べんりや日記

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工場の整理

2009-01-09 15:41:23 | CO2を25%削減


蓮潟町T邸は、外壁の下地工事も終了し、現在は板金屋さんが外壁を貼っています。

昨日まで3日続いた晴れ間を利用して、工場に貯まったゴミをかたずけました。
年末までに工場の掃除を完了しようと思っていたのですが、蓮潟町T邸の外部工事を優先したため、年明けのこの時期になってしまいました。

昨年のリフォームの際に出た廃棄物が主なゴミで、モルタル、コンクリート、タイルや鉄クズ、プラスチックくずがあります。
大体は分別して置いておいたのですが、処理施設によって更に分別していないと搬入できないので、よりわけるのが仕事です。
忙しかった反面、こういったゴミが貯まってしまうのが難点です。

写真は、トラックに積んで、コンクリート、モルタル、タイルを選り分けている様子です。フルイ等を使っても、なかなか簡単には作業は進みません。
モルタルに、下地ボードや紙、鉄筋等が混じっていることもあるので、大変です。



残土をフルイにかける


石膏まじりの土壁もフルイにかけます。
土塗り壁の下地のコマイを取り去るのも大変な作業です。




ためていた金属クズ


金属に関しては、昨年の夏までの中国需要により高騰していたので、高額で引き取っていたのが、北京オリンピック終了後は鉄の価格が急激に下がり、お金を出さないと引き取ってもらえないくらいになっています。
夏場は、鉄くず、ステンレス、アルミを混合していたので、これをより分ける必要があります。





分別した鉄くず




トラックに積んだステンレス


これらの金属屑は、市内の銅鉄業者へ持ち込み、まとめられて北越メタルへ運搬され、溶鉱炉にて鉄製品にされます。
主に、鉄筋(異形鉄筋)に加工されて、基礎鉄筋として再使用されます。

では、鉄筋は値段が下がっているかというと、そうでもなく、未だ中国需要の最高値のままです。
これは、夏の間に高額で引き取った鉄くずが、まだ在庫にあるため、それらが無くならないと安くならないとのこと・・

う~ん・・一度上がってしまったものはなかなか元に戻らない。
こういう時は、他の業者と競争させれば安くなるのでしょうが、何せ独占企業みたいなものなので・・企業間の合併・吸収が進むと、こういった競争原理が働きずらくなってしまう欠点があります。

石油製品についても同様で、原油は下がっても、樹脂製品は下がらない。
それは手間が高いから・・
という理由なのでしょうが、各工場は派遣社員等を使って、経費がかからないように工面しているはず・・この年末に大量に解雇された派遣社員の問題がありますが、残った正社員にボーナスが出ているわけでもなく、どうみても、手間が増えているとも思えない。

背景には、業績悪化というよりも、資産計上に株や金融商品を使って見かけ上、資産があるように見せていたのが、この株価で資産が落ち、その穴埋めで手一杯・・
さらに、大手メーカーの業績不振により、価格競争が激しさを増し、そこへの穴埋めを小さな会社へ向ける・・という構図があるのでは無いかと・・

本来、大手メーカーの売り上げ全体に対する割合は2割にも満たないと言います。
(これ以上、依存すると、大手の売り上げが下がった場合に、影響が大きくなる)
残りは、無数の中小の会社なのですが、大手メーカーは数を売ることを前提に納入額を大幅にカットすることを強要します。
売り手側は、全体の売り上げとして、損をするわけにはいかないので、コストダウン、賃金カットを行いますが、最終的には中小の会社への納入掛け率を割高にします。
2割しか売り上げに貢献しない会社のために、大半の会社が負担をする。
売り手メーカーとして、「地元業者のために・・」と、うたっていても、最後は大きい所が勝つ。
では、大きい会社が倒産するような状況が起きたら??
地元業者が、そこから買わなくなったら?大手だけの売り上げで食べていけるのか?

値を下げるということ、徹底的に下げるのもいいかも知れない。競争が進むことで技術やコストダウンにつながるかも知れない。
でも、最後に淘汰された所だけでは、続いていかないものです。
一度、金融危機が起これば、連鎖倒産ということもありうる。

これは、建設業だけでなく、あらゆる業種に共通します。

自然界では、一つの種が繁栄すると、必ずその主は絶滅します。
繁栄することで、生態系のバランスが崩れ、病気や食糧難を起してしまうからです。
ある種が繁栄すると、他の種を徹底的に攻撃して滅ぼすことはせず、必ず少しずつ残していく。多種で共存することで、病気が発生しても絶滅することを防ぐ。
お互いに切磋琢磨でき、発展して伸びることが出来るのはこの状態です。

農林についても同じで、単一の樹種を植えているために、瞬く間に害虫や病気が広がっていく。
多種の混合林のほうが生育が盛んになり、生態系の形成も豊かになっていき、病気や害虫により攻撃され、生育が止まることも無くなる。手入れも少なくて済む。

多種共栄。

これが、持続社会のキーワードだと思います。
ひとつのことにこだわらず、あらゆる方面を残しておく・・
そういった、方向性でしょうか??
(う~ん・そうすると、伝統とか地元産にこだわらないほうがいいのか??ポリシーは残したいな・・でも、他の所もいいところは見たほうがいいかも)




ゴミ整理の最中に「もったいない」と思うことがしばしあります。
単に、埋め立ててしまうのは簡単ですが、もう一回使うとか、資源として使おうとか・・そういう気持ちが生まれます。

複数の素材を合わせた製品は、それを解体するときに大変です。
素材が分離しやすい形状で製品を作る工夫をすれば、分別も楽になる。

そういった末端の現場へ開発や製造企画の人たちが赴く、意見を聞く場があれば、もっとゴミ問題も解決するような気がします。
いや、ゴミ問題だけではなく、製品開発そのものに現場の声を活かすシステムがあれば、いい物ができる。

最近、各メーカーへの注文が増えてきた。
こちらから、使いやすいように企画・提案することが増えました。

流しメーカーに関しては、
「流しのここは使い勝手が悪い」とか「こういう形状にしてくれ」とか・・
「コンロの使い勝手が悪い」「本当に開発は料理をしているのか?」

ユニットバスにしても、「入り口の水はけが悪い」「何で、このモデルが無くなるんだ?」「何で、手摺がこんな使いずらい場所に設置するのか?」

などなど・・
アイディアがどんどん出てくる。


こういった要望に対応するのは、大手では難しく、地元に近い会社が応えてくれます。
そういう地元の会社とも連携を取る時期に来ているのかもしれない。
まさに「地産地消」。


「良いものを提供したい」という願望だけが先走ってしまう。
儲けも考えろと人々に言われますが・・
こんな社長で不況が乗り切れるんだろうか??
コメント (2)
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