アイスランド滞在中は天気に恵まれたがを出国する日は大荒れになった。ロンドンへの便の出発時間は朝7時15分。レイキャビークの宿から空港まではおよそ1時間。その前に空港の5キロ手前にあるレンタカー会社へ車を戻す手続きをして、そのレンタカー会社に空港まで送ってもらう必要があった。従って4時に起床。まだ夜明け前だ。4時20分に宿を出発。その時はまだ雪の気配はなかった。走り出して15分くらいすると、ちらほら雪が舞ってきた。しかしその5分後、本格的に降り出し、10分後には前が見えないほどの大雪に。アイスランドは日本と違って降り出した雪があっとう間に道路に積もっていく。ここでようやくスパイクタイヤが大活躍する。レンタカー会社へ着くころは、もうすでに20センチ以上積もっていた。返却手続きをして空港へは6時ちょっと前に着いた。けれどチェックインは通常に行われていてちょっと安心する。
この日はロンドンに着いた後、そのまま乗り継いでモスクワまで行く日だった。当初はロンドンーモスクワをロンドンのガトウィック空港からの便を予約していたのだが、出発の2か月前にこの便がキャンセルになり、同じ時間帯に出るヒースローからの便に変更になるとの知らせが届いていた。ガトウィックからヒースローまではバスで1時間半前後かかる。ただ一度イギリスに入国しなければならず、これにどの程度時間がかかるのか読めないのが気がかりではあったが、一応、乗り継ぎ時間は5時間ほどあったので、まぁ、なんとかなると思ってはいた。
雪は相変わらず降っていたが、予定通り搭乗が行われ、定刻に出発すると思われた。が、やはりすぐに出発が遅れるとのアナウンスが入った。1時間、2時間、そして3時間が過ぎた。飛行機の翼には大量の雪が積もり、それを機械で噴射する作業が行われていた。そして3時間半が経ち、ようやく出発。ガトウィック空港に着いたのが午後14時半、あと2時間半しかない。イミグレーションにはやはり行列があり、躊躇したが近くにいた係員に事情を話すと一番先に行かせてくれた。なんとか15分後には荷物をピックアップし到着ホールに出られた。けれど、あと2時間15分しかない。そのままタクシーブースへ向かった。いくらかかるのか不安だったが、もうバスには間に合わない。タクシーの運ちゃんに事情を話すと、130キロで飛ばしてくれた。
モスクワ行は午後5時の出発。ということはその45分前にはチェックインが締め切られる。その時間は16時15分。この日のイギリスはイースターホリデーが始まったばかりの日で、ヒースローまでの高速道路も所々渋滞があった。それでもタクシーはなんとか16時ちょうどにヒースローの第4ターミナルに着いてくれた。走ってカウンターへ行くと16時10分、他に乗客はおらず、まさに間一髪という感じだった。搭乗は15分後だったが、セキュリティ―があるためか、カウンターのお姉さんは「ハーリー、ハーリー!」と、急がせる。そしてセキュリティーまでダッシュするとここでも行列が…。係員を見つけ事情を話すと、一番先頭へ行かせてくれた。その後やっとゲートへ到着、すでにボーディングが始まっていた。何かがあとちょっとでも遅れていたら乗れなかったと思う。それほどギリギリだった。
もしも乗れなかったら、今日のほかの便でモスクワへ飛ぼうと思っていた。本来、航空券は順番に乗ることが義務付けられていて、1区間でも飛ばしてしまうと、次の区間からは乗らせてもらえないのが基本のルールだ。けれど、今回の理由ならモスクワー成田にはなんとなく乗せてくれるのでないかと、根拠のない確信が少しだけあった。けれど、それも杞憂に終わった。これほど焦ったのは何年ぶりだろう。もしかすると初めてかもしれない。機内に入ると、安心したせいか、すぐにコロッとて眠ってしまった。
もう1度、同じことがあるとも知らずに…
つづく。
この日はロンドンに着いた後、そのまま乗り継いでモスクワまで行く日だった。当初はロンドンーモスクワをロンドンのガトウィック空港からの便を予約していたのだが、出発の2か月前にこの便がキャンセルになり、同じ時間帯に出るヒースローからの便に変更になるとの知らせが届いていた。ガトウィックからヒースローまではバスで1時間半前後かかる。ただ一度イギリスに入国しなければならず、これにどの程度時間がかかるのか読めないのが気がかりではあったが、一応、乗り継ぎ時間は5時間ほどあったので、まぁ、なんとかなると思ってはいた。
雪は相変わらず降っていたが、予定通り搭乗が行われ、定刻に出発すると思われた。が、やはりすぐに出発が遅れるとのアナウンスが入った。1時間、2時間、そして3時間が過ぎた。飛行機の翼には大量の雪が積もり、それを機械で噴射する作業が行われていた。そして3時間半が経ち、ようやく出発。ガトウィック空港に着いたのが午後14時半、あと2時間半しかない。イミグレーションにはやはり行列があり、躊躇したが近くにいた係員に事情を話すと一番先に行かせてくれた。なんとか15分後には荷物をピックアップし到着ホールに出られた。けれど、あと2時間15分しかない。そのままタクシーブースへ向かった。いくらかかるのか不安だったが、もうバスには間に合わない。タクシーの運ちゃんに事情を話すと、130キロで飛ばしてくれた。
モスクワ行は午後5時の出発。ということはその45分前にはチェックインが締め切られる。その時間は16時15分。この日のイギリスはイースターホリデーが始まったばかりの日で、ヒースローまでの高速道路も所々渋滞があった。それでもタクシーはなんとか16時ちょうどにヒースローの第4ターミナルに着いてくれた。走ってカウンターへ行くと16時10分、他に乗客はおらず、まさに間一髪という感じだった。搭乗は15分後だったが、セキュリティ―があるためか、カウンターのお姉さんは「ハーリー、ハーリー!」と、急がせる。そしてセキュリティーまでダッシュするとここでも行列が…。係員を見つけ事情を話すと、一番先頭へ行かせてくれた。その後やっとゲートへ到着、すでにボーディングが始まっていた。何かがあとちょっとでも遅れていたら乗れなかったと思う。それほどギリギリだった。
もしも乗れなかったら、今日のほかの便でモスクワへ飛ぼうと思っていた。本来、航空券は順番に乗ることが義務付けられていて、1区間でも飛ばしてしまうと、次の区間からは乗らせてもらえないのが基本のルールだ。けれど、今回の理由ならモスクワー成田にはなんとなく乗せてくれるのでないかと、根拠のない確信が少しだけあった。けれど、それも杞憂に終わった。これほど焦ったのは何年ぶりだろう。もしかすると初めてかもしれない。機内に入ると、安心したせいか、すぐにコロッとて眠ってしまった。
もう1度、同じことがあるとも知らずに…
つづく。