めたり,異性に対して自分をどうアピールするか?…とかいう方向に向かう場合もありますが,要は思春期というのは前発情期ですから,非常に不安定であるということでしょう。
もっとも田舎育ちの自分は,高校一年ぐらいでは,決まった女の子と付き合っていたわけでもないし,女性に対しては,興味と怖さが同居していたし,というか「性」に関しては,今考えると,かなりちんぷんかんな事を思っていたようにも思います。ですから,高校一年の男子が中学二年の女子を,もし痴情のもつれから殺してしまったのであれば,自分からするとずいぶん早熟…という感じはしますが,まぁ情報が発達してる現在からすると,考えられなくもない。ただ,やっぱり不安定な時期なので,過剰な情報でうまく扱えなくなるんだろうなぁ…って気はします。念のために書くと,わたしは思春期の頃も青年期も発情していたという自覚は今となってはありますが,殺意や暴力衝動にかられたことは一度もありません。なぜそうだったのかは,なかなか複雑な要因があるように思いますが,心の安全装置が機能していたという気がします。

いや,ちょっと話をメタにしてしまうと,今回の事件にしても,他の事件にしても,少年犯罪,大人の犯罪に限らず,これまでの常識では考えにくかった犯罪というのは,往々にして,「自我」や「自意識」の過剰な増大が影響してるように思います。わかりやすくいうと自分の頭の中のイメージと現実の乖離についていけずヒステリーを起こしているのではないか?…ということです。
もっと具体的に言うと,「現実が自分の思うように行かないことを受け入れられない」という人が起こしている犯罪が結構多くないですか?…ということです。
メディアは情報をどんどん流していき,それを眺める人達は,自分がその中にいることをイメージしにくいため,流される方になることを理解できない。一方で自己イメージを持てと言われたり,成功者の体験などを聞かされて,世間は自分の思うように流れると勘違いしてしまう。しかし実際は世間どころか他人一人として自分の思うように行動しないのが普通です。ですが,その事をだれも教えてくれてない。「運命」を受け入れる…っていうことを誰も教えてくれなくなってしまってる気がします。
ですから,「挫折」を過大に受け取り,押し潰されるか,そこから逃げ出すか,そしてヒステリーを起こす様な人が増えてるんじゃないですか?。
実際は「現実」は自分の思うようにいくなんっていうのは稀で,人は世間に合わせて生きていくのが当然なんですが,なかなかそういう事をいう人はいません。西洋だと神様に従うという考え方があるのでしょうけど,日本においては,そういうこともあまり言われなくなって久しく…それゆえにこういう状況になっているのではないか?…と,わたしは感じました。
つまり「理解できない」…とか言ってること自体が,理解できることしか認められない…と言ってるわけで,そういう傾向自体がこういう怪事件?を起こす一端となってる考え方の様にも思います。皮肉ながら。
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米中関係

2006-04-25 08:51:22 | 時事
ちょっと古いネタになってしまいましたが,胡錦濤主席の今回の訪米のニュースを読んでいて,妙に低姿勢な気がします。マイクロソフトやボーイングの重役とか財界人にあって,「中国は買います」みたいなことを言って回ってるし…。まぁ人民元の引き上げには無言だったようですが,それにしてもリップサービスが多いというか…。
中国ってアメリカと対等という意識がある国かと思っていたのですが,案外違うのでしょうか?。もちろん軍事力とか技術力ではアメリカの方が強いとは思いますが,あくまでも対等につき合うつもりなのかと思ってましたが…。
もし,中国がアメリカに明に気を使うような国になってるのであれば,アメリカにとってはいい子分ができるわけで,中国やロシアとの対抗の砦として日本を重要視する必要がなくなるわけです。日本はアメリカという後ろ楯があるってことで,中国や韓国や北朝鮮と強気の外交を(小泉さんは)してる気がしますが,足元すくわれたりしないのだろうか?…という気がしてきました。そういえば,ラジオで「日本人が思うほど,アメリカは日本を有力視してない」って話をしていて,そうなのか…等と思ったりも。まぁヨーロッパに比べリャ極東とかはどうでもいいといえばいいんでしょうけど…。
というわけで,どうも最近の極東はきな臭いので,後ろを観たら気が付いたら誰もいない…という状況は怖いな…と思ったのでした。

あっ,それから,竹島周辺のアレは,なんとも玉虫色で終わりましたね。
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日本海の緊張

2006-04-21 14:29:33 | 時事
ちょっと仕事が立て込んでいるせいか,いろいろグダグダ考えてる時間がない…。つまりネタがない(^^;)…。それから,夜のNHKニュースが9時に移ったせいで,他の録画した番組を見たりして,結局あまり観なかったりもする。まぁニュースは朝も観てるから,おいてかれてるわけでもないのですが…。

というわけで,書くネタもないのですが,折角なので,日韓問題。日本のニュース,しかもNHK主体で観てるから,第三者的に見ることができないのですが,どうも韓国の方から日本に吹っ掛けてる気がします。例の竹島周辺の話
もともと韓国が韓国式名称をつけるとか言い出さなければ,こういう動きにならなかったのではないか?…というか,領有権問題になってるところに無理やり上陸し実効支配してるって事自体納得出来ないのですが。
腰抜の日本人的感覚からすると,こういうグレーなところって,棚上げにしておいて,踏み込まない方がいいのだと思うのだけど,中国にしても韓国にしても最近どうも,それを踏み込もうとしてるような気がします。まぁそういう意味じゃ中国が先日撤回したのは,本来は棚上げにしておくべきところを間違えた…って意味かも知れませんが。
戦争や紛争に繋がる可能性を押し進めるって事は,それだけ,国内に問題を抱えている…という気もしないでもありませんけど…。
まぁあちら側としては小泉氏の靖国参拝がすべての元凶だ…と言いたいのかも知れませんけど。外国の元首(?)がその国の宗教施設を詣ったので戦争を始めた…っていうのは,どうもやりすぎな気もします。他の国の人はどう思ってるんでしょうね?…。極東のことなので関心ないのかも知れませんけど…。
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教育

2006-04-20 16:32:37 | 時事
最近TVみてると,やたら教育関係の話題が多くて,どうなってしまったんだろう?…と…。今夜も指導しない塾…とかいうのが出てきてました。教育基本法改正の話もあるし,格差社会で話題になるのも教育。ついでにいうと団塊の世代退職でノウハウが…って話はちょっと違うのですが,いずれにせよ習うこと学習すること…という意味では一緒か?。あっ,小学校で英語教えるとか,公立の塾をとかいう話もありましたね。
まぁ国家百年の計…という意味で,教育は重要なので,いままであまりにも御座なりにされていたといえば,そうなので,議論されることはいいのかも知れませんが,どこかに落しどころはあるのでしょうか?…というか,まず大きな思想(方向性)が感じられないまま,些末な問題が取り上げられているようにも思います。韓国の教育熱心さを見てると,以前の受験熱心だった日本を思い出すし,西洋は実はしっかり階級がある社会だから,公平な教育を受けられないことが当たり前のように存在してる…と。どっちもどっちなんですけどねぇ…。どこに向かうのでしょうか?。
教育基本法…で愛国心…って話は,以前も書いたようにトラウマだと思うので,あまり論じる気になりません。それよりこの法律,誰に対しての法律なんでしょうか?。なんか家庭のことについてまで書かれているようですが,指導要領とかをつくるための基本法じゃないのですか?…。極東ブログさんが「吉本隆明が子供は遊ぶことが重要…と言ってる」みたいなことを書かれてますが,遊びが重要なのは遊びの中に,社会性,工夫(知恵),身体能力等を発展させる要素が多いからでしょう。逆を言うと,これらの要素がない遊びはあまり意味がないと思います。まぁ全然そういう要素がない遊びっていうのもあまりないと思いますけど。
ただ教育って結局学校以前に親の意識が重要だと思うのですが,それってどうやってコントロールするのでしょう?。そういう意味で基本法に家庭のことが書かれてるのかも知れませんが,あの法律が,家庭に何か強制力をもつとは余り考えられない。それともあの法律を元に家庭を縛る法律でも出来るのか?…,などと自分で書いててもわけがわからない事書いてます(^^;)…。
いずれにせよ教育の話は難しい…というか右往左往してますな。昨今の大学生を見てると,ゆとり教育の悪影響を受けた人達が大人になってきたりしていて,実に彼らは運が悪かったよなぁ…,などと思います。あれってバブルに浮かれていた日本を陥れるために,張られたワナだったのでは?…等と…。
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娼婦とロマン

2006-04-18 16:19:12 | 社会
ヨコハマメリーという映画を観に行きました。映画のレビューをするのは辞めておきます。横浜とか,メリーさんとかを知ってる人以外にはちょっとピンと来ないのでは?…という感じもしましたし,そういうわたしが感想を書くのは,どうも間違った内容を書く気がするので…。
ただ,観ていて幾つか思ったことはあります。戦後の横浜の様子がわかって,当時はかなり渾沌としていた。もちろん日本中渾沌としていたのでしょうけど。

ヨコハマメリーの主人公(?)であるメリーさんは娼婦です。ここ最近,さすがにTVドラマは殆んど見掛けませんが,映画やマンガで花魁とかを題材にした作品が増えている気がします。そういえば,マンガの世界だったら,ヘルスとかもあったような…。まぁ男性向けの雑誌とかだったら,単なるエロ話で済むのでしょうけど,どうもそうでも無い気がします。娼婦を賛美はしないまでも,否定もしない,そしてそこにロマンを求める様な風潮が,強まっているんでしょうか?。
個人的には,それがいいことなのか悪いことなのか良くわかりません。売春を頭ごなしに否定するつもりもありません。元々すべての社会で存在していた職業ですし,今大抵の国において違法行為となりながら,しかしなおかつ実際は存在している事から,違法とすることは実際は不可能なのではないか?…と。であれば合法とし,コントロールした方がいいのではないか?…と思う一方で,だれもが簡単にやってみる…という風になるのも問題を感じます。なので,自然に娼婦に対してロマンを求めるような風潮が強まること,しかし現実で売春を行っているのは,ほとんどがお金に困った人達か出稼ぎ外国人…である乖離にますます戸惑ったりもします。

というわけで,良くわかりません。今の日本は結婚における恋愛至上主義も薄れてきて,生活のため(といっても食べるためじゃなくて,仕事や生活レベルという意味)に結婚相手を考えて選ぶ…という傾向が強まってきていて,ある意味,経済のために結婚相手を選ぶ…となると,不特定多数を相手にする売春はともかくオンリーさんやお妾さんを否定する要素は弱まっている気もしますし。
もしかしたら,それゆえに売春を肯定し,更にロマンを求める事により,計算で結婚することに対する後ろめたさ(そんなものがあればですが…)を弱めようとしてるのかも知れません。まぁ思うに老婆になりながら娼婦をやってるというのは,歳をとるに従い女性としての魅力が落ちていく…ということに恐怖を感じているのであれば,ある意味夢を与えているよなぁ…とも少し感じました。
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概念と金

2006-04-17 15:41:25 | 時事
Web2.0の終わり」という文章を読んでいて…。

まぁ正直Web2.0っていうのにはあまり興味がありませんでした。もちろん「はてな」やSNSみたいのはよく利用してるし,新しいネットの形態だって事で着目をしてるのですが,Web2.0っていう概念に括ることに関しては,あまり興味がもてませんでした。というわけで,Web2.0に「ユーザーが参加・貢献することによって…(略)…設計思想とその要素技術」とかいう定義があること自体,ここで読んで,あぁーなるほど…思ったくらいで。
で,興味なかったのになぜ取り上げているかというと,ここに書かれていた「自分が知りもしない、見たこともないものの名前を呪文のように唱え続けることで、何千万、何億単位のカネを動かそうと必死になっている人」…っていうのが興味深かったからです。
まぁこの手の話,つまり概念だけでお金を産み出そう…というのはITバブルの頃(世紀が変わる頃)から実感していて,おそらくもっと以前からそういうことはあったのでしょうが,とにかくその頃わたしは音楽配信に係わる商売をやっていたので,身をもって感じたと…。
実際にサービスを作ってお客さんに買ってもらうものを考案してるときは,その実際の市場規模とか,そういうのがいろんな段階で実感するのですが,明らかそういうのを超えて過度に期待している人達をたくさん見てきました。まぁ期待するのはいいんですが,実際にお金が動くんですよね。その後も,研究職に戻って,自分はともかく,自分のずっと上のレイヤーの人達が,いろんな概念をつくるとそれなりにお金が動く,実際に投資する人もいれば,そのオコボレにあずかろうという人達もたくさん寄ってくる。おそらく技術をつくっている人は,そういうことには興味が余りない…というか「なんだかなぁ…」って感じで見てるんでしょうし,経営者も「そうはいってもなぁ…」って感じなんでしょうが,とにかく,何も作り出さず,何も売らず儲ようとする人達はいると…。つくづく言葉ってすごいなあ…と思うのでした。
で,一部の技術者達の間で言われていたWeb2.0もそういうフェーズに入ったわけね(今更と言われるかな?)…ということで,もともとその中にいないわたしからすると,別にいいのですが,急速に消費されて,数年後「あれは何だったんだろう?」と世間からは言われるのだろうなぁ…というわけで,終焉になったかどうかは,わかりませんが,その終わり方は何となく,そうなるだろう…って気はしました。

ちなみに概念だけで金になるのは投機社会だから,なおさら…っていうのはあるんでしょうね。
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未来予想

2006-04-14 13:25:14 | 社会
ずいぶん前になりますが,国が増税がない場合の未来予想というのを発表していて,あまりの暗さに増税を正当化するために恐怖心を扇ってるのか?とか思いました。というか大学学費年間200万以上って,普通の家庭の人が大学に行くなって事ですか?…って感じなんですが…。
まぁそれは置いておいても,最近仕事で5年後10年後に必要な技術について考えてみて,きちんと自分の中で未来予想をしておくのは良いかも知れないと思っております。去年だったか?…,某メーカで取締役をやっている人の講演で,未来予想は5年でもなかなかあたらないものだ…という話があって,その人は時々人と集まって未来予想をしてるそうです。わたしのこのページももう2年ほどで10年になりますが,10年前に未来予想をしておけば良かったな…と思ったりも。後からどうだった…というと後だしで良くない気もするし。
というわけで,今はまだちゃんと考えてませんが,近いうちに未来予想でも書いておくか…と。10年後はあたらないだろうから5年後かなぁ。まぁ両方かけたら良いとは思いますが…。

とか思っていたら丁度おもしろい20年後の予想が。結構極端というか,まぁ突っ込みどころはあるとは思いますが,良くできてます。コミュニケーションとか音声言語処理の研究現場にいる身からすると,そこまでいくかな?…という気もしますが,翻訳が難しいとか,抑揚が効いているところから,この方もそちら系の人なんでしょうか?。
とはいえ,まぁこの方に限らずネットでは他にも良くある考えのような気がしますが,ネットが世の中に与える影響をかなり大きく見積もってますが,確かにネットでいろんなありようが変わるとは思いますが,世の中はいろんな要素が混じってると思います。実はわたしはこういう高度ネット社会…とかになる前に,大きな戦争か紛争が起きて,グローバル化は頓挫するんではないか?…という気もしてて,どうかな…と。まぁグローバル化が進んで,格差が広まって…っていうのは確かに今のベクトルからは想像できますが,リンクの先のはその先の詳細まで描いているところはすばらしいと思います。
戦争と書いたのですが,それ以前に地上に溢れた人間を地球が支えられなくなってる…という兆しも見えるので,やっぱり今の発展のベクトルがずっと続くかというと,わたしは疑問。むしろどこでどういう風に頓挫するのか?…ことに興味があったりします。…って暗いなぁこの考え(^^;)…。

…というわけで,わたしの未来予想はまとまってないので,ここではこれ以上語りませんが,やっぱり考えてみた方が良いんだろうなぁ…と思っております。
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そして医者はいなくなる…

2006-04-13 11:27:37 | 時事
アンカテさんのところで,医者が訴訟されるため分娩を取りやめるとかいう病院が出てきてるという話を知りました。同じくショック。

丁度昨日に,医者のリスクが高くなってきて大変みたいなことを書きましたが,「じゃぁ…」って事で病院が治療を拒否してたらどうなるの?…と思ったらそうみたいです。開業しているのに拒否したら医者ってまた罪にとわれるんですかね?,なんかそんな気もするけど(検査しなかったら告発されるくらいだから),廃業してしまったら,無理やり治療してもらうこともできません。
アンカテさんが書かれているように,同じくわたしも「何かのせいにしないと気がすまない」という状況が強まってる気がします。わたしはこれは養老流に「脳化」だと思いますが,物事にすべて因果関係を求める…という意味では,そうなんでしょう。もっとも感情をどこかにぶつけないと気がすまない…っていうのは,もっと以前からもあったはずで,それで神様や仏様にすがったりしていたのが,昔の人で,今はそういうガス抜きというか,運命を運命として受け入れる「場」がうまく機能してない。というかそれを裁判に求めたりしている…というのが最近の傾向なんでしょう。
とはいえ,やっぱりやりすぎるとこうなる…という例か?…って気もしてて,別の方向に話を持っていくと,公務員批判や,警察批判や,教師批判もやりすぎると,誰もやらない仕事になってしまうのではないか?…という危惧はあります。
…戻すと,理由なきもの…というのは以前は「運命」だったと思うんですが,運命じゃなくて「因果」を求めるのはまぁやっぱり脳化だよな…と。ちなみに人間は無意味な状態を持続させるのが不快で,何かしら意味付けを求めてしまう本能があるのだとわたしは思いますが,因果を求めるのもやっぱりそういうことでしょうね。
というわけで,最後は妙なところに話を持っていきましたが,それにしても,医者がいなくなるのは困る…わけで,どうなるんでしょう?と。書かされる誓約書がますます増えるのかな?かな?…。
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