NHK土曜ドラマスペシャル「あっこと僕らが生きた夏」を観ました。
前編と後編が2週にわたって放映されました。
実話に基づいて作られたそうです。
2007年の夏、大分県代表の野球部が初出場でベスト8に残った時の話です。
あらすじを簡単に述べると、『高2の夏、野球部のマネージャーをしていたあっこは、上咽頭がんと診断され、命にかかわる状態であった。甲子園出場を目指して頑張っている野球部員の姿を励みに、治療をしてよくなって帰ることを誓う。野球部のみんなもあっこと一緒に甲子園に行くことを約束する。野球部はあっことの約束を果たすべく快進撃を続け、甲子園初出場を勝ち取る。しかし、放射線治療で白血球が減少したあっこは、甲子園に行けないと主治医から告げられる。よくなって、翌年の甲子園には必ず行こうと治療を頑張るあっこ。野球部は甲子園でベスト8まで残り、あっこに力を与える。あっこは一時退院が認められ、学校にもどり、野球部の練習に参加したり、修学旅行に行ったりして普通の高校生活を過ごしたが、平穏な日々は長くは続かなかった。背骨への転移が見つかったのだ。がんの遠隔転移は、生きることができる時間がそんなに長くないことを意味する。病院に残り延命治療をするか、治療をせずに自分のやりたいことをするかのどちらかしか選択肢はなかった。あっこが選んだのは野球だった。野球があったからこそ治療を頑張れた。野球は私の人生。だから、野球をしに学校へもどる!あっこは、自分の命が長くないことを隠して野球部へ戻っていく。地区予選の1回戦、肩をこわしたピッチャーが打ち込まれ、コールド負けを喫した部員にあっこがかけた言葉は、「みんなありがとう。かっこよかったよ。」一人ひとりの肩をたたきながら、ねぎらいの言葉をかけていった。あっこは新しい年を迎えることなく亡くなるが、入院してから書き始めたノートの終わりに、「野球が大好き、みんなが大好き、だから、死んでも成仏せずにグラウンドの空にいるよ。キモい!」と書いていた。』
当たり前のことですが、自分の命がどれだけか誰にも分からないし、自分ではどうすることもできません。また、命に限りがあることも確かです。ならば、どれだけ生きたかではなく、どんな生き方をしたかが大切です。あっこは、残された命を自分のまわりの人たちへの感謝と大好きな野球へ全て使いました。とても価値のある立派な人生だと思いました。