なんとなくちょっと前から思ってること…。
今,マンガというのはとても大きな市場を持っています。出版社はマンガ本や雑誌で多くの収益を上げてますし,実際出版数もかなり多いです。マンガを原作としたドラマや,メディアミックスによるアニメや映画化も多いです。また海外でも日本のマンガは評判が高く,海外でも多くの手段で日本のマンガが読まれていたりします。
従って,マンガという作品に関わる人は,漫画家かと読者,そして昔から編集者のみならず,出版業界,放送業界,海外流通,その他多くの業界…など膨大な人数がいるでしょう。多くの人間がその作品が挙げる利益で収入を得て生活をしているように思います。
ですが,ふと考えると,マンガというのは,その作品を作り出すマンガ家とマンガを買って読むという読者が,そのマーケットでの最低単位…というかスタートだったと思います。昔は出版でもマンガは軽く見られており,たいした収益を上げていなかったと聞きます。それでもいろんな名作が産まれてました。
こういう風に昔は一部の人達がこじんまりと市場をつくっていたのが,いつのまにか消費者が増えて,それに対応して生産者が増え,そしてその間に立つ多くの流通業者が増え,さらにタイアップなどの周辺業者が増えて市場が拡大するというケースは結構あります。そしてその市場がどんどん右肩上がりで上がっていると,経済的に注目され多くの投資がされます。いろんな業態…というか金儲けの仕組みが考えられて,関わる人がどんどん増えていきます。
ところがある時点で,その成長に陰りが見えると,その市場は行き詰まった…とか,はじけた…とか急に言われる様になります。儲けを見込んで参入した業者が倒産したり,業者の数自体が減ったりもします。
こういう変化を端からみてると…というかマンガの例でみてたのでマンガでみると,そういう変化は,じゃぁマンガ家自身と読者という最小単位に対してどれだけの恩恵を与えたのだろうか?…ということです。確かに一つのマンガが流通の発展や広告のタイアップにより多くの利益を産み出せば,マンガ家は多くの利益を得て,良い作品をつくった見返りを得るでしょう。読者も多くの作品に触れる機会や,関連した商品を得ることが出来るでしょう。
しかし,市場が大きくなるということは,そのマンガ業界に入るマンガ家の数も増え,利益を得るマンガ家が増えると共に,食えないマンガ家も増えます。読者も多くの作品に触れることができますが,粗悪な作品にお金を払う機会も増えるでしょう。新しいファン達と考えが合わず,がっかりとすることも増えるかも知れません。そして市場が傾いたと大騒ぎした結果,その騒ぎに巻き込まれるマンガ家とファンもたくさんいるんじゃないでしょうか?。
マンガに限りませんが,良く言われるのは,こういう市場の拡大によって,その業界で多くの富を得る人が増える一方で,肝心の最初のクリエータ達がたいした報酬を得てない…とかいうことはよくあることです。そもそも,こういうクリエィテブな業種が良い作品を作り出せるのは,作家がお金よりも本人の楽しみや自己表現のために,採算度外視で作品をつくるからであり,そこに経済的な戦略が入ると,おかしくなるような事もあるように思います。作家達が,劣悪な条件で大量の良質の作品を作り出していることが自体が,その業界を支えているって事もよくあります。そこに更なるムチャな成長戦略などを投入されても,良い効果が産まれるのだろうか?…等と思います。
こういうことはマンガに限った話じゃなくて,例えば初期のコンピュータのフリーウェア等の業種もそういう部分があったように思います。ただ,わたしは趣味の業界が膨れ上がることに否定的なわけでもありません。売れることによりいろんな事が可能になり新しい表現が産まれることもよくあるからです。ただ市場規模や収支などの数字だけをみて,こういう趣味の業界をドライブする…というのにちょっと疑問を感じたりします。
以下,ちょっと今日読んだ記事で…,集英社がマンガのスキャンを差し控えて欲しいと訴えるのを,海外の人が,スキャンするから我々が読んであげるんだみたいなことを言われると,そこまでして海外の人に読まれたいかね?…とも思います。…というか,別に世界中で売れなくても,もっとこじんまりとでもファンとしては特に問題ないのに,と思ったりもしました。
これらの記事だけで上記の事を思ったわけでもありませんが…。
今,マンガというのはとても大きな市場を持っています。出版社はマンガ本や雑誌で多くの収益を上げてますし,実際出版数もかなり多いです。マンガを原作としたドラマや,メディアミックスによるアニメや映画化も多いです。また海外でも日本のマンガは評判が高く,海外でも多くの手段で日本のマンガが読まれていたりします。
従って,マンガという作品に関わる人は,漫画家かと読者,そして昔から編集者のみならず,出版業界,放送業界,海外流通,その他多くの業界…など膨大な人数がいるでしょう。多くの人間がその作品が挙げる利益で収入を得て生活をしているように思います。
ですが,ふと考えると,マンガというのは,その作品を作り出すマンガ家とマンガを買って読むという読者が,そのマーケットでの最低単位…というかスタートだったと思います。昔は出版でもマンガは軽く見られており,たいした収益を上げていなかったと聞きます。それでもいろんな名作が産まれてました。
こういう風に昔は一部の人達がこじんまりと市場をつくっていたのが,いつのまにか消費者が増えて,それに対応して生産者が増え,そしてその間に立つ多くの流通業者が増え,さらにタイアップなどの周辺業者が増えて市場が拡大するというケースは結構あります。そしてその市場がどんどん右肩上がりで上がっていると,経済的に注目され多くの投資がされます。いろんな業態…というか金儲けの仕組みが考えられて,関わる人がどんどん増えていきます。
ところがある時点で,その成長に陰りが見えると,その市場は行き詰まった…とか,はじけた…とか急に言われる様になります。儲けを見込んで参入した業者が倒産したり,業者の数自体が減ったりもします。
こういう変化を端からみてると…というかマンガの例でみてたのでマンガでみると,そういう変化は,じゃぁマンガ家自身と読者という最小単位に対してどれだけの恩恵を与えたのだろうか?…ということです。確かに一つのマンガが流通の発展や広告のタイアップにより多くの利益を産み出せば,マンガ家は多くの利益を得て,良い作品をつくった見返りを得るでしょう。読者も多くの作品に触れる機会や,関連した商品を得ることが出来るでしょう。
しかし,市場が大きくなるということは,そのマンガ業界に入るマンガ家の数も増え,利益を得るマンガ家が増えると共に,食えないマンガ家も増えます。読者も多くの作品に触れることができますが,粗悪な作品にお金を払う機会も増えるでしょう。新しいファン達と考えが合わず,がっかりとすることも増えるかも知れません。そして市場が傾いたと大騒ぎした結果,その騒ぎに巻き込まれるマンガ家とファンもたくさんいるんじゃないでしょうか?。
マンガに限りませんが,良く言われるのは,こういう市場の拡大によって,その業界で多くの富を得る人が増える一方で,肝心の最初のクリエータ達がたいした報酬を得てない…とかいうことはよくあることです。そもそも,こういうクリエィテブな業種が良い作品を作り出せるのは,作家がお金よりも本人の楽しみや自己表現のために,採算度外視で作品をつくるからであり,そこに経済的な戦略が入ると,おかしくなるような事もあるように思います。作家達が,劣悪な条件で大量の良質の作品を作り出していることが自体が,その業界を支えているって事もよくあります。そこに更なるムチャな成長戦略などを投入されても,良い効果が産まれるのだろうか?…等と思います。
こういうことはマンガに限った話じゃなくて,例えば初期のコンピュータのフリーウェア等の業種もそういう部分があったように思います。ただ,わたしは趣味の業界が膨れ上がることに否定的なわけでもありません。売れることによりいろんな事が可能になり新しい表現が産まれることもよくあるからです。ただ市場規模や収支などの数字だけをみて,こういう趣味の業界をドライブする…というのにちょっと疑問を感じたりします。
以下,ちょっと今日読んだ記事で…,集英社がマンガのスキャンを差し控えて欲しいと訴えるのを,海外の人が,スキャンするから我々が読んであげるんだみたいなことを言われると,そこまでして海外の人に読まれたいかね?…とも思います。…というか,別に世界中で売れなくても,もっとこじんまりとでもファンとしては特に問題ないのに,と思ったりもしました。
これらの記事だけで上記の事を思ったわけでもありませんが…。