たろの日記ページ,gooブログ版

http://taro-r.sakura.ne.jp の分家です。一部内容が重複してます。

08/10/04:Radiohead(さいたまスーパーアリーナ)

2008-10-09 10:58:40 | ライブ鑑賞
現在最高のロックバンドと思うのはわたしですが,異論がない人もそれなりに多いだろうと思われるRadioheadの来日ライブにいってきました。radioheadは一応全部アルバムを持っていて,好きなバンドで,ライブを観るのもサマーソニックを含めると三度目になります。前回は幕張メッセでのライブ,今回はスーパーアリーナと,そういえばアリーナ形式のライブが多いですね。今回の来日は追加公演が後で決まって国際フォーラムでもやるようで,そちらはシートでしょうからそっちでもよかったなぁと切符を買ったときは思いましたが,いずれにせよすばらしいライブで,アリーナ,つまり立ち見でも大満足でした。
17時の開演と同時に前座が始まり,30分,その後休憩を入れRadioheadの演奏は18時からでした。前回前々回とこれまで二回のライブはあのアルバムでのサウンドが実際に生演奏で再現されているのに驚くばかりでしたが,今回はその辺はちょっと落ち着いて聴けました。でも本当に5人であの多彩なサウンドを生で作れるのは本当にすばらしいです。ベースとドラムがしっかりフレームを作って,その上にさまざまなサウンドをコラージュしていくような感じ。そしてトムのボーカルが音楽としての芯を作るので,実験的なサウンドなのにポップです。選曲的にはKid A以降の演奏が多く最新作のin rainbowの曲も多くやってました。
そういうわけで演奏は安心して楽しんでいたのですが,今回驚いたのはむしろ舞台の視覚効果。セットとライティングが実にすばらしかったです。最近の巨大ホールでのライブは大抵スクリーンがありますが,今回もステージの後ろは大きな横長のスクリーン。横に五分割されてますが,各メンバーのアップを固定カメラで撮ってます。それが舞台袖とかしたからなので,すこし変わった映像。しかもわざと画質を荒くして,色も単色にしてます。その単色の部分が,舞台の照明にあわせて赤や青と変わるような仕掛け。ですから実際にその場の映像なのですが,まるでPVと一緒に演奏をしてるような感じ。映像だけで十分作品性があります。普通に人が狙ったカメラよりこっちの方が観ていて楽しいと思いました。
そして舞台上からはアクリルのバーがたくさんぶら下がっていて,照明がそれに照らされて色がいろいろ変わります。文字や光も映せるようでした。バックの映像とあわせて非常に幻想的な視覚効果を作っていたと思います。
それと驚いたのがその照明がすべて舞台袖とか舞台後ろとか舞台天井からなのか,客席のほうには天井も含め全然ライトがなかったことです。つまりメンバーの正面を照らすライトはまったくなかったと,そういう舞台映像は始めてみました。それでもメンバーの顔はよく見えましたし,客席にライト用のやぐらとかないし,野外ライブも含めると非常によく考えられた照明なのだと思いました。
ムービングライトもないのに非常に効果も高く,今回の視覚効果はきわめて芸術性が高いと思いました。売れているバントのライブというのは音楽だけではなく,こういう演出効果も世界最高水準のものが集まってくるのでしょう。そういう意味でもすばらしい体験でした。
ライブは結局20時過ぎまで続き,たっぷりと楽しめ,実にいいライブでした。ちょっと驚いたのはカメラの持込や撮影を明に禁止してなかったことで,入り口には「動画の撮影」と「プロ機材の撮影」「フラッシュの使用」をやめてほしいとしか書いてませんでした。これはネットで音楽を販売するというようなRadioheadのメンバーの意向なのか,それとも禁止しても取り締まれないから,やむなくやったのか良くわかりませんでしたが,実際ライブではデジカメで映像を使っている人は結構いました。こういうのは苦言を言うべきなのか,新しい楽しみ方と思うところなのか良くわからないなと,ちょっと思ってます。
終わってみればすばらしいライブ。実は最新作を聴いたときに,ネットでの販売方法とかそっちの話題性の方が大きくて,音楽性自体はこれまでの延長の範囲かな…と少し思っていたのですが,ライブが終わって帰ってアルバムを聴きなおすと,新作もすばらしい曲だと再認識しました(^^;)。アリーナはきついけど,ぜひまた行きたいです。
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新澤健一郎 Trio meets Niklas Winter (丸の内コットンクラブ)

2008-06-01 09:31:07 | ライブ鑑賞
フィンランドのギタリスト・二クラスウィンターをフィーチャーした新澤トリオのライブです。二クラスと新澤氏の組み合わせは以前の来日のときに観てるのですが,もう2年半も前になるのですね。前回の来日のときに録音したアルバムBEAUTOPIAが今年発売になったので,そのプロモーションも兼ねてでしょうか。ただし今回は新澤氏のトリオに二クラスが加わるということで,前回とは結構雰囲気が違いました。
丸の内コットンクラブはわたしは始めていったお店で,ブルーノート東京とステージとかのつくりが似てますし,料理も高級な感じですが,ミュージックチャージは通常のライブハウス並みなので,結構お得な感じがします。まぁそれでも二人で行って,食べるのにも力を入れればそれなりの値段になりましたが(^^;)。
それは良いとして演奏。非常に安定感のある新澤氏のトリオに二クラスが乗っかる感じですので,音楽のフレームは非常に明確でかっこよかったです。やはり新澤氏のバンドということで,新澤氏の存在感というかコントロールはすごかったです。実に厚い音なのにメロディがクリアな演奏でした。二クラスはフルアコらしい音で太いシングルノートで演奏するジャズらしいサウンド。今回は二クラスの曲ばかりでしたので,その作曲センスのすばらしさも堪能できました。大槻氏,鳥越氏のリズムも的確にグルーブを作り出していてとても良かったです。
海外からのゲストということで,なかなか聴けない演奏ですが,また来日して,この面子で演奏してほしいものです。
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キース・ジャレット solo2008(東京芸術劇場)

2008-05-24 09:49:47 | ライブ鑑賞
キースのライブは来日するたびに少なくとも一回は行っているし,ソロも何度も観てるので,ちょっといまさら間があるのですが,病気から復帰して以来のキースのライブは,体力の復帰や表現の新しい追求みたいな,新しい面の発見も多いのでやっぱり見逃せません。今回は日本公演の最終日の芸術劇場に出かけました。
今回は1st.セットが35分くらいの長い演奏のあとブルース。2nd.がたぶん3曲,そしてアンコールが3回でした。1st.の一曲目はこれまで聴いたライブの中ではずいぶん長い演奏で,変化もさまざまでキースの集中力や演奏表現の豊富さのすごさを感じます。ちょっと一曲目で緊張が途切れたのか,それとも客席の緊張を和らげるためか,ブルースはちょっとサービス的な感じもしました。
最近のキースのソロはCDとかの演奏を聞いてもわかりますが,コードやメロディを解体してしまったような,アブストラクトな演奏が多く,ピアノの演奏表現を追及してるような感じがあります。今回の一曲目,2nd.の二曲もそんな感じで,聴いているほうもかなり緊張を強いられます。でも2nd.の三曲目はそういう始まりから,いつの間にか美しいメロディの曲に変化して行き,その解体された音の断片から,メロディやコードが構築されていくところがすごい…そういう感じでした。
以前はここまで曲を持ってくる前に結構息切れしていたような演奏も多かったのですが,今回のはすごかったし,逆に一曲目の様な,解体された中で変化をしていく演奏も,すごいです。
アンコールはスタンダードとかを弾いたりしましたが,やっぱり本人も,こういう演奏は楽なのだろうな…という感じはします。それはそれでリラックスできていい演奏ですけど。
芸術劇場は,以前キースが観客に苦言を呈するという事件があったところですが,観客もそういうのを知っているのか,今回は,咳払いも皆さんものすごく我慢しているし,演奏後の拍手も,キースがペダルから足を離すまで我慢するとか,観客の理解もすばらしかったです。まぁでも,キース自身も,客席のそういう緊張感をちょっと感じている感じはしました。キースが観客にリラックスを促すような感じもありましたし。
というわけで,1stの最初の長い演奏や,2ndの最後の演奏とかは,これまでのソロ演奏の中ではひとつの到達点という感じで,ぜひCDに入れてほしいなぁ…と思いました。
でも,一般の観客の中にはああいうアブストラクトな演奏よりもバラードとかスタンダードとかそういう演奏を良いという人も,多いようだなぁ…とちょっとmixiとかを読んでいて,うーん,と思いました。まぁこの辺の演奏に対してキースがどう思ってるかは,ちょっと気にはなりますが。
というわけで,キースのソロはますます進化してるなぁ…ということで,大満足,最高の音楽を聴けた日でした。
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06/11/12:早坂紗知(sax),永田利樹(b),新澤健一郎(p)@吉祥寺サムタイム

2006-11-13 21:39:46 | ライブ鑑賞
早坂紗知(sax),永田利樹(b),新澤健一郎(p)の三人による演奏。吉祥寺にて日曜日の昼の部…ということで,ちょっと普段の夜のライブハウスとは違ったリラックスした感じで。とはいってももちろん演奏に手抜きはありません。打楽器がないのとSRをほとんど使わない生音の演奏…ということで,より身近に感じるというか,演奏者の生々しい感じが聴けるというか,そういうライブでした。
わたしは,2ndステージしか見れなかったのですが,三人で生音というわけで,より有機的で細いニュアンスをやりとりするような演奏でした。とても良かったです。スタンダード,オリジナル…,そしてメロディアスな曲とかアバンギャルドな感じとか,短いなかに盛りだくさんな曲でメンバーの引き出しの多さと,演奏表現力の幅を感じました。
こういう昼間のライブもいいものです。

リンク:吉祥寺サムタイム
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