何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

「ありがとう」といわれる販売員がしている6つの習慣

2012-08-02 21:02:16 | Book Reviews
『「ありがとう」といわれる販売員がしている6つの習慣 お客様はあなたの接客で購入を決めている! 柴田昌孝・著、同文舘出版、2010年9月29日

p.21 (売れている店員が有する要素と店舗で教わったことを)比較するとわかると思いますが、店では日々、店長や本社から、「商品を売って」といわれますが、実際に「売れる販売員に必要なこと」を教わっていないのです。 #EDU

p.31 「あの~先生。すぐに売上が上がる方法を教えてもらうことはできないですか?」これが、このSC(ショッピングセンター)に衰退を招いている根本的な考え方なのです。

p.31 やはり売れる人は、常に相手(お客様)のことから考え、売買の「買」から考える。売れない人ほど、常に自分のことから考え、売買の「売」から考えているのだと。

p.39 お客様によい反応をしてもらえるよう、自分を磨き、販売力を磨き、気持ちよく買い物をしてもらうことを念頭に置かなくてはならないのです。つまり、自分を磨けば、お客様の反応が変わるのです。
 そこで、「自分磨き」と「お客様に喜んでもらえること」がイコールでつながるということに気づいてもらえると思います。お客様に喜んでもらいたい(=満足して買ってもらう)ならば、まずは、「自分を磨け!」なのです。

p.41 田中君の店は、時間によってスープの濃さが変わってしまったり、日によってチャーシューの味が違ったり、同じ味が提供できず、閉店することになってしまったのです。どの時間でも、どんな人にも、同じサービスが提供できること。これがお客様との一期一会で最も大切なことなのだと、田中君から学びました。

p.48 「深い顧客というのは、家族なのよ。『家族のような人』になることが、最も大切なことなの。例えば私が、若いお嬢さんに販売や接客する時は、必ず『母親のような人』と思われるように接しているの。年上のお客様には『妹のような人』、年下のお客様には『お姉さんのような人』って具合にね。こういう接し方ができる販売員になりなさい」

p.60 「笑顔も適材適所。笑顔だけでは売れない。コミュニケーションや警戒心を取り除くのに笑顔は大切だが、おすすめする時には、真剣なまなざしと表情が必要だ。その使い分けが必要なんだよ」

p.63 見ているだけではわからない着心地を教えてもらうと、着てみたくなる。そんな、お客様が知りたいことを、感じて、覚えて、伝えましょう! それが最強の販売トークなのです。

p.89 呼び名は、相手との心の距離感を最もダイレクトに表すものです。いつまでも「お客様」としか呼ばない販売員には顧客ができにくいのです。「お客様」としか呼ばないから、いつまで経っても「お客様」という関係の距離以上に近づかないのです。

 患者様も同様!

p.94 商品を売り買いする以上のつながりを持つ人間関係。これが人間力のある接客術です。心に残る店員とは、ちょっとした心遣いと、マニュアルにない自分の気持ちを相手に伝えることができる人ではないでしょうか。

p.95-6 Yさんの接客は、まるでソムリエのようでした。ソムリエがお客様の味の好みや金額の目安を真剣に聞いた後、ワインセラーで選んできて、今度はソムリエが自分のペースでワイン選びの主導権を握って説明するかのようでした。
 「私達は、お客様の好みを聞いて、お客様の好みのモノをつくってあげるオーダーメイドの仕事ではないの。お客様の好みを聞いて、私達の店の中にあるものの中から、お好みのタイプで、似合うものを探し、提案し、ご納得いただくのが仕事なのよ」

p.96 お客様が本当に、いい買い物をしたなと感じるのは、販売員にニーズを離したうえで、より自分に合うものを提案された時です。つまり、お客様のニーズ通りのものを探すよりも、プロとしてそのニーズをよりお客様のために進化させた提案をした時のほうがお客様は満足されるのです。

p.104 「いい立地のショップでも入りにくい店はあります。うちは通行客が少なくても入りやすい店づくりを工夫しています。お客様が『この店は居心地がいいね』といってくださるので、お客様が居心地がよく、長く滞在できるよ店づくりをして、コミュニケーションをとっています。つまり、買いたい店づくりです。いい立地の店と、買いたい店は同じではありません」

p.106 販売やサービスの売れるようになる極意とは、何気ない日常に潜んでいて、それに気づいた瞬間に変化があるのです。

p.122 お客様は初めて入店する時は特に、遠くから何度か店を品定めし、ウィンドウから店内をのぞいたりして、それから店に入るかどうかを決めます。直感でいきなり入店されることは少ないものです。

p.126-7 お客様は商品と同じぐらいスタッフを見て入退店しているのです。お客様が入りたくなる店の待機とは、動待機と静待機を繰り返していることです。
 お客様が入りやすくなる動待機のポイントとは、商品や書類、ボールペンを手に持って動く、ということです。お客様は入りたくなる待機とは、あなたが忙しく仕事をしている姿なのです。動待機ならテキパキと作業をしている様子。静待機なら、事務的作業に真剣に取り組んでいる姿。お客様はあなたの仕事への取り組み方も見ているのです。

p.142 お客様がいない時にお客様を待つのではなく、お客様が来店しやすいよう、仕事に没頭するのです。

p.144 「柴田はまだまだ買っていただくことに精一杯で、お客様に『いい商品を買った』と思っていただけていない。だからお客様は、再度この店、そして君から買いたいと思っていないんだよ。大切なのはお客様に、『今日はいい商品を買わせてくれて、ありがとうね。また来るわ』といっていただくことなんだ」

p.151-2 目的のあるお客様は、あなたの店の商品を見ながらも、実は頭の中で、他店で見た別の商品と比べているものです。他店でも試着をしてきたかもしれません。お客様のものさしで商品を販売員を比較しているのです。
 そこで、「に合っています」というひと言と共に、商品の価値も伝えましょう。この商品・店にしかない独自性を伝えることです。その商品にしかない特徴で、お客様が知らない情報をお伝えするのです。

p.157-8 お客様はに合っているという理由だけで、洋服を買うわけではないからです。似合っているということと、買いたくなることとは別問題なのです。ずばり、買いたい商品とは「似合っている+自分にメリットがある」商品なのです。
 つまり、お客様は「買う理由」を探し求めているのです。端的にいうと、販売員に「これを買っても後悔しないですか」と聞きたいのです。

 “似合っている”を「処方された」に置き換えて読むとわかりやすい。

p.161 素材を説明する時は、必ず「○○(素材名)だから△△(特徴)なんですよ」という会話を続けましょう。ちょっとしたことですが、お客様からプロの販売員としての信頼を得られますし、お客様は自分が知らない情報を知りたいのです。

p.176 よく朝礼などで、「お客様に感謝を込めて接しなさい」という抽象的なことを聞きますが、本当に大切なのは、「お客様に感謝と込めて接するとは、具体的にどういう行動か」ということです。

p.177-8 「一度買っていただくことは簡単だ。大切なのは、もう一度買っていただけるかだぞ」
 ただやっかいなのは、お客様が「もうこの店には来たくない」と思われたとしても、何が悪かったのか、その理由をもう聞くことができないということです。

p.201 「完璧を目指しても、完璧を求めてはいけない」

p.206-7 本当にお客様の立場に立つということは、「お客様が気持ちよく買っていただく方法を考えることなのです。そのためには、それなりの経験もいるし、それなりの販売力も必要です。そして、何よりお客様からの信頼が必要です。
 入店されるお客様は、極端にいえば、「何か買いたい」のです。それを、しっかりとお客様の立場に立ち、幸せな買い物のお手伝いをしてあげること、それがお客様の立場に立った真の販売員でしょう。


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