何かをすれば何かが変わる

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薬剤師が行う「慎重投与」とは

2006-12-20 10:27:18 | くすり雑感
 医薬品の添付文書には、行ってはならないという「禁忌」と、必要な場合には注意して服薬をという「慎重投与」とがある。
 医者であれば、患者の諸状況をもとに総合的に判断し、細心の注意を計り、そのうえで処方する、という一連の過程がなされていれば「慎重」に医業が行われていると理解されるだろう。慎重姿勢があって処方に至るのであるが、ときに、処方されていればそれはすべて慎重に行われているという、その逆も真であるという意見には、ただちに同調できないが・・・。

 ところで、その処方せんが薬局に持ち込まれて、薬を扱うのは薬局であり、薬剤師である。そこでの「慎重投与」というのは、どのようなことを指すのだろうか。薬剤師という薬の専門家の手を経て患者さんに渡されるのであるから、薬剤師は処方せんを鑑査する役割があり、必要なことは疑義照会する義務を負うのだから、「慎重投与」というのは医師だけに求められているものではなく、薬剤師にも係るものだと考えてよいだろう。さらには、他の医療従事者においても

 医療側が慎重に投与するのであれば、患者側は“投与され”なければならない。その薬が慎重に扱われなければ、危険な状況に陥る恐れがあるということである。誰に危険が及ぶおそれがあるかといえば、患者。

 つまり患者の危険(副作用、相互作用、等)を未然に回避すべきにあたり、どうしても使ってみないとわからない場合は、もし異状があれば早期に対応し、被害を最小限に食い留め、ということが行われるよう、そのためにとられるアクションが薬剤師のとるべき「慎重投与」のありかたではないか、と考える。

 具体的には、
(1)その薬の使用に際し、どのような危険に合うおそれがあるかを、説明(情報伝達)する〔情報伝達〕
(2)現在、既に疑わしい症状があるか、または危険発生が危惧される状況にあるか、を確認して、それらがあれば服薬(継続使用)について疑義照会する〔疑義照会〕
(3)今はその危険がなくても、今後、疑わしい症状が出るようであれば、患者がすみやかに適切な行動をがとれるよう指導する(通常、服用を中止して、ただちに受診する)〔服薬指導〕
(4)今はその危険発生が危惧される状況に置かれていなくても、その後状況が変わってそういう状況に置かれているかどうか確認する〔経過観察〕

 このようなことではないだろうか。

 そうであれば、初めてその薬を投薬するときはもちろん、その後のアフターケアを含めて、日頃の活動のスタンスそのものが「慎重投与」をベースにしているかどうかのようだ。ひいては薬局の活動の基本方針が、患者志向であり、国民の健康の維持・向上という公益に寄与する立場にいることとされていることが重要ではないかと考える 

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