簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

熊野速玉神社(日本一路線バスの旅)

2018-08-31 | Weblog

 今日「熊野本宮大社」、「熊野速玉大社」、「熊野那智大社」、この三つの
神社を総称して熊野三山と言うが、元々はルーツの異なる神社で有ったと言う。



 「本宮」は熊野川を、「那智」は那智の滝を、「速玉」は神倉山のごとびき岩
をそれぞれがご神体として崇めてきた歴史があり、それが何時しか融合し信仰の
対象としての「熊野」は浄土となった。
そして「蟻の熊野詣」と言われるほど三社を巡る参拝の旅が持て囃される時が来た。



 参道を進み赤い欄干の小さな太鼓橋を渡り境内に入る。
常夜灯を見て行くとその先の赤い鳥居の前に、文豪・佐藤春夫の歌碑が有る。
「空青し山青し海青し 日はかがやかに 南国の五月晴れこそ ゆたかなれ」



 右手に「熊野神宝館」があり、入り口前に武蔵坊弁慶の像が建っている。
何となく場違いな様にも感じるが、田辺の別当の倅と伝えられていると言うの
で、ここ熊野とのゆかりも深いのであろう。



 その先の手水舎を過ぎ、神門を潜ると正面に朱塗りの柱、白壁が鮮やかな拝殿
が姿を現す。さすがに世界遺産の熊野三山の一つである。
夕暮れが背後の神倉山の森を覆い始める時刻だと言うのに団体や、七五三詣でな
ど参拝者が多い。



 境内で一際目を引くのが、樹齢千年と言われる梛(ナギ)の大樹である。
高さが20m、幹回り6m、ナギとしては国内最大と言われている。
古来から参詣者や航海をするものの間では、道中安全・航海安全のお守りとして
この木の葉が珍重されたと言う。ナギが凪を連想させるかららしい。
現在では御神木として保護されている。(日本一路線バスの旅・完)



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ユースホステル(日本一路線バスの旅)

2018-08-29 | Weblog
 

 これまで左手に熊野川(新宮川)を見ながら新宮を目指してきたバスの車内に、
新越路トンネルに入るとすぐ「このトンネルを抜けると車窓の風景が一変します」
と放送が流れていた。

 やがて461mのトンネルを抜けると、車内に陽光が戻り、その窓に久しぶりに
目にする賑やかな町並みが飛び込み、車内のあちこちで、「オオーッ」と言う
小さな歓声が上がった。

 

 これまでの山と川の光景は去り、トンネル内でも少し下って来たようで、出れ
ば標高は10m余りの市街地に一変し、日本一長い路線バスの旅もいよいよ終着が
近づいてきた。
このまま新宮駅前まで乗り続け終着を見届けたい思いだが、JRの勝浦行が出る
までにはまだ間が有るので、その間を利用して行きたい場所が有る。



 ここまで長い付き合いで有った国道168号を新宮高校のところで左折、国道42
号所謂熊野街道に入り直進、速玉大社前交差点を右折した権現前でバスを降りる。
この地に鎮座する熊野三山の一つである「熊野速玉神社」は、ここから歩いて5
分ほどの距離である。


 
 国道を渡り門前の道路を少し行くと「ユースホステル 早玉館」が建っていた。
若い頃旅行で泊まると言えばYHばかりで、全国色々な施設でお世話になった身
である。安く泊まれることが最大の魅力では有ったが、夕食時ペアレントを中心に
繰り広げられる宿泊者同士の交流の場も新鮮で、出会いもあり、それが旅人の間で
も情報として交換されたりして大きな楽しみであった。



 今の若い人たちはそれを制約と感じ、そんな宿泊施設等好まないだろうから、
もうとっくに姿を消してしまったと思っていただけに、現役で営業を続ける館
を見て何だかとても懐かしく嬉しく思えてきた。(続)



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川の熊野古道(日本一路線バスの旅)

2018-08-27 | Weblog

 今日は、奈良交通の「八木新宮線」に再び乗り、新宮に向かいそこからJRで、
宿を取っている那智勝浦に行く予定だ。

 9時15分に大和八木駅前を出発した第一便が、予定の14時34分から20分ほど遅
れて到着した。ここでは乗客の大半が入れ替わり、10名程が新たに乗り込んだ。



 湯の峰温泉では、立ち寄った店の対応が親切で気持ち良く、いい思い出を持
たせてくれた。
加えて風呂上がりの心地よさも有って、バスに乗るとすぐに睡魔に襲われた。
どれほど眠ったのか、気が付くと車窓の風景が随分と変わっている。



 あれほど深かった山谷は姿を消し、山は遠のいて谷は浅く穏やかな表情を見せ
ている。
エメラルドグリーンの水を湛える熊野川(新宮川)も、その川幅は広く、悠然と
流れ下っていて、川岸の僅かながらの平地には、小さな集落も見え隠れしている。



 沿線に「瀞峡めぐりのさと 熊野川」も見える。
ここからウオータージェット船で熊野川の支流である北山川を遡り、瀞峡を巡る
観光船の乗り場である。



 かつては「熊野本宮大社」の参拝を終えた身分の高い皇族や貴族などは、新宮
の「速玉神社」をお参りするのに大斎原の船着場から舟に乗り、この熊野川を下
ったと言われている。
それが世界遺産にも登録されている「川の熊野古道」である。



 古くから本宮は熊野川をご神体と崇めてきたので、川も神聖な場所として信仰
の対象とされていた。
だからこそ庶民は歩き、貴人だけが恩恵に預かったのだが、小さな手漕ぎ舟では
難儀も多かったと思う。
時に雨を避け、波を避け、休憩や宿泊で立ち寄る湊が幾つも用意されていた筈だ。
先ほどの観光船乗り場も、昔はそんな地では無かったのかと思ってみたりする。(続)



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公衆浴場とくすり湯(日本一路線バスの旅)

2018-08-24 | Weblog



 川湯、渡瀬などと「熊野本宮温泉郷」を形成する「湯の峰温泉」では、何軒
かの旅館で日帰り入浴を楽しむことも出来るが、何といってもここでは世界遺
産に登録された「つぼ湯」が魅力的である。
その他にも「公衆浴場」と「くすり湯」が有り、「つぼ湯」を利用(770円)
すればそのどちらか一カ所に入浴が出来る。


 
 バスに乗る頃合いを見計らって「くすり湯」に行く。
温泉街の中心に建つ一寸古びた建物に二つの入り口が有り、一方が加水された
湯の「公衆浴場」で、他方が加水無しの「くすり湯」で、こちらは石鹸シャン
プーを使うことは出来ない。





 広々とした玄関の割には左程広くはない脱衣所が有り、その前の扉を開ける
と浴室だ。くすり湯の浴槽には、肩を寄せ合うようにすでに数人が湯に浸かり、
洗い場には火照った体を冷ましながら再度の入浴を待つ人も何人かいて込み合
っている。



 浴槽の先客が隙間を開けてくれたので湯に浸かると、この湯も結構熱いが
「つぼ湯」で慣れたのか、難なく入ることが出来る。
お湯は少し青み掛かった濁り湯で、少しぬめりが有る様にも感じた。硫黄の
匂いも豊かに満たされていて湯の花も浮かんでいる。
評判通りの良いお湯である。



 暗黙のルールでもあるかのように、10人ほどが何度か入れ替わり入浴を繰り
返していると、「随分と込んでるね こんなことは珍しい」「いつもは貸し切
り状態なのに・・・」と言いながら同年配ぐらいの男性が入ってきた。
聞けばこの湯が好きで、大阪から何度も来ていて、今日は孫など家族連れだっ
て来たと言う。随分と長湯をしてしまったので、これを潮に湯を上がる。(続)

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温泉街と温泉コーヒー(日本一路線バスの旅)

2018-08-22 | Weblog


 熱くて長湯の出来ない「つぼ湯」を上がり、件の「売店・食堂」に戻る。
丁度昼飯時なので店先でいい匂いで食欲を誘うおでんを肴に、てんぷらそばを
食べながらビールで喉の渇きを癒す。
熱いお湯上がりのコップ一杯のビールは本当に旨い。



 長時間待ちを覚悟して来た「つぼ湯」では有るが、思ったよりも早く順番が回っ
て来たので、昼食を済ませた後もバスに乗るまでにはまだ2時間ほどの余裕がある。
天気もいいしこの時期にしては温かいので、外に出て周囲を歩いて見る。



 温泉街の中心部に立つ「あづまや」は、江戸時代の創業と言う老舗旅館である。
木造2階建ての建物は山際の傾斜地に立てられているので3階建てのように見える。
「日本秘湯を守る会」の会員旅館だ。



 川原に降り湯筒や温泉くみとり所、売店などを覗き、温泉発見者の慰霊碑や、
熊野古道大日越道などを見てぶらぶらとする。
ここは「小栗判官」と「照手姫」縁の地らしく、物語を伝える案内板なども掲
げられているが、その物語を良く知らないのでさして興味が湧いてこない。



 こうして時間を潰しながら、昼間から飲んだビールの酔いを少し醒ましたのち、
三度「売店・食堂」に戻りコーヒーを注文する。
この地ではどこでコーヒーを頼んでも温泉で淹れた物が提供される。
この店でも注文を受けると店のすぐ前の「温泉くみとり所」に向かう。



 10ℓ100円だから「このコーヒー余り儲けにもならないのでは・・・」などと
話を振ると、「大丈夫、しっかり儲けていますよ」と返してきた。
気の良い女性だけの店で対応も気持ちが良く、そんなことがコーヒーの味を
一層引き立てていた。(続)

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世界遺産 つぼ湯(日本一路線バスの旅)

2018-08-20 | Weblog

 そうこうしている内に、予想していたよりも20分ほど早く「つぼ湯」の番が
回ってきた。
「熱かったです」と、脇に服を抱えて出てきた若者と入れ替わりだ。



 世界遺産「つぼ湯」は、湯気の立ちのぼる清流の脇につくられた小さな小屋の
中にある。入口の扉の前で履き物を脱ぎ、小屋に入るとそこは周りを板戸で囲っ
た広さは4畳半ぐらいの空間で、壁の上部は開閉が出来るようになっている。
以前は川原の野天で、後から囲いを設けたのではと思われる造りだ。



 内部は左から天然の大きな岩が迫り出していて、その足元が不安定だが脱衣場だ。
そこから一段、二段と石段を下りれば畳一畳分ほどの石張りの洗い場が有り、その
前に天然の岩をくりぬいた湯つぼが有る。



 2~3人も入れば窮屈な程小さな狭い風呂には、白濁したお湯が満たされている。
含硫黄ナトリウム炭酸水素塩化物泉と言うこの硫黄が匂うお湯は、日に何度か色を
変えるらしく「七色の湯」と呼ばれていて、底から湧きあがっているようだ。



 確かに熱い、少しの我慢でお湯に浸かるが、身体を動かすとピリピリと責めら
れるようだ。埋められるように水道の水も用意されているが、折角の源泉を水で
薄めるのはもったいない。
恐らく43度か、もう少し高いかも知れないが、それでもじっとしていると、冷え
た身体にお湯が浸透し、その熱さがなんとも心地よく感じられてくる。



 板囲いの隙間から差し込む陽光も幻想的で、すぐ横を流れる川のせせらぎが
穏やかに眠気を誘う。
昼間から世界遺産の至福の湯につかるなんて、何とも贅沢な一時である。(続)



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湯胸茶屋と薬師の餅(日本一路線バスの旅)

2018-08-17 | Weblog



 東光寺の本堂に上がる階段の脇に、「本日薬師の餅 裏の茶屋で販売してい
ます」と書かれた小さな看板が立てかけられている。
気になって聞いてみると、温泉で蒸したもち米を、朝境内で臼と杵を使いつき
あげたお餅だそうで、毎日ではないが販売されると言う。



 本堂の横を回り込むとその裏にお寺が経営する「湯胸茶屋」がある。
この茶店では薬師の餅や熊野のお酒、熊野サイダー、那智黒や薬師の湯水などなど、
熊野土産が売られているが、温泉で入れたコーヒーなどと共に、お餅はここで頂く
ことが出来る。



 お餅のメニューはぜんざいが600円、焼きあんこ餅、きなこ餅、しょうゆ餅は
それぞれ350円であった。
手作りの餡を包んだ餅だと言うので、「焼くのに時間が10分ほどかかりますが・」
と言われたが、まだ「つぼ湯」の番も回ってきそうにないので迷わず焼きあんこ
餅を注文した。



 暫く待つと美味しそうにこんがりときつね色に焼きあがった餅が届いた。
焼かれた小振りの餅からは、白い湯気を微かに立てて黒光りのする手作り餡が
弾けている。
温泉水の性か、すこし柔らか目のような気がするが、とても美味しい餅である。
餡の甘さも丁度いい。番茶との相性も良く、昼食前とは言え、先ほどゆで卵を
食べたところなのに二個完食である。



 この地や店のことは、当初パンフレットを見たとき、「湯胸」と書かれていた
ので、打ち間違いの変換ミスかなどと思っていたが、当地に来て東光寺の謂れを
知り納得した。すべてが「湯の峰」と変わってしまった今、過去の由来を残そう
ということのようだ。(続)



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薬王山東光寺(日本一路線バスの旅)

2018-08-15 | Weblog


 温泉街の中央に「南無薬師如来」と書かれた赤い幟旗を立て並べる寺がある。
寺と言うほどの境内が広がっているわけでもないので、むしろお堂と言った方
が良いのかもしれないが、薬王山東光寺と言う天台宗のお寺だ。
一時廃寺となり寺領を失った時期も有ったらしいが、再興され薬師如来を祀る
薬師堂を本堂としたのが現在の寺である。



 寺伝によると当地に湧き出る温泉で薬師如来の姿になった湯の花の塊を見つけ、
堂を建てそれをご本尊としてお祀りしたのが始まりと言われている。
その如来の胸から温泉が噴き出ていたことから湯の胸温泉と言われるようになり、
それが何時しか湯の峰温泉に転化し現在に至っているのだそうだ。




 温泉街の中心の湯元橋を降りた川原に、「湯筒」と言う源泉の自噴口がある。
湧出する90度近い温泉で卵や野菜をゆで上げる施設で、この周辺の店では卵や、
サツマイモ、とうもろこし等が売られている。

 荷物を置かせてもらった食堂に戻り、生卵を購入し「つぼ湯」の待ち時間を利
用し、ゆでてみる。ネットに入れて湯につけておくと卵なら10分程度でゆであが
ると言うから、硬さの好みでその前後で上げれば出来上がりだ。



 この近くには有料の「温泉くみとり所」もあり、大きなポリタンクを幾つも
持った人たちが、引っ切り無しに訪れる。
話しを聞くと多くは料理やコーヒーを淹れるのに使うと言う。
卵のゆであがりを待ち、そんな人たちと話をしていると「つぼ湯」の待ち時間
も苦にならない。(続) 



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湯の峰温泉 売店・食堂(日本一路線バスの旅)

2018-08-13 | Weblog


 湯の峰温泉街の中心、バス停の有る湯元橋の前でタクシーを降りた。
この日この後の予定は、新宮に向かいそこから宿を予約している那智勝浦に行く
のだが、新宮行の奈良交通「八木新宮線」のバスは14時34分発なので、ここでは
4時間ほどの時間が有る。



 この地に立ち寄った目的は、源泉100%のかけ流し温泉に入ることだ。
多くの旅館でも立ち寄り入浴は出来るし、気軽に安く入れる公衆浴場もある。
しかしここでは温泉としては唯一の世界遺産であり、世界最古の共同浴場とも
言われる「つぼ湯」にはどうしても入っておきたい。



 滞在時間も長く荷物を持っての移動も難儀なので、すぐ目についた「湯の峰
温泉 売店・食堂」に飛び込んで、後で昼食をとるので出発まで荷物を預かっ
て貰えないかと頼むと、快く受けてくれた。
身軽になったところで、まず最初に遣らねばならないのが、この売店のすぐ隣
にある「温泉チケット売り場」に行き「つぼ湯」の入浴券を確保することである。



 聞けば今すでに一組が入浴中、その後二組が予約待ちでその次だと言う。
入浴は一組30分以内と決められているが、それでも1時間以上は待つことになる。
混雑時は数時間待ちとなることもあるそうだから、そんな心配もあってここでは
十分な滞在時間を確保したし、そう思って思い切ってタクシーで移動したのである。

 ここでは券売機で入浴を購入すると、それと引き換えに番号札が手渡される。
入浴時に入り口に掛けておく札である。これを見ればどこまで順番が進んでいる
のか分かる仕組みだ。(続)

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湯の峰温泉(日本一路線バスの旅)

2018-08-10 | Weblog


 この地のタクシーはたった一台しか無いと言う。
「門前にいませんでしたか?」と聞かれ、「鳥居の前に確かプリウスが停まっ
ていましたよ」と言うと「それです」とのこと。
次の目的地湯の峰温泉まで予定していたバスが無く、タクシーで行かざるを得
なくなり、観光案内所の職員にお願いした電話が通じすぐに来てくれると言う。



 「熊野本宮大社」前から15分ほど、湯の峰温泉のバス停前でタクシーを降りた。
目に飛び込んできた町並みは、雰囲気の有るなかなかのものだ。随分と人も多い。
古道歩きのハイカーの団体であろうか、華やかに装った賑やかな塊が幾つも見受
けられる。温泉街入り口の駐車場に車を止めそこから歩いてくる家族連れやカッ
プルに交じり、外国人観光客が随分と目につくのは世界遺産登録の効果で有ろう。



 温泉街の中央を湯の谷川が流れ、それに沿うように国道311号が通り、それを
挟み込むように両岸には旅館や民宿、食事処、ショップなどが、どこか懐かしい
香りを漂わせながら、凡そ300メートルほどの町並みを形成している。



 熊野本宮温泉郷の一角を占める「湯の峰温泉」は、1800年前に発見されたと
言う日本最古の温泉で、古くから熊野詣の湯垢離場(ゆごりば)として栄えた
ところだ。



 熊野信仰が栄えた中世には、「蟻の熊野詣」と言われるほど参詣の人々が途
絶えることもなかったと伝えられている。
そんな時代、街道を歩き疲れた参詣者が、やっとの思いで辿り着いた当地で、
参詣前に長旅の疲れを癒し、温泉粥を頂いて心身共にお清めをしたと言う。(続)



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