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品質管理部長のモラル

2006-07-22 00:39:19 | ISO9001奥が深いか浅いのか
不正改造周知「効果少ない」=パロマ工業部長証言-6年前、事故めぐる民事訴訟で

 北海道恵庭市で起きたパロマ工業(名古屋市)製湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故をめぐる民事訴訟で、事故原因となった不正改造の発見方法について、当時の同社品質管理部長が「利用者に知らせても効果は少ない」と証言していたことが21日、分かった。
 不正改造の危険性を伝えたのは直接取引のある販売業者のみだったといい、一般顧客への周知を軽視し、事故の続発を許した同社の姿勢が改めて浮き彫りになった。
 恵庭市の事故は1995年1月に発生。重症になった女性らが97年、同社などを相手に賠償を求め、札幌地裁に提訴した。
 2000年10月の法廷で、品質管理部長は、事故の一因とされる湯沸かし器のコントロールボックス(制御装置)の不正改造について、コンセントを抜いた際、燃焼を続けるかどうかで判断できると説明した。 (時事通信) - 7月21日8時1分更新

 パロマが相当病んでいるのは、ここ数日の報道でわかったが、品質管理部長たる者が、安全管理においてこのような判断をしていたのは、ショックだった。他の者がこのようなことを思っても、品質管理部長だけはユーザー第一の、真っ当な判断をする・できるはずだろう、と思うからだ。

 でも、品質管理部長の判断が・・・というと、先日のトヨタのリコール隠しの件でも、同様のことがあったばかりだ。3代にわたって、品質管理部が機能していなかったのだ。
 自分もまがりなりにも「品質管理責任者」たるものを拝命してきて、組織が崖から落ちそうになったら、道を踏み外そうとしても、内部品質監査員とともに自分はそれを防止できるよう、機能しようと思っていたからだ。

 「利用者に知らせても効果は少ない」だなんて、知らせることに対する手間や機能と、それによって被害を防ぐことのできる人命の多さとを天秤にかけての言葉だとしたら、悲しいことだ。ユーザーもバカにされたものだが、こういう幹部がいる会社に勤めてしまった社員も哀れなことだ。
 類似の事件が再発しないためにも、過激すぎると聞こえるかもしれないが、こういう会社は生き残れないんだ、ということが社会に浸透していって欲しいと思う。幸運にも存続することが、JR西日本のように、喉元すぎて熱さを忘れた頃、事件を繰り返すことになるのではないだろうか 

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