簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

75番札所・善通寺(四国遍路の旅)

2014-06-30 | Weblog
 売り切れた「かたぱん」に未練を残しつつ、再び歩き始めれば、既に前方には林立
する松の巨木が見え隠れする。



 四国88か所中第一の霊刹、真言宗善通寺派の大本山、75番札所・善通寺は、
弘法大師生誕の地と言われる地に立つ巨刹である。



 さすがに人が多い。土産物を売る店も並んでいる。
遍路と言うよりも一般の観光客風の人々が多いようで、それに混じり、近所の人々
も散歩や憩いの場としているらしく、この賑わいようは今までの札所では見られない
光景だ。





 街道から来ると、広い寺域を貫く中間位置に出てくる。
思わぬ場所に戸惑い、たまたま通りかかった僧侶に「どこからお参りすれば・・」と
聞くと「あちらが大門で、その正面が金堂です」と五重の塔が聳える境内を指さして
教えてくれた。



 ここ善通寺は、この道路を挟んで左手が東院、右手が西院と言われる寺域に分
かれている。左手の東院は、南に大門を構え、東の赤門、西の中門に囲まれた広
大な寺域を擁し、その中には金堂(本堂)、五重塔、常行堂などの諸堂が並び立ち、
伽藍と呼ばれている。



 一方右手の西院は、誕生院とも呼ばれ、仁王門を潜ると絵馬を掲げた回廊が有
り、その先が御影堂、その奥に産湯井が有りこの地がお大師生誕の地と伝えられ
ているとか。この御影堂の地下には戒壇めぐりが有るという。

 今日はこの宿坊で泊まるという女性三人連れとはここで別れ、我々の今晩の宿・
善通寺グランドホテルまでは、もう少し歩かなければならない。(続)

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甲山寺から善通寺へ(四国遍路の旅)

2014-06-27 | Weblog
 74番札所・甲山寺までは凡そ2.2キロ、30分ほどである。
畑の麦は黄金色に輝き、風を受けさらさらと揺れている。
こんな田畑を貫く農道のような道は、車の往来もなく、歩きには快適である。



 やがて前方に山と言うより、小さな丘のような緑の塊が見えて来る。
標高87mの甲山だ。
その麓、向こう側に回り込んだところに74番札所・甲山寺が建っている。



 山門を入ると正面に本堂、左に大師堂、右に本坊が有り、取り立てた特徴も無さ
そうな、ごくありふれた境内の雰囲気である。
ただ、この付近は大師が幼いころ愛犬を連れて遊びまわられたところだとか。



 ここでも件の女性三人連れと遭遇した。
メンバーの一人が足を痛めて、所々乗り物を利用しているとは言っていたが、73番
からは我々の前を頑張って歩いていた。聞けば今日の泊まりは善通寺だという。
甲山寺から次の札所までは凡そ1.5キロ、善通寺の町中に向かうことに成る。



 養護学校や看護学校、医療センターなど立派な建物が建ち並ぶ一帯を通り過ぎ、
門前らしい風情のある狭い通りに入って来た。
どうやら旧金毘羅街道の一部らしい。



 そんな通りで何やら昭和の懐かしい香りのするお店に、子供たちが群がっている。
「本家 かたパン」の看板を掲げていたので、店を覗いてみる。
昔ながらのガラスが嵌った木製のケースがあり、そこにはかたぱん、石ぱん、角ぱん
と書かれているが、どのケースも中はから。
店番の女性に聞くと「売り切れてしまって・・・」と申し訳なさそうに言う。(続)



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曼荼羅寺から出釈迦寺へ(四国遍路の旅)

2014-06-25 | Weblog


 竹藪の道を下り、辺りの視界が開けたその先で、弥谷寺の本堂前から見下ろした
高松自動車道を潜る。
大池の横を抜け国道11号線に出て左折、暫く歩いて県道48号線に入り、長閑な田
畑と、住宅地の道を歩くとやがて広い辻に出る。



 ここを右に行くと73番札所・出釈迦寺で、左にとると72番札所・曼荼羅寺であり、
ここでは73番を先に打った方が、ルート上便利がいいとも言われているが、順番通
り打つことにする。



 駐車場の脇にうどん屋さんが有り、「歩きお遍路さんのみ 讃岐うどん お接待い
たします」との看板を掲げていた。中を覗くと二人ほどお接待を受けている様子。
お腹よりも喉の渇きを覚えていたので、ここは横目で睨みながらスルーして、山門
に向かう。



 山門を潜ると正面に本堂、右に本坊、左手が大師堂と鐘楼がこじんまりと纏まっ
て配置されている。境内直ぐ右手に昔は「不老松」と呼ばれる大師お手植えと伝わ
る古木が有ったらしいが、今は枯れて、その場所にしだれ桜が植えられていた。



 再び辻に戻り、だらだらとした上り坂を数百メートル程登ると、73番札所・出釈迦
寺の石段が見えて来る。 干支別守り本尊の前をさらに進み、石段を登るとそこに
山門を構えていて、それを潜ると境内である。



 参道から境内にかけては何もかもが新しくなったような明るい感じの札所である。
ここには捨身ガ嶽禅定と呼ばれる断崖の行場が有り、鎖で登る難所らしい。
往復で1時間以上はかかるらしく、とても行くだけの元気がない。

ここからは善通寺であろうか、眼下に大きく広がった町並みが見下ろせる。(続)




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「俳句茶屋」(四国遍路の旅)

2014-06-23 | Weblog
 お寺のもつ雰囲気とは裏腹に、弥谷寺本堂からの眺めは素晴らしい。
薄いフィルターを通したような春の霞がかかってはいるが、暖かな陽光を一杯に
受け、新緑の芽吹いた山並みを高松自動車道が走り抜け、三豊市の町並みが見
事なまでに見下ろせる。
吹き上げる風もヒンヤリと心地よく、石段上りの疲れを癒してくれる。



 下り道で、行きがけに気になっていた、雰囲気のある茶店「俳句茶屋」に立ち寄っ
てみる。ここは明治30年から続く茶店で、今の店主が三代目となり既に40年以上に
なるとか。店内には遍路の納め札や、俳句を書いた短冊が、所狭しと張られている。





 室内ではストーブが焚かれていた。
「この時期でもここは寒いんよ」と女将は言うが、石段に苦しめられた体は火照り、少
し汗ばんでいるので表の椅子に座り、ところてんを頂いてしばし休憩をする。
うどん、あめゆ、ところてん、くさだんご、大師のだんごなどで参拝者をもてなしてい
るが、ここでは歩き遍路に限り宿泊も可能らしい。



「お接待です」と、支払った代金から10円を割り引き、飴玉を二粒添えてくれた。
「霊場開創1200年」に因み、1200人にこのようなお接待を続けると言う事だ。



 石段を下り、境内からそのまま地続きの山道に分け入る。
次の72番札所・曼荼羅寺まではおよそ4キロの道程である。
暫く登り、その先で竹林の中を緩やかに下っていく道は、日陰道で涼しく、足元も
柔らかくて歩きやすい。(続)





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死霊の集う山・弥谷寺(四国遍路の旅)

2014-06-20 | Weblog
 昼食にうどんが良いという相棒を県道脇のうどん屋に残し、車道とは別の歩き遍
路用の登山道を一人で登る。木立が深く生い茂った小道は、湿っぽくてほの暗く、
何とも言えない不気味な雰囲気すら感じられる。



 こんなところ早く抜け出たいと急いで登った先に、道の駅「ふれあいぱーく・みの」
が有り、ここで昼食のカツカレーを取りながら相棒の到着を待つ。



 店員さんから「ここからが本格的な階段登りです」と教えられ、覚悟を決めて山道
に挑む。中世山城跡と言われる「天霧城跡」の看板を横目に、石段を登ると、何とも
雰囲気のある「俳句茶屋」があり、そこを過ぎ石段を登ると落ち着いた風情の山門
が建っている。



 そこを潜り、石段をジグザグにうんざりするほど上り詰めると、そこにはさらに追い
打ちをかけるように待っていた百八段の「煩悩階段」が延びている。



 上がった先でもう一度階段を登るとようやく大師堂が現れる。
しかしここで終わりではなく、本堂は更に坂道、石段を経た200m先の山上にある。



 鐘楼、観音堂、護摩堂を過ぎると水場と、右手の岩肌にかなり風化の進んだ磨崖
仏が見え、古い墓の並んだ石段を登った先にようやく本堂が現れる。



 今上ってきた階段を降り、大師堂に向かう。
札所には珍しい畳敷きの堂内には、納経所もあり、靴を脱いで上がることに成る。
上がると、須弥壇の後ろが洞窟に成っている。大師が修行された場所らしい。

 弥谷寺は標高382mの弥谷山の中腹というから、山としては左程高いわけでは無い。
然し登り口から本堂までの階段は640余段と言い88ケ寺の中では第一の数である。
「死霊の集う山」、と言われるお山が醸し出す雰囲気は幽暗で、神秘で、独特な気が
漂っている。(続)




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五重塔が聳える本山寺(四国遍路の旅)

2014-06-18 | Weblog
 ようやくJR予讃線のガードを潜り、旧道に出たところで、財田川に架かる橋を渡
ると目にも鮮やかなブルーに塗り込められ、白い線を引いた築地塀が見えてきた。



 和洋折衷(?)、何ともモダンな感じのする山門である。何か謂れが有るのか・・・
と思い境内で説明板を探してみたが見付らず良く解らなかった。 



 中々に風格のある佇まいである。
広々とした境内にはシンボルとも言える五重塔が聳え、平安末期と言われる国宝の
本堂が控えている。札所の中でも五重塔が建っているのは極めて珍しい。

 樹木や植栽も良く手入れされている。
そんな中に二頭の馬の像が有るのは、ご本尊が馬頭観音だからか。



 ここには住職の身代わりになった「たち受けの仏」が残されているという。
その昔長宗我部元親が寺へ進駐、それを拒んだ住職が兵に切り殺されてしまった。
その傷を本尊の阿弥陀如来が身代った・・と言うもので、そのため奇禍に驚いた兵が
退却し、寺は兵火を逃れたと伝えられているそうだ。



 山門を出て進路を左にとり旧道を暫く歩くと、国道11号線に合流する。
本山寺から次の札所までは12キロあまり、最後に山登りが待っている。



 ガイドブックは時折並行する旧道を歩かせたいらしく、遍路シールもそちらを指し
ているが、曲りや上り下りの多い旧道よりも、国道の歩道の方が平坦で歩きやすく
はある。歩きの情緒を求めないのなら、国道を歩く方が断然楽である。(続)






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同一境内に二つ(四国遍路の旅)

2014-06-16 | Weblog


 少し早起きをして6時半過ぎに宿を発ち、琴弾山(58.6m)の麓を目指す。
表の通りを左にとり、、財田川を渡り、細い道をたどるとその先に20段ばかりの
石段が見えて来る。
その上には「七宝山 神恵院 観音寺」と書かれた仁王門が建っていた。
 68番札所・神恵院と69番札所・観音寺は、同一境内にある珍しい札所である。



 仁王門を潜って下の敷地一帯が69番札所で右に本堂、左に大師堂が有る。
そこからさらに石の階段を少し登るとその中腹が68番で、コンクリート造りの本堂と
大師堂が有り、順番から言えば、こちらからという事になる。



 

 ここからは書院の前に広がる巍々園(ぎぎえん)と言う庭園が見下ろせる。
琴弾山を借景に、その斜面を利用した枯山水の回遊式庭園で、何代か前の住職の
手になるものだそうだ。。




 納経所の開くのを既に二人の歩き遍路が待っていた。ここは納経所も共通で、
一か所で二つの受印が受けられる。
納経料も2か所分必要となることは言うまでもない。

 69番の本堂脇から展望台への道が出来ていて、ここを上がると有名な琴弾公園
の外周345mの寛永通宝銭形を見下ろすことが出来るらしいが、ここは割愛し先を
急ぐことにする。



 70番札所本山寺までは5キロ弱、凡そ1時間強の行程である。
再び来た道を財田川まで引き換えし、ここからは川沿いの道を歩くことに成る。
右岸でも左岸でも行けるらしいが、車が少なくて何となく歩き易そうな左岸を歩く。
暫く歩くと左手前方の森の中に、端正な姿の塔が見え隠れしている。どうやらそこ
が札所らしいが、見えているのに中々近付いてはこない。(続)




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観音寺の市街地を行く(四国遍路の旅)

2014-06-13 | Weblog
 岩鍋池の袂の休憩所で一緒になった男性の姿はすでに影も形も無い。
唯一同じ境内に二か所有る、札所での納経を間に合わせようと、急く覚悟を決めた
ようだ。間に合わなければ、明日の朝一で・・などとのんびり構える我々とは根本的
にその心構えが違っている。



 「名物 やきもち」に堪能し、元気を取り戻し、観音寺の市街地を目指し歩き始める。
県道6号線は、夕方のラッシュが始まったのか車のノロノロ運転が続いている。
とその時、黒いタクシーが脇に追いついてきた。中から声がする。
見れば車中に件の女性三人連れが・・・。 
「先にいってまーす」彼女たちとは、今晩の宿も同じである。



 国道11号線を渡った角にコンビニを見つけ立ち寄ってみる。
今の時刻は16時を少し過ぎたところ、札所までは残り3キロ弱だから、急げば間に
合わなくはないが、ここで急がないのが我々の歩き旅である。
 明日の朝食を仕入れ、ついでにお馴染みの「ガリガリ君」で暑さを凌ぎ、しばし休
憩で、すっかり札所は明朝モードに入っている。





 JR予讃線の踏切を渡り、明治橋と言う小さな橋を渡り、遍路は左にとる所を右方
向に進むと「大平正芳記念館」があった。
 当地出身の第68・69代内閣総理大臣を務めた氏の蔵書や資料を展示しているが、
閉館時間もせまっており、さすがにそれほどまでにのんびりとは出来ない。



 それにしてもこの地にある札所が68・69番で、当地出身の内閣総理大臣が68・69
代と同じなのは、何か因縁めいたものを感じずにはいられない。(続)






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名物 やきもち(四国遍路の旅)

2014-06-11 | Weblog


 門前を出て左折、道なりに進み国道377号に出て暫く歩き、その先で右折する。
長閑な町中の道を歩きながら左手を望むと、雲辺寺山が遥か奥に遠ざかっている。



 途中、大通寺門前の小学校では、下校時と重なり、子供たちと、賑やかに挨拶を
交わしながらともに歩き、しばし疲れを癒してもらう。



 民宿岡田の“名物おやじ”が、間違えやすいので気を付けるようにと言われた変則
的な交差点を左折すると、ここからは県道6号線のほぼ一本道で、観音寺の市街地
を目指すことに成る。

 松山自動車道の高架を潜った先で、一軒のお菓子屋さんを見つけ、「名物 やき
もち」と書かれた赤い看板に引かれ立ち寄って見る。



 一つ求め、お金を出そうとすると、「歩きのお遍路さんには接待だからお金はいら
ない」と言う。「もともと昔は店先で接待をしていたが、出来なくなって・・。
だから立ち寄ってくれたお遍路さんには接待している」と店番の女性が話してくれた。



 「名物 やきもち」は、ここらあたりでは名の知れた名物らしい。
石手寺の「やきもち」と比べると、ここのものはかなり厚みが有る。



 もち米を使って突き上げた餅生地に漉し餡を包み、両側を焦げ目がつく程度に焼
き上げている。一口かじってみると、弾力のある餅の食感に香ばしい焼き味と胡麻
の風味が絡んでくる。たっぷり入った甘すぎない上品な餡も美味しい。
冷めても行ける「やきもち」は、アツアツの、出来立ての美味しさが偲ばれた。(続)



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67番札所・大興寺(四国遍路の旅)

2014-06-09 | Weblog
 車道を歩き始めるとすぐに民宿・青空屋が見えて来る。
ここも歩き遍路の間では中々食事が良いと評判の宿である。



 以前63番近くのビジネス旅館・小松で同宿した宝塚のFさんは、その後番外を含
め108ケ寺を通しで歩き、その時の手記を冊子にした「お遍路日誌・ふたたび」を送
ってくれてていた。
その中で「夕食の猪のハンバーグは美味しかった」と書いておられたし、46番浄瑠
璃寺門前の長珍屋で同宿した逆打ちの姉妹遍路も食事は一押しと言っていた。



 岩鍋池の袂の休憩所で休んでいると、後から同年輩の男性遍路が来て、休みが
てら「68番まで間に合いますかね」と聞いてきた。
 今時刻は2時前。ここから67番までは残り2キロほど、そこから68・69番までは9キ
ロ弱だから、普通に歩ければ3時間はかからない。何とかギリギリと言ったところか。



 休憩を終え、町中をのんびりと歩き、最後の切り通し道の坂を登り、下った先に
駐車場が広がっていた。ここから少し回り込んで正面に向かい石橋を渡り、”運慶
作”の仁王像が立つ仁王門を潜る。



 右手に天然記念物のカヤの古木が聳え、その先に緩く伸びる階段が有り、登りき
ると正面に本堂が建っている。別名小松尾寺、本堂前にお大師お手植えと伝わる大
きな松が有るからだ。



 境内に先ほどの三人連れの女性が既に先着し、休んでいた。
「アレッ」と言うと、「ドラえもんの道具を借りたのよ」と無邪気に笑って答えてきた。
そういえば岩鍋池の手前で、タクシーが山に登って行ったのを目撃している。
どうやらそこら辺りにからくりが有りそうで、足の具合は相当良くないらしい。(続)





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