べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

盛土の崩壊 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-26 14:00:19 | 新潟県中越地震
山沿いの道路や住宅で地割れが発生し、盛土部分の崩壊といった現象が多く見受けられました。




1.斜面の形成

 地面は普通、硬い地山部分に粘土質のやわらかい層が堆積し、 その上に植物により形成された表土が覆っています。
 斜面のままだと利用するのが困難なため、平らな部分を作ってから基礎や舗装をする必要があります。




2.斜面の開発(切土、盛土)

 山の斜面を切り開く場合、硬い地山を掘削するのは困難なので、 なるべく柔らかい粘土部分を掘削(切土)し、 出た土を下の斜面側へ盛り上げる(盛土)作業をして、 平らな面をつくります。
 この平らな面を利用して、道路や宅地、農地を作ります。




3.本震による突き上げ

 10月23日(土)午後5時58分の本震は川口町を震源とした造山運動による突き上げで、 小千谷方面(北側)で23センチ上がり、小出方面(南側)で9センチ下がりました(国土地理院発表)。
 この突き上げの効果により、硬い部分と柔らかい部分の縁が切れて、不安定な状態となったと考えています。

 盛土部分と地山との間の縁が切れて、滑りやすい状態となります。





4.余震(横揺れ)

 本震も含め、震度5を越す余震が何度も襲い、その横揺れで不安定な部分は崩壊し、 表面には地割れが発生します。
 盛土部分全体が斜面を滑って崩落に至ったところもあります。






〇地崩れの復旧

大規模な地崩れを起こした場所は、通常の造成レベルの小規模な地盤補強工事では、再び大地震が襲った場合に安全かどうかは、不安な要素があります。
崖地と同様の「アンカー工事」を行った例もあります。擁壁と土中にアンカーを横に打ち込むため、コストがかかるのが難点です。

場合によっては、被災した土地の放棄も視野に入れる必要があると思います。

高台で見晴らしの良い場所は、地山を削って盛り土をした外周の場所である可能性が高いため、土地を購入する際に昔はどんな場所だったのかを把握しておく必要があると思われます。




新潟県中越地震 - べんりや日記

新潟県中越地震 - べんりや日記

10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。...

goo blog

 




べんりや日記 もくじ - べんりや日記

べんりや日記 もくじ - べんりや日記

このブログを開いてから、家づくりや環境、食について様々な想いを書き綴ってまいりましたが、その情報量の膨大さに書いている本人も何処に何を話題にしていたか整理がつか...

goo blog

 


もくじへ・・


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マンホールが飛び出る ~新... | トップ | 瓦への影響 ~新潟県中越地... »

コメントを投稿

新潟県中越地震」カテゴリの最新記事