タムリンの備忘録

山、花、鳥、旅などの写真を中心とした自然観察記録です。
自然が大好きな方々のご訪問をお待ちしています♪

イチリンソウとニリンソウ

2008年05月25日 | 日記
イチリンソウ






ニリンソウ






イチリンソウとニリンソウは花の大きさが違うことから区別できます。イチリンソウは4~5㎝、ニリンソウは2~3㎝です。花びらの数はどちらも5枚が普通ですが、6枚も7枚もあります。名前の通り、イチリンソウは花を1つしかつけませんが、ニリンソウは2つつけます。しかし、1本目が先に咲き、遅れて2本目が咲くので、小さな蕾を見落とすことがあります。中にはまだ蕾すらできていないものもあります。葉の形が少し違うので、そこで区別するのが一番確かかもしれませんね。

ムラサキケマンとフウロケマン

2008年05月24日 | 日記
ムラサキケマン






フウロケマン






ムラサキケマンもフウロケマンもケシ科の植物です。ムラサキケマンは山口県の山間部の道ばたで普通に見られますが、フウロケマンは少し高い山の林道や登山道でしか見かけないように思います。フウロケマンとキケマン、ミヤマキケマンは区別が難しいので、分布や生育地により見当をつけるのがいいと思います。大まかに、フウロケマンは西日本の山や高地、ミヤマキケマンは東日本の山や高地、キケマンは海岸とその周辺の低山と覚えておくといいですね。だから、中国地方や九州の高地で見かけるものはフウロケマンということです。ヤマエンゴサクやジロボウエンゴサクもケマンソウの仲間です。

ルイヨウボタン(大分県玖珠郡九重町)

2008年05月21日 | 日記
ルイヨウボタン






レッドデータブックやまぐちによると「多年生草本。高さ40-70cm。一見葉がボタンやシャクヤクに似る。茎葉は2~3回3出複葉。花は緑黄色で径約1cm。類似のボタンやシャクヤクは花が大きい。ルイヨウボタンは花はごく小さく、茎が細く、2回3出複葉で全体に緑色が強いことなどで区別できる。」とあります。葉は名前の通りボタンに似ていますが、花は全然違って目立ちません。緑色を帯びた小さな花です。しかし山口県ではごく限られた地域にしかなく、絶滅危惧種ⅠAなっています。この場所ではヤマシャクヤクを探していると必ず見つけることができます。

アカネスミレとサクラスミレ

2008年05月18日 | 日記
サクラスミレ






アカネスミレ






サクラスミレはスミレの女王といわれるくらいに花の大きなスミレです。野生種では最も大きな花をつけるのではないでしょうか。だから日本を代表する花サクラの名前をもらっています。もともとは、サクラの花びらのように、花弁の先が割れているものがあるからついた名だそうですが、なかなかそんな花には出会えません。2.5㎝くらいの花を咲かせるので、花の大きさからすぐに分かるはずですが、撮ってきた写真を見るとアカネスミレと区別するのが難しいことに気がつきました。そこで、写真で区別する観点を探してみました。サクラスミレの方が葉柄が長く、葉が立ち上がるので、花の近くに葉があることが多いです。アカネスミレは葉が地面近くにあり、全体に毛が生えてビロードのようにくすんでいます。体全体に毛が生えているのがアカネスミレの特徴です。また、アカスミレの距は長く先の方が細くなっています。

ワダソウとワチガイソウ

2008年05月17日 | 日記
ワダソウ




ワチガイソウ




ワダソウはナデシコ科の植物です。サクラの花を彷彿とさせる約1㎝の小さな花を咲かせます。真っ白な花びらに赤い葯が映えてきれいです。花びらの先がへこんでいるのが特徴です。名前は長野県にある和田峠にちなんでついたそうです。似た花にワチガイソウがあります。こちらの花は花びらの先がへこんでいません。九重、阿蘇地方は全体的にワダソウの方が多いみたいです。

バイカイカリソウ

2008年05月16日 | 日記
バイカイカリソウ






バイカイカリソウは九重、阿蘇に行かないとなかなか見ることができません。山口県にも記録はあるみたいですが今現在は不明です。花を見る限りイカリソウの仲間とは思えませんが、葉の形からそれと分かります。いつも下向きに花を咲かせるので、横からの写真しか撮れません。今回は無理矢理持ち上げて正面から撮影しました。真っ白な花は1㎝に満たない大きさです。

カタクリ(白花)

2008年05月11日 | 日記
カタクリ(白花)








カタクリの花は頭上の樹木たちが葉を茂らせる前に花を咲かせます。種が落ちてから花を咲かせるまでに7~8年かかるともいわれています。花期もそんなに長くありません。寂地・冠山では10日程度でしょうか。今回は幸運にも白花に出会うことができました。カタクリを探したのはほんの十数分でした。2~3時間探しても見つからないときがほとんどなのに・・・。幸運でした(*^_^*)

カタクリ(吉和冠山)

2008年05月07日 | 日記
カタクリ






カタクリを見に行くときは山口県側から寂地山に登り、尾根伝いに吉和冠山を目指します。しかし、歩行距離が長いため1日仕事になってしまいます。所用のため夕方までには宇部に戻らないといけないので、今回は広島県の潮原登山口から登ることにしました。このコースはカタクリ以外にもお花が豊富なので、写真を撮りながら登ると普通に歩くよりも1時間余分にかかります。このコースは2回目ですが、前回は途中で引き返したので、頂上を目指すのは今回が初めてです。潮原登山口から頂上まではカタクリに出会うことはありません。頂上で昼食を済ませて寂地山分岐に踏み出すとすぐにカタクリたちのお出迎えです。下っていくと時間がかかるので、頂上周辺のカタクリの写真のみを撮ることにしました。

ヤマシャクヤク(大分県玖珠郡九重町)

2008年05月06日 | 日記
ヤマシャクヤク






ヤマシャクヤクはボタン科の植物で、シャクヤクに似て山に咲くのでその名があります。ブナ林域などの明るい落葉広葉樹林の斜面下部や谷などに生育します。花期が短く一斉に開花するのでなかなか良い時期に見ることができません。しかし、今回はもっともいいときに訪問することができました。

エヒメアヤメ(大分県由布市)

2008年05月05日 | 日記
エヒメアヤメ




エヒメアヤメは山口県防府市の西浦に自生地があり、南限地帯として有名です。国の天然記念物に指定され市により管理されているので一般公開は4月の10日間程度です。公開期間が短いためになかなか都合がつかず、結局大分県由布市に見にいくこととなります。エヒメアヤメは中国東北部、朝鮮半島を中心に分布しているアヤメ科の多年草で、4月から5月にかけて青紫色の花が咲きます。花の直径は5㎝前後、茎の長さは10㎝前後、葉の長さは15~20㎝の小型のアヤメです。

カイジンドウ(大分県由布市)

2008年05月04日 | 日記
カイジンドウ






カイジンドウはシソ科キランソウ属、絶滅危惧ⅠBの植物です。高さ30~40㎝、葉は対生で、全体に白い毛を密生しています。花期は5~6月、茎の上部に青藍色の花が輪状に数段集まってつきます。草原の開発や植林、人による採取などで絶滅の危機に瀕しています。

阿蘇山へ②

2008年05月03日 | 日記
中岳火口西展望所




草千里を後に中岳火口へ向かいました。火口西に行くには、有料道路を通るか、阿蘇西駅から火口西駅までロープウェイを使います。私たちは有料道路を通り、火口西駐車場に行きました。
中岳火口


中岳火口はエメラルドグリーンの水を蓄えた火口湖を形成しています。そこからは火山ガスが発生ます。二酸化硫黄の発生が活発なときは火口見学は禁止となります。ぜんそくや心臓病を持つ人は対策が必要ですね。
火口跡


今活動をしている火口は1つだけですが、昔の火口跡が窪地となり残っています。残念ながら立ち入り禁止です。
仙酔峡のミヤマキリシマ




一般の観光客は火口西からの見学が普通です。登山をする人は火口東側から登ります。私たちはいったん阿蘇山上から下り、180°まわり阿蘇東駅のある仙酔峡へ向かいました。仙酔峡はミヤマキリシマで有名です。まだ蕾がほとんどでしたが花が開きはじめた株もありました。連休明けからもみじ祭が始まるそうです。
火口東展望所から火口西を眺む


阿蘇東駅からロープウェイに乗り、火口東駅まで行きます。そこから徒歩約15分で火口東展望所です。風下で火山ガスが吹き下りてくるので、高齢の両親にとってはきつい上りとなりました。休み休み時間をかけて登りました。こちらの展望所からは火口湖は見ることができません。噴煙と火口西展望所を望みました。阿蘇東側は荒々しい自然の姿を多く残しており、西側とは趣を異にしています。
サクラソウ

帰りはやまなみハイウェイを九重に向かいました。路沿いにサクラソウが咲いていたので写真を撮りました。九重ではスイさんがよく利用される山里の湯に入りました。炭酸泉のいい湯でした。

阿蘇山へ①

2008年05月02日 | 日記
米塚




連休の合間の平日に両親と叔父と4人で阿蘇山に行きました。当然、今回は登山ではなく観光が目的です。宇部インターから熊本インターへ向かい、まずは阿蘇西へ行きました。米塚、草千里、中岳火口西の順に見て回りました。米塚は形の可愛い火山ですね。全体が緑に覆われていますが、頂上がへこんでいるところに火口の面影があります。
キスミレ




キスミレは、この時期に大分や熊本の山を訪れると、どこででも見ることができます。しかも、草原や山の麓に群生しています。しかし、分布は極端に狭く(西日本の太平洋側)、ほとんどが九州に偏っています。
草千里








草千里は、阿蘇五岳のひとつ烏帽子岳の中腹に広がる直径1キロの火口跡です。今では草原に大きな水たまりが横たわり、牛の放牧が行われています。この日は、まだ牧草が生えそろっておらず、水もかれていたので牛の姿はありませんでした。また、観光客を乗せた馬たちの落とす糞のため、草原のすがすがしい空気を吸うことはできませんでした。