簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

美作加茂・百々温泉(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-30 | Weblog
 加茂町は岡山県の北東部、中国山地の真ん中に位置し、四方を急峻な山々に
囲まれ、町中を加茂川とその支流の倉見川が流れる林業の町で、その中心となる
のが美作加茂駅だ。



 駅は昭和3年の因美南線開通時に開設され、当時は東津山方面に向かう起点
駅であった。
現在の駅舎は2003年に再建・・・と言うか、旧木造駅舎を改築したものらしい。
正面から見るとほぼ左右対称で、屋上の時計塔が印象的な、端正に構えた造りと
なっている。林業の街らしく地元産のスギやヒノキなどの木材をふんだんに使った
造りには風格さえ感じられる。



 内部は時計塔部分が吹き抜けの明り取りとなっていて、そせいか随分と明るい。
待合室には畳を貼ったベンチが置かれ温かみを感じる駅でもある。
駅は一面一線のホームが相対した造りで、ここでは列車の交換が可能だ。





 市街地は駅から1キロほど離れた加茂川を渡ったあたりに開けていて、その一角
に温泉が有る。百々と書いて「どうどう」と読む、難読な地にある「百々温泉」である。
ここには、ログハウス風の多目的研修施設「ウッディハウス加茂」や、「百々温泉 
めぐみ荘」が有り、その湯を楽しむことが出来る。





 日帰り入浴施設の「めぐみ荘」の泉質は、単純弱放射能冷鉱泉で、神経痛、筋肉
痛、関節痛などに効能が有ると言う。
浴室はあまり広くはないが、大浴槽のほか歩行浴槽、泡浴槽、薬浴槽、サウナ有り、
さらに露天風呂らしくない屋外の浴槽など、5つの浴槽で多彩な入浴が楽しめる。
お湯は無色透明、無臭で負担のないさらっとした軽め柔らかい感じの湯である。(続)

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一致団結大願成就の駅(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-27 | Weblog


 前を流れる加茂川の河岸段丘なのか築堤なのかはよく知らないが、厳しい地勢
上にその駅は建っている、と言うかホームが有る。
すぐ後ろに山が迫り、その山裾にへばり付くように線路が延び、僅かな隙間にそれ
は造られている。

 目の前は開けていて、一段と低いところを県道6号線が通り、さらにその底に川が
流れ、その向こうにはもう山が迫っている。



 ここは「三浦駅」である。
駅舎らしいものは何もなく、僅かにホームにブロックを積み上げ屋根を乗せただけ
の待合が有るだけだ。
その駅のホームは駅に向かう急坂を下るとそのまま自然に入り込んでしまうようで、
そこには仕切りも改札も何もない。



 駅の開業は意外に新しく、昭和38年である。
ホーム待合室の奥に、「一致団結大願成就」と大書きされた三浦駅建設記念碑が
立てられている。
それによると、昭和3年の因美線開通以来、地元からの強い請願運動の結果、開
業した駅らしくそれを後世に伝えるために建てたとある。



 ホームに沿って桜の古木が何本も植えられている。
春の花のシーズンにはトンネルを作って咲き誇る桜と、めったにやってこない列車
のツーショットが人気で、それを狙う写真ファンの間ではよく知られた駅だ。
普段は一日の乗客数が二・三十人と言われる駅が、このシーズンばかりは、カメラ
片手のファンたちで珍しく賑いを見せている。



 それにしても、こんな状況でよく新駅ができたものである。
確かにこの沿線では珍しく駅周辺には人家が立て込んでいるので、当時はそれな
りの需要が有ったのであろうが、モータリゼーションの波が記念碑を色あせたもの
へと変えてしまったようだ。(続)



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美作滝尾駅(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-25 | Weblog


 映画「男はつらいよ」シリーズの「寅二郎紅の花」(1995年公開)のロケ地になった
のが美作滝尾駅である。
今は無人駅となったこの駅では、寅さんが冒頭で切符を買うシーンが収録された。
駅前には撮影を記念した石碑も建てられている。 



 寅さんを演じた俳優の渥美清は、その翌年68歳で亡くなっているので、この時の
作品が最終作となった。


 
 単式一面一線の駅はなだらかな中国山地の山々に囲まれた津山盆地の一角に
ある。昭和3年の開業で、赤い瓦を葺いた切妻屋根の木造平屋造り駅舎が、当時
のまま残されていて、この建物は、登録有形文化財に指定されている。
木製のガラス戸の嵌った外観は、まるで小さな山の分教場のようにも見え、入口
の裸電球と相まって、昭和そのもので懐かしい。





 切符売り場(出札口)や、手荷物カウンターは頑丈に作られた質感のある木製で、
長年使われすり減りって、浮き出た年輪がその歴史を物語っている。
木製の改札場はいかめしく、寒い地域らしくガラス戸が建てられていて、黒ずんだ
腰板などと共に良い味を出している。
駅務室には、往時を彷彿させる品々が無造作に置かれていて、そんな中の寅さん
の顔出しパネルはご愛敬だ。



 駅構内の北側には、行き止まり線の跡がある。
貨物ホームの跡で、そこには上屋が今も完全な形で残されていて、それは駐輪場
として再利用されている。昔はこんな片田舎の小さな駅でも、貨物の扱いがされて
いたのかと思うと、改めて国鉄時代の凄さを思い知らされる。(続)



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高野駅の夕日(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-23 | Weblog
 『いつもきれいな夕日に染まり、何度通っても決して期待を裏切らない。偶然な
のか?と思い、先日久しぶりに訪れてみたがやはり高野の夕焼けは美しかった。』
(「ローカル線を旅する本」 斉木実・米屋浩二 2001年KKベストセラーズ)



 写真家である著者は、この駅から見る夕日の美しさをこう讃えている。
夕日の美しい場所と言うのは、ただ単に夕日が真っ赤に燃えて西の空に沈むので
はなく、空全体を茜色に染めながら暮れなずむ夕景であると言う。





 東津山を出ると列車は、吉井川の支流加茂川に沿って北東に向かう。
津山の町並みが途絶え、車窓には緑豊かな田畑が広がり、所々に人家の密集す
る長閑なローカル風景が展開する。
やがて列車は何もない広場にポッンと建つ小さな無人駅に停まる。



 赤い瓦屋根が印象的な「高野駅」である。
入り口の切妻屋根の鬼瓦に入れられた「JR」の白い文字が珍しい。
駅舎の中は無人駅らしく、何もなくガランとしている。



 今では一面一線の駅ではあるが、昔は二面二線のタブレット交換を行う交換駅で、
そんな往時の面影をあちこちに残している。
現在使われているホームは、短編成の多いローカル線にしては随分と長い。
かつては長大編成の列車が着いたのであろう。



 その向かい側には今は使われなくなったホームがそのままあり、赤錆びた線路も
敷かれたまま残されているが、その先のポイント部分で本線とは切り離されている。
構内がやたら広いだけに、錆色のバラストの上に忘れられ放置されたレールが寒々
として痛々しい。(続)

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ホルモン女と稲葉君(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-20 | Weblog
 駅を出て、激しく車の行きかう国道53号線を横切り、しばらく行くと東西に趣のあ
る懐かしい雰囲気のする通りが有る。旧出雲街道である。



 右に折れ少し進むと人気ユニット・B’zのボーカリスト、稲葉浩志さんの実家であ
る「イナバ化粧品店」が有る。
店内には特設ブースも設けられているようで、休日など多い日にはファンが100人
以上も訪れることが有るそうだ。



 ここを左に向えば津山城下への東の入口に向かうことになる。
丁度このあたりが、出雲街道から分岐した因幡往来の追分が有ったところで、当時
ここには番所が設けられていたと言う。



 その近くの道路際に「橋野食堂」と言う、昭和の雰囲気の漂う小さな食堂が有る。
ここは2011年に制作された地域発信型映画「ホルモン女」の舞台として、地元では
よく知られたところだ。
「ホルモンうどん」が全国的に知られるきっかけとなった映画で、実話をもとに作ら
れたと言われている。



 「ホルモンうどん」とは、この地方では古くから食べられていた郷土食である。
具材にホルモンを入れた鉄板焼きのうどんで、甘辛いだしを絡めて食べる。
もともとこの地方は古くから畜産業や精肉業が盛んな地域で、そのため大量に出る
ホルモンの消費を目的に、うどんなどの料理食材の一つとして使われていたと言う。



 2011年のB-1グランプリ姫路大会で見事第2位(シルバーグランプリ)を獲得し、
映画での発信と相まって全国的に知られるようになった。

 津山観光協会ではそんな人気にあやかって「稲葉浩志君の想い出ロードマップ」
や「ホルモンうどん食べ歩きマップ」などを用意して、観光客の便宜をはかっている。(続)



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東津山(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-18 | Weblog
 因美線の列車はすべてが津山を始発着駅としているため、同線の起点駅である
東津山を始発・終着とする列車はなく、ここまでは姫新線を行くことになる。
多くの列車は途中の智頭行で、ここでは山陽本線・上郡からの短絡路線である智
頭急行線との接続が有る。鳥取方面へはここで乗り換えだ。



 津山駅を出ると列車は、左手奥に見える奈義の山並みを目指して進む。
冬の頃なら雪化粧した県北の山並みを、遠くに臨むことが出来る。



 車窓左手には津山城址公園(鶴山公園)の壮大な石垣や、町並みの中にはその
外堀の役目を担っていた吉井川の悠然とした流れが有るはずだが、思うように望む
ことは出来ない。
特に桜の花が咲き誇る4月頃の鶴山公園の遠景は見事だが、すぐに町並みに隠さ
れてしまう車窓からは殆ど見ることが出来なくて残念だ。



 そのお城と川に挟まれたあたりが、津山の観光名所の一つである「城東地区」と
言われるところだ。
東西に貫く旧出雲街道の津山城下への東の入り口にあたり、お城を見上げるその
道沿いには、見事な町並みが保存されている。



 吉井川を橋梁で越えると、左から国道53号線が近づいてきて、やがて列車は東
津山に到着する。二面三線のホームを持つ、広くガランとした殺風景な駅である。





 駅前には結構な数の自転車が停められているが、多くは利便性のいい津山駅を
利用しているらしく、賑やかな町並みのわりにはこの駅の利用者は少なく無人駅で
ある。駅の裏には大きな製紙会社の工場が立地している。(続)

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因美線(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-16 | Weblog
 因美線は姫新線の東津山と鳥取の間70.8kmを19駅で結ぶ路線で、その内岡
山県内には6つの駅がある。旧国名の因幡と美作を結ぶことから名付けられた。





 大正8年に鳥取から用瀬間が開通したのが始まりで、以後因美北線、因美南線
として延長をすすめ、昭和7年に智頭と美作河合間の開通で南北が繋がり、因美
線として全通した。





 かつて山陽方面からは津山線・姫新線と津山で接続し、そこからこの因美線が
山陰に向かう主要な連絡線として「伯耆」や「砂丘」などの優等列車も走った。
昭和30年代には四国連絡の宇野から岡山を経由して、鳥取とを結ぶ準急「砂丘」
が走り、関西方面からは姫新線周りの「みさき」が大阪と結んでいた時期もあった
ようだ。



 平成6年に山陽本線の上郡と、因美線の智頭の間に三セクの智頭急行線が開通
すると、「スーパーはくと」や「スーパーいなば」など、関西方面からの特急列車はシ
ョートカットするように、全てがこの智頭急行線を経由し山陰に向かうようになった。

 その結果鳥取と智頭の間では、辛うじて陰陽連絡の機能を保ち、面目を残したも
のの、津山と智頭間では優等列車は皆無になってしまった。
それどころか、この間では普通列車の本数も極めて少なく、全くのローカル線に成
り下がっている。



 しかし、捨てる神あれば、拾う神ありだ。
ゆったりとした車窓風景や、取り残された駅舎などが地元の観光と結びつき、そん
な沿線を巡るイベント列車「みまさかスローライフ列車」が人気を呼び、この時ばか
りは大勢の観光客で賑わうと言う。(続)

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道の駅・笠岡ベイファーム(JR乗り潰し・山陽本線)

2016-05-13 | Weblog
 笠岡湾干拓地は、24年もの歳月をかけて開発された広大な陸地である。
巨額な資金を投じ干拓した国営事業で生まれた地は、主に農業用地として利用さ
れている。そんな広大な笠岡干拓地に、道の駅・「笠岡ベイファーム」はある。





 こんな地をアピールしようと、道の駅オープンと同時に始まったのが広大なお花
畑である。農地を利用して植えられるのは、3月下旬から4月にかけては一面の黄
色い絨毯になる「菜の花」、それが終われば「ポピー」が満開を迎える。
さらに太陽がさんさんと降り注ぐ真夏の頃にはダイナミックな「ひまわり」が花を広げ
、終われば「コスモス」が可憐な姿を見せてくれる。





 こういった季節の花々が人気を集め年間80万人以上を集客する人気のスポッ
トとなっているが、この地は笠岡の駅からは離れ行くにはマイカーかタクシーしか
アクセスできなかった。
しかしそんな地を鉄道を利用した集客に役立てようと、このたび駅と笠岡干拓地・
「道の駅・笠岡ベイファーム」を結ぶ路線バスの運行が始まった。



 土日と祝日だけで、往復合わせて一日17便の運行ではあるが、道の駅までは片
道20分ほどだ。大人の一日乗車券は500円と言い、途中乗降は自由だ。



 この路線は途中にはこの地出身地として知られる文化勲章を受章した日本画家
「小野竹喬美術館」や「カブトガニ博物館」「恐竜公園」などを経由する。
入館の割引や道の駅などでの特典もあるらしく、笠岡ラーメンを頂きながら、笠岡
の町を巡る観光がこれで一段と便利になった。(山陽本線・完)

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カブトガニ博物館(JR乗り潰し・山陽本線)

2016-05-11 | Weblog
 ここ笠岡沖、瀬戸内海の神島水道を望む一帯は、「カブトガニの繁殖地」として
知られたところだ。
カブトガニと言うのは、2億年ほど前から、その姿をほとんど変えていない「生きた
化石」と言われる鉄兜のような体をしたカニのことである。



 主に湾の内側や干潟を好んで生息しているが、その地は今や瀬戸内沿岸と九州
北部に限られ、それらは国の天然記念物に指定されていると同時に、今では絶滅
危惧種1類として保護されている。
 カブトガニの血液から得られる抽出成分が医学的に利用され、田畑の肥料や食
料などとして乱獲されたため激減したらしい。



 その保護や研究の拠点になっているのが、世界でもここだけと言われている「笠
岡市立カブトガニ博物館」で、瀬戸内海に面した神島大橋の袂に、カブトガニをイ
メージした姿で建っている。
ここは笠岡湾の干拓により生息地が減少し絶滅の恐れを回避する目的で造られた
そうだ。館内の大水槽では生きた化石と言われるカブトガニを間近に観察すること
が出来る。





 又博物館には無料で利用の出来る「恐竜公園」が併設されている。園内には、学
術的な監修を受けた巨大な実物大の復元模型が8体も展示されている。

 海に見立てた池には「エラスモサウルス」が泳ぎ、荒涼とした砂漠ゾーンにはティ
ラノサウルスやプロトケラブスが現れる。
岩の上からはブテラノドンが窺っている。森の中にはディプロドクスなどが・・・。





 展示されている恐竜の体色は推測によるそうだが、躍動感あふれるポーズと共に
迫力ある姿を見せてくれている。
ここにはアスレチック広場なども有り、子供たちの人気のスポットとなっている。(続)

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笠岡の海(JR乗り潰し・山陽本線)

2016-05-09 | Weblog
 山陽本線は里庄を過ぎるとやがて左手に、瀬戸内海が入り込む水道と、大小の
幾つかの港が見え始め、その先で岡山県内最後の駅、最西端の笠岡に停車する。



 岡山県内を東西に走り抜ける山陽本線は瀬戸内のイメージから、その車窓から
は瀬戸内海の多島美が楽しめるのでは・・・などと期待を抱いてしまいがちである
が、県内では僅かにこの笠岡周辺で見えるのみである。
それだけにその風景にはなぜかホットした安らぎ覚えたりもする。





 ここ笠岡は水陸交通の結節点ともいえるところだ。
駅を出るとすぐ右手に、立ち並ぶ商店の間に、港に向かう地下道の入り口が有る。
そこを潜り200mも歩けばもうそこは瀬戸内海で、ここには離島に向かう連絡船やフ
ェリーなどの定期船やいつでもチャーター出来る海上タクシーなどの乗り場が有る。



 笠岡湾はかつての壮大な干拓の歴史を秘めたところで、その瀬戸内海沖合に広
がるのが笠岡諸島だ。
高島、白石島、北木島や真鍋島など、大小31の島からなっていて、多くは無人島で
あるが有人の島も7島ある。





 産業は主に漁業が中心であるが、それぞれの島には特色のある観光地や観光
資源も有り、それらの見物や、釣り、マリンレジャーなどでも賑わう所だ。
 この諸島の最大の特徴は、各々の島は全く橋でのつながりが無く、船でしか渡れ
ないと言うことである。
この純粋な離島感が近年ではかえって人気を呼び、そんな島旅・船旅を楽しむ観
光客も最近では多いと言う。(続)

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