光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

考古学的Nゲージのはなし・童友社とナインスケール・二つのトムフ

2014-04-27 16:00:13 | 車両・客車・貨車
童友社のNスケール車両に関連してひとつ思い出話を。

 このセットでは編成の交尾に付くのは真ん中に車掌室の付いた形態のトフが使われています。
 40年以上前に同じセットを組んだ当時ですらなかなか見ない形状の貨車でしたのでその印象は結構鮮烈でした。

 ところでそれから数年後に本格的にNゲージを始めた時に模型店の店頭で当時出始めたばかりのトミーナインスケールの貨車を見ていてそれによく似た形状の貨車があるのを発見しました。
 形式はトムフ1。

 よく見たら他にもタム6000とかワム23000とか、トラ50000など、童友社のセットにあったのに酷似した形態の貨車もいくつか見つけて驚くと同時に懐かしくなった覚えがあります。

 さて、それらの貨車ですが後の車両増備の折に同じものを購入し、趣味の再開からこれまでの間にもいくつかは再度入線させています。
 ナインスケールの貨車の殆どは後にTOMIXになってからもしばらくは販売され続け、一部は後に今は亡き河合商会でも再版されています。
 河合の扱っていた貨車の一部は現在ポポンデッタでも出ているのは読者の皆様も御存じと思います。

 ですので今でもそれなりに入手は可能ではあります。

 そこで今回はナインスケール仕様のトムフと童友社のトフを比べてみまし
 童友社の方が幾分車体が高めですが長さはほぼ同じ。主に足回りの造形が大雑把なのであっさりした印象でした。
 当時はもっと細密だった様な気がしたのですが(笑)
 
 その一方でプロポーションは双方よく似ており印象把握が同じだった様な印象がありました。
 ですから遠目ではそれほどナインスケールとの差はあまり感じません。

 前にも触れたようにナインスケールの方が童友社のラインナップを参考に車種を決めていた可能性もあります。
 ナインスケールの方はさすがに鉄道模型と言った趣で細密度は上回りますし、車体表記もきちんと印刷されています(笑)

 それでもこのふたつ、並べてみない限り印象はそれほど変わりません。
 むしろナインスケールより先に出ている分童友社版も善戦している感じすらします。

先月の一冊から「国鉄風景の30年」

2014-04-27 15:57:39 | 書籍
この間もお話しましたが、先月の末頃閉店した近所のBookOffの処分セールでで何冊か鉄道関連の本を買う事ができました。
 とは言っても、正に閉店直前ぎりぎりのタイミングだったので量自体が少なかったですが。

 今回はその中の一冊から

 「写真で比べる昭和と今・国鉄風景の30年(二村高史著・技報堂出版)」2008年初版です。

 タイトル通り定点で昭和30~50年代の駅や沿線、鉄道風景を現在の今と比較できる構成になっています。
 いわゆる鉄道本と言うよりは「あの角を曲がれば」に近い情景回顧本の一種と言えます。

 正直、私はこういうのに弱いです(笑)
 自分の子供の頃に普通に見られた光景を今になって改めて見せられ、現在の(まあ、大抵の場合、昔より機能的な分殺風景になっているのですが)風景との比較で並べられると時代の変化と自分の懐古趣味を強く感じさせられてしまいます。

ホームや駅舎の構造、今は見ない混合貨物の列車とか等も懐かしいですが駅前風景なんかも(た一定以上の乗降客のある駅の場合は30年もすると駅前風景はガラッと変わります)涙腺を刺激されます。
 そういえばあの頃は駅前には必ず木造の駅前旅館があり、ホームに上がれば今よりもっと雑多で雑然としていた売店があったりしたものでした。が、毎日見慣れているとよほどのランドマークでもない限り少しづつ風景が変わっても余りそれとは意識されず、こういう本なんかで紹介されて初めて「ああ、こんなに変わったんだ」と驚かされるケースが殆どと思います。

 物事が良かれ悪しかれ常に変化してゆくのは世の常でありそれ自体は避けられない宿命の様なものでしょうが失われた風景への憧憬(それは大抵自分の子供時代である事が大半と思います)と言う物も又歳を重ねるにつれて強まって行くものです。

 中には写真の当時と今とで建物そのものが変わっていない物もあるのですがそれでも現在の写真を見ると30年前とは空気、雰囲気が違う事を感じさせるものが殆どです。

 本書は元々が精密なデータの提示を目的とした本ではない様なので、直接的にレイアウト作りに役立つ部分は少ないかもしれません。
 が、写真の一葉一葉にこもっている活気ある情景からはミニシーン演出等で少なからずインスピレーションを与えてくれそうな気がします。

 個人的には非常に気に入った一冊でした。

考古学的Nゲージのはなし・童友社のプラモデルの充実のレール構成のはなし(驚)

2014-04-27 15:54:20 | 鉄道模型 
 先日来紹介している童友社の9ミリゲージセットのはなし。
 今回はレール関係です。

 このセットの大半の容積は線路関係のパーツで占められています。
 普通、車両込みの「鉄道模型のセット」に付いてくる線路と言うと単純なエンドレス一回りと言うのが普通です。
 まあ、少し複雑なもので退避線か側線用のポイントが一つか二つというところでしょう。

 ところが童友社のセットはそんなレベルをはるかに超える驚異のラインナップでした。

 基本のエンドレス用の直線とカーブ、それに平面交差用の90度クロスがあったというのは私も記憶していました。
 所が改めてこのセットを見ると側線用と退避線用にそれぞれ径が異なるポイントが左右1セット、つまり4つも付いているのです。

 それどころかクロスレールも上述の90度の他、45度と15度が一個づつ(!)
 更に踏切レールや車止めレールまであるという常識を超えた豪華な構成でした。

 一列車しか走らせない構成なので複線はさすがになかったようですが、それを差っ引いても「当時のKATOのカタログ1冊分のラインナップ」は確実に同梱されていると思います。
 正直、ここまで本格的なものとは思いもしませんでした。

 線路自体はオールプラながら道床も付いた本格的なものです。
 この1セットに含まれているレールだけでもTOMIXやユニトラック発足当時のレールのラインナップを凌ぐレベルでまず大概のトラックプランには対応できると言ってもいいものです。

 リレーラーも今売られている市販品で通用しますし

 車止めパーツはそのまんま無加工でTOMIXのレールに載せて使えるほどです。
 これだけのシステムが今から45年前にすでに確立していたのですから驚き以外の何物でもありません。

 これで通電してNのレールとして使えればよかったのですが(笑)

NゲージのDD50のはなし・おかわり

2014-04-27 15:51:35 | 車両・ディーゼル機関車
 今回もDLから。

 機関区セクションの改修が進捗し、その上を蒸気がいくつか屯するようになって賑やかになってきましたがそこに組み合わせるDLに少し物足りなさを感じていました。
 この間からDF50とかDD13なんかが入線しているので本来不満はないはずなのですがどうもピンとこない。

 もう少し古典的なDLで、それでいてSLの存在感に負けない機種が無いかと思いながら昨年の夏頃に中古屋を回っていて見つけたのがマイクロのDD50でした。
 「二車体の機関車」と言うとEH10とかEH500みたいな巨人機を連想してしまうので最初はピンと来ませんでした。 が、DD50に関しては図体の割にデザインが意外に控えめな印象でテンダ蒸気の隣にいても違和感が少ない様に見えます。
 価格も手頃でしたし入線を決断しました。

 本機はモデルとしては後期形の様でEH10の様な「2車体2モータ」と言う豪快な構造から「2車体片側駆動」と言う至ってシンプルな構造になっています。車体間はアーノルドカプラーで連結というのも思い切りがよろしい(笑)
 基本的に短駆のボディなのでミニカーブにも強いのもメリットと言えます。
 
 ただ、片側駆動にする位ならトレーラーの車両はもう少し軽い方が良かったような気もしますが。
 実車も後のDF50やDD51に比べるとかなり非力な機関車だった様なのでそれはそれでリアルかもしれないですが。

 ですがまさかこれを入線させて半年しないうちにワールド工芸の初期型DD50まで見つけてしまうのですから全くわかりません。
 こちらはマイクロに比べると正攻法の動力というか「2車体のそれぞれに動力搭載」という代物でしたが。

 おかげで二つのDD50が並び立つという私にとっても予想外の展開となりました。
 かつてはDD50がNゲージで製品化される事自体夢のようだったのに、素材違いで2社から出るなんてなおの事夢みたいな話ではあります(驚)

 本機は2車体の大型機でありながら少しも偉そうに見えないところがこのロコの人徳と思います。
 意外に活躍範囲も広そうです。

趣味の原点を振り返る・38・シミュレータと鉄道模型

2014-04-27 15:49:31 | 思いつくままに・考察
鉄道模型とシミュレータ(主に映像・音声のみの仮想現実をここでは指します)について。

 以前から鉄道模型のシミュレータなどが普及し、この趣味もかなり様変わりしている事を実感します。
 偉そうな事を言っていますが私自身ネットを始めた当初はまだ鉄道模型の趣味を再開するなどとは考えていませんでしたから某有名シミュレータのソフトを買っていくつか試してみた事があります。
 実際に市販されている線路システムを使い、ユーザーが設定したベース上に線路やストラクチャーを配置し、出来上がったレイアウトの上を任意の列車を走行させる。
 それらをモニタ上の映像として楽しむというのはかなり新鮮な驚きでした。

 しかも後のバージョンでは運転席上の視点から車窓風景を楽しめるという進化も遂げています。
 購入後しばらくは結構楽しみました。

 ですが徐々に一種の物足りなさを感じ始めたのです。
 最初はそれがなぜかわかりませんでした。

 が、しばらくして近所のコンビニで「街並みコレクション」の第一弾をふとした事から購入してそれを組み立て、配置してみた時に疑問を解く鍵の一端を掴んだような気持ちになりました。
 元々が食玩に毛の生えた様な代物ですから組みたて自体は簡単なものですし、当時は人によってはこれを模型と認めない向きまであったほどです。
 しかし、それでも「自分の手で組み立てた、実体のあるモデル」がそこに現出したという感動はモニタ上の出来あいの映像にはないものだったのです。

 しかもその建物は気が向いたらばらす事も切り継ぎで改造する事も自在です。
 あらかじめプログラムされた物を超えられないバーチャルリアリティとは異なる楽しみでした。
 更に言うならそのプロセスは視覚や聴覚だけでなく触角や嗅覚も駆使しているだけに総合的な感覚体験として大きな満足感を与えてくれました。

 もちろんバーチャルリアリティのお家芸とも言える「映像を加工して破綻の少ない作品を作る」事は可能ですし、後からの修正も実に容易です。
 それに比べると自分の不器用さがダイレクトに反映する上に一旦仕上がってしまうと後から修正するのが難しい模型の場合はCGや画像のそれに比べて泥臭いしカッコ良くもないのも確かです。
 しかしそれでも自分の手を掛けて作った物の満足感は又格別の物があります。
 人に見せる様な時はさすがに恥ずかしさの方が先に立つのですが、不思議と出来不出来があってもそれなりの満足感と達成感を感じさせてくれたのです。

 結果、シミュレータのソフトは今は筺底に収められ大惨事の出来のモデルばかりが増えるという状況になっています(恥)

 ですがそれらの過程の中で鉄道模型ならではの魅力の一端を認識できたという事は大きかったと思います。

 まあ、私の場合は体質的に「テレビゲームが向いていない」と言う部分も結構大きかったりするのですが。

Cタイプディーゼル機関車の車籍復活(?)

2014-04-27 15:46:20 | 車両・ディーゼル機関車
以前にもお話した事がありますが、趣味の再開前後の時期に行方不明になってこのかたここ数年来ずいぶん探しまわって見つからないトミーナインスケールのCタイプディーゼル旧国鉄色。
 個人的に思い出深いモデルだったので見つけたかったのですが、これだけ探して出てこなければそろそろ諦めなければならないのかなと思い始めていました。

 そんな折も折、偶然にも同型機の中古が入手できました。
 ナインスケールではないのですが三つ星商会製の2両セットでその中に旧国鉄塗装のものがあったのはある意味有難かったです。

 このタイプはトミーの後この三つ星版を経て、河合商会からもリニューアルして出ていますがNの機関車としては驚くばかりの長寿モデルです。
 元がアメリカ型のスイッチャーでありながら比較的癖が無く、国鉄塗装でもそこそこ様になったところ、あるいは工場用の産業ロコとしても通用する所などがその秘密だったのでしょう。
 (実際には動力ユニットの形状や機構がトミーや後の河合商会版と異なり、ライトの点灯、社紋の有無と言った相違があります)
 実際このレイアウトに居るこの機関車の画は70年代半ばから連綿としてどこかしらの専門誌に登場し続けていますし、70年代終わり頃までは改造の種車としても重宝されていた機種でもありました。

 確かこれの動力2両分をくっつけた「F級電機」何てのもあった筈です。

 走行性は可もなく不可もなし。実はトミー性の時代とはユニットの構造自体異なりあの頃と全く同じ走りではないのですがそれでも当時の思い出に浸る分には十分でしょう。
(トミー時代はユニット自体の背が低いので窓を通して向こうが見えましたが三つ星や河合版は窓いっぱいにウェイトが詰まっています。その一方でトミー時代はライトの点灯ができなかったので一長一短です)

 入線直後はこの旧国鉄色のやつが走行が安定せず、時々動作不能になるトラブルがありましたが動力系の分解と再調整でどうにか走る様にはなりました。
 とはいえ、河合版やトミー版よりも走りは安定しない印象です。


 こうして不本意な形の車籍復活を果たした本機ですが依然として行方不明なトミー版の探索も継続する積りでいます。