何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

内部監査員は顧客の代理の視点で

2006-05-21 12:19:09 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 一昨日、内部品質監査(ISO9001の8.2.2に相当する内部監査)に行く。チェックリストを用意し、インタビューし、気づいた点を指摘して、今後の改善の一助にしてもらう。先方と話をする中で、被監査側も「けっしてこの様子はこのままでいいとは言えない」と思い、自分たちの不十分さを自覚すれば、指摘もすんなりと受け入れてもらえる。

 監査なんて、受ける側にすれば喜んで行うようなものではない。監査員は何かあれば指摘するわけだし、褒めることもあるとはいえ、褒めるために来るのが第一義ではないからだ。しかも同じ組織の「内部」の者が来るわけだし、結果は報告される・・・、監査さえないければ見つからないものも、白日のもとにさらされてしまう・・・、歓迎されないわけだ。

 しかし監査をスタートするにあたり、「あら探しじゃないよ、よりよい活動をするための見直しの機会だよ」などと伝えて開始するから、余計、タテマエと本音の違いのように、さもきれいごとを言っているようにしか受けとめてもらえない可能性も大きい。

 ところで労働組合は、会社に争点を投げかけ、交渉して、どこまで譲歩を勝ち取れるか戦うためにあるか、社員を守るためにあるかのようにとらえる向きがある。お互い、対立関係にあるようだ。しかし、社員側が気持ち良く働ける環境が得られれば、会社にとってプラスになるので、団交の場を戦場と捉えず、検討の場と捉えて、むしろ会社側から逆提案をするという考えもあるという(『鈴木敏文に学ぶ「大きな仕事」ができる人、できない人』国友隆一・著、PHP研究所)。

 内部品質監査もコレだ!、と思った。内部品質監査員とは会社側に立つ人間であって、会社の論理に向けて修正を図る調査員のように思われているのではないか。そう思われているから、ときに一夜漬けで繕ったような様子が見られたり、キレイ事でかわそうとするような返答を平気でしてくるのではないか。

 内部品質監査員は、同じ組織内の者と言えども、「顧客の代理」なのではないかと思う。だから、監査はよりよい活動を進めるための検討の機会になる。

 顧客重視が組織の柱となっていれば、この考えはより受け入れられやすくなるだろう。現場が顧客重視なのに、組織本体が売り手指向だったら、監査によって相反する考えを押し付けられると思うから、監査員は招かれざる客のようになってしまう。

 内部監査には、態勢、仕組み、手順などとの適合性を監査する役割もあって、それとのズレは指摘事項になるのだが、態勢、仕組みなども顧客志向で構築されていれば、監査による指摘も現場にとって納得のいくものになるだろう。

 今後、監査員が集まる場がとれれば、問いかけていこうと思った 

内部監査脳を鍛える

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