何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

患者は既にジェネリックを飲んでいることを知らない

2008-08-19 23:29:16 | くすり雑感
 あたかも先発品のようで、実はジェネリック扱いの医薬品は案外多いことを以前述べた。旧来の調剤でありながら、ジェネリックの調剤率を稼ぐ矛盾。

 ジェネリックの銘柄処方も少なくない。薬局はジェネリック変更を打診することなく、昔のままの調剤をすればよいから、説明の手間もかからず、汗をかかずに調剤率を稼げる結果となっている。
 
 患者は自らの服用薬において、どの薬剤が先発品で、どれが後発品であるか知らない(わからない)。患者から申し出なければ、そのまま調剤が進められてしまい、どうして薬局はジェネリックを勧めてこないのかと秘かに疑問に思っているかもしれない。そして自分の薬は、先発品ばかりだと思っているかもしれない。またそれは、ジェネリックに好感を持っていない患者にとっては好都合かもしれない。

 しかし、実は処方中には既にジェネリックが往々にして含まれている。知らぬは患者ばかりである。知らぬうちに、ジェネリックが使われているのだ。しかもメチコバールのように、薬価が最も高い後発品すらあるのだ。

 処方に対して、患者から尋ねられなくても、どれが先発品で、どれがジェネリックか、知らせたらどうだろうか。

 これまでジェネリックに慎重であった患者の中には、実は既にジェネリックを服用させられていたことを知って、驚く者もいるかもしれない。なぁんだ、ジェネリックを飲んでいても大丈夫じゃないかと、ならば先発品をさらに変更してみようかと、思う患者も出るかもしれない。

 またジェネリックを歓迎する患者では、その“勢い”で安心を深めてさらにジェネリックを期待するかもしれない。

 現実を知って、ジェネリック積極派も消極派も、新たな局面に進むことも予想される。それは概して使用促進の方向に向かうのではないだろうか。

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