何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

報われない人の9つの習慣

2012-03-26 23:00:44 | Book Reviews
『報われない人の9つの習慣 違いは能力でなく「考え方」である 小宮一慶・著、青春出版社、2011年12月10日

p.21 リスクや細かいことを考えないで突っ走るのが「大ざっぱ」。それに対して、きちんとリスクを計算した上で、最後は思い切りよくやってのけるのが「大胆」です。

p.28 松下幸之助さんは、著書で「七転び八起き」という考え方ではダメ、と書いています。「七転び八起きとは、七回転んだ人への慰めの言葉である」というのです。最初から「七回は転んで良い」などと思っていたら、まともな成果など上がりません。

p.32-3 「悪気はないが、他人や社会には興味がない」という人が、他人や社会が評価し、そこからたくさんの報酬をもらえるような仕事をできるでしょうか? これは少々矛盾した話なのです。
 「自分が当事者だったらどうするか」「こういう事態に陥ったらどうするか」と常に自分に置き換えて、自分の事業にプラスにしようという視点で見ているのでしょう。成功する人には、「他人のことでも自分のことのように考えられる」という共通点があります。

p.34 「そうは言っても・・・・・」「現実的には・・・・・」「ハードルが高い・・・・・」 新しいことをしようとするときに、二言目にはこうしたことを言う人がいます。これはマイナス思考の表れです・始める前から「できない理由」を考えてしまう。いろいろと考えて細かいことにこだわるあまり、実行に移すことに臆病になっているわけです。

p.36 気配りは良いことなのですが、周りの空気を気にしすぎるのは良くないことです。「空気を読みすぎる臆病な性格」といいますが、「これを言ったら変に思われるのではないか」「余計なことを話して嫌な思いをするのではないか」と考えるのは、空気を読んでいるのではなく、自分のことが大事で、自分を守ってしまっているのかもしれません。

p.38 「良い仕事をするということが、私利私欲をなくすのと同じ」 そこには自己犠牲がありません。他の人が喜び、自分もうれしいし、経済的に恵まれます。

p.51 前提と結果をまちがえてはいけません。効率化というのは、結果的にもたらされるものなのです。最初から効率化を考えてはいけません。若いうちは時間がかかってもいいから完璧をめざす。次に、同じ仕事の質を維持しながら、時間を短くしていくのです。
 いつまでも同じ時間がかかってはいけません。まず、質を追ったら、次に速さを追う。そうして、「質→速さ→質→速さ」の順で追っていけば良いのです。

p.61 良い仕事とは、具体的にいえばお客様や周りの人が評価してくれる仕事です。営業パーソンを例にあげると、自分のノルマが気になる人と、いつも「お客様のために何ができるか」と考えている人、どちらがお客様に好かれるかは明らかです。

p.63 報われない人の方が、「うまくいっていないけど、まぁこれでなんとかなる」と思っている。だから素直さ、謙虚さがなく、結局、傲慢になっているのです。成功者とそうでない人の深層心理n「ポイント」は、まさにここではないでしょうか。素直さ、謙虚さ、信念です。

p.66 一流の人は、「なれる最高の自分になろう」と絶えず努力していますが、二流の人はそれをしません。経営者でもビジネスパーソンでも芸能人でも、二流レベルなら、なんとか食べていける状態、つまり「GOODな状態」でしょう。ほとんどの人が、そこで満足し、「GREAT]をめざそうとしないのです。

p.75 私が毎朝仕事を始めるときに考えるのは、「これが人生最後の仕事になるかもしれない」ということです。「明日死ぬかもしれない」と思ったら、いい加減な仕事などできないでしょう。その気持ちをベースにして仕事をすれば、仕事が楽しくなり、けっしてマンネリ化にはならないのです。

p.76-7 売り込まなくてはいけないうちは、実力が足りないと考えるくらいでちょうどよいのではないでしょうか。

p.82 「目的」とは何かといえば、「社会に貢献しよう」「お客様に喜んでもらいたい」というように、私たちが生きている根本的な存在意義です。それに対して「目標」は、目的に到達するために設定したマイルストーンです。

p.83 「お金を追うな、仕事を追え。良い仕事をしろ」

p.84 目標の第一は数字ではなく「マーケティング」の目標、つまりお客様に喜んでいただく商品やサービスの目標でなければならないのです。

p.87 どんな仕事も、その仕事によって人を幸せにするという点で、大きな社会貢献活動です。そう意識できるようになれば、お金を追うのではなく、「仕事を追えるようになります。その結果、良い仕事に専念するわけですからお金もついてきます。

p.108 情報を仕入れるだけなら速読で十分です。重要なのは情報の「質」であり、そこからどういうことを導き出せるかという「論理的思考力」なのです。

p.111 本当に自分が理解して納得できたのかをチェックする方法は、「自分の言葉で、その本の内容を他の人に伝えて、相手が納得できるか確認する」です。重要なのは、「自分の言葉で」という点です。
 「熟読」は、非常に時間がかかりますが、頭のためになる読書法です。こうして、本にとことん「食らいつく」ことによってはじめて、本に書かれたことが身になっていくのです。

p.117 「どんな仕事でも、どんな人にもお客様がいる」ということを大前提として、そうしたお客様の問題を解決できるかどうかが、これからのビジネスパーソンの能力を問われる大きなポイントになっているのです。いいかえれば、どんな職種についている人も、それぞれコンサルタントとして活動することが不可欠な時代になっているわけです。

p.131 他社が絶対に追いつけないレベルの製品をつくれば、相手も値切るわけにはいきません。それはその企業がナンバーワンだからであり、結果的にお客様から見ればオンリーワンになるからです。

p.141 一人前とは、右から左に仕事をこなせるようになった状態のこと。厳しい言い方ですが、ようやく二流にたどりついたレベルで、スタートラインに立ったにすぎないのです。

p.143 GOODな状態でいる限り、本当の一流にはなれません。「GREAT]にはなれないのです。めざすべきは、GOODではなく、GREATです。「良好(GOOD)は偉大(GREAT)の敵である」

p.155 小失敗を怖がることで大失敗を招くわけです。
 日頃から小さなリスクをとるということは、小さな環境変化に常に対応しているということでもあります。それにより、大きなリスクを避けているともいえます。世間には、「大きなリスクをとらないと成功しない」という誤解があるようですが、それでは大失敗する危険性があります。そうではなく、小さなリスクをきちんととって挑戦し続けていると、大きなリスクをとらなくても成功できるのです。

p.158 「変わること」は目的ではなくて、あくまでも手段だということです。ただ変わりさえすれば、それでいいというわけではありません。環境の変化を的確に読み取って、それに自分をどう合わせるかを考えなくてはいけないのです。その際には、環境変化とともに、自分の強みや特徴をも考えなければなりません。

p.166-7 リスクをとらないことも問題ですが、とりすぎることも問題です。
 では、その分岐点はどこにあるかというと、私は「七割」だと思います。そもそも、成功する確率もどれくりかは正確にはわからないものですが、七割くらい確信があればやってみればいいと思います。五分五分では心もとないし、ましてや一か八かなどはやってはいけないことなのです。チャレンジしても、失敗するかもしれません。
 でも、失敗の責任がとれる範囲内だったらいいのです。そうしたリスク管理をした上で、あとは七割くらいの勝算があればチャレンジして結果を待つ――これが、本当の「人事を尽くして天命を待つ」です。

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