招福招客の法則２

「招客招福の法則２　商いの真髄がつかめる８８の話」　小阪裕司・著、日本経済新聞社、2008年3月21日

p.4-5　商売の本質とは決してお金儲けではなく、かといってお金儲けともまったく矛盾しない

p.24　お客さんに「なぜあなたの店に行かなければいけないの？」と聞かれたら何と答えるか、その答えが重要だ。

p.37　自分が売りたいと思った商品が創意工夫の結果、売れに売れる。その喜びは得られる利益以上に商人のエネルギーになるのである。

P.38-9　人が儲けの中心なのだから、人に役立つことをして喜ばれて、その結果として十分な対価を受け取り、いい関係を長く続けていくことが、商売を支える根っこであると思う。そうであれば、それは商売が安定する必要条件なので、お客さんの役に立つと思えること以外はそもそもできないとなる。

p.41　いつも商売を支えるのはお客さんだ

p.45　ヒット商品を作るためのコツ、それは大切な人に役に立つことを教えるという姿勢だ。

p.51　お客さんとの信頼関係こそが商売の命

p.61　以前は単に「おしぼりなど飲食店向けの業務用資材などを販売する会社」だったが、新たに「快適で楽しいお店作りをサポートする会社」に自社のビジネスの見方を変えたのだと。これを私たちは「ミッション」と呼ぶが、こうして自社の見方を変えることは重要だ。なぜならそこから発想が変わり、企業活動が変わってくるからだ。

p.165　商売は、価格ばかりが決め手となるわけではない。どうしてもあなたに頼みたいと思ってもらえる機会を作っていくこともまた商売である。

p.173　商売とは単に売り買いのことだけではなく、自分のできることが人の力となることでもある。お互いがお互いを必要とすることで様々な商売が存在し、また成立もする。

　物の供給だけの機能だけだったら、なくなっても顧客は困らない。しかし、人を介するサービスは、“その人”であることが支えになっているのなら、支持が得られる。

p.175　お客さんを引き付けたのは設備ではなく、サービスの魅力だ。
　社長は「サービスの何を見直したか覚えていないほどすべてを見直した。しかし特別な仕掛けはしていない」と言う。小さなしかし大切な基本を一つひとつ充実させることが、業績という大きなものを動かす。

　金で金を生み出そうとしているのであれば、資金が底をついたらオワリ。人が業績を生みだしているのであれば、アイデアが生まれれば無尽のものが生み出される。

p.179　お客さんを自店の企画に巻き込み、いい関係を築きながら売り上げを向上させていきつつある。

　儲けるためのテクニックを、単純に仕入れようとしていないか。物を買って解決が図れるのであれば、購入して改善を図ったことにしようとしていないか。
　そうではなくて、顧客との信頼関係を育むべく、ニーズに応え、精一杯努めようとしているかどうかだ。