たろの日記ページ,gooブログ版

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混合医療

2007-11-15 13:11:40 | 医療・福祉
数日前に東京地裁が混合医療に一切保険を使わせないのは誤りという判断をしたという件。個人的に他人事ではない感じががしているので,少し書きます。結構難しい問題だと思うのですが。
実際に裁判で争った方のページも少し読んでみました。ここで言われていることは,わたしの身に照らし合わせると非常に共感するというか納得のいくところです。しかし一方で「混合診療を解禁すると収入によって受けられる医療の格差は広がる」というのとかを読んでみると,混合医療解禁に危険が伴うこともわからないでもありません。
癌の様にある程度進むと手の施しようが無い病気と,通常の風邪の様な病気を同列に扱うことは困難だと思います。保険適用外診療の中には「効果が無いと思われるもの」「海外では承認されているもの」「かえって悪くなるもの」が混在しています。軽い病気の場合,効果が無い診療に金を払うのは詐欺みたいなものですが,手の施しようが無い病気の場合,そういうものにもすがりたくなりますし,それで精神的にすくわれる場合もあるでしょう。また患者個人の視点で考えると,承認を待ってるなんて時間がありません。社会全体で観ると混合診療が認められることにより,承認がおざなりになるのは危険だとも思います。でも,混合診療が認められることにより,保険適用の承認が遅れる…というのは本来本末転倒であり,あってはならないこと…の様に思うのですが,いかがでしょうか?。
あと,混合診療を認めることによりいんちき診療が増える…という危惧については,そうだと思います。でも保険診療で助からない人がいんちき診療でも受けてみたいというのは…おろかだとは思いますが,いけないことだろうか?とも思います。少なくとも海外に手術にいってる人たちも国内では助からないから国内で禁止されている治療を受けるために海外にいってるわけで,同じじゃないでしょうか?。
個人的な印象ですが,今回の方が受けていた,「リンパ球移入療法」はわたしも調べましたが,怪しい…と思ってました。効果があるなら少なくとも海外や大きな研究機関では行われているのではないかと思ったからです。でもこれも安かったら試しに受けてみたかも知れません。
病人の個人的な意見としては,海外で承認され効果があるとされている診療ですら承認して無いから,非承認治療を受けざるをえない…と言うことです。承認をちゃんとやってくれれば,混合診療を受ける必要はありません。ただじゃぁ承認をバンバンすればいいのかというと薬害がそうであったように,承認診療でも後になったらとんでもないことをしていた…ということもあるので慎重になる…というのも分かります。ですから,やっぱり助かる確率が低い病気と,通常の病気の場合は承認のポリシーも変えるべきだと思うし,リスクも十分に周知すべきでしょう。
というわけで,混合診療が認められることは治療の可能性を増やすという意味では,助かりますが,保険適用の範囲が狭まることがあってはいけません。でもやっぱりこのことは本来はトレードオフでは無いはず。この辺をしっかり念を押しておきたいと思います。
コメント
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