初夏になると、いろいろな果実が実を付けてきている。
いま、郊外でよく見かけるのは、ビワ。黄色になったビワが木の枝にたわわに実りつつある。
一方、ほとんど見掛けなくなっているのは『ユスラウメ』ユスラは変換すると山桜桃と漢字で変換できる。ユスラウメというのが正式名称だ。
今年も、おととい夕方、ぶらっと歩いていて発見した。
ちょうど庭先にその家のご主人がいて、声を掛けてみた。
「去年は味が良かったのか、赤くなるとすぐに鳥がやって来て、あっという間になくなってしまったが、今年はあまり鳥がやって来ない。ひょっとして味が悪いのかもしれない・・・」とニコニコした表情の60代のご主人。
初夏になると、直径が1cmから1.5cmほどの果実をつけ、熟した果実はツヤツヤしている。一見サクランボに間違うことがある。
小学生の頃、私も自宅庭にあったユスラを採って食べていた記憶がある。
そんなに甘くはなく、やや酸っぱさもあって、多くは食しなかった。
そんなことを思い出しながら、ご主人と言葉を交わしたが、サクランボにしてもユスラウメにしても鳥のエサになっているようだ。
ユスラウメの「ユスラ」は韓国語読みがなまったものだとか、揺すったら果実が落ちるか
らなど諸説あるとのこと。実際、揺すったくらいで、ぽろぽろと実は落ちるようなものではない。
この木が少なくなっているのはちょっぴりさびしいし、この木に出会えると懐かしい少年時代を思い出す。