光山鉄道管理局・アーカイブス

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帰省の掘り出し物から・マイクロの9800蒸機

2015-08-23 06:31:43 | 車両・蒸気機関車
 帰省(の途中)で見つけた出物から。

 ゲテモノ度で言うなら極北レベルのモデルから。
 マイクロの9800型蒸機。
 日本型Nゲージ量産品では唯一のマレー式蒸気機関車です。

 数年前、仙台の模型店でこれの新品が置いてあるのを見た時は「いくら私でもこれには手が出ないなあ」と思っていた位のモデルでした。
 それが中古で並んでいるのを見たらついムラムラと来たのですから人間とは勝手なものです。

 同時に「旅行中の買い物は妙に気が大きくなる」というジンクスまでわが身を持って体現してしまうとは。

 先に「ゲテモノ」と書きましたが9800みたいなマレー式蒸機は海外、殊にアメリカではメジャーな形式です。
 長大な編成で大陸を行き交う貨物列車にはこれ位強力な機関車が必要ですから当然ではあります。
 アメリカ形のファンで「マレーしか集めていません」と言うコレクターはざらに聞く話です。

 一方、日本の場合山岳線の山越え機か補機位しかマレーの活躍する舞台がなかったので結果としては日本ではマイナーな形式になってしまいました。
 (但し両数自体はタンク機を含めると意外に多い)
 今のファンからすればせいぜいが「鉄道博物館(万世橋時代の交通博物館ではC57 135が入るまでは9750がメインの展示品でした)の展示品」位のイメージしかないのではないでしょうか。

 3連×2のシリンダと動輪が並ぶ様は大迫力…と言いたい所ですがアメリカ形を見慣れた目からすれば十二分にしょぼいルックス。
 おまけにマイクロ特有の「腰高・背高・デッキ高の3高プロポーション」はこの9800でも健在なのでしょぼい印象は更に加速します。

 見ようによっては「ナローのマレー式機関車」のベースに使えそうな感じすらあります。

 ですがこのプロポーションのご利益で台車が結構豪快に首を振るので300R近辺のエンドレスを走らせる限りはこれまた十二分にスムーズな走りを見せます。
 「カッコにがっかりした後、試走させると見直される」と言うマイクロ蒸気の第二の特徴はここでも健在です。

 何分実車の活動範囲がかなり特殊なので、リアル編成派を満足させるような使い方はこの9800に関する限り不可能に近いと思います。
 ですからレイアウトや運転会なんかで「夢の編成」を楽しむのが最も向いているのではないでしょうか。

 そんな訳で帰宅後、早速運転会でOE88の先頭に立つ9800蒸機が居るのでした。
 (それにしてもOE88は実に重宝する編成ですねw)


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