何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

生活者発想塾

2012-03-30 23:53:08 | Book Reviews
博報堂生活総合研究所 オープン・スクール 生活者発想塾」 博報堂生活総合研究所、日本経済新聞出版社、2010年4月8日

p.18 人を消費者という一面だけでとらえるのではなく、多面的な暮らしを営む存在として、まるごと、全円的にとらえよう。それが生活者発想という考え方の基本です。

p.20 行動は結果です。結果には、必ずその結果を導いた要因(物事がそうなった主要な原因)があります。なぜそうした態度をとったのか? なぜ他ではなくその商品を選んだのか? 要因とは、行動のもととなっているキモチ、人の持つ欲求や価値観です。
 要因があって結果がある。つまり、「因果」ということ。

p.22 生活者発想とは、目に移る状況を手掛かりに、見えないものを表わすこと。「みんな、こんなことを願っているんじゃないか」と思いを測り、「だったら、これからの暮らしって、こうあるべきだよね」と将来を考える・・・・・それは、好奇心と冒険心を働かせることなのだと思います。

p.41 兆し、声、数字、場、波形。これらは、すべて、見えざる欲求と未来を発見していく、覗き窓だと思ってください。

p.58 「気になる」とは、時代の風景の中に、新しい葉っぱを見出したときに生まれる感情なんだと思います。そうした予兆との出会いを放置してはいけません。「なぜ自分は、それが気になったんだろう?」と立ち止まり、根っこを見つめることが大切です。

p.76 点で見つけて、系を掘り起こす。発見とは、鉱脈や水脈を探り当てていくことです。

p.94 あなた自身が日々生み出している数字に目を向けましょう。その数字が物語っていることに耳を傾けましょう。そのとき、数字はあなたの思考のパートナーになってくれるんだと思います。

p.106 生活写真調査で大事なのは、「何」が撮られているかだけでなく、「どう」撮っているのかを見ること。そこに発見があります。

p.108 いま「安心」は三層構造であるという発見に至りました。
 第一層は、【じぶん】の安心です。保持することや、装備することで自らを支える。
 第二層は、【まわり】の安心。家族や友人、ペットまで含めて、自分の周囲との関係、絆を強固にしていく、まわり固めという安心づくりです。
 第三層は【しくみ】の安心です。

p.122 %は向きを持っている。

p.136 英国の新聞社のスローガンに「YTTで記事を書く」というものがあります。YはYESTERDAY、TはTODAY。もう一つのTはTOMORROWです。新聞は、現在の出来事を報道していますが、「なぜそれが起きたのか」という過去からの変遷を踏まえ、「その事実は今後にどう作用するのか」を見据え、記事を書こうという姿勢です。「どうして?」と「どうなる?」の間に、現在の出来事を位置づける考え方ですね。

p.144 物事を見つめ考えるときに大切な姿勢は、謙虚さ。「自分は知らない」・・・・・そう構えていれば、物事は見えなかった側面を、あなたに見せてくれます。

p.146 たとえば「オジサンって何歳から?」という問いです。
 回答欄は空白です。その横にこうコメントしてありました――「オジサンは年齢ではない。若くてもオジサンっぽい人はいるし、高齢でもオジサンでない人もいる」と。
 この出来事は、二つのことを教えてくれています。まず、「無回答は回答である」ということ。答えられない理由にこそ、見えざる人の心が隠れている。そして、「前提への過信は真実を歪める」ということ。このケースで言えば、誰もがオジサンを年齢でとらえているはずだ、という前提ですね。

p.154 視点を自分の中に閉じ込めちゃダメです。お金は誰かに与えると減っちゃうけれども、視点は人に分け与えることで増えていく。だから、人との対話を大切に。


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