たろの日記ページ,gooブログ版

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音楽の革命者を評価するのは難しい

2013-11-28 10:12:53 | 音楽・アート
ネットで歴代の人気ベース・スタイルの数々をまとめたメドレーを観ました。いろんな有名プレーヤのコピーを聴けて結構面白なぁと思ったのですが,奏法を著しく進歩させたエポックメイキングなプレーヤがわかりにくいなぁという印象を受けました。エレキベースでいうとジャコがそうだと思うのですが。

さて最近ジミヘンのライブ映像を見ていて,あらためて今のロックは基本的にはジミヘンから変わってないというか,それくらいロックの本質をジミヘンがもっていたというのがわかります。

私は ハードロックのギタースタイルはジミヘンが大きく進歩させた と思ってますが,こういうことを後世検証するのは結構難しい様に思います。同時期に巷に流れていた音楽のすべてを知ることが出来ないので,本当にその人が新しいスタイルを作ったのか,巷で流行っていたスタイルを紹介しただけか…がわからないからです。ジャズでいうとマイルスがジャズを電化しそこからフュージョンが産まれたと言われてますが,マイルスは単に当時は流行っていたロックやファンクをジャズのミュージシャンが演奏するということをやっただけかもしれません。…とかくとマイルスの業績を否定してるように思われるので,そうじゃないとは書いておきますが。初期のマイルスのエレクトリックジャズは実験的な要素が多く,単なる引用だけじゃなくてそこから新しいものを十分に示したと思います。

で,ハードロックの場合,ジミヘンの同時期にクリームやジェフベックやレッドツェッペリンなどが有名ですが,彼らとの違い,また当時のその他の流行っていたスタイルを考慮しないと本当の革新性は判断しにくいようにも思います。

今回当時のビデオをあらためて見比べてみると,ジミヘンは弾いているフレーズのみならず,サウンドメイキング,そしてパフォーマンスのスタイルで,他の当時のバンドと一線を画してるのはわかるのですが,演奏してる曲自体は重複があるので,普通に同じようなスタイルの人がジミヘンをコピーしてもクリームをコピーしても同じようになってしまうのではないか?という気もします。

そもそも古い革新者を今聴くと,普通に聞こえてしまうのはよくあるので,やっぱり音楽とか芸術の革新性って,時代背景をかなり理解しないと難しいなぁとあらためて思いました。他人にミュージシャンとかのすごさを伝えるときに結構難しいなと思います。
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上司はあなたが駄目な理由しかわからない

2013-11-24 11:36:43 | 育児・教育

長年ひとつの会社にいるせいか?,それともひとつの業界にいるせいか?,はたまた知人友人でいろんな人を見てきたせいか,最近この歳になって,なにか成功する人に共通するものが漠然と見えてくるようになった気がします。逆に成功しない,というか例えば会社で昇格しない人に共通の何かが見えてくるような気がします。つまり,「あぁこういう人は,出世しないよなぁ」とか「出世する人ってこういう人だよね」みたいな感覚。

こういうのだんだん見えて来て,かつ歳を取ると,会社の若い人とか部下,はたまた学生とかに,「いや,そういう風にやっていたら駄目だろう」とか思ったりもします。もちろん世の中にはいろんな世界があって,向き不向きはあるので,あくまでも自分が関わってきた世界に限定の感覚ですが。
とはいえ,じゃぁ成功する条件というのがわかったとします。よくライフハックとかで語られそうなことです。幾つか頭に浮かぶ条件があります。性格的なものもありますし,行動的なものもあります。あることに対する反応や言動とかいうのもあります。でも,じゃぁそれを書き出して「こうすれば成功する」といえるかどうか?を考えてみた場合,やっぱり違うかな?…と思いました。

おそらくここでいう「条件」というのは必要条件でしかないように思います。つまり十分条件ではない。成功する人が共通に持っている要素かもしれませんが,その要素を持っている人がすべて成功するわけでもない…ということです。


成功するには,確かにこれらの要素は必要かもしれません。でもそれに加えてタイミングや環境や対人的なものが関係してきて,これは一概に条件としてまとめることが出来ません。「運」と一言で言ってもいいかもしれません。

一方で必要条件がわかるということは,それが出来ないと成功しないということがわかります。つまり失敗する十分条件はわかるということになります。

さて,いいたいこと。つまり自分も含めてですが,上司や先輩や親という人生の先輩が,成功するための条件を語ってもそれは必要条件でしかありません。いわれたことだけをやっていても成功する保証はないということです。そして「これをやっては駄目,こういうやつは駄目」と言っていたら,それは案外あたっているかもしれないということです。そして「じゃぁどうしたら良いんだよ」と言っても,人生の先輩は正解を言えないのです。


これは別に先輩が成功者ではないからではありません。人生に大成功した(といわれる)人の体験談や教えは世の中にたくさんありますが,その通りにやっていても成功するとは限りません。その人がたまたま運が良かったケースもありえますから。

結局のところ,言われたとおりにやっていても駄目ということです。ただ,成功の必要条件があって,足りないのが運であれば,とりあえず条件の方だけをやっていれば,少しは確率は上がります。そして駄目といわれたことは,案外参考になるのかもしれません。さらに書くと,世の中には,成功しなかった事例がたくさんありますが,実はそちらの方が,教えられるものが多いような気がします。


世の中,うまくいった話ばかり多いのですが,実は失敗した話のほうが,役に立つような気がします。ただ失敗した本人は,なぜ失敗したのかを理解できてない場合も多いので,本人に聞くよりも,周りで客観的に見てる人の方の話のほうがおそらく正しいです。

まぁ失敗した話ばかり勉強してると元気が出ないので,うまくいくための必要条件もあわせて学んだほうが良いかな?とは思います。そして学ぶだけでは成功しない…ということが重要です。

P.S.


なぜこんな文を書いたかというと,「ふと思った」というのがひとつと,これから子供とか学生に「うまくやる手としてこういう風のがある」とか「こういう風にやったら駄目だ」とか教えることが増えるんでしょうが,結局のところ自分も何が駄目かはわかっても,どうやったらうまくいくかはわからないのだよなぁ…と思ったので自戒をこめて,書いておきたかったのです。

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