たろの日記ページ,gooブログ版

http://taro-r.sakura.ne.jp の分家です。一部内容が重複してます。

医者と患者と第三者

2010-03-26 05:57:35 | 医療・福祉
週末にがんの代替療法について取りあげた番組を観ました。

番組は医者で受けられるガンの治療である手術,放射線,化学療法以外の代替療法というものが広がっており,そのほとんどが効力について怪しいものが多い。代替療法の効果を信じて医者の治療をしなかったら死んだ…という例も多いし,たくさんのお金を払わされている人も多いというような話でした。

わたしは続けることにたいしてお金がかからないような食事療法やサプリメント等だったら気分転換とか,そういう精神的な好影響もあるかもしれませんから,やってもいいかと思うところもありますが,医者の治療を止めたり,財産をなげうつようなことになるのはどうかと思ってます。あくまでも個人的な意見で責任は持ちませんので,あしからず。体に悪いサプリもあるので,その辺の選択は慎重にやるべきだとは思います。

一方で医者が十分に患者のケアが出来ないので,そういうところに患者が流れるというような話もしてました。ゲストに乳がんの手術をし現在も治療中の山田邦子さんが出てました。医者がケアできてない…という話になった時に,TVの司会者が,医者が責任を全うしてないといおうとしていたのに対し,山田さんが,実際には医者は忙しすぎて,それは不可能だ…ということを言ってました。

患者のケアをもっと誰かがきちんとすれば代替療法にはまる悲劇を減らすことが出来るでしょうけど,わたしも山田さんと同じように,それを医者の責任にすべて押し付けるのは無茶だと思います。現実を見据えてない意見だし,とりあえず誰かのせいにしようという風に見えます。それにちょっと思いましたが,たぶん山田さんも医者に対してまったく不満が無いわけでも無いでしょうが,患者は医者を頼らざるを得なくて,不満をぶつけてもしょうがないと思ってるのでしょう。たぶん自分が病気で無い人はそういう風には考えないのだろうなと思いました。

わたし自身,主治医の先生には不満はありません。ただ大病院の先生は忙しくて大変だなぁとはいつも思ってます。専門家だからいろいろと聞きたいことがあっても,じっくりと話をする暇は無いなぁと思います。

…と番組の主題である代替療法についての感想は実はあまり無くて,まぁわたしはあまりそういうものに手を出すつもりは無いのですが,やっぱりはまる人の気持ちもよく理解できて,難しいものだなとは思います。それとこういう番組ってNHKだからできるんだよなぁとも思いました。民放の中にはあやしいサプリメントをTVCMで流している様なところもあるし,スポンサーとの関係上,業界全体をネガティブに取りあげるわけにはいかないのでしょう。そういう意味ではNHKというのは貴重な局だと思います。
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若者の消費とコミュニティーとしての消費

2010-03-24 05:48:08 | 社会
クローズアップ現代の消費しない若者の話をみました。
最近の若者が消費をしないって話は最近よく言われていて,車を所有しない,スキーとかにも出かけない,ブランド物とかも持たない人が増えているということです。
ネットとかの議論を読むと若い人の所得が少ないからだ…という話もよく聞きますが,そういう論調は今日は無く,むしろ価値観の変化と主な理由を述べていた気がします。確かに今の若い人の所得が少ないというのはよくいわれますが,では今回も一瞬映像が出てきたバブルの頃に,本当にみんなが所得が多かったか?というと少し疑問に思うこともあります。例えばわたしの会社の初任給は当時と今では,今の方がたぶん多いはずです。確かに給料がいい会社自体の数が減ってるっていうのはあるんでしょうが,じゃぁ今の給料がいい会社の若者が消費を続けていて,逆に当時の収入が少なかった若者は消費をしてなかったか?というと本当か?という気もします。
今回のTVでもでてきましたが,親元に暮らしている20代の女性が,100円で買った中古のブラウスを会社にも着ていっているというのは,単純にお金の有無ではなく,そういうのを問題ないと思うか,みっともないと思うかという価値観の方の問題でしょう。今の物差しで見るとバブルの頃の若者は分不相応なお金の使い方をしていたと見ることもできます。
今回のTVでは,そもそもエコロジーとかそういう考え方が広がる中,また価値観の多様化により消費をステータスと考えないとか,ものを大事にすること自体を価値ととらえる若者が増えているという感じでしたが,それ自体以前はいいことの様にいわれ続けてました。今もものを売るほうからすると売れなくて困るのでしょうが,一方でTVでは,ここぞというところにはお金を使う若者がいるということで,そういうニーズをうまくとらえて商売をしている例もでてました。まぁ同じ規格品を作って大量に売る商売はやりにくいのかもしれませんが,今の若者は,お金を使うところには使う…ということを言いたかったようです。
なんとなく番組からもにおってはいたのですが,あまりはっきり言われなかったのであらためて書くと,わたしは若者の消費というのは「コミュニケーション」だと思ってます。ですから,ニーズというよりも若者がお金を使うことでコミュニケーションを生み出さないと,お金を使わないだろうと思います。バブルの頃にお金を使っていたのも,それが欲しかったとか,お金が余っていたというよりは,当時,車に乗ったり,スキーやディスコに行ったりすることが若者のコミュニケーションだったからですし,ブランド物も価値観を共有するためにつけていたのでしょう。今の若者はコミュニケーションについては,ネットという共有ツールで直接的につながっているため,共有の場としての車やスキーがそこまで必要ない…ということなのだと思います。また価値観の共有という意味でのブランドものや他の遊びも,マァ別に今でもそういう価値感が広がればまたみんな買いだす気がしますが,今はそういう流れではないのだろうという気がします。
わたしとかは実は誰のコミュニケーションとも関係なくCDを買い集めたりライブに出かけたりしてますが,こういう趣味を一人でも楽しめるというのはある程度歳を取ってからで,若いときはコミュニケーションが無い趣味というのは持ちにくいのではと思います。歳を取ってからでも新しい趣味はコミュニケーションが無いとはじめにくいというのもあるかもしれません。
そういう意味では,番組はいい商売をすれば,若者の琴線に触れる商売ははじめられるという締めでしたが,ニーズというのは,そのサービス自体よりも,その若者のコミュニケーションになりうるか?ということ,そしてそれは以前よりも価値観が多様化,そして小規模化してるので,小さなコミュニティーに対応できるきめ細かさが必要ということなのだと思います。
考えてみたらネットというのはネットワークを広げるということより,コミュニティーを小規模化するという意味もあったんだなぁと思いました。
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ドラッグ・ラグ

2010-03-16 19:39:16 | 医療・福祉
毎日新聞のWebにドラッグ・ラグの話が載ってました。一つ目は難病の薬,特に小児がかかる病気に関しての話,二つ目は抗がん剤のドラッグ・ラグ話の話でした。

わたしはドラッグ・ラグはなくなって欲しいと思ってます。特に抗がん剤に関しては薬を使わないと死ぬ病気なわけですから,多少危険性があっても,使用を許可して欲しいと思います。小児の難病の話は,あまり知りませんでしたので,今のところコメントは控えます。ただ何とかしたいという親の気持ちはわかります。

ドラッグ・ラグをなくして欲しい,つまり海外で承認を得ている薬を日本でも承認薬にして欲しいというのはわたしも強く思うのですが,記事を読んでいて,重要な点が抜けているというか,誤解されかねないと思ったので,それを書きます。

というのは,記事にも書いてますが,日本は皆保険の国だということ。なので,承認薬になるということは保険適用になるということで,本人負担がぐんと減るということです。数割どころか高額の薬になれば,高額医療費として多くの援助が国からもらえます。

ですから,日本の患者の場合承認薬にしてもらうというのは,医療費を国に肩代わりしてもらうという話と,かなりイコールでは無いか?と思います。ですが,アメリカはどうなんでしょう?皆保険じゃない国で承認薬になるというのはどういう意味なのか,勉強不足なのでよく知りません。単純に医者が使っていい薬になるという意味なのか?。アメリカも民間の保険があるので,それに対して何か扱いが変わるものなのか?よくわかりませんが,国が医療費の大部分を持つというものではないのではないでしょうか?。だとすればアメリカなどで承認の障壁が低いのもうなづけます。日本だって,未承認薬を医者が使って医療行為をすることは可能だったはずです。

そういう意味で,海外で承認されているから日本でも…という風に単純には議論できないように思います。承認薬を増やすというのは,安全性のみならず,国の医療費の原資問題でもあるのでは無いのでしょうか?。もちろん,それも含めてわたしは承認薬が増えることを望んでますし,我々国民の医療費負担のあり方全体として,うまくシステムを再構成出来ないか?と思います。

そして,もう一つ。日本で国の医療費の問題から承認を簡単に出せないのであれば,やっぱり混合医療をある程度認めるか,または保険負担はしてもらえなくても,混合医療にならないような薬を認めるとか,そういうことは出来ないのだろうか?とも思います。
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使わない技術,必要な技術

2010-03-16 19:32:40 | 環境・自然科学
なぜ薬剤師でなければ医薬品を取り扱ってはいけないのか」という医者で薬剤師の方が書いた文章を読んで思ったこと。

わたしは薬剤師の資格を持っている(薬学部卒)の友人がいたりして,その人は薬品メーカにいたりはしますが,ドラッグストアとかでも働ける…みたいなことをずいぶん昔言っていたことがあります。そういえば,薬屋をやっている知り合いもいて,結構暇そうでした(笑)。

ここに書かれているのは薬局に必要とされる設備や教育課程が既に時代遅れだということで,あたかももう薬剤師に昔の様な専門知識は不要だ…という風にも読めます。

薬剤師の知り合いはいますが,あまり突っ込んでそれの是非をいうと墓穴を掘りそうだから特に言いません。ただしわたしが思ったのは,その薬剤師に必要とされていた技量とかその教育は,まだまだそれが必要な薬剤師の仕事はあるんではないか?ということです。実際にそういうことを業務としてやらなくても,そういうベースが無いと判断できないような,もしくは判断間違いが起こるようなことがあるのではないか?ということです。

わたしの仕事分野でいうと,わたしは音関係の研究者ですが,メーカさんと付き合っていると年配の方は,ものすごく知識が豊富で,話していてこちらもいろいろ刺激を受けてアイディアが浮かぶのですが,若い人と話すとテンでそういうことが起きない。物を作るときも,部品やアッセンブリーをかってきて組み立てればいいという意識の人が多く,それがどういう原理に基づいているものなのか?などを知らない人が多いということです。ですから,新しいアイディアも浮かばないならまだいいのですが,複数のそういう部品を組み合わせる時に,間違った使い方を平気でやったりします。おかしいときに何が原因かわからなかったり,計測器がおかしくても気づかないとか,そういうこともあります。

確かに今は音の機器を作ろうとしたら,音響の知識…,どころか音の良し悪しを聴いて判断するセンスも必要がなく,ただ部品が何があって,組み合わせることが出来ればいいのかもしれません。でも,それで,新しい何かは生み出せません。新しくなくても,なにか異常なことが起きたときに対処がなかなか出来なくなったりしてませんか?ということです。

薬剤師の話を読んだときに確かに,今薬剤師がやっている多くの仕事には,不要な技術や知識が必須されているのかもしれないけど,それはベースとしてひそかに役に立っているのでは?ということです。もしドラッグストアの店員にそんな技量が要らないのであれば,それは薬剤師の教育課程を簡易化するのではなく薬剤師じゃなくてもドラッグストアを管理できるようにすればいいんだけど,それって一時期騒いでいたような話ですね。もっともわたしは薬を売る以上,普段不要な知識であってもある程度,ちゃんと体型付けて薬のことを知っている人が売るべきだと思ってます。だから,医療や薬剤師教育を効率重視で考えることには,躊躇します。思います。
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日本の産業はどうなるべきなのだろう?

2010-03-04 06:45:25 | ひとこと
池田先生が日本の製造業について書かれているのを読んで思ったことを。

安売り競争が日本を滅ぼすという認識は間違いだ…とおっしゃってます。ユニクロが雇用を作り出していると書いてますが,実際に産業全体の雇用数がどうなってるかわからないので,あってるかどうかはわかりません。ただし根本的な問題は中国などの賃金が安い国がかっての日本の得意な産業分野で勢力を広げていて,それで日本の雇用が減ってるってことはそうでしょう。ですから日本の国内の安売りをやめると結局は日本の消費者が海外の製品を買い,ますます日本の産業が衰退するってことはそうだと思います。

その認識はいいのですが,わたしは以前から,では日本はどうすべきか?というのがまるで判らずに困っています。

池田先生が日本の自衛の策として二つ挙げてるのですが,それでも疑問は残ります。二つとはサービス業に労働人口を移動することと,知識集約的な産業に特化することだそうです。

わたしの疑問はサービス業というと日本国内を市場としているように思いますが,それで外貨が稼げるのだろうか?ということ。内需だけで十分に回るというのかもしれませんが,海外に安い価格でものを売ってる国がある以上,そこから安価にものを買うには外貨を稼いで円を強くしておかないといけない…様な気がします。

そしてもう一つ知識集約的な産業の件。これはアップルやIBMを挙げてますが,これらの企業が国内にどれだけの雇用を作り出してるのだろうか?ということです。アップルは世界中に拠点を持ってますが,企画開発はすべてアメリカでやってます。しかしそこに携わっている人はどれくらいでしょう?アップル自身は儲かってアメリカにたくさんの税金を納めているかもしれませんし,そこに働いている人は高額な賃金を得てるかもしれませんが,そういう人たちを国内の多くに作り出しているか?は疑問です。

というわけで,多くの国民に十分な収入を得させるだけの雇用を作れるか?という観点で観たときに,この二つの自衛の策で十分なのか疑問です。

特に後者は結局国内の貧富の差を広げるんじゃないか?という気もします。まぁそういう人が税金をたくさん納めて,その税金で社会福祉を充実させればよいという考えなら判らないでもありませんが。
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