何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

モチベーションを思うまま高める法

2011-11-29 21:07:20 | Book Reviews
『モチベーションを思うまま高める法 成果が早く出る「新しい時代のニンジン」 小山龍介・著、三笠書房、2011年4月15日

p.7 とすれば、「成功するために努力しよう」という目的の設定が間違っているのです。
 努力そのもの、取り組んでいることそのものが楽しい、ワクワクする、どんどんやりたい・・・・・。そうした気持ちから、無心に取り組む。その結果、思いもかけない成果を手に入れる。成功は直接の目的ではなく、あくまで副産物として考えることが重要なのです。

p.22 外資系コンサルティング会社では、「アップ・オア・アウト」という言い方がされました。数年がんばって、昇進できなければ会社を辞める。

p.33 会社のしくみに乗せられて、モチベーションを上げさせられていた今までが間違っていたのです。「人から言われるから、やる気を出す」という状態は、本当の幸せではなかった、と。

p.37 成功する人は、例外なく「成功をゴールにしない人」
 「成功」とは結局、他人が勝手に評価して決めるレッテルです。成功を目標にした瞬間に、他人がどう評価してくれるのかということに関心がいきます。その結果、自分がやりたいこと、やるべきだと感じていることではなく、人から成功だと思われていることに手が伸びてしまう。つまり、他人の価値観に従って生きることになってしまうのです。

p.46 外発的動機づけの報酬をモチベーションとした瞬間に、仕事そのものへの興味が失われ、仕事の楽しみはなくなってしまうということ。

p.66 尊厳のために生きる――。これは、モチベーションを高め、維持していくための最高の方法です。

p.66-7 決して「成功」を目指してはいけない。これは、尊厳を守るためでもあります。
 他人の評価を前提にした「勝ち組」を目指す方法は、あなたを卑屈にするでしょう。「他人の失敗」を前提とした「勝ち組」という目標設定は、あなたを傲慢な人間に変えてしまうかもしれません。尊厳を求める生き方をするためには、「成功」というワナにはまってはいけないのです。

p.68 どんな時代、どんな状況になっても、精一杯、自分のベストを尽くす。ここにこそ人として、生命としての尊厳が含まれています。

p.69 絶望的な状態に置かれてなお、そこで「より良く生きる」ために努力できるか。そこに人間としての尊厳があるのです。

p.74-5 たとえそのことが好きであっても、上達しなければ、決してやる気は長続きしません。
 つまり、「好きなこと」ではなく「上達できること」に取り組むべきなのです。

p.78 おもしろい仕事を探すのではなく、仕事をおもしろくする。そのためには、日々の小さな上達を実感することが重要なのです。少しでも上達を実感できれば、のめり込んでいけるのです。

p.80 大切なことは、あくまで自分が「上達できること」にフォーカスすることであり、上達すべきという基準で考えてはいけません。

p.84 ギャップをことさらに強調するのは、モチベーションを高めるという点において逆効果になりやすいのです。自分の欠点ばかりにスポットライトを当てることになり、本来発揮されるべきやる気を抑えつけてしまうことになるからです。

p.87 古い人参によるモチベーションは、長期間維持することができません。現状の欠乏感から、虚しさにからめとられてしまうのです。
 こうしたことを避けるには、今取り組んでいる仕事そのものへ注意を向けるようにすることが大切です。将来のきらびやかな理想像や、それに伴う報酬やご褒美に気を取られるのではなく、仕事自体に楽しみやワクワクすることを見つけ出すことが大切なのです。この楽しみやワクワクの源泉となるのが、成長です。内発的動機づけという点では、自分自身の成長こそが最高の報酬となるのです。

p.98 気持ちが折れてしまいそうなら、こうした他人の評価を気にしないことです。残念ながら、他人が成長していくのを歓迎しない人もたくさにます。「勝ち組」を目指している人にとっては、他人の「成功」は自分の失敗ですから、なるべくその芽を摘んでおきたい。「そんな程度ではダメだ」という評価が、相手のモチベーション低下に効果があることを、もちろん承知しているのです。

p.128・130 つまり、「自分には何がコントロール可能だろうか」と問うのです。コントロールできないことはしょうがないと割り切る。そしてできるところについては、全力を尽くす。

p.143 「どうせ変わっていないだろうな」と思って人に会うのでは、変化を見逃してしまいます。 #RM

p.176 その人の本当にやりたいことを感じ取り、熟練するためのポイントを見つけ出し、フローを邪魔する他人の目を取り除いてやる。こうすることで、他人をやる気にさせていくことができるでしょう。

p.190 こうした中で仕事をしていると、「成果主義」というのはやる気をそがれます。最善を尽くしたとしても、必ずしも結果がついてくるとは限らないからです。
 成果主義が機能しないもう一つの理由は、結果を出したのはあくまで、チームメンバーの力だということ。
 つまり、評価は成果ではなく、プロセスに対して行うべきなのです。

p.194 褒める代わりに「認める」ということを心がけます。
 もしつくったことそのものを認めるだけでなく、褒めてしまったら、後からその資料の欠点を指摘しにくくなってしまいます。「なんだ、褒めたのにけなすのか」となってしまいます。持ち上げられて落とされると、ショックが増してしまうのです。
 よく「褒めて育てる」ということが言われますが、これを言葉どおり受け取ったら、まったく効果がないだけでなく、子供の能力をダメにしてしまいます。褒められるためにやろうとしてしまい、取り組んでいるおとそのもののおもしろさを感じられなくなってしまうのです。



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再読メモ (お疲れ)
2012-01-10 15:56:36
p.74 そこで、やる気を出すためによく、「好きなことをやれ」という言い方をします。「好きこそ物の上手なれ」ということわざもあります。しかしこれには、「上達できることに取り組んでいる限り」という前提が隠されています。

p.76 そもそもコミュニケーションが苦手だったのに、なぜ苦手意識がなくなったのか。それはひとえに、「(少しずつでも)上達を実感できたから」です。

p.82 上達できること――雲の上の山頂――にフォーカスするということは、このコーチング的モデル「成長モデル」を採用する、ということになります。
 できないことに取り組むのではなく、できるようになったときの達成感というプラス部分に着目する。昨日より今日、今日より明日と積み上げていく。こうした積み重ねにフォーカスすることによってモチベーションは高められるのです。

p.84 そして一歩踏み出したときに、「さっきよりは確実にゴールに近づいている」と考える。これでさらに次の一歩が踏み出せるのです。
 自分が成長した部分に着目することで、達成感を得てモチベーションを高める。

p.91 もし成功率を目標にしていたら、率を下げたくないために、どこかで守りに入ってしまうでしょう。目標設定があだとなり、モチベーションを下げてしまうのです。
 一日のメールや返信数や、企画書や書類の作成時間など、積み上げられるような数値を記録していく。そうすると、普段は意識していない蓄積に、小さな達成感を感じられるようになります。

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